物事ってのは唐突に起きるものだ。
唐突に親が死ぬこともある。唐突に兄弟がぶん殴ってくることもある。唐突にトラックが突っ込んでくることもある。唐突に異世界に転生することもある。
唐突に別の大陸にいきなり飛ばされることもあれば、唐突に数年ぶりに再開した父親と喧嘩する事もある。
唐突に別の大陸にいきなり飛ばされることもあれば、唐突に数年ぶりに再開した父親と喧嘩する事もある。
そして、唐突に殺し合いに巻き込まれることも……あるのだろう。
「だからってこんな展開はいつの時代のネット小説の話だよ……」
そう呟きながら、草原で俺は頭を抱えて一人愚痴る。
軽く俺の自己紹介をしておこう。俺の名前はルーデウス・グレイラット。外見年齢は11~2歳ほどのまあまあな少年だが、実際は精神年齢は3倍以上あるオッサンだ。俺は無職童貞引きこもりのダメダメ尽くしのニートだったが、兄弟に家を追い出されたその日にたまたま目に止まった言い争いしてるカップルに向かってくるトラックを何とかしようとしてそのまま死亡。
そしたら気づいたら日本とはかけ離れた異世界で「ルーデウス・グレイラット」の名前を持って生を受けた訳だ。その後の山あり谷ありの異世界ライフは今は割愛させていただこう。
軽く俺の自己紹介をしておこう。俺の名前はルーデウス・グレイラット。外見年齢は11~2歳ほどのまあまあな少年だが、実際は精神年齢は3倍以上あるオッサンだ。俺は無職童貞引きこもりのダメダメ尽くしのニートだったが、兄弟に家を追い出されたその日にたまたま目に止まった言い争いしてるカップルに向かってくるトラックを何とかしようとしてそのまま死亡。
そしたら気づいたら日本とはかけ離れた異世界で「ルーデウス・グレイラット」の名前を持って生を受けた訳だ。その後の山あり谷ありの異世界ライフは今は割愛させていただこう。
今重要なのは俺の人生を振り返る事ではない。あのグラサン男と自称・冥界の魔王ってヤツの話した事だ。
決闘、デュエル。そうぼかしているが、実質的にはデスゲームの類だろう。まったく、バトルロワイヤルなんて何十年前のネタを引っ張り出してくるのだろうか。俺からしたら時代遅れとしか言いようがない。
まあ俺はそう脅されてハイワカリマシタと機械的に殺しまわるつもりなど全くない。あの原作でも半分以上は殺し合い否定派だった筈だしな。
取り敢えず、今考える重要な事は4つだ。①首輪をどうにかする ②脱出方法を探す ③エリスやルイジェルドの行方 ④魔王が話した無数の世界について、だ。
しかし実際の所どれもすぐに取り掛かれる事ではない。首輪はいきなり俺の魔術でどうこうするには危なすぎるだろうし、脱出方法も具体的方法はナシ。エリス達も所在は不明だしそもそも参加しているのかも分からない。無数の世界については俺自身の体験で分かっている事だから別に驚くべきことではない。
つまり、今の俺はただのしかない参加者、哀れな犠牲者だ。まあこういうのは積み重ねが大切だ。開始数時間で首輪も脱出方法も見つけられるようなボンクラ運営を期待するだけ無駄だろう。
決闘、デュエル。そうぼかしているが、実質的にはデスゲームの類だろう。まったく、バトルロワイヤルなんて何十年前のネタを引っ張り出してくるのだろうか。俺からしたら時代遅れとしか言いようがない。
まあ俺はそう脅されてハイワカリマシタと機械的に殺しまわるつもりなど全くない。あの原作でも半分以上は殺し合い否定派だった筈だしな。
取り敢えず、今考える重要な事は4つだ。①首輪をどうにかする ②脱出方法を探す ③エリスやルイジェルドの行方 ④魔王が話した無数の世界について、だ。
しかし実際の所どれもすぐに取り掛かれる事ではない。首輪はいきなり俺の魔術でどうこうするには危なすぎるだろうし、脱出方法も具体的方法はナシ。エリス達も所在は不明だしそもそも参加しているのかも分からない。無数の世界については俺自身の体験で分かっている事だから別に驚くべきことではない。
つまり、今の俺はただのしかない参加者、哀れな犠牲者だ。まあこういうのは積み重ねが大切だ。開始数時間で首輪も脱出方法も見つけられるようなボンクラ運営を期待するだけ無駄だろう。
「取り敢えず、死なない様に頑張っていき「キャアアアア!!」ま、しょう……」
唐突に叫び声が聞こえて、そちらの方に意識が向かう。
見ると、俺と同い年くらいに見える麦わら帽子を被った金髪の子が、見るからにモンスターって感じの空飛ぶカマキリに襲われてるではないか。
金髪っ子が素早いのかモンスターがいたぶろうとしているのか分からないが、つかず離れずの距離を保って追いかけっこをおこなっている様に見える。
エロ同人の展開にはピッタリのシチュエーションかもしれないが、あいにく俺は人が虫にめちゃくちゃにされる事に対する性癖など持ってない。それにここは殺し合いの場だ。
金髪っ子が素早いのかモンスターがいたぶろうとしているのか分からないが、つかず離れずの距離を保って追いかけっこをおこなっている様に見える。
エロ同人の展開にはピッタリのシチュエーションかもしれないが、あいにく俺は人が虫にめちゃくちゃにされる事に対する性癖など持ってない。それにここは殺し合いの場だ。
子供は見捨てるな。それがチーム『デッドエンド』の掟だ。ルイジェルドがいるかも分からない場所でも変わる事はない。
「すみません!横に避けて!!」
「えっ?アッハイ!」
「えっ?アッハイ!」
俺は支給されていた魔術を感じる杖を力強く握る。金髪っ子が頭を抱えながら横に回転避けを行い、モンスターの姿ががら空きになる。
モンスターの全長は2mあるかどうかの虫型モンスター。飛んでいるが、予見眼があるから相手の動きはわかる。杖をモンスターに向けて魔力を流す。虫相手ならこの程度の魔術で問題ないだろう。
モンスターの全長は2mあるかどうかの虫型モンスター。飛んでいるが、予見眼があるから相手の動きはわかる。杖をモンスターに向けて魔力を流す。虫相手ならこの程度の魔術で問題ないだろう。
「火球弾(ファイアボール)!」
俺の声に合わせて発射された炎の弾丸は、そのままモンスターに直撃し、瞬く間に全身火ダルマになった虫は、呻き声のような声をあげつつ倒れて、そのまま動かなくなった。
この杖、魔力が通るのはわかっていたから使えない事はないだろうと考えていたが、実践はぶっつけ本番だったので少し心配だったが、まあ杞憂ですんでよかった。
名はドルイドの杖、だっけ?まあ杖の名前なんて今はどうでもいい。追いかけられてた金髪っ子の事が先だ。
この杖、魔力が通るのはわかっていたから使えない事はないだろうと考えていたが、実践はぶっつけ本番だったので少し心配だったが、まあ杞憂ですんでよかった。
名はドルイドの杖、だっけ?まあ杖の名前なんて今はどうでもいい。追いかけられてた金髪っ子の事が先だ。
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ケガの確認がてらに、お互いに自己紹介をしていく。
金髪っ子の名前はイエロー。歳はやはり俺(の肉体年齢)と近い11歳の様で、ポケモンという魔物?が存在する世界の住民らしい。
金髪っ子の名前はイエロー。歳はやはり俺(の肉体年齢)と近い11歳の様で、ポケモンという魔物?が存在する世界の住民らしい。
モンスターボールというボール状の道具を使う形で捕獲・収容する事が可能な、ポケットに入れられる事が出来るモンスター。縮めてポケモン。
……何だろう、どこかで聞いたことがある気がする。少なくとも異世界転生してからではない。おそらく元の世界の方だ。しかし俺の知識はすぐに「コレだ!」という情報にたどり着けない。脳の記憶領域が異世界ライフで圧迫してきたのか?
まあ思い出せないという事はすぐに忘れてしまう様なアニメやゲームなんだろう。ともかく彼には彼で住んでた世界で色々あったそうで、その事件がひと段落ついた所で今回のバトロワに巻き込まれたそうだ。
まあ思い出せないという事はすぐに忘れてしまう様なアニメやゲームなんだろう。ともかく彼には彼で住んでた世界で色々あったそうで、その事件がひと段落ついた所で今回のバトロワに巻き込まれたそうだ。
「ボクはポケモントレーナーだからポケモンがあってこそなんだけど、モンスターボールも支給されてなかったし、これからどうしようって悩んでたらあんなモンスターに襲われちゃって……」
イエロー君はしゅんとした表情でここに連れられてからの経緯を話す。俺の世界では見たことないが、立ち位置にはテイマー的なものだろうからポケモンってのがいなければただの一般人と大差ない存在なのだろう。
俺がいなかったら危なかった所だな。
俺がいなかったら危なかった所だな。
「ちなみに、襲われてたモンスターはポケモンではないのですか?」
「ううん、ポケモンは確認されてない種類がたくさんいるらしいけど、アレは違うと思う。ボクが知ってるポケモンの気の気配とかは全然違ったし」
「ううん、ポケモンは確認されてない種類がたくさんいるらしいけど、アレは違うと思う。ボクが知ってるポケモンの気の気配とかは全然違ったし」
"気"とかいう単語が出てきたが、あえてスルーしよう。イエロー君の事情だけ俺が一方的に知っていくのは良くない筈だ。
ここでふと俺は、杖の他に支給されていた赤白のボールを思い出す。
ここでふと俺は、杖の他に支給されていた赤白のボールを思い出す。
「もしかして、モンスターボールってこういうモノですか?」
「え?ああ、そうです!」
「え?ああ、そうです!」
テイバッグからボールを取り出すと、イエロー君はサッと自分の手に持ち、慣れたような手つきでボールを確認するとボールの中からモンスターが出てくる。手のひらで持てるサイズのボールに入ってたとは思えない、前歯が特徴のモンスターだ。
なるほど。これがポケモンか。
なるほど。これがポケモンか。
「ラッちゃんだ!よかったぁ!あの、本当にありがとうございます!」
イエロー君はラッちゃん(おそらくニックネームで種族名じゃないだろう)と抱擁して再会を喜び、俺に感謝を伝えてくる。
ラッちゃんと呼ばれたポケモンもどことなく喜んでいる様に見える。人間とポケモンとの良好そうな関係にほほえましくなってくる。エリスがいたら腕を組んでドヤ顔で見ていただろうし、ルイジェルドも彼なりに微笑んでたと思う。
ラッちゃんと呼ばれたポケモンもどことなく喜んでいる様に見える。人間とポケモンとの良好そうな関係にほほえましくなってくる。エリスがいたら腕を組んでドヤ顔で見ていただろうし、ルイジェルドも彼なりに微笑んでたと思う。
「それで、これからどうします?僕は人がいそうな場所に向かおうと思っていますが、イエローさんも一緒にどうですか?」
「そうですね……、レッドさんやグリーンさんがいるなら探したいですし、助けてくれてるばかりで申し訳ないですけど、よろしくお願いしていいですか?」
「そうですね……、レッドさんやグリーンさんがいるなら探したいですし、助けてくれてるばかりで申し訳ないですけど、よろしくお願いしていいですか?」
俺自身の提案に、イエロー君は乗ってくれる。知り合いの捜索か。エリスとルイジェルドの事は何もわからないが、特別気にする必要はないだろう。
それよりも俺は首輪の方をどうにかしたい。この首輪がどういう仕掛けで出来ているかは分からないが、魔術的なアプローチがあるなら、俺の異世界で学んだ知識が微力でも役に立つ筈だ。
それよりも俺は首輪の方をどうにかしたい。この首輪がどういう仕掛けで出来ているかは分からないが、魔術的なアプローチがあるなら、俺の異世界で学んだ知識が微力でも役に立つ筈だ。
「僕は問題ないですよ。じゃあこれからよろしくお願いしますね」
「はい!ありがとうございます!」
「はい!ありがとうございます!」
そういうと、イエロー君は笑顔で右手を差し出して握手を求めてきた。
剣や杖を持って戦う事とは無縁そうなその手は、まるで少女みたいだ。
そしてなぜか一瞬、今だ行方知れずのシルフィの事を思い出した。
剣や杖を持って戦う事とは無縁そうなその手は、まるで少女みたいだ。
そしてなぜか一瞬、今だ行方知れずのシルフィの事を思い出した。
いやいやシルフィ、俺は君のことを忘れた訳じゃないよ?
--- --- ---
こうして、俺の異世界ライフから一転してバトロワライフが始まった。
これから先どうなるのかは全くわからない。知り合いが参加されているのか、どんな敵が待ち受けているのか。
しかし、俺はこんな所で死ぬわけにはいかない。でなければ何の為に魔大陸から旅を続けてきて、ようやく中央大陸に戻ってきたんだ。
これから先どうなるのかは全くわからない。知り合いが参加されているのか、どんな敵が待ち受けているのか。
しかし、俺はこんな所で死ぬわけにはいかない。でなければ何の為に魔大陸から旅を続けてきて、ようやく中央大陸に戻ってきたんだ。
俺は本気で生きていくのだ。
もう、後悔のない人生を送るために。
全力で、だ。
もう、後悔のない人生を送るために。
全力で、だ。
【ルーデウス・グレイラット@無職転生 ~異世界行ったら本気だす~】
[状態]:健康
[装備]:ドルイドの杖@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:本気で生きていく。生き抜いていく。
1:殺し合い反対。首輪をどうにかしたい
2:イエローと行動する
3:エリスやルイジェルドの事が気になるが、あまり気にする必要はないだろう
[備考]
※参戦時期はミリス神聖国を出発して以降シーローン王国到着前(アニメ18話~19話の間)
※前世の知識は制限対象です。具体的な基準は設けませんが、参加者に関する情報は容易に思いつく事はないです
※イエローの性別を男だと勘違いしてます。
[状態]:健康
[装備]:ドルイドの杖@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:本気で生きていく。生き抜いていく。
1:殺し合い反対。首輪をどうにかしたい
2:イエローと行動する
3:エリスやルイジェルドの事が気になるが、あまり気にする必要はないだろう
[備考]
※参戦時期はミリス神聖国を出発して以降シーローン王国到着前(アニメ18話~19話の間)
※前世の知識は制限対象です。具体的な基準は設けませんが、参加者に関する情報は容易に思いつく事はないです
※イエローの性別を男だと勘違いしてます。
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:健康
[装備]:モンスターボール(ラッちゃん)@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3(ポケモンに関わる物は無し)
[思考・状況]
基本方針:元の世界に帰る
1:ルーデウスさんと行動する
2:知り合いがいるのなら合流したい
[備考]
※参戦時期は、第ニ章終了後
[状態]:健康
[装備]:モンスターボール(ラッちゃん)@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3(ポケモンに関わる物は無し)
[思考・状況]
基本方針:元の世界に帰る
1:ルーデウスさんと行動する
2:知り合いがいるのなら合流したい
[備考]
※参戦時期は、第ニ章終了後
【ドルイドの杖@Fate/Grand Order】
ルーデウス・グレイラットに支給された。
キャスターのクー・フーリンが魔術を行使するのに使っている杖。支給されたのは本人が使っているそのものではなく、バレンタインデーのお返しで渡された一品。
本人曰く「魔術礼装ではなく、あくまで森を歩くためのステッキ」らしいが、サーヴァントお手製の為、魔術を行使できる人が使えば問題ないと思われる(今ロワでは使えるものとする)
ルーデウス・グレイラットに支給された。
キャスターのクー・フーリンが魔術を行使するのに使っている杖。支給されたのは本人が使っているそのものではなく、バレンタインデーのお返しで渡された一品。
本人曰く「魔術礼装ではなく、あくまで森を歩くためのステッキ」らしいが、サーヴァントお手製の為、魔術を行使できる人が使えば問題ないと思われる(今ロワでは使えるものとする)
【モンスターボール(ラッちゃん)@ポケットモンスターSPECIAL】
ルーデウス・グレイラットに支給された。ラッタが入っている。ラッちゃんはイエローがつけたニックネーム。
イエローが初めて捕まえて自分のポケモン(友達)。コラッタの頃に捕まえ、ラッタに進化した時は進化の事を知らなかった為イエローは大泣きした。
するどい前歯は鋼鉄をたやすく砕くことが出来る。
ルーデウス・グレイラットに支給された。ラッタが入っている。ラッちゃんはイエローがつけたニックネーム。
イエローが初めて捕まえて自分のポケモン(友達)。コラッタの頃に捕まえ、ラッタに進化した時は進化の事を知らなかった為イエローは大泣きした。
するどい前歯は鋼鉄をたやすく砕くことが出来る。
『NPC紹介』
【フライングマンティス@遊☆戯☆王】
風属性/昆虫族 攻撃力1500/守備力800
飛行能力を持ったカマキリ。昆虫が大好物。
【フライングマンティス@遊☆戯☆王】
風属性/昆虫族 攻撃力1500/守備力800
飛行能力を持ったカマキリ。昆虫が大好物。