星の導きに ◆9RsOeV.OOc
リディア、カイン、…そして、ゴルベーザと配下の二人。
その名を名簿で確認しても僕、セシル・ハーヴィはまだ降り立った場所――教会の中から動けないでいた。
異常な状況だ。一刻も早く仲間を探し出して守らなければならない。それは分かっている、けれど。
その名を名簿で確認しても僕、セシル・ハーヴィはまだ降り立った場所――教会の中から動けないでいた。
異常な状況だ。一刻も早く仲間を探し出して守らなければならない。それは分かっている、けれど。
(やはり、関わってはいけなかったんだ)
旅の間。僕はたくさんの仲間と出会って、助けられて…いや、危険な目に晒してきた。
故郷と母を失ったリディア。津波に飲み込まれたギルバート。石化することで罠を止めたパロムとポロム。
機械砲を壊す為に、崩れる部屋の中一人残ったヤン。爆弾と共に飛空艇から飛び降りたシド。
結果として、彼らは生きていた。けれど、もしかしたら死んでいたかもしれない。現に、死んでしまった者もいる。
故郷と母を失ったリディア。津波に飲み込まれたギルバート。石化することで罠を止めたパロムとポロム。
機械砲を壊す為に、崩れる部屋の中一人残ったヤン。爆弾と共に飛空艇から飛び降りたシド。
結果として、彼らは生きていた。けれど、もしかしたら死んでいたかもしれない。現に、死んでしまった者もいる。
そう、ローザのように。
自分があのマルクという道化師を刺激しなければ、何も言わなければ、爆発させられたのは僕の首輪だったかもしれない。
カインが洗脳されてしまったのも、ローザを愛していたからだった。もし、僕がバロンにいなければ、二人が幸せになったかもしれない。
小さい頃に僕を捨てたゴルベーザだって、母さんを失った悲しみをゼムスに付け込まれてのことだった。
そして、母さんが死んだのは。そこまで考えてから、書かれていたその名を名簿ごと握り潰す。
カインが洗脳されてしまったのも、ローザを愛していたからだった。もし、僕がバロンにいなければ、二人が幸せになったかもしれない。
小さい頃に僕を捨てたゴルベーザだって、母さんを失った悲しみをゼムスに付け込まれてのことだった。
そして、母さんが死んだのは。そこまで考えてから、書かれていたその名を名簿ごと握り潰す。
「…僕なんて、いなければよかったのに」
『もしかしたら』でしかないはずなのに、思わずにはいられなかった。
マルクはワープしてもらう、と言ってたけれど、皆はどこにいるのだろう。
(僕の近くでありませんように)
そう祈ってから、今更だったかと苦笑する。
傍にいてはいけない。仲間を庇いながら戦う、パラディンとしては失格な考えかもしれない。
でも、今度こそ取り返しのつかないことに、…死んでしまうかもしれないのだから。
傍にいてはいけない。仲間を庇いながら戦う、パラディンとしては失格な考えかもしれない。
でも、今度こそ取り返しのつかないことに、…死んでしまうかもしれないのだから。
「…う…」
胴体だけになった体が冷えていく感触が蘇ってきて、思わず口元を押さえる。
死人を生き返らせることもできる。マルクはそう言っていたが、本当にそんな力が…
死人を生き返らせることもできる。マルクはそう言っていたが、本当にそんな力が…
(いや、もしあったとしてもすんなりと叶える訳がない)
夢に出てきそうなほどに凶悪なニヤニヤ顔には、悪意しか篭っていなかった。
あいつが叶えることなんて、自分にとって楽しいことだけに決まっている。
最初からそうだったじゃないか。禁止エリアだとか、殺し方で禁止されていることはないだとか、
あいつが叶えることなんて、自分にとって楽しいことだけに決まっている。
最初からそうだったじゃないか。禁止エリアだとか、殺し方で禁止されていることはないだとか、
――24時間死んだ人間が出ない時は、会場にいる全員を首輪を爆破する、だとか、
「…あ」
あったじゃないか。こんな僕でも、仲間のために出来ることが。
口の開いたままのバッグを逆さにして振ってみると、弓、そして紙切れの貼られた矢筒が軽い音を立てて床に散らばった。
何なのだろう、と不審に感じながら紙切れに目を通してみて、思わず苦笑する。
『キラーボウ!急所に当たりやすい凄い弓なのサ!これでじゃんじゃん殺してちょーよ!』
汚い字で書かれたふざけた文は、説明書のつもりのようだ。
矢筒の中の本数を数える。15本。実際に使うとなると心細い数だけれど、今はこれだけあれば大丈夫だろう。
何といっても、あの道化師のお墨付きなのだから。強張っていた肩から力が抜けるのを感じて、ふうっと息を吐く。
何なのだろう、と不審に感じながら紙切れに目を通してみて、思わず苦笑する。
『キラーボウ!急所に当たりやすい凄い弓なのサ!これでじゃんじゃん殺してちょーよ!』
汚い字で書かれたふざけた文は、説明書のつもりのようだ。
矢筒の中の本数を数える。15本。実際に使うとなると心細い数だけれど、今はこれだけあれば大丈夫だろう。
何といっても、あの道化師のお墨付きなのだから。強張っていた肩から力が抜けるのを感じて、ふうっと息を吐く。
「ああ、良かった」
首輪よりやや上、喉元を撫でる。満ち足りた気分も、随分久し振りな気がする。
矢筒から矢を取り出していると、色々な顔が浮かんでは消えていく。
矢筒から矢を取り出していると、色々な顔が浮かんでは消えていく。
ローザ。僕のせいで君を殺してしまうことになって、本当に。
カイン。場所を奪っておきながら、勝手に親友のような扱いをして。
リディア。守ると言ったのに、結局僕は危険な目に遭わせるばかりで。
ゴルベーザ。結局、兄弟らしいことなんて一つもなかったままで。
カイン。場所を奪っておきながら、勝手に親友のような扱いをして。
リディア。守ると言ったのに、結局僕は危険な目に遭わせるばかりで。
ゴルベーザ。結局、兄弟らしいことなんて一つもなかったままで。
「…すまない」
手の中で矢を束ね、そのまま腕を振り上げる。
そして、そのまま速度を付けて下ろそうとしたところで、不意に風が吹くのを感じた。
さっきまでそんな様子はなかったのに、第一ここは建物の中なのに、どうしてだろう。
少し不思議に思ったけれど、僕にはもう関係のない――
そして、そのまま速度を付けて下ろそうとしたところで、不意に風が吹くのを感じた。
さっきまでそんな様子はなかったのに、第一ここは建物の中なのに、どうしてだろう。
少し不思議に思ったけれど、僕にはもう関係のない――
「くっ!?」
ことでもなかった。
軽く感じるだけだった風は急に強いものに変わって、僕を引き寄せようとする。
発生源を見るどころか足に力を込めるのがやっとなので、よく分からないけれど、さっきの風は自然現象じゃなかったようだ。
ここに仕掛けられていた罠か、誰かが最初から潜んでいたのか、それとも僕が知らない間に入ってきていたのか。
軽く感じるだけだった風は急に強いものに変わって、僕を引き寄せようとする。
発生源を見るどころか足に力を込めるのがやっとなので、よく分からないけれど、さっきの風は自然現象じゃなかったようだ。
ここに仕掛けられていた罠か、誰かが最初から潜んでいたのか、それとも僕が知らない間に入ってきていたのか。
(でも、どっちにしても、攻撃をしているのなら)
殺すつもりに違いない。
そこに思い至ったところで急にバランスが崩れて、尻餅をつく形で転ぶ――と、ほぼ同時に風が止んだ。
どうして、思いながら風が吹いていた方向を視線を向けて、思わず固まる。
そこに思い至ったところで急にバランスが崩れて、尻餅をつく形で転ぶ――と、ほぼ同時に風が止んだ。
どうして、思いながら風が吹いていた方向を視線を向けて、思わず固まる。
「え?」
開け放たれた扉をバックに立つ、
ピンク色の、まるまるとした可愛らしいフォルムをした、小さな魔物…いや、召喚獣に見える生き物。
ピンク色の、まるまるとした可愛らしいフォルムをした、小さな魔物…いや、召喚獣に見える生き物。
「え…え?」
その子が、口をもごもご動かして――
「ぽよ?」
その子は、きょとんとした顔で首(の辺り)を傾げてみせた。
可愛い仕草だ。けれど、僕が今一番確認すべきなのはそこじゃなくて。
可愛い仕草だ。けれど、僕が今一番確認すべきなのはそこじゃなくて。
「え…っと…」
ゆっくりと、自分の首を動かして、視線を床に落とす。
そこにあるべきものが、弓と矢筒が、ない。ついでに言えば、手の中にあったものもない。
そこにあるべきものが、弓と矢筒が、ない。ついでに言えば、手の中にあったものもない。
「…!!き、君……」
やっと事態を把握した僕が叫ぶより早く、
その子の膨らんでいた体が一瞬縮んだ…かと思うと、歪だった形がまん丸いものに変わる。
ああ、僕で言う、喉を動かすようなものなんだろう。なんとなくだけれど、そんな気がした。
その子の膨らんでいた体が一瞬縮んだ…かと思うと、歪だった形がまん丸いものに変わる。
ああ、僕で言う、喉を動かすようなものなんだろう。なんとなくだけれど、そんな気がした。
「ぷはぁ、やっぱり疲れたなぁ~」
その子が息を吐いて、ぽんぽんと腹部をさする。
それと同時に、すっと血の気が引いていくのを感じた。
それと同時に、すっと血の気が引いていくのを感じた。
「うわぁぁああああああ!!!」
転びそうになりながら立ち上がり、何故か満足げな表情のその子に駆け寄る。
見た目は何ともなさそうに見えるけれど、弓と弓矢を丸呑みだなんて、どう考えても大丈夫には思えない。
特に、今自分がしようとしていたことを考えると。
見た目は何ともなさそうに見えるけれど、弓と弓矢を丸呑みだなんて、どう考えても大丈夫には思えない。
特に、今自分がしようとしていたことを考えると。
「っケアルラ!」
「け…るるら?」
「け…るるら?」
手を翳して白魔法を唱えると、淡い光がその子を包み込む。
が、その子はきょとんとしたまま僕を見つめるばかりで、焦りは治まるどころか、更に大きなものに変わっていく。
が、その子はきょとんとしたまま僕を見つめるばかりで、焦りは治まるどころか、更に大きなものに変わっていく。
「ケアルラ!ケアルラ!ケ…アル…?」
必死になって唱え続けることしばらく、不意に目の前が暗く点滅して、上手く魔力が込められなくなる。
マルクのせいだろうか、そういえば何か面白い仕掛けがどうとかと言っていたような気がする。
殺し合いをしろと言っておきながら面白いだなんてふざけた話だ。でも、今はそんなことを怒っている場合じゃない。
マルクのせいだろうか、そういえば何か面白い仕掛けがどうとかと言っていたような気がする。
殺し合いをしろと言っておきながら面白いだなんてふざけた話だ。でも、今はそんなことを怒っている場合じゃない。
「くっ…ケア…」
関わってしまった以上は、僕に出来ることをやらなくては。
ふらつく頭を押さえながらもう一度唱えようとしたところで、不意にその子がお辞儀をした。
ふらつく頭を押さえながらもう一度唱えようとしたところで、不意にその子がお辞儀をした。
「ごめんなさい!」
どうしてそんなことを言うんだろう、謝らなくちゃいけないのは僕なのに。
どうすべきか分からずにいると、更に頭(の辺り)が下げられた。
どうすべきか分からずにいると、更に頭(の辺り)が下げられた。
「いきなり食べちゃったのはごめんなさい!だから…落ちついて?」
困ったような表情に、リディアを思い出す。
急に詰め寄って怯えさせてしまったのかもしれない。
でも、落ち着けるような状況ではないのは、食べたこの子が一番知っているんじゃないか。
急に詰め寄って怯えさせてしまったのかもしれない。
でも、落ち着けるような状況ではないのは、食べたこの子が一番知っているんじゃないか。
「あのね、ボクは…あ」
そのときだった。その子に異変が起こったのは。
小さな体が唐突な光に包まれて…そして、その姿を見てようやく、僕は理由を悟ることができた。
小さな体が唐突な光に包まれて…そして、その姿を見てようやく、僕は理由を悟ることができた。
「…そ、んな」
ああ、何も起こってくれないはずだ。だって――
(――死んでるんだから)
頭の上に出現した黄色い輪、そして背中に生えた真っ白な羽。
僕があんな場所にいたから、僕が不用意に物を広げたから、僕が。
僕があんな場所にいたから、僕が不用意に物を広げたから、僕が。
「いきなりコピーしちゃってごめ…あれ?」
頭を殴られたような衝撃に、ふっと意識が遠のいていくのを感じた。
【D-6 教会/一日目/深夜】
【セシル・ハーヴィ@ファイナルファンタジーⅣ】
[状態]:気絶 魔力消費(小) 精神不安定
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1~2
[思考]
基本方針:仲間+ゴルベーザに死んで欲しくないが、会いたくない。
1:殺人(?)に対する罪悪感
2:仲間の役に立てるのなら、死にたい
【セシル・ハーヴィ@ファイナルファンタジーⅣ】
[状態]:気絶 魔力消費(小) 精神不安定
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1~2
[思考]
基本方針:仲間+ゴルベーザに死んで欲しくないが、会いたくない。
1:殺人(?)に対する罪悪感
2:仲間の役に立てるのなら、死にたい
※精神不安定から自分のせいで仲間が危険な目に遭っている、と思い込んでいます
※バブイルの巨人クリア~ED前の時期での参戦です
※魔法の制限を疑っています
※バブイルの巨人クリア~ED前の時期での参戦です
※魔法の制限を疑っています
※回復魔法について
- 全体的に効力が弱められています。
- また、魔力が残っていても続けざまに使用すると肉体的な疲れも増します。最悪気絶します。
◆
「あれ?あれ?…もしも~し」
男の人のほっぺたをつついてみるけど、反応は返ってこない。どうやら、気を失ってしまったらしい。
「う~ん、やっぱり何も言わずに吸いこんじゃダメだったかなぁ…」
アドちゃんもはじめて見たときはずっと痛くないのか心配してたし、それに…この人は、最初の場所で叫んでいた人だ。
だから、誰かが痛い目に遭うところを見るのは、ボクよりもずーっと怖いことに違いない。
すぐに謝ったんだけど…今、こうやって起きないことを思うと、やっぱりボクはそれだけ悪いことをしちゃったんだろう。でも。
だから、誰かが痛い目に遭うところを見るのは、ボクよりもずーっと怖いことに違いない。
すぐに謝ったんだけど…今、こうやって起きないことを思うと、やっぱりボクはそれだけ悪いことをしちゃったんだろう。でも。
(…怖い顔…してたから)
…この人は、笑っていた。
ボクが扉を開けて入ってきたのにも気づかずに、見ていて不安になるような…あいつみたいな顔で笑いながら、
手の中に束ねた矢の先を、首に向けて腕を振り上げていた。
その姿を見たとき、なんだかすごく嫌な感じがして…それからは、勝手に体が動いていた。
ボクが扉を開けて入ってきたのにも気づかずに、見ていて不安になるような…あいつみたいな顔で笑いながら、
手の中に束ねた矢の先を、首に向けて腕を振り上げていた。
その姿を見たとき、なんだかすごく嫌な感じがして…それからは、勝手に体が動いていた。
助けて良かったのかな。
そんなことを思わないのか、というと、やっぱりウソになる。
さっき見ちゃった顔は怖かった。本当を言うなら今でもちょっと、いや、勝手にものを吸いこんじゃったわけだから、後々を思うと結構怖いような気もする。
でも。
そんなことを思わないのか、というと、やっぱりウソになる。
さっき見ちゃった顔は怖かった。本当を言うなら今でもちょっと、いや、勝手にものを吸いこんじゃったわけだから、後々を思うと結構怖いような気もする。
でも。
「大丈夫だよね」
ボクに駆け寄ってきたとき。
何かされるんじゃないかとドキっとしたのに、この人は慌てた様子で何か叫んでいただけだった。
何かされるんじゃないかとドキっとしたのに、この人は慌てた様子で何か叫んでいただけだった。
「け…あらら?けるあら?」
どんな意味かはわからない。
けど、多分…目を覚ました瞬間に攻撃をしてきたり、はしないと思う。
ボクを包み込んだ光は暖かかったし、殴ったりするならいつでもできた。謝ったときも、何もせずに聞いていてくれた。
それに、悪いことをたくらんでいる人が、あんなに必死になるはずがないよ。
けど、多分…目を覚ました瞬間に攻撃をしてきたり、はしないと思う。
ボクを包み込んだ光は暖かかったし、殴ったりするならいつでもできた。謝ったときも、何もせずに聞いていてくれた。
それに、悪いことをたくらんでいる人が、あんなに必死になるはずがないよ。
そもそも――
「ボクは『星のカービィ』だからね!」
困ってる人は、助けてあげなきゃ。
【D-6 教会/一日目/深夜】
【カービィ@星のカービィ】
[状態]:健康 エンジェルカービィ
[装備]:キラーボウ@ファイアーエムブレム蒼炎の軌跡(15/15)
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1~3
[思考]
基本方針:ゲームには乗らない。困っている人は助けたい。
1:とりあえずセシルが起きるまで待つ。
2:マルクは倒したはずなのに…?
【カービィ@星のカービィ】
[状態]:健康 エンジェルカービィ
[装備]:キラーボウ@ファイアーエムブレム蒼炎の軌跡(15/15)
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1~3
[思考]
基本方針:ゲームには乗らない。困っている人は助けたい。
1:とりあえずセシルが起きるまで待つ。
2:マルクは倒したはずなのに…?
※名簿・支給品確認済みです
※銀河に願いをクリア~の時期での参戦です
※銀河に願いをクリア~の時期での参戦です
【キラーボウ@ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡】
クリティカルの出やすい弓。
ファイアーエムブレム世界の弓には共通して飛行系にクリティカルの能力があるが、
本ロワでは制限されているかもしれない。
クリティカルの出やすい弓。
ファイアーエムブレム世界の弓には共通して飛行系にクリティカルの能力があるが、
本ロワでは制限されているかもしれない。
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