Preface
親が養育中の子供に給餌をする前やその最中に、雛の一部から特徴的なbeggingを見る事ができる。
例えば、巣で餌を与えるreed warbler(Acrocephalus scirpaceus)の親の前には、口を開け、ポーズをとり、押しのけ、鳴き声を出す雛がいる。burying beetleの子供は、母親が餌を与えようと近寄ると、孵った場所である腐った肉の塊の上で、波打ち、活発な身振りをみせる( Wilson 1971)。poison-arrow frogのオタマジャクシは母親が栄養卵を与えようとする時に激しく泳ぐ( Weygoldt 1980)。
このような行動はエネルギーを必要とし、時に捕食者を引き付けるという危険性もある( Redondo & Castro 1992a、 Haskell 1994)。ならば、begging行動はなぜよく見られるのだろうか。
Parent-offspring conflict and honest signaling
子供のbeggingに関するhonest signaling modelから3つの予測が立てられる。
- beggingの激しさは子供の要求を反映する
- 親はbeggingの激しさによって子供に食料を供給する
- beggingにはコストがかかる
以下、この3つの予測に関する実証研究について評価。
Testing prediction 1: is begging intensity influenced by offspring need?
子の要求はbeggingの激しさに影響を与えることを支持する結果が鳥の雛のbegging実験によって与えられている。
例えば、鳩(Columba livia)における単純な食物の剥奪と人の手による給餌の実験によって、よりお腹の減っている雛は、すぐ前に餌を与えられた雛よりも、beggingに長い時間を費やす( Mondloch 1995、Table 1.も見よ)。
Refs: 1 Wilson 1971, 2 Weygoldt 1980, 25 Evans 1990, 27 Weary & Fraser 1995, 41 Boyd & Alley 1948, 42 Nuechterlein 1983, 43 Lyon et al. 1994, 51 Evans et al. 1995, 52 Ravishankar et al. 1995, 53 Spurr 1975, 54 Evans 1994, 55 Forbes & Ankney 1987, 56 Brua 1996, 57 Haig & Graham 1991, 58 Smiseth & Lorentson 1995
Confounding factors
Testing prediction 2: do parents supply resources in relation to begging signal intensity?
最初の予測に対する検証と同様に、近年の研究によってbeggingは親の資源分配に影響を与えるという考えが支持されている。
例えば、ハト(Columba livia)はbeggingの量の割合で、雛の間で資源を分配する( Mondloch 1995)。また、カナリア(Serinys canaria)の親は、例えそれらが遠くにいて届きにくくても、より要求度の高い雛に多くの食物を分配する( Kilner 1995)。同様に、雌ブタ(Sus scrofa)は白色雑音をプレイバックしている間より、子豚のisolation callをプレイバックしている間の方がスピーカーに近づいた( Weary & Fraser 1995)。
さらに、広い範囲の生物に子のbeggingnが親の資源供給を強要するという逸話的な証拠はある。例えばWilsonは、palpsで親のcheliceraeを叩く事で活発に親から食物をねだる、クモの子(Coelotes terrestris)の例を紹介している。一方で、ドクヤガエルの観察によると、オタマジャクシの派手な泳ぎは親が栄養卵を放出するように刺激する( Weygoldt 1980)。
しかしながら、不幸なことに、親はbegging信号の激しさに関係して親は資源を供給するという予測に対する実験は説明することが困難なデータをもたらしている。
たとえば、カササギ(Pica pica)の雛における給餌と飢餓の実験はbeggingの強さと得られた食物に強い相関を示したが、子の場合、子のbeggingと親の反応の関係は巣によって大きく異なっていた( Redondo & Castro 1992b)。おそらくは一腹雛数と非同時孵化の度合いにばらつきがあったためだと思われる。このような研究は親子間の相互作用は信号のモデルが仮定しているように単純である事はまれであることを示している。
ここでは、beggingを正直な宣伝と説明する人が取り組むべき困難のいくつかを紹介する。
Control of food allocation
子がねだる行動のモデル(e.g. Godfray 1991、 Godfray 1995a)は親が完全に食物の分配を制御していて、親自身の包括適応度が最大になるように子の行動に反応して給餌のパターンを調節していると仮定している。
しかし、きょうだい間競争によって、親が制御しているという仮定に疑問が起こされ、観察された巣における食物分配のパターンに他の説明をしている( McRae et al. 1993)。
これの説明として、押し合いbeggingしている雛に餌を与えるため、巣の端にとまっている親鳥について考える。親鳥は子の状態を測る事でどの雛に餌を与えるかを選ぶかもしれないし、近くに来ようとする競争に成功した雛であれば何でも単純に餌を与えているかもしれない。きょうだい間競争の勝者は、我々が親が好むと予測する個体とも一致することがしばしばあるので、この二者は実証的に区別する事が難しい(e.g. Smith & Montgomerie 1991)。大きさや強さが優れているために、他のきょうだいを支配できる雛は、究極的には適応度の高い親になるかもしれないので、親は投資をするようになる。
きょうだい間競争の重要性を調べた研究は矛盾する結果を生んでいる。おそらくは巣の構造が親の選択の余地に影響を与えているからである。
例えば穴状の巣を作るホシムクドリ(Sturnus vulgaris)では、親は残りの雛へのアクセスをブロックしている雛であれば何であれ餌を与えるように強いられる。このためbeggingの信号理論はあてはめることができない( Kacelnik et al. 1995)。
対称的に、開放巣のカナリア(Serinus canaria)では、実験によってきょうだい間競争が親の選択を曲げる事はないことを示している。他の種と同様に、カナリアでは、巣の端に餌を運んでくる親にできるだけ近づこうと競争をする。きょうだい間競争が制限されると(巣の中でPlexiglasのパーティションを用いて、親のくる間にローテーションをすると)、親は巣の中の位置に関係なく一番要求度の高い雛にえさを与えるようになる。さらに、雛が巣の中を動き回れるようにして、再び競争下においても、食物分配のパターンは同じであった。餌を与えようとする親に一番近い所にいなくても、要求度の一番高い雛が一番多く食物を得た( Kilner 1995)。
これらの実験から、開放巣のカナリアでは、(1)親の給餌の決定はは子の要求度の信号に基づいている、(2)この決定はきょうだい間競争によってゆがめられたり妨げられたりしない。
Other factors affecting parental feeding decisions
親が食物分配に関する選択の度合いを練習する事ができたとしても、子の要求の宣伝の信号のみに親が反応するという仮定は単純すぎる。
例えば、puffin(Fratecula arctica)の親の給餌努力は、子の信号と同様に( Harris 1983)、孵化してからの時間の長さ(非同時孵化)によって制御される( Johnsen et al. 1994)。
さらに、多くのスズメ目の鳥において、日同時孵化は大きさの違いも意味する。これらの例では、子の間に食物を分配する時に、親は隠蔽された必要の信号の中から雛の大きさに関する情報を見出さなくてはいけないことを、信号のモデルは予測している(cf. Price et al. 1996)。
しかし、実際にははっきりとした巣内の大きさの順列は、食物の分配と雛の餓えの関係を不明瞭にしているかもしれない。特に利用可能な食物が少ない時など、親は必要度に関係なく大きな雛を好むかもしれない(e.g. Haig 1990)。
例えばキガシラムクドリモドキでは孵化が72時間にもまたがるので巣内で雛の大きさにはっきりとしたばらつきがある。この種の雛は餓えさせられると高い割合で鳴く事がわかっているが、小さな雛は比較的多くbeggingをしても大きな雛より多く餌をもらえることはめったにない( Price & Ydenberg 1995)。
両方の要素に影響されるキューに親が頼っている場合は、大きさの影響と要求度を分けることが特に難しくなる。
例えば、親は巣の中の個体の比較的な高さを通してbeggingの姿勢を測るかもしれない。しかし、beggingしている間の雛の高さは雛の大きさの機能としても知られている( Teather 1992)。親が使うキューがこのような方法で大きさの影響を受ける時は、非同時孵化は親にとってコストになる(少なくとも食物がふんだんにある限りは)、というのは親は必用を正確に測ることを妨げられるからである。このアイデアをサポートするのに、 Magrath 1989は、多く利用可能な食物があるときに、非同時孵化をするblackbirdの巣は同時孵化の巣よりも生産性が低い事を示した。
Testing prediction 3: is begging costly?
信号仮説によると要求度を正直に線でする事を維持するためには信号にコストが必要だとしている(しかし Maynard Smith 1994を見よ)。
このコストは、捕食のリスクが上がったり(この場合巣全体にコストがかかる)、エネルギーの消費(コストは他のきょうだいとシェアできない)といった形をとる。しかし、どちらの形式のコストに対する実証研究も十分ではない。
Haskell 1994による野外実験によって、Western bluebird(Sialia mexicanus)の声を発する地上の人工の巣は、同様な音のしない巣に比べて高い割合で捕食されたことが示された。しかし、同様な樹上の巣ではこのような捕食のコストは見られなかった。
雛のエネルギーの消費を比較した McCarty 1996による最近の実験では、
staringではAMRはRMRの1.05倍だが、tree swallowではAMRはRMRの1.27倍であることを発見した。これらの値はbeggingのエネルギー的なコストを過小評価しているかもしれないが(雛はAMRを測っている時に一定にbeggingをしないので)、彼らはbeggingのエネルギー的なコストは比較的低いと示唆している。
Conclusions and prospects
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