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  • ミカヅキ

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

ミカヅキ

最終更新:2022年05月28日 15:50

匿名ユーザー

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――欠けた翼で飛んだ、醜い星の子ミカヅキ





◆





月明かりの下、一心不乱に駆ける白が一つ。
息を切らせ足を動かすその正体は少女。
三つ編みにした桜色の頭髪が、馬の尾のように揺れ動く。
魔法少女の環いろはである。
強化された身体能力に物を言わせて走り続ける理由は、希望の魔法少女として力無き人々を守る為。
ではなく、逃亡。
勝ち目の無さを実感した怪物から、少しでも距離を取る為であった。

「――――ッ!!!!!」

全力疾走中の身体を急停止、つんのめりそうになるのを堪えて、背後へと跳ぶ。
直後に空気が裂かれ、付近の木々がへし折れる。

「ハッ、ハッ…!」

追いかけていた筈の敵は、何時の間にか追い越していたらしい。
そこから何をしたのか。
蹴りを放った、ただそれだけ。
たったそれだけで木がご覧の有様となった。
いろはの細い腰など、スナック菓子よりも簡単に粉砕されるだろう。
恐るべき速さと強さを兼ね備えた化け物。
ではその化け物とは、一体全体どのような存在なのか。
見上げる程の巨体を持った怪物?或いはヒグマなどの野生動物に似ている?
それとも高性能の殺戮マシーン?
否だ。何せその化け物は外見だけなら人間そのもの。

「……」

時代錯誤な軍服に身を包んだ、長身の男。
その筋のマニアが見たら、過去のドイツ軍の制服だと唾を飛ばしながら熱弁するだろう恰好。
暗闇の中にあってもギラギラと輝く赤い瞳で、まだ15歳の少女を睨みつけている。
そんな存在こそが、いろはと対峙している化け物であった。
主催者による決闘(デュエル)開始宣言後、困惑から覚める間を与えずいろはに襲い掛かり、
僅かな攻防を以てして彼女に「勝てない」と理解させた怪物。

「クッ…」

左腕のクロスボウを構えるいろはの頬を汗が伝う。
何もいろはが圧倒的な弱者という訳ではない。
元々宝崎で魔女を狩っていたのも有り、怪物との戦闘が始めてではなく、
神浜市を訪れてからもソウルジェムの調整と、ウワサとの戦いを経て、魔法少女になり立ての頃より遥かに強くなった。
並大抵の相手ならば一人でも勝てる。
問題は今現在睨み合っている男は並以上、間違ってもいろは単独で相手取ってはいけない存在だということ。
信頼するチームみかづき荘のメンバーもいない状況で、いろはがするべきは逃走に集中する事のみ。
しかしその逃げるという行動すら、非常に難しいと来た。
ここから自分はどう動くべきか、フル回転する脳が答えを弾き出す暇をも許してはくれない。
言葉一つ、呼吸する音すら発さず男が疾走。
地面が抉れる程の力強さで迫る相手に、いろはもまた全身を総動員して動く。
男の拳が空を切る。回避の成功を安堵する余裕は無い、直撃せずとも空気の揺れだけで吹き飛ばされそうだ。
再度距離を取りながらクロスボウを連射。ガトリングの如き勢いでピンクの矢が男を射るべく殺到。

「……!!」

あろうことか、男が取ったのは回避ではなく真っ向から突っ込んでくるものだった。
両の腕を振り回し矢をはたき落とす。
時折、防ぎ漏らした矢が命中し軍服に赤い染みを作る。
痛みとは集中力を削ぎ、動きの勢いを低下させるものだ。
だというのに男がいろはへ迫る速度に微塵も衰えが無い。
矢が肉を貫いた痛みに顔を歪める事すらしない。
最初にいろはと出会った時と一切変わらぬ無表情。
ほんの僅かな表情筋も動かさず、こちらを殺しに襲い来る姿は冷酷無比な殺人ロボットのようだ。
確か以前、リビングで鶴乃とフェリシアがそんな内容の映画を観て大騒ぎし、さなを驚かせた為に揃ってやちよに叱られていたっけ。

一瞬、そんな光景を思い浮かべたいろはへ、再度拳が放たれた。

「ストラーダ―――」

だが手応えは無い。
拳が貫いたのはいろはの柔らかな肌でなく、脱ぎ捨てられた純白のフードのみ。
見失った標的の行方を男が察知するより一手早く、魔法少女が矢を放つ。

「―――フトゥーロ!!!」

闇を切り裂くように、桃色の矢が上空へと向かって行く。
これまで以上に魔力を籠めた一撃は、男とはあらぬ方へと放たれた。
だがこれでいい。
いろはは血迷ったのでも無ければ、勝負を捨てたのでもない。
一直線に空へと向かった矢は、次の瞬間、雨のように地上へと降り注いだ。
桜色の光は夜闇に映えるが当然見栄えだけの技では無い。
男の逃げ場を塞ぐように矢は広範囲から降り注ぐ。
今のいろはが出せる最も強力な攻撃方法だ。
逃げ場無し、となるだろう。

普通ならば。

男は矢の豪雨を見ても表情を崩さない。
「この程度」、十分対処が可能だから。
上半身を捻り力を込め、矢が到達するまさにその寸前に解き放つ。

回し蹴り。中国武術や空手、その他多くの格闘技で用いられる蹴り技の一つ。
男が放った回し蹴りは、技というより兵器と呼ぶべき威力。
矢が消し飛ばされ、草花諸共地面が抉れ、ある程度の距離があったいろはすら余波で吹き飛んだ。
背後から勢いよく引っ張られるかのような感覚、次の瞬間には背中への衝撃と変わる。

「―――ッ!!!??!!」

痛いとか、そういう言葉を口にする暇すら皆無。
全身の肌が総毛立つ殺気を受け危険信号を鳴らし続ける脳の指示に従い、全力で身を捩る。
次いで轟音。自分が激突した木が、太い幹を素手で吹き飛ばされた。
尤もいろはには木などよりも、もっと気を回さねばならないものがある。
直撃だけは避けた、しかし完全には避けられなかった。
右腕が、上腕二頭筋部分の肉がほぼ無くなっている。
骨まで失い皮一枚で繋がっているに過ぎない腕は、今にも引き千切れそうにブラブラと揺れるだけ。
中学生の少女が受けるには、余りに酷な傷。
途端に襲い来る激痛に泣き叫ぶ事すら、いろはには許されない。
歯を食い縛り、流れる涙を無視し回復魔法を発動。
ビデオの逆再生のように失われた血肉と骨が元の形を取り戻していく最中も、男は容赦しない。
これまで同様に距離を取ろうと足を動かすいろは。
しかし遅い。回復中とはいえ右腕の痛みは、いろはから集中力を奪い去る。
迫る蹴り。咄嗟に左腕を盾にし、無意味と思い知らされるかのように体が宙に浮く。

「がっ……」

背中に二度目の衝撃と痛み。
今度は木ではなく地面に激突したかららしい。
チラリと視線を動かすと、そこにはボウガン共々ひしゃげた左腕。
こっちも治さないとなと思うも、視線を上げればそれが不可能だと嫌でも理解する。
男がこちらを見下ろしていた。
人形のように表情が変わらないと言うのに、両の赤い瞳だけはゾッとする程にギラ付いている。
いろはを傷付けた事への罪悪感は全くと言って良い程感じられず、さりとて嗜虐趣味があるようにも見えない。
見た目は人間でも魔女のように話が全く通じず、アリナ・グレイの狂気とはまた違った何かを秘めている男。
一体全体何者なのか気にならないと言えば嘘になるが、正体を探る時間は残されていないだろう。
きっと次の瞬間には顔を潰されるに違いない。
ソウルジェムが破壊されなければ死なないとはいえ、流石にそうなったらマズいかもと存外呑気な想いが浮かぶ。

(死ぬのかな……)

死んだら自分はどこへ行くのだろう。
天国だろうか。それとも地獄?
魔女と化したとはいえ、元は魔法少女だった者達を手に掛けて来たのだ。
あの世で裁かれるのかもしれない。
でもそれじゃあ魔法少女は全員が地獄に落ちる事になってしまう。
幾らなんでもあんまりだ。本当に天国と地獄が存在すればの話だが。

死者の行きつく先がどこであれ、願わくば逝ってしまった皆に会える場所であって欲しい。
満開の桜の下で、ういと、灯花と、ねむとの再会を果たすのだ。
三人とも怒るだろうか。こんなにも早く命を落としてしまった事を涙ながらに責めるだろうか。
それについては申し訳ないけど、せめて三人を抱きしめるのは許して欲しく思う。
もう二度と離れ離れにならないよう、力いっぱい抱きしめたい。
ほんのちょっとだけ苦しいかもしれないけど、その分うい達も抱きしめ返してくれたら嬉しい。
その後で、三人にまたお弁当を作ってあげよう。
美味しいと言ってくれた豆腐ハンバーグ。向こうではきっと病気じゃないのだから、お肉のハンバーグでも良いかもしれない。

再会を望むのはあの娘もそう。
救えなかった、環いろはの希望のせいで、魔女へ変えてしまった魔法少女。
自分は彼女の事を分かった気になっていただけで、その実まるで分ってあげられなかった。
だから救うどころか、最悪の結末を招いてしまった。
もし彼女と会えたなら、謝りたい。
謝ってどうにかなる話ではないし、向こうからしたら二度と会いたくないのかもしれない。
それでももう一度会いたい、会わねばならない。

妹たちにまた会えるのならここで死ぬのも悪くないのではないか。
頑張らなくたって良いんじゃあないか。
甘い毒への誘惑が、いろはを堕とすべく耳元で囁かれる。

そうだ、その通りだ。
神浜市で自分は十分頑張った。
だから、無理して生きる理由なんてどこにも――


(――――――――――違う)


理由なら、ある。
生きなければならない理由が、確かに存在する。

「や…ちよ…さん……」

自身の願いのせいで苦しむあの人の支えになりたくて。
あの人の抱える痛みを少しでも癒したくて。
簡単に死んでなんかやらないと、約束したではないか。

思い出す。
初めて自分の名前を呼んでくれた時の笑みを。
奈落の底へ落ちて行く自分へ必死に手を伸ばした時の叫びを。
万年桜の下で再会を果たした時に流した涙を。
年長者の癖に負けず嫌いの意地っ張り。
突き放したような態度の裏では人一倍寂しがり屋の優しい人。
やちよとの約束を破って死ねない、死んでたまるものか。

(生きないと……)

生きねば、ただそれだけを思い続ける。
最早死を受け入れる気は消え失せた。
なのに心に反して、現実はどこまでも厳しく、そして残酷だ。
いろはが今から何をしても間に合う事は無い。
男がいろはへ手を下す方が圧倒的に速いのだ。
どれだけ生を望んでも、弱ければ無意味。
思うだけではなく、自力で生を掴み取らなければ終わりが訪れるだけ。
いろはには力が足りず、男には力があった。
弱者が死に強者が生き残る。


そんなありふれた末路を、否定する者が一人。


振り上げた拳を収め、軍服の男が大きく飛び退いた。
バッと顔を上げ見据えるのは、何時の間にやらいろはを庇うかのように立つ何者か。
身に纏うのは遥か昔の異国、日本のものであろう着物。
時代錯誤なのは服装のみならず、握り締めた得物も同じであった。
軍のサーベルとも違う刃物は、正にジャパニーズサムライの証、日本刀ではないか。

突然の乱入者に、いろはは傷の痛みも忘れて呆気に取られる。
恰好の奇抜さも相まって脳内はシェイクされたように絡まるも、間一髪の所を助けられたとは理解。
ぐぐっと頭を動かし恩人の顔を視界に入れ、凍り付いた。

月の光に照らされた男の顔に浮かぶは、相対する敵に殺意をぶつける三対六つの眼。
人間では有り得ぬ容姿は、誰がどう見ても化け物と呼ぶに相応しい姿だった。


○


大尉と、戦場を共にした者達からそう呼ばれていた男が、己の感情を貌に現わす事は無い。
しかし内心では震え上がる程の喜びで、血が沸き立ち臓腑が震えている。
戦場に突如として参戦した侍、姿を目に入れた瞬間に理解した。
こいつは強い。相手にとって不足はない、最高の化け物だ。
喜びは表情では無く、蹴りに乗せて伝える。
侍の首を狙う凶器と化した脚の一撃。
常人ではそもそも脚が振るわれたと気付くのも不可能なソレを前に、侍が選ぶのは後退でなく前進。
最小の動きで頭を下げ、数本の頭髪がハラリと宙を舞う。
それが地面に落ちる前に、侍の右腕が動く。

――月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮

抜刀した勢いを殺すことなく、横薙ぎに振るう。
単純極まりない動作。そう嗤えるものがどこにいようか。
人間の限界を鼻で笑うかのような速度の一撃だというのに。
再度後退し刀を回避する大尉。抜き身の刃は肉体どころか軍服の端にすら届いていない。
ならばこれはなんだ。何故避けた筈の身から、血が噴き出ている。

――月の呼吸 参ノ型 厭忌月・銷り

再び横薙ぎに振るわれる刀。
距離は開いている。故に切っ先すらも大尉へ掠らない。
しかし大尉は理解する。
わざわざ刀身をこちらへ当てる必要も無く、一度振るわれてしまえば斬撃が到達するのだと。
迫る圧倒的な死の臭い、戦場では常に嗅いでいた、そこら中に糞をぶち撒けたかのような悪臭。
ぶるりと細胞一つ一つへの刺すような痛み、何よりも自分が生きていると実感させられる感覚が、頭で考えるまでもなく身体を動かしてくれる。
侍を高く見下ろす位置へと大きく跳躍。
あのまま突っ立ていればどうなったか、三日月状の斬撃が大盤振る舞いで二つも寄越されていた。
技を外した真下の侍へ、ギロチンのように脚が振り下ろされる。
ギョロリと、侍の持つ刀に浮かんだ複数の眼が大尉を睨み付けた。
侍は何も言わない。だが刀の眼はこう伝えているようだ。
「それも見えている」と。

――月の呼吸 弐ノ型 珠華ノ弄月

三日月が、襲い来る。
太陽が新たな一日を告げる祝福の光ならば、月は終わりを告げる為の光か。

「ッ!!」

血を撒き散らしながら大尉は落ちて行く。
無様に叩きつけられるのを回避したのは見事。
そのすぐ隣へパラパラと落ちる肉片。防御に回した大尉の左腕。
ついさっきまで標的にしていた少女と同じ動きをするとは、何たる皮肉か。

「……」

腕を落とされたと言うのに、大尉には怒りも焦りも恐怖もあらず。
むしろ、こうでなくてはと心が躍る。
このくらいはやってのけてもらわねば困るのだ。

とはいえ、大尉の内心など侍には知った事では無い。
現にどうだ、大尉が立ち上がった時には既に侍は、手負いの魔法少女と共に戦場から離れていた。

「あっ、あの…!」

そう声を掛けたは良いものの、次に言うべき言葉が咄嗟に浮かばない。
自分を抱きかかえ移動中の男を、いろはは困ったように見上げる。

「舌を噛む……。暫し……口を閉じていろ……」

間を開けて淡々と返されると、益々言葉に困った。
聞きたいことは沢山ある、しかしこの状況では後回しにせざるを得ないだろう。
言われた通りに黙ろうとして、その前に一つだけ言っておかねばならない事を告げる。

「あの、助けてくれてありがとうございます」


○


自分は一体何をしているのだろうか。
律儀に礼を告げた娘を見やりながら、黒死牟という名の鬼は自問自答を繰り返す。
自身に何が起きたか、最期の光景は忘れる事など許さぬとばかりに、黒死牟の脳裏へ刻み込まれている。
鬼喰いの少年と自分の子孫から最後の抵抗を受け、二人の柱によって完膚なきまでにトドメを刺された。
いやそれだけでは無い、黒死牟にとっては忘れたくとも叶わない記憶。
侍とは程遠い化け物へと堕ちた自分自身、己の心を打ち砕くには十分過ぎるあの瞬間。
生きてきた何もかもが虚無でしかなかった鬼は地獄に落ちる、その筈だった。
なのに目を覚ました黒死牟を待ち受けていたのは地獄の閻魔による責め苦ではなく、冥界の魔王を名乗る異形から命じられた屠り合い。
さしもの黒死牟もすぐには事態が呑み込めず困惑していた所、目に映る光景は一変。
気が付けば夜の森へ放り出されていた。
まさかこれが地獄なのかと考えはしたが、ヒヤリとした夜の空気も、草木の匂いも、生きていた頃と全く同じ。
信じられないが、自分は死者の蘇生という鬼の始祖にすら不可能である奇跡を身に受けたのか。
冥界の魔王の力に息を呑んだ時、聞こえて来たのは何者かが争う音。
近付いてみればこの手で殺した子孫、時透無一郎と近い年頃だろう娘が殺されかかっていた。
そうして戦闘に介入し今に至るのだが、黒死牟にとっては自分でやった事ながら理解出来ない。
確かに自分はこの場における具体的な方針を決めていない。
今からでも屠り合いに勝ち残る、それも一つの手。
と言うか取るべき選択肢などそれ以外にないはずと分かっていても、一度砕け散った心には一向に戦意が宿ってくれない。
あの終焉を味わって尚も優勝の可能性を考えた己の救いようの無さに、自嘲する気力すら無い。
だが、だからと言って何故名前も知らない人間の娘を助ける真似をしたのだろうか。
まさか今更になって、侍の真似事をする気なのか。
そうすればほんの少しでも、終ぞ手の届かなかった日輪に近付ける。そう期待しているとでも?
下らないと自身の考えに嫌悪感を滲ませ、内心で吐き捨てる。

(ならば……何故だ……)

答えの出ない堂々巡りに苛まれながら、兄として生を受けた男は駆ける。
その腕に、姉として妹を救えなかった少女を抱えながら。


【環いろは@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(アニメ版)】
[状態]:疲労(大)、ソウルジェム(穢れ:小~中)、右腕負傷(ある程度回復済み)、左腕負傷(使い物にならない)、抱っこされてる
[装備]:クロスボウ(破損)
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]:基本方針:殺し合いを止める。
1:今は大人しく運んでもらう。
2:軍服の男(大尉)を警戒。
[備考]
※参戦時期はファイナルシーズン終了後。
※ドッペルが使用可能かどうかは後続の書き手に任せます。

【黒死牟@鬼滅の刃】
[状態]:疲労(中)、抱っこしてる
[装備]:虚哭神去@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
【思考・状況】:基本方針:分からない。
1:娘(いろは)を連れて戦場から離れる。何故私はこんな事をしている……?
[備考]
※参戦時期は死亡後。

【虚哭神去@鬼滅の刃】
支給品ではなく黒死牟が能力で生み出した刀。
刀身に複数の眼球と血管が浮かび上がった、異様な見た目をしている。
折られても即座に再生、長さを変えられる他、全身から生やす事も可能。


○


敵は闘争ではなく撤退を選んだ。
僅かに惜しいと感じつつも、そう後を引き摺るものでもない。
何せここは殺し合い。
他にもあの侍のような化け物がゴロゴロいるに違いないのだ。
ならソイツらと戦えばいいだけのこと。
生前最後の戦場となったロンドンに比べれば小ぢんまりとしているが、構うものか。

自分は殺し合いに乗った。
但しハデスの犬となって、願いを叶える為に駆け回る為ではない。
ここにいるかどうかは不明だが、自分が付き従うのは少佐だけ。

殺し合う理由はたった一つ。
あの夜の再演を。ヘルシングのドラキュリーナが自分を討ち滅ぼしたように、同じく自分を殺せる者を求めるから。

戦って死ぬ。
望みはそれだけだ。


【大尉@HELLSING】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージ、左腕欠損、再生中
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]基本方針:闘争の中で死ぬ。
1:参加者を探して殺し合う。
[備考]
※参戦時期は死亡後。
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