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  • 涙はみせない(後編)

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

涙はみせない(後編)

最終更新:2025年07月29日 11:40

zombi2baisoku

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嘗て具象化しりとりと言うゲームを行った空間でキリトと空は立ち入る。

「ここでジブリールとゲームをやったな」

最近までの出来事を想起する。
しかし、思い出にふける場合ではなく、調査の為に訪れたのだ。

「では、あいつらには伏せてた事を話そうか」

その前に場所を移したのは尊徳とユキにはこれから話していない情報ばかり。
二人に会話を聞き耳立てないよう秘かに裏の情報交換してしまおう。
+αのリリスとキバットは同席しても差し障りがない。
キバットは外の入り口の見張りにつく前にしっかりと共有する。

「まず先に影山の事だ」

真っ先に先送りにせざるを得なかった影山の件。
尊徳とユキがいる前では死の真相を口に出せない。
キリトは原因を二つに限定するも裏付けが取れずに後一歩が足りない。
空なら既に真実に辿り着けただろうし、直ぐに聞いてみる。

「分かっているが、影山って人は恐らく・・・・・」
「ああ、影山は確実に運試しのせいで殺された」

空は言葉を発せないキバットの動向を代わりに話し、渡が縁壱に殺されたと語る途中で尊徳とユキは何故か他人事と思えない感情を抱いていたのを察した。
微かな違和感を感じて、気になって仕方なかったが、縁壱を知らない反応で確信した。
影山は渡と異なり、前触れもなく無惨に殺されたと推測する。
空は疎かキバットも察せたらしく、ウインクする仕草でアピールする。
下らない遊戯で仲間を奪われた同じ当事者で被害に遭った者同士だから見抜いたであろう。

「酷い!!」

キリトは薄々勘付き、衝撃が少なくて済んだ。
改めて、黎斗の運試しと言う悪辣な行為に憤慨を隠さない。
キバットが、士が、レイが、尊徳が、ユキが、彼らが仲間を殺されてどれだけ心を痛めたか。
茅場が開いたデスゲームが如何に生温いか錯覚したくなる。

「多分、運試しは表向きで本当の目的であるシステムの実験を悟らせないように余興でミスリードを誘っていただろうな」
「本当だとすると流石に尊徳達には言えないよな」

空の見解を聞いたキリトはそれが真実なら、運試しそのものが茶番という事になる。
これに巻き込まれた影山が気の毒すぎる。
いくら推測でも、尊徳達に共有出来る話しではない。
特に後を託された尊徳には伏せるのも無理はない。

「ちょっと待て、システムの取り入れは檀黎斗が出しゃばってからじゃないのか」
「俺もそれは気付いた。もっと前にな」

同時に謎のシステムのテストを行った時間帯が黎斗の放送中としたら、予選は導入していないと結論が出て来る。
渡に関するシステム絡みの時間を整理すると辻褄が合う。
黎斗が初めて姿を現すまでの間だけは自力で生き残れという事だろう。
一回目の放送でヒントを与えたのが切っ掛けで空にとってはキバットが伝えたかった意味も解き明かし始めていた。

「影山と渡の分まで一緒に背負っていくぞ」
「ああ、それも俺らがやれる事だしな」

キリトと空にとっては渡と影山は面識すらないただの赤の他人に過ぎない。
それでも、彼らの無念を絶対に忘れはしない。
渡が残したキバットとは巡りに巡ってゲーマーコンビの空黒と行動を共にしているので尚更。

「そう言えば空はデュエルのどのデッキを貰ったの?」
「リンク入りデッキだ。今はリンクモンスターと縁ができたようだな」

そう言いキリトに見せたのは植物や昆虫、爬虫類のカードデザインだ。
テーマデッキの名は蕾禍。
植物族、昆虫族、爬虫類族の三種族を兼ね備えたテーマのデッキ。
このデッキのもう一つのモチーフは鎧武者と妖怪を合わせ持っている。
共通点はモンスターの肉体が黒い蔓に覆われている。
同時に現在はリンクモンスターに力を貸してくれる事になった。

「蕾禍はリンクだけらしいな」

元から空本人に支給した蟲惑魔は罠カードを使いながらエクシーズとリンクの二つの召喚法を持つ。
逆に蕾禍はリンクモンスターを特化させたデッキだ。

「しっかし、尊徳が持っていたデッキも癖が強すぎる」
「空なら朝飯前だろ」
「説明書を見て、単体の回し方『も』理解した」

蟲惑魔は初心者が扱うには非常に難しい。
空のようなそれなりのプレイングが必要になる。
経験者もエクシーズは慣れてもリンクが無知では手に負えないだろう。

蕾禍の方はリンクモンスターを主軸にする展開型デッキ。
空は回し方を完全に理解したが、メインデッキはサポートか補助で展開力が高すぎて初心者では分かりにくいと言える。
加えて、リンクモンスターのみある効果の発動が可能。
その反面、欠点はコストの消費や前述のある効果を含めて三種族の縛りと制約などがある。
欠点を抜きにしても繰り返すが、初心者は勿論のこと経験者もリンクを知らない限り、このデッキを使いこなすのは無理があるだろう。

「蟲惑魔と蕾禍を組ませて混ぜ物デッキにする」
「いいんじゃない。備えあれば憂いなしだね」

D-8の狐島で出発前に空からデュエルの基礎的な要素と重要な五大召喚法+儀式召喚もある程度は叩き込んでいる。
召喚方法までは素人には優しくないが、敵対者がデュエルを使用したら、基礎固め位は覚えていても損はしない。
キリトは基礎知識が限界なのに、空はデュエルのルール等基礎のみならず、経験者も身に付けられないであろう全ての召喚の仕方も把握している。

「唐突に来る戦いに準備しないとな」

空は二つのテーマのデッキを混ぜて次々と組み込んでいく。
蟲惑魔は植物族と昆虫族の二種の種族で蕾禍とは相性も良く、制約のデメリットはない。
それに蟲惑魔は致命的に足りない物があり、それらを蕾禍が全部持っている。
互いを補ってくれて、展開も増えるらしく嚙み合わせも良い。
まるで空白のような関係性だと思った。
ただし、三種族以外を組んで召喚するには縛りの穴を付く上でそれすらも戦略も考えないといけなくなる。
そして、アプリにて試運転で再確認する。
試運転で蟲惑魔と蕾禍の混合デッキの回し方を終えて、準備も整った。

「後は二つのデッキの魂を信じ抜く」

己のカードを選び、信じる心を持つ。
それを一生忘れてはならない。

この地で遅れながら正式に新たなデュエリストが誕生した。

「ついでに空にあげるよ。仮面ライダーの変身装備」

キリトの最後の支給品は仮面ライダーに変身する為の装着アイテム。
その名は飛電ゼロワンドライバーとライジングホッパープログライズキーのセット。
本来は飛電の社長しか変身が許される代物で『ヒューマギアの関連企業の代表取締役』『是之助の持つヒューマギア及びゼロワンシステム関連のテクノロジーの特許権』『衛星ゼアの認証』の三つの条件が厳しく惑人以外は不可能だった。
ところが黎斗と茅場の合同で特別に厳重な使用条件を全て取り除き、他者にも装着可能になった。

空のデュエルでの後衛は有難い。
だが、キリトは此処に来て、今の今まで失念していており、敵はデュエルの攻撃を阻止するべく、狙われてしまうだろう。
リスクをできるだけ減らすためにゼロワンドライバーを空に渡す。

「俺が前衛で何とかするが、入念に身を守る物があれば生身での危険は減るし」
「いや、仮面ライダーらしきアイテムは既に手に入れてある。だよなキバット」
「え?」

キリトは間抜けな声を漏らす。
空はとうに仮面ライダーの変身アイテムを確保したらしい。
空の残りの支給品は黎斗によって没収されたのは、この目で確認しており、キリトは訳が分からずにいた。
一緒に行動して、余り参加者と会えず死体を発見しても、荷物は他者に回収されている。
いつ入手したか心当たりが全くない。

(もしや空はここまで知ってやがったのかよ!けどな・・・・・・)

一方のキバットは空に名を呼んだ意味を大体は理解した。
彼は自分が仮面ライダーキバに変身する力を与える事を察している。
キバットとしては少し、複雑な気持ちだ。
キバに変身する恩恵を受けるのはファンガイアのみ。
ところが人間が変身してしまうと疲労が蓄積する。
渡は人間とファンガイアのハーフなのでデメリットはない。
自分の父キバットバット二世よりはマシなのも明白。
ダークキバのマイナス面は上記の疲労に留まらず最悪、死に追いやる。
これが原因で渡の父、紅音也は三度の変身の末に死亡してしまった。

このような事情から渡以外はなるべくキバに変身して欲しくない。
伝えたくても相変わらず声を発せず悔しさしかない。

「どういう意味なんだ。全然分からん」
「キバット自身が他人に変身させる何かの能力を有しているんだ」
「な、なんだって!?」

キリトは驚愕を露わにする。
言われて見ればキバットが只の支給品として巻き込むとは考えにくい。
何かしらの力を貸し与えると考えるのが自然で盲点だった。

「どうしてそう思えたんだ?」
「決定的な根拠が士とレイと一緒に撤退しなかった事だ。あの場に残っても殺されるリスクが高いし、渡の想いと遺志を継いだなら、根負けしてでも二人と撤退する道を選ぶだろうな。しなかった理由は渡が変身を行うにはキバットが欠かせないのは勿論の事と彼の相棒として、最後まで一緒に戦う選択を尊重したからかな」
(全部正解だ)

空がその点を見抜けたのはキバットとの情報交換中。
情報の抜き取りで渡が仲間と行動を共にして、士とレイと違って逃げないで渡と一緒に居残る時点で疑問を抱いた。
よって、不可解な謎の推理は上記の通り、導き出す。
一方で変身する力を偶然で発見したのを意味していた。

「恐らく、予想は仮面ライダーと見ている」
「マジで!?仮面ライダーって、色々なタイプがいるな」

これまたキリトはビックリする。
キリトの中での仮面ライダーのイメージは自身に支給された物、葛葉紘汰が変身した形状、尊徳が所持する機械タイプの生き物と様々な種類があるようで、キバットみたいな力を与える部類も存在すると認識した。

「話しを戻して、今後は仮面ライダーに変身するけど、カードでキリトの援護は変わらない。」

キバットが力を貸し与えてくれるなら、空自身が変身しながら後衛でカードを使って戦う。
それ自体は永遠にブレる事はない。
ただ一つ懸念する問題があった。

「だが、キバットへの変身はリスクがあるらしいんだ」
「不味いじゃないか。じゃあ尚更、俺のあげる」

欠点を抱えているなら、メリットがあるゼロワンドライバーを使用した方が安全だ。
戦闘中に暴走などを冒してしまったら只事では済まない。

「キバット。少なくとも暴走や死に至るなんてないよな」

キバットはそう頷く。
キバは鎧の各々にカテナの鎖が絶大な力を抑制しているので、ダークキバと異なり、絶命はない。
疲労の蓄積が免れないのは残念すぎた。

「そうか。そこでだ、キバットへの変身とゼロワンの変身は俺とキリトと交互に使用して互いの負担を減らす。仮面ライダーの装備をもう一つ見つけるまではな。俺からの妥協案だ」
「それなら俺は反対しない。無茶したら承知しないからな」
「そのつもりは鼻からないし」

初めから危険を冒す気はない。
自分が変身すると言い出した際、キバットの羽が一瞬で動揺する瞬間を見逃さない。
始めから落としどころを考えた上で提案を出した。
ただし、自我を失ったり、命の危険がないのを踏まえてキバットに確認を取った。
余りに酷いと分かったら、ゼロワンドライバーを使用し続ける。
デメリットが不明であるが、判明した事は重い物でないだろう。
意見を擦り合わせて、今の案に落ち着いた。

キリトは空が無謀な行為をするのではとヒヤヒヤしたが、最初から危険な橋を渡る気も一切なかった。
確証を得てから案をとっくに考え抜いていただろう。
仮面ライダーの変身も一回ずつ交換しながら互いに軽減するのならあれこれ反論しない。
自分達の負担を引き受けて、より軽減する。

「飛電と言えばゼロワンドライバーの本来の持ち主もいるな」
「そうなの?じゃあ本人と会えたら返さないとね」

空はゼロワンドライバーの本当の所有者の名前を名簿で把握している。
本人の了承も得ずに勝手に使用するのは良くない。
状況が状況で仕方ない部分もある。
殺し合いに乗っていなければ必ず返却しよう。

「変身装備をもう一つ必要か」

いずれゼロワンドライバーを飛電惑人と言う人に返すとなると身を守る変身アイテムをさらに一つ必要になる。
キバットへの変身は負担が掛かるので正直、御免だ。

「それにキリトもあんま思い詰めるなよ。俺もあんなに犠牲が出て悔しいのは同じだ」

四割死者を出してしまう結論が出たとしても無念でならない。
配置場所が最悪でも言い訳していいはずなどない。
キリトが目に届かない場所で犠牲を防げずにかなり悔やんだのを察した。
空はこれ以上犠牲を増やしたくない気持ちはキリトと同等だ。
後の正史の未来では神霊種(オールドデウス)との双六ゲームで誰かが犠牲が出る理不尽さを強いられるが空白は良しとしなかったのは先の話しだ。

「やっぱり空は凄いよ。デュエルも全部把握しているし」
「凄くもないよ。俺はあの時、リリスの気持ちをないがしろにして、失言までした」

キバットと出会う前はあれほどリリスの家族や知り合いがどのような人物か談笑したにも関わらずにだ。
リリスは家族を早く保護したがっていたのに、ユキの心配で頭が一杯だったばかりに、『ユキ以外親しい人はいない』『ヴァイスフリューゲルを優先する』とリリスとの約束を白紙にするような不用意な発言でアウトだ。

「我ながら情けねえ」

これが白とステフ辺りだったら、適切な発言をして、上手く全体をフォローしていただろう。

「ごめん。それを言うなら俺もだよ」

もとより、ごせん像=リリスを渡されたのはキリトだ。
リリスがあんなに家族と知り合いの事を語って、空黒はシャミ子達の特徴や性格面などより詳しくなった。
桃とミカン以外は戦える力はなくて、優先的に保護すべきと把握していたはずだった。のに……

「内心はニノンに気を取られて、リリスの家族と知人を無視してしまった。俺って最低だ」

ユキの心配のしすぎでニノンの死だけを悲しんで清子と小倉の死を悔やまなかった。
薄情な自分に恥じる。
視野の狭さに怒りと不甲斐なさを自身に抱く。
渡された持ち主の責務を果たすべきなのに・・・・・

エルキア大図書館に再度、到着する前にもう一度約束を交わした。
だけど、無意識にリリスを傷つけてしまった過去は消えない。

罪悪感を払拭出来ずにお互いに黙ったまま重苦しい雰囲気が流れている。

(しっかりせんかお前らーーー!!)

その時、キバットがキリトと空の頭を体当たりする。

「「何するんだキバット」」

突然、キバットが本気でぶつけた事に困惑しそうになるが、

(リリスを傷付けたのは許されねえ。人として最低だ。既に反省しているなら、どんな理由があろうと反故にしないで義理を通しやがれ)

キバットは二人が他者の死を本気で悲しむ善人で最初に会った時に理解を示してから変わらない。
リリスに対して、悪いと思うなら、最低限の約束は守る。
渡が何度も悩みや苦悩があった時は余り力になれずに他者に解決させっぱなしだ。
せめて、今回こそはキリトと空の力になりたいと思ったのだ。伝わってくれるかは不明だけど。

「キバットしっかりと伝わったよ」

空は言葉を出さずともキバットからの説教を受けたのを見抜いている。
キリトもキバットが言いたい事が何となく伝わる。
彼は本気で叱責を受けて一瞬だけ逆転したように見えて、彼に怒られる日が来るとは。

「「リリスごめん」」

二人は謝罪し、もう一度だけ改めるが吉田姉妹を保護して、守ると心に誓う。
清子と小倉には冥福を祈った。

(もうよい)

リリスはとうの昔に気にはしない。
過ぎてしまつた行為は仕方ないのだ。
けど、二人が本気でシャミ子と良子を守ってくれるのなら、自分は安心するかもしれない。

この空間にいる者達の絆を上げながらも次の話題に移った。

「そのリリスを含めた意思を持つ支給品の扱いだ」
「リリスみたいにまだ野放しにする可能性もあるけどな」

これに関しては意思持ち支給品を所持する者に聞いて見るが、優先度はかなり低い。
空でさえ、望みはないだろうと諦めかけている。
喋れる支給品がいたとしても途中からリリスのような苦痛を味わう地獄しかない。
キバット、リリスらの身に起きた理不尽な扱いに同情の意を表した。
あれ以上語る事もなく、打ち切りとなる。

空はキバットの口封じは渡の現象の実験を隠蔽する為と推測していたが、放送で開示したのとリリスがキバットと同じ不遇を煽られた時点でその線はなくなった。
だから、この仮説はキリト達に話す事なく、遥か彼方に忘却する。
どっちしろ運試しで渡を故意で選定した可能性が消えないのは変わる事はない。

「後は・・・・・」

空はデイパックからデュエルディスクと蟲惑魔と蕾禍のデッキ、アプリを取り出す。
まず、アプリを起動して、デュエルのルールの各項目の再確認を行う。
ユキの取り乱しやリリスとキバットのメンタルケアをして、此処に至るまでてんてこ舞いで後回しにしていた。
項目を次々と読み終えたが、すると前に確認した時になかった項目が追加されている。

「なるほどな。そういうことか」
「不自然な点があるの?」

デュエルの再確認の中、キリトはずっと眺めていた。
いつ見ても素人に優しくない。
そしたら、空が違和感を覚えたらしいが、何かを把握したのだろう。

「ペンデュラムとリンク専用のフィールドが救済された。が、ペンデュラムとリンクのカードを片方でも一枚以上持っている奴だけらしい」
「放送で一言も告示していなかったな」
「恐らく、その二種類の召喚方法を経験者は知る奴がいないから伝える気はないだろう。その分、アプリに二種類のフィールドが表記されているが、自称神からの自力で調べろかな」
「檀黎斗らしいというか・・・・・・」

放送でペンデュラムとリンクの言及しない事には理解している。
経験者がそれを把握する者の不在で煽りを受けるのも致し方ない。
空はリンクを所持する故にこの時点ではしっくりしない感じだった。
まさかと一から調べると原因がアプリにある追加の項目で納得する。
最後尾に記載する辺り、意地が悪いのが伝わって来て、両者は呆れ果てた。
本物のデュエリストと接触した際はこの事を警告しないといけない。
大多数の経験者は全て把握した気になっているのだろうから。

「これで全部吐き出したか」
「まだ一つある。ユキの事だ。あれで解決したとは思っていない」

尊徳の説得のお陰で多少は落ち着きを見せた。
ところが不穏さを漂わせているのを察する。
ユキが以前にも増して尊徳に頼り切りになっている。
不都合はないと思われがちになるが、ユキの方が依存して来ているのだ。
空はそれが不気味で仕方ない。

「尊徳への重度のしがみつきを如何にかしたい。キリトもこれでいいと思うのか?」
「言われて見れば。それは・・・・・・・・・・・・良くは、ない」

仲が良いのは悪い事ではない。
きちんと考えるとベタベタしているようにも見えた。
空の言う通り、確かに一時凌ぎに過ぎない。
自分達ではユキの説得は不可能だ。
下手するとまだ生きているヴァイスフリューゲルの二人の説得も届かない可能性が高い。

「メンタルケアしてくれる大人と接触するのが第一だな」
「俺達では難しいからな」

精神をケアしてくれる人物を捜し出すしかない。
ユキのメンタルケアを先延ばしにするのもこれ以上は時間を無駄にする訳にもいかない。
参加者の接触も考察もこれ以上は遅らせる訳にはいかない。
動き出さないと本当に悔しいが、この時間帯だと更に十人以上も犠牲が増えてしまうだろう。
キリトと空が言い分を作って引っ張り出さないと現状が進展しないからだ。

裏の方針としてユキを預けてくれる頼れる大人を捜して見る。
キリトと空では入り込む余地がない。
その人物だと何とかしてくれそうだし。尊徳が一緒についていきそうになるが。

「それじゃあ始めようか。この中の調査をな」

裏の情報交換を終えてエルキア大図書館の調査を開始する。
中の空間は結構広いが二人だけで切り盛りしていくしかない。
キリトと空は行動に移し、キバットは外の入り口へと持ち場に行った。


△


あれから中を隈なく探索するも、如何やら仕掛け等はなかった。
次にこのバトルロワイアルに関する資料を見つけるべくあちこちに本を漁っていた。
調べるだけ調べた後は、成果の確認のため二人は集まっている。

「デスゲームに関連した資料はあったの?」
「微妙だ。まず見てくれ」

キリトは手掛かりはないらしい。
一方の空が見せたのは『デュエルモンスターズの歴史』と言う資料だ。

「その本って」
「非常に興味深い内容だ」

デュエルの歴史の資料の中身をキリトに拝見する。
ページを開くと素人の自分でも奥が深い物だ。

1999年2月に初めてデュエルモンスターズのカードが発売し、全てはここから始まった。
当初は公式ルールが整備されておらず、2000年にはチェーンの誕生で、ルールが成立したらしい。
日本での全国大会や国際大会を毎年行われている程、
スマホゲームでもリリースされ、手軽に対戦が可能になった。
2004年辺りから2008年まで融合召喚の全盛期で盛り上がっていたそうだ。
2008年4月以降から3年置きに新たな召喚法が次々と導入する事によってフィールドが何度も整備を変えていった。
2020年4月には追加項目に記載されていたデュエルフィールドに落ち着いたという。

※他にもぎっしりと書かれているが省略するものとする。

最後まで読了して、デュエルモンスターズは世界中で人気のカードゲームを知る。
自分が生まれる前から幅広く愛されている。

「この資料の元はカードゲームを利用する争いはなく、純粋にデュエルをする世界線とみた」
「それも奴は・・・・・・」

元からカードゲームを普通の遊戯で楽しむ命のやり取りとは無縁の世界だろう。
空が所持するデュエルディスクとデッキも資料にある世界線の物であろう。
他のデュエルの世界はどうなっているのか不明だけど、命の奪い合いが起きてしまった世界もあるのだろう。
最低でもあの世界だけはカードゲームを兵器に利用されていなかったのに黎斗によって干渉したせいで悪用している。
ゲーマーにとっては汚されているような物。

「カードゲームは本来なら争いに使われる道具じゃねえ。楽しい心と笑顔になれる遊戯だ」

この次元だけは悪い事に運用してほしくなかった。
だからこそ、あの世界のデュエルを汚す黎斗の打倒を強める。

「その資料を持って行くの?」
「当たり前だ。何かしら必要になるかもしれないからな」

例えデュエルモンスターズの別世界線であっても必須になる日が来るかもしれない。
一度拝見したらここに置いておくのは軽率。

続いて空はメモ帳を取り出して、ペンで白い紙に書き始める。

『殺し合いの根源に関わるかもしれないから暫くは筆談な』
『了解』

確実に主催陣営に会話を傍受しているのは確実。
駄々洩れしてしまえば脱出も水の泡になる。
本当に最重要な情報はメモ書きで済ませよう。

『まだ証拠が不十分過ぎるが、美遊についてだ』
『何で彼女が出て来るんだ?』

美遊は主催陣営に人質にされた被害者。
黎斗の最初の放送が原因で関係者が殺し合いに乗っているかもしれない危惧を抱いている。
何故、彼女の話題に筆談なのかキリトは疑問を持つ。

『俺なりに考えて見たんだ。ひょっとしたら、人質だけでは済まないかもしれねえ』
『関係者が全員殺されたら用済みで始末する事態か』
『俺も思案したが、そんな単純な話ではない』

前までは関係者に殺し合いの進行を促すだけと思っていた。
再度、考え出すようになったのはデュエルモンスターズの歴史の資料を拝見したのが切っ掛けで見直してみた。
どういう訳で美遊を公表したか密かに考察を巡らせていた。
何度も追想すると推しているようにも思える。
カードゲームが争いの道具に使われているなら、同じく美遊にも人質以外に利用価値を見出したのではないか。

『大体、放送で明かさずに裏で人質を理由に主催の二枚目のジョーカーに任命するはずだ』
『それが手っ取り早いが、その可能性は・・・』
『ほぼないだろうし、最上位の継国縁壱がいれば足りるしな』
『別の意図があるのか?』
『確証は持てねえ。最低でも良からぬ事は間違いないはず』

美遊を明らかにせずに最初から裏で餌を釣ってデスゲームを盛り上げるジョーカーに任名した方が早い。
美遊の関係者が主催陣営のジョーカーに役割を与えられていないのは確実。
最も、途中からの指名も否定できない。
その一方で美遊を利用して、碌でもないことを企んでいるのだろう。
それが何かは不明。

『美遊はデュエルモンスターズと同じかそれ以上の役割があるかもしれない』
『そんな.......ことが..........』
『どうしても、推しているように聞こえてしまう』

これはあくまで仮説だけど、キリトは衝撃を受ける。
空は今更ながら思い返してみるとデュエルモンスターズと同等に彼女にも推す事に引っ掛かっていた。

『美遊の件は尊徳とユキに口外するなよ』
『了解』

真相が見えるようで見えない以上言いふらすべきではない。
美遊の役割が万が一の場合、全体に影響を与える事態が起こったら面倒だ。
キリトもその意図を察して、この空間にいる者だけの機密にする。

『とは言え、あくまで個人的な考察だ。確証も持てないし、全部俺の思い違いかもしれねえからな』

キリトはALOでオベイロンの魔の手によって、アスナを捕らわれていたのを思い出す。
美遊はあの時のアスナの現状より、かなり酷いだろうと考慮する。
空の推測で捕らわれのお姫様では済まない良くない企みが起きてしまう。
依然として確証はなく、ただの人質で済めばいいが。
当然、それも良くないが。

(美遊の関係者から問い詰めたほうが早いか)

真実が本当か否かは関係者と接触すれば自ずと見えて来るかもしれない。
内容によっては取り返しの付かない事態になる前に口を割らないよう釘を刺しておきたい。
殺し合いに肯定或いは否定問わない。
ただの考え違いであればいいが。

『二つ目。このエルキア大図書館は作り物だろう』
『どこに違いがあったの?』
『ここの書物はディス・ボードの世界の文字で記述されている。だが、ここにあるのは全て日本語だ』

空の今いる世界の本は日本語とは別のイマニティ語で統一する。
異世界に召喚した直後の空白が避けて通れない壁が言葉だ。
直ぐに解読して、理解を示したのは白で、空は当初、戸惑うばかりであった。
このバトルロワイアルにあるエルキア大図書館は調べれば調べる程、全部イマニティ語ではない。

『大体、デュエルモンスターズの歴史の資料なんて物も混じっている時点でな』
『そうだね』

大方、黎斗によって面白みを増すべく投入したであろう。
大多数の参加者は日本人なので配慮したのを想像出来る。

『紛れもなく本物ではないが、原理は不明だ』
『もしかすると旧SAOの技術を盗んで一段と応用したとか』
『勿論、考えられる。加えてこの島自体が仮想現実かもな』

建物が鷹物なのは前々から認識している。
どのような仕組みで再現しているか現状ははっきりできない。
掠め取った技術を研究して、仮想現実も併せて発展したのを考慮する。
無論、殺し合いと言う悪い方向に向かってしまったが。

『俺はアバターだから納得だけど、空達はどう説明が付くんだ』

キリトはアバターでの参加なので、まだ分かる。
しかし、空達は生身でアバターではないので辻褄が合わない。

『まだはっきりできねえ。もっと情報が必要だ』

情報面が不足して、結論が出なかった。
多くの人達と接触して、一つずつピースを埋めて行こう。
この島の秘密と言い、美遊の件と言い、謎が沢山あるのだ。

『最後に葛葉紘汰の死は無駄じゃない』
『どういう事だ?』

キリトは訳が分からずに首を傾げて、空が続ける。

『葛葉紘汰が乱入して、可笑しいとは思わないか?』
『あっ。管理が徹底してないから何処かに隙があるのか』

空はこの件は最初の黎斗の放送直後に違和感を抱いていた。
キリトは空に言われて真剣に考えると穴があると言えなくもない。
本当の神とは言え、容易く主催のアジト(仮)に侵入していた。
つまり、鉄壁と思われた管理が攻略する希望が残されている。
何処かに脱出する隙が生まれている事を意味する。

『内部に裏切り者が手引きした線もあるだろうが無論、可能性は低い』
『いても派手な動きはできないだろうし』

主催側が一枚岩ではないにしても反逆する人物がいても監視の目もあるかもだし、下手な行動も制限されるだろう。
そもそも、存在するかすら怪しい。

『葛葉紘汰が残した手掛かりはこれだけだな』
『無駄には絶対にしない』

紘汰本人すら意図しない行動で糸口があるかもしれない。
アジトに単身乗り込めたのなら、自分達だって可能のはずだ。
彼の死が無意味ではないかは自分達が証明するしかない。

「一通り、終わったな」

筆談が終わりこれからの行動指針を考える。
エルキア大図書館の調査を終了して、D-6の狐島に直行すべき。
だけど、尊徳とユキの心の整理が着いておらず問題を先送りしっぱなしだ。
エルキア大図書館に誰かいるか僅かな願いも叶えられず仕舞い。

「自称神め。まさかとは思うが、空黒は遊ばれてんじゃねえよな」
「今までを振り返るとね」

出発地点が本島ではなくD-8の狐島で最悪の場所に配置され、本島に上陸したが人との接触を間に合わず、尊徳とユキを精神的に追い詰めて自分達が自力で引っ張らせるのもわざと考察や参加者の接触を遅らせる為に嫌がらせではないかと勘繰ってしまう。
悪い方面で想像しても仕方ない。
二人に調査を完了した事を伝えよう。

すると尊徳とユキがやってくる。
丁度いいタイミングで報告しようとした時、

「空とキリト、話しがある」

尊徳が吹っ切れた感じがしたのにキリトと空は察する。
図書館内を調査していた間に何があったのだろうか?

「それはね」

ユキが自慢げにその訳を語る。


△


図書館内を休みながら何時ものようなコントはあるにはある。
肝心の尊徳は少し元気がないのだ。
この場所に来てから様子が可笑しい。
なら、今度はユキが尊徳に叱責、励ます番だ。

「タカノリくんに可愛らしいボクにお悩み相談を受ける気ある~♪」
「この僕に悩みなんてない」
「ひょっとするとカゲヤマさんかな」

ユキに正解を当てられて、図星だ。
自分の事ばかりで見落としていたが、尊徳も心の整理がついていなかった。
影山から託されてプレッシャーを感じないはずがない。

「貴様にはバレバレか」
「ボクの美しい目に魅了されて、隠し事も気付くよ」
「何処がだ」

漫才をしながらも尊徳は観念した。
ユキと長く行動したからか誤魔化せなくなっていたらしい。
尊徳は胸の内に仕舞っていた本音を語る。

「なるほどね。カゲヤマさんの死を踏ん切りがつかないのね」
「影山は僕なんかを信じて全てを託してくれた」

影山は殺し合いに巻き込まれる前は何をしていたか不明。
あの服装を見るに転落していった人生だったのだろう。
初めて出会った時はまるで禁止区域の住人みたいな印象だった。
話していく内に海斗と同等の問題児で悪人ではないのはよく分かる。
影山も下らない遊戯で死んでいい奴ではない。
後を託されたのは良いが、彼の死に吹っ切れないでいる。

「考え過ぎて、キリトと空に気を遣わせている事も自覚している」

図書館の調査から外れたのは自分とユキの配慮してくれたのだと。
二人が自分達のペースを合わせたり、渡の遺品を取りに行かないのも、大きく行動できないのも自分達が足を引っ張っているのも認めている。
事実、六時間以上C-8をウロウロしてしまい、時間を無駄にして人によっては反感を抱いても無理もない。
考え続ける度に時間だけが過ぎて、二人に心配させてしまった。

「キバット方が大人だと気付かされた」

同じような辛さを味わったキバットを見習ってあっさりと受け入れていたら、どれだけ良かったか。
渡と言う人物は影山より理不尽な目に遭われたのにキバットはぐずぐずせずに一歩踏み出している。

「僕は気持ちが晴れるのかな」
(ボクがここで言わないとね)

尊徳の心を晴れやかにするには自分しかない。
先程まで優勝狙いに切り替えようと皆に迷惑を掛けかけた所を尊徳に救われた。
今、ここで言わないと彼を気に入っている自分が困るし、調子が狂う。

「タカノリくんには堅物にならないでボクと一緒に突っ走るしかないね♪」
「え?」

ユキが真っ当な助言を吐く。
尊徳も驚いているが、元気を出させようとしているのが伝わる。

「カゲヤマさんに託されて、想いも継いだのなら、カゲヤマさんの分も背負って皆で突っ走る。そういうことだよ」

アユミ、ニノン、影山の分まで戦うのを決断したのだ。
先程までビンタしてまで叱責した人が、塞いだままでは駄目になってしまう。
ユキなりに一生懸命アドバイスをする。
効果はこの後、直ぐに返って来る。

「影山の分まで背負って皆で突っ走る、か。貴様のようなナルシストがいい言葉を言うとはな」

ユキからの言葉が尊徳の心が軽くなって行く
影山に後を託されたのなら、無駄にせず、全て背負って戦い抜く。
もしも、同期の薫や侑祈、そして、海斗も余計な事は考えずに背負っていくであろう。
ユキが言うまでこんな単純な答えが浮かばなかった。

(影山の意思を継ぐのは変わらないが、突っ走ろうか。気負う必要はない)

ユキに話したら、逆に心の整理が付いた。
相談してしまうだけでこうもあっさり解決した。
お陰で影山の死を引き摺らないで吹っ切れる。
その影山の想いも全て背負いながら主催の打倒を目指す。

(ユキ有難う。影山改めて、力を貸してくれ)

尊徳は内心はユキに感謝する。
口には出さないが、主催を打倒するまでユキを守ると固く誓う。
影山の事は絶対に忘れずに思い出す事もある。
ホッパーゼクターを眺めつつ、彼が託した物を使用するのは変わらない。
ボディーガードとして、落ち込んでいられない。
尊徳は気持ちが晴れて男らしい顔つきになる。

「ユキ。まさか、僕を立ち直らせる日が来るとはな」

先程は尊徳がユキの心を救い、立ち直った。
今度はユキが励ます言葉を貰い、引き摺る心を溶かした。
感謝のお返しで何時の間にか立場が逆転している。

「ボクだってタカノリくんの沈んだ心なんて見たくないからね」
「貴様のお陰だ」
「ついでに可愛いボクに今度こそ魅了されたでしょ♪」
「これとこれとは別だ」

ユキは尊徳がいつもの調子を取り戻せて何より。
しかも、気が晴れたからか男前になったように見えた。
中身は全然、変わらないが。
それはそれで良いかもしれない。
ユキは覚醒した姿にも一層気に入る。

「それとキリトと空に影山の死をちゃんと話す」

いい加減に影山の死の真実をキリトと空の前で口にするべきだ。
とは言え、同じ境遇故にキバットは確実に知られているだろう。
キリトと空も気付いても十分あり得る。
否、知っていて自分の口から話すのを待っている。
影山の話題に触れないのも二人の優しさ。
甘えない為にも一歩踏み出さないといけない。

(キックホッパーを使うのは最後の手段だ)

ホッパーゼクターのもう一つの機能が搭載されているキックホッパーの変身も視野に入れ始める。
影山は兄貴と呼ぶ人物を慕っていて多分、キックホッパーの方で使用しているのだろう。
兄貴と呼ぶ男は推測であるが、海斗や影山以上の問題児であるのは容易に想像できた。
仕方ないので影山の為にリスペクトもしてやろう。
それでもなお、基本的にはパンチホッパーの方の使用は永遠に変わる事はない。

(早くモニカさんとクウカさんに会いたい。そしたらタカノリくんを紹介してあげたい)

ユキはヴァイスフリューゲルの二人と合流して、尊徳と引き合わせたい思いがある。
彼に主催を打倒するまでの間だけ一時的にギルドのメンバーに入れていい。
二人なら反対意見はないだろうし、寧ろ賛成してくれる。

「そうと決まれば二人に言わないとな」

尊徳は早速、二人の元へ行く。
ユキからすれば面白い男だけど、前より活き活きしている。
解決して良かったとユキは嬉しく思うのだった。


△


「そうだったのか」

キリトと空はユキから事情を聞き終える。
ユキに悩みを打ち明けた事で尊徳は心の監獄から脱出した。
確かに尊徳は自分から相談を持ち掛けていない。
打ち明けたのは付き合いの長いユキだったからこそ。

「影山の事を正直に話そう」

尊徳は素直に影山の死の真相を言う。
予想した通り、影山は運試しの犠牲者になっていた。
若干、辛そうだったが、尊徳はありのままに話した。

「よく話してくれた」
「辛かったな」

尊徳は二人の優しさに身に染みる。
本当は自分が口を開くまで待っていてくれた。
もうキリトと空に気を遣わせないよう尊徳は決意する。

「心配かけてすまない。僕はもう大丈夫だ。影山に託されただけでなく、想いも背負って皆で突っ走る」

尊徳はキリトと空の前で覚悟を固める。
彼の目には辛い気持ちは残っていない。
前に進もうとしている。

(尊徳は安心だな)

空は尊徳の精神が強いものになったのに気付く。
影山の死に気持ちが晴れないままの彼は何処にもいない。
ユキのお陰で尊徳の悩みは解消したようだ。
今度はユキが借りを返して、尊徳を覚醒させる切っ掛けを作った。

「それよりも調査は終わったのか?」
「ああ、残念ながら手掛かりはなしだ」

館内を調査して、仕掛けはないのは本当だ。
ただし、キリトと筆談した情報は信憑性を上げるまで伏せておく。
特に機密情報でデュエルモンスターズ以上の役割の可能性が一段と高くなった美遊の件は言い触らしては駄目な案件だ。
まだメンタルが良くないユキには言うべきではない。

そしたら、見張りと偵察を任せていたキバットが全速力で戻って来た。
慌てた表情を作りながら。

「キバットどうしたんだ?」
(敵だ!あの全裸のムキムキマッチョが来る!)

キバットは外で見張りを任命し、役目をこなしている。
すると遠い距離で戦闘音が聞こえたのだ。
敵か味方か不明で偵察してから空に報告すると決める。
飛翔しながら進んでいくと誰かが近づいて来たので咄嗟に隠れる。
その正体は何と全裸で100%不審者と断定する男。
空達の情報からパンツ一丁の男と戦ったと聞いている。
パンツ一丁の男は何故かイライラしていて、右腕の傷が塞がっていくのを目撃した。
回復能力は二人の情報にない。
数時間で新たに身に付けたと推測するしかなかった。
方向先にこのまま行くとパンツ一丁の男はエルキア大図書館に辿り着いてしまう。
幸い、こちらには気づいていないので人知れずに空に知らせに行く。
例の戦闘音について、今は鳴りやんでいるが緊急事態で向こうに行く余裕はない。
気掛かりを残しつつ、急いで戻り、空に伝えて、今に至る。

因みに遠くの戦闘音をキリト達がエルキア大図書館内でも聞こえなかったのにキバットが何故、感知出来たのか?
その理由は両耳に機能するキバットソナーと言う能力で超音波によって相手の接近や周囲の情報を得る事が可能。
キバット族は特に耳が良く、父親のキバットバット二世も言える。

「敵がこっちに来るんだな。」

キバットは頷く。
来るのはパンツ一丁の男で回復能力を手に入れた事実も共有するべきだが、口封じのせいでできないでいた。
空はキバットの焦りから危険人物の接近を察した。

「俺らは急遽、ここを発つ」
「迎撃するんじゃないのか」

尊徳が疑問の声を上げるのも無理はない。
向こうからやってくるなら、放置は出来ないし、危険人物を撃退するチャンスのはずだ。

「迎え撃って戦って勝つだけじゃないぞ。キバットがこんなんでは情報が届かねえし。この場に金髪の男が襲って来たら、俺らは全滅だ」
「あっ、全体の事を考えているのか」

考えなしで逃げる訳ではなかった。
危険人物をどうにかするには情報戦だ。
金髪の男(ポセイドン)のような最強クラス相手に無策で挑んでいたら死は免れない。
力だけで勝利を収めるのは限界が来てしまう。
それを補うには情報戦が如何に重要か尊徳は再度も痛感する。

「無駄な血を流すよりは全員の安全を取る」

相手によっては犠牲が出てしまっては意味がない。
よって、逃げられるならそれに越したことはない。
わざわざ残って危険に晒す行為は言語道断。

「それでも、戦うとしても一切負けねえけどな」

現時点では不十分でも必ず倒す。
空は力強い言葉を断言する。

「逃走ルートは聞くまでもないな」

元からD-6の島に立ち寄る予定なのだ。
加えて、このチームのみ知る北東の橋に渡れる。
尊徳もユキも反対意見はない。

「あの島にもっと楽に行ける方法がある」
「モーターボートだな」
「情報交換の時に言ってたな」
「ボクの美しい顔に汗を流すのは似合わないから、賛成だね」

時間短縮するべく全員一致で歩きではなく、モーターボートで海を渡る最短ルートに決定する。
空の鋭い観察眼で地図の中央経由から行かずに済んで北東の橋の存在を確認できた。
さらにモーターボートの再利用で大幅に短縮するので活きてくる。

「全員、荷物の準備は終わったか?」
「忘れ物はないよ」

エルキア大図書館内で荷物をまとめて外に出て集合する。
まだ来訪者が現れる気配はない。

「それじゃ、海まで一直線で行くぞ」

空は内心は鷹物のエルキア大図書館に別れを告げる。
一同、同時に走り出す。
建物から距離が離れていく内に小さく見えていく。

走っている内に危険人物に遭遇せずに順調にD-7の砂浜に辿り着く。
空はモーターボートを海上に用意する。

「人数がピッタリ四人だな」

実は外国製の高級木材のモーターボートの定員は四人まで。
乗れる人数が今いる面子でギリギリ。
キリトと空、キバットは二度目で残りは初の航海である。

「D-6の狐島に直行するぞ」

操縦はキリトに任せて、前の座席に空、後ろに尊徳とユキが座る。
エンジンを掛けるとモーターボートを発進させる。
そのまま大海原に乗り出す。
男達による航海の旅が再び始まる。



【D-7 海上/一日目/午前】

【宮川尊徳@暁の護衛 トリニティ】
[状態]:健康
[装備]:ホッパーゼクター&ZECTバックル@仮面ライダーカブト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:僕たちがゲームマスターを倒す!
0:D-6の狐島に向かう
1:ユキ、キリト、空と一緒に影山とニノン、影山の仇を取る
2:影山……お前の意志は僕が引き継ぐ
3:モニカ、クウカ、吉田姉妹、士、レイ、宝条永夢の仲間を優先的に探す
4:ウジウジ悩んで全体の足を引っ張る事はもう二度としない
5:ユキのように誰かを生き返らせるのが目的になって優勝狙いになろうとする参加者が増えなければいいが……
[備考]
※パンチホッパーとしての戦い方がわかりました

【ユキ@プリンセスコネクトRe:Dive】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:ボクの美しさをクロトやハ・デスにも知らしめてあげる
0:D-6の狐島に向かう
1:タカノリくんはボクが応援してあげるよ♪
2:モニカさん、クウカさんを優先的に探す……無事でいてね
3:アユミ、ニノンさん、カゲヤマさん……
4:一応、吉田姉妹、士、レイ、宝条永夢の仲間も探して見る
5:ありがとうね、タカノリくん。タカノリくんのこと、気に入ったよ
[備考]
※参戦時期は少なくともイベント『ショーグン道中記 白翼のサムライ』を経験済みです。

【キリト@ソードアート・オンライン(アニメ版) 】
[状態]:疲労(小)
[装備]:ブラックプレート@ソードアート・オンライン、カゲミツG4@ソードアート・オンライン、ごせん像@まちカドまぞく
[道具]:基本支給品、飛電ゼロワンドライバー+ライジングホッパープログライズキー@仮面ライダーゼロワン、首輪×2(城之内、達也)
[思考・状況]基本方針:檀黎斗とハ・デスを倒す
0:D-6の狐島に向かう。ついでに『あれ』の存在を確認する
1:空、尊徳、ユキと共闘する
2:リリスのよりしろ探しと約束の為に吉田姉妹を捜索して必ず保護する
3:モニカ、クウカ、士、レイ、吉田姉妹、宝条永夢の仲間を優先的に探す
4:キバットとゼロワンの変身は空と互いの負担を減らすべく、一回の戦闘ごとに交換しながら装着する
5:ユキを預けてくれる大人を探して見る
6:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、謎の気狂いの変態、念のため美遊の関係者を警戒
7:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
8:美遊の関係者を探しつつ、美遊の件の概要は口外しない
9:俺が探索してるうちに40人も死んだのか……
[備考]
※参戦時期はソードアート・オンライン
アリシゼーション War of Underworld終了後
※遊戯王OCGのルールをだいたい把握しました
※アバターはSAO時代の黒の剣士。
GGOアバターに変身することも出来ます。GGOアバターでは《着弾予測円(バレット・サークル) 》及び《弾道予測線(バレッド・ライン) 》が視認可能。
その他のアバターに変身するためには、そのアバターに縁の深い武器が必要です。SAOのアバターのみキリトを象微するものであるためエリュシデータやダークリバルサー無しでも使用出来ます。SAOアバター時以外は二刀流スキルを発揮出来ません。これらのことはキリトに説明書に記されおり、本人も把握済みです。
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。また、会場は仮想現実でその技術を発展したと考えています。
※空と空黒というコンビ名を結成しました。
※ブラックプレートが手元に戻ったのでALOアバターに変身が可能になりました。ALOアバターでは魔法スキル、妖精の翅による飛行が使用可能。

【空@ノーゲーム・ノーライフ(アニメ版) 】
[状態]:健康
[装備]:デュエルディスクとデッキ(蟲惑魔)@遊戯王OCG、デッキ(蕾禍)@遊戯王OCG、キバットバット三世@仮面ライダーキバ
[道具]:基本支給品、高級木材のモーターボート@現実、デュエルモンスターズの歴史の本、首輪×2(御伽、遠野)
[思考・状況]基本方針:檀黎斗とハ・デスを倒す。あまり人類ナメるんじゃねぇ
0:D-6の狐島に向かう。ついでに『あれ』の存在を確認する
1:キリト、尊徳、ユキと共闘する
2:主催者と関係ある人物と接触する。特に宝条永夢の仲間に会い、檀黎斗の情報を聞き出す
3:リリスのよりしろ探しを手伝う。吉田姉妹も必ず保護する。
4:謎のシステムの正体を探り、渡の殺害の件のきな臭さを解消する。そのためには多くの参加者に聞き込みか士とレイと接触する
5:キバットとゼロワンの変身はキリトと互いの負担を減らすべく、一回の戦闘ごとに交換しながら装着する
6:ユキを預けてくれる大人を探して見る
7:変なおっさん(肉おじゃ)、PoH、謎の気狂いの変態、念のため美遊の関係者を警戒
8:金髪の男(ポセイドン)、継国縁壱を最大限に警戒
9:ユニカ、クウカ、士、レイ、吉田姉妹、宝条永夢の仲間を優先的に探す
10:美遊の関係者に接触し、美遊を推す原因を聞き出しつつ、概要は口外しない
11:二つのデッキの魂を信じ抜く。一応、他のデッキも回収しておきたい
[備考]
※参戦時期はアニメ終了後
※遊戯王OCGのルール及び蟲惑魔デッキ、蕾禍デッキの回し方を把握しました。
 また、蟲惑魔と蕾禍を組み混合デッキの回し方と新旧のフィールドの存在も把握しました。
※主催陣営はSAO事件を参考にしたと推測しています。また、会場は仮想現実でその技術を発展したと考えています。
※キリトと空黒というコンビ名を結成しました。
※デュエルモンスターズの歴史の本を閲覧しました。内容は現実世界(リアル)関連です。

【リリス@まちカドまぞく】
[状態]:正常、自身への苛立ち
[思考・状況]基本方針:全員生きて脱出
0:D-6の狐島に向かう
1:空、キリト、尊徳、ユキと行動を共にする
2:吉田姉妹、モニカ、クウカを優先的に探す
3:清子、小倉……
4:桃とミカンの合流は後回し。合流したら挨拶はしたかったが……
5:よりしろを見つけ出す
6:何も出来なくなったことへの苛立ち
[備考]
※参戦時期は4巻(アニメ2期)終了後
※他者との肉体を入れ替える能力と他人の夢に入る能力は制限対象で黎斗によって不可にされています。
※黎斗によってよりしろで活動出来る時間は十分に制限されていて、二時間経過しないと活動出来ません。等身大よりしろも同様です。
※よりしろ状態でも並行世界――きららファンタジアで手にした力を引き出すことは可能とします。ただし、少なくともキリトの支給品にきらファンでのリリス専用武器はありません
※主催により口封じされました。今後は何かキッカケがない限り話せません。きらファンで手にした力も主催により剥奪されています。


△


「あのメスガキ共め!!!!!!!」

肉おじゃはマサツグ達から逃走した後、憤慨しっぱなしだ。
其れもその筈、手を組んだメスガキ二人が裏切った挙句、改心までしてしまうという肉おじゃからすれば全く笑えない展開。
おまけにマサツグというハーレム野郎をまた仕留め損なう始末。
あの三人が憎くて機嫌が悪くて仕方ない。

八つ当たりで目先の木々を殴り付ける。
マサツグ達への負の感情からメグとコッコロに負わせた右腕の傷が徐々に回復していく。
原理は不明だが、また願ったり叶ったり。

苛立っては良くないと言い聞かせて頭を冷やし、取り敢えず休むのが第一だ。
ぶっ続けで戦闘をこなして来た。
今後はどうするかは後で考えよう。
今だけは身を潜める場所を探す。

歩き続けると見えて来たのは建物だ。

「丁度いいっすね」

身を隠す最適な建物の発見は朗報だ。
早速、肉おじゃは建物の中に入っていった。

肉おじゃは知る由もないが、最初に対峙した黒の剣士と天才ゲーマーの片割れが数分前に滞在していた事を。
八つ当たりする時間を割かなければ彼らとの再戦が叶っていただろう。
よって、肉おじゃは僅か数分後にエルキア大図書館を発見して、彼らとすれ違う。

「物凄い本の量すね」

本に興味のない肉おじゃでも物凄い数の本が置かれていた。
そんな事はどうでもいい。
今は束の間の休息が大事だ。

肉おじゃは元から用意されたコンビニ弁当の豚カツ弁当を頬張り、体力を付ける。
水も飲んで喉もリフレッシュする。
食事を終えた肉おじゃはこれからどう動くか。

「一から立て直しっすね」

一旦、現状をリセットしたい気持ちが強い。
あのメスガキ共のせいで全て台無しにされた。
優勝を目指す為には再度、誰かと組み直したい。
利害関係で結べる者が残っているか怪しいが。

「探して見るっすね」

そう吐いて、デイバックを漁り始める。
中身が乱雑しすぎて確認を怠っていた。
肉おじゃは単独に逆戻りする由々しき事態。
追い詰められた獲物は強力な武器を求める。
すると何かを手に取る。
中身から取り出すと木組みの大きなドアを発見する。
説明書を拝見すると肉おじゃは笑みを浮かべる。

「良い機会すね」

北東に追いやられてしまったのでどこだかドア言う道具で再始動する。
異次元の埋葬は時間制限が解けずに現時点では使用は不可。
ここから行けるルートは北か地図の中心部の二カ所。
また高確率でマサツグ達と遭遇しかねない。
あの集団にはいずれ報復したいがそれは誰かと組んでから。
そうなると一からリスタートするには丁度いいアイテム。
ただし、異次元の埋葬と同様に一度使用すると六時間は待たないといけない。

兎にも角にもこれからの動き方を決める訳で真っ先に思い浮かぶのは憎くて仕方ないあの集団。

「勿論、マサツグとメスガキ共を報復してやるっすよ!!」

いずれマサツグ達は殺すがそれには、誰かと手を組むにしてもメスガキ共みたいな目的が中途半端な奴は御免だ。
優勝狙いに確固たる者が望ましい。
希望としてはマサツグ達に恨みを持つ者同士がいい。

「そんな都合のいい話ないっすね」

一時、組んでいたメグが漏らした情報によるとマサツグを知る参加者はいないらしい。
情報共有していないと言うものあるが、鵜呑みは良くない。
もし、マサツグと敵対する者がいれば暴れ馬でも交渉次第でマサツグを殺すまで一時的に手を組める価値はある。
いないならいないで別の奴で我慢するが。
兎に角、同じ優勝狙いと組むまでは多人数で戦うのは避ける。

出発前に武器のおさらいをしておく。
カードが四枚と戦力は微妙と言った所か。
仮面ライダーの装備はベルトしかないが、ホッパーゼクターの脚の欠片を所持している。
何故、肉おじゃの元にホッパーゼクターの脚の部分の欠片がある理由。
実はホッパーゼクターが破壊される際に爆殺した際に一欠けらだけが肉おじゃの髪の中に引っ掛かっていた。
その事に気付いたのは食事をした後に落ち着いてから知った。
一応、ホッパーゼクターの復元できるアイテムを探して見る。
都合よくそう簡単に見つかるとは思っていないが。
ゴット・ハンド・クラッシャーなんてD-8の狐島で黒の剣士とI♥人類の男との対峙以来、かなり前に時間制限が過ぎたのにマサツグ達に使用しなかったのは勿体なかった。
渋る事はせずに思い切るべきだった。
過ぎてしまったのは仕方ないと見るか。

そう考えた後に肉おじゃは目先のドアノブを回す。



【D-7 エルキア大図書館/一日目/午前】

【肉体派おじゃる丸@真夏の夜の淫夢】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、胴体に刺し傷、右胸から左脇腹までの切創、胴体に真横の浅い切創、淫夢ファミリーへの憎悪(極大)、マサツグ、メグ、コッコロへの憎悪
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2(一つのタブレット破壊)、ゴット・ハンド・クラッシャー@遊戯王OCG、攻撃誘導アーマー@遊戯王OCG、デス・メテオ@遊☆戯☆王(二時間発動不可)、ZECTバックル、異次元からの埋葬@遊戯王OCG(四時間発動不可)、どこだかドア@ドラえもん、ホッパーゼクターの脚の部分の欠片
[思考・状況]基本方針:優勝して淫夢の歴史から自分の存在を抹消する
1:淫夢ファミリーだけは絶対にこの手で殺す。特に野獣先輩、野獣死すべし
2:黒の剣士とI♥人類の男は次に出会ったら絶対殺してやるっすからね……
3:遊戯王カードはこの決闘で大事すね……
4:できれば他の優勝狙いの参加者と組みたいすね。
5:マサツグも、あのメスガキ共(メグ、コッコロ)も許さないっすからね。
6:ホッパーゼクターを復元する道具を探して見る
[備考]
※遊戯王カードの存在を知っていますが決闘者じゃないのでルールなど詳しくありません
※本来の名前を思い出せません
※心意により憎しみなどの負の感情で身体能力と肉体強度が上がり、その間は自動的に徐々に回復します



『支給品紹介』

【ブラックプレート@ソードアート・オンライン】
宮川尊徳に支給。
旧ALOでキリトが使用していた巨大な片手直剣。
キリトが手にするとALOアバターへのチェンジが可能となる。

【飛電ゼロワンドライバー+ライジングホッパープログライズキー@仮面ライダーゼロワン】
キリトに支給。
プログライズキーとセットで支給。
本来の使用権限は飛電インテリジェンスの社長のみのはずだったが、黎斗と茅場の合同作業で全てを取り払い、誰でも仮面ライダーゼロワンに変身可能。

【蕾禍のデッキ@遊戯王OCG】
宮川尊徳に支給。
属するモンスターは昆虫族、植物族、爬虫類族の三種族に構成されている。
リンクモンスターには自己蘇生が可能。
ただし、上記の効果を使用すれば三種族のみの縛りが課せられる。
唯一、デュエルディスクとセットで支給されなかったデッキ。

【どこだかドア@ドラえもん】
ひでに支給。
あべこべ星の秘密道具でどこでもドアと異なり、ランダムな場所に行ける。
作中では断崖絶壁に出てしまったが、本ロワでは空中や断崖に出ないように調整されている。
一度の使用で六時間は制限される。


107:溺れるサカナ、水槽(みず)の中の悪夢(ゆめ) 投下順 109:呪胎戴天
106:無情の抹殺 群雄割拠 時系列順 110:橘ギャレンの困惑
089:fortissimo-the WeiβFlügel crisis- side:YUKI 宮川尊徳
ユキ
キリト
空
095:Lost Princess ―絆と憎悪の果てしないバトル― 肉体派おじゃる丸
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