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Royle et al. 2002

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このページを編集最終更新日時2011-09-05 14:52:01 (Mon)
begging 総説

Begging for Control: When Are Offspring Solicitation Behaviours Honest?

Royle, N. J., Hartley, I. R., and Parker, G. A. (2002) Begging for control: when are offspring solicitation behaviours honest? Trends. Ecol. Evol. 17: 434-440.
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MEMO

これまでbeggingは主に信号だと考えられていた。Kilner & Johnstone 1997のレビューによる信号理論の3つの予測のうち、2、3は信号理論独自のものでなく(スクランブル理論にも当てはまる)、また実証も詳しくされていない。1の実証からbeggingは信号だと考えられていたが、子の状態を組み込んだスクランブルモデル(Parker et al. 2002a)にはこの予測も当てはまり、これらの予測から実証的に2つの機構を分けることはできない。
食物の量が限られていれば、正直な信号は不安定な戦略になる。⇒ 食物が足りているかを調べてみる必要はあるかもしれない(Godfray 1991では、そんなに重大でないコンディション、と断りを入れている)。
正直な信号であることを示すには、親が要求度を測れているか(=年齢・競争などによるbeggingの増幅に反応しないか)を調べることが重要。
雛の要求度をbeggingの激しさが反映する、というのはコンテクスト依存。
信号が正直になるのは、コンフリクトが小さく、食物が限られていないときのみ。

Cited by

Kunc et al. 2007
The question of how the parentoffspring conflict may be resolved evolutionarily has led to the development of honest-signaling models and scramble-competition models, both predicting that begging reflects offspring need (Royle et al. 2002).

Abstract

There is burgeoning interest in the idea that conspicuous begging displays, when parents are provisioning dependent young, advertise offspring need honestly to parents. Many empirical studies claim to support the theory of honest signalling of need, where parents control resource allocation. The evidence, however, also fits the predictions of recent models for the evolution of costly begging where offspring control allocation. These models incorporate variation in offspring condition and show that the three main predictions of honest signalling models are also found with models of sibling scramble competition. Consequently, it is difficult to discriminate between the two different modelling approached from their predictions, despite their having been the focus of much empirical work. In particular, the evidence indicates that the prediction that begging intensity signals offspring need honesty is strongly context dependent. Begging might be 'honest' only when the potential for conflict is low and food is limiting.

Outline

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Introduction

Trivers 1974が親子は親の投資をめぐって利害の不一致関係にあることを示して以来、begging行動の進化と維持機構は進化生物学者の興味の対象となってきた。
Triversは子側の視点からbeggingを捕らえ、親に必要以上の資源を得るための心理的な操作をする道具だと考えた。
その後に続いた理論研究では、子の間のスクランブル競争の結果(i.e. 子が親の投資分配をコントロールする。MacNair & Parker 1979, Parker & MacNair 1979, Parker 1985, Stamps et al. 1978)か、(近年になって、)子の要求の正直な信号(Grafen 1990b)(i.e. 親が親の投資配分をコントロールするGodfray 1991, Godfray 1995a)のどちらかの観点で親の投資分配をモデル化している。

Kilner & Johnstone 1997が正直な信号の証拠をレビューをした以降、いくつかの最近の研究によって正直な信号の解に疑問が投げかけられてきた(Rodriguez-Girones et al. 1998, Rodriguez-Girones 1999, but see Godfray & Johnstone 2000)。
それにも関わらず、最近の実証研究は正直な信号を指示している(Kolliker et al. 1998, Rauter & Moore 1999, Saino et al. 2000a, Agrawal et al. 2001)。
本研究では、正直な信号とスクランブルモデルの予測は排他的でないという(Box 1)、最近のスクランブルモデル(Rodriguez-Girones et al. 2001a, Parker et al. 2002)を考慮して、正直な信号をbeggingの進化に応用することを再評価する。

Key Predictions of Honest-Signalling Theory

親は子に餌を運ぶときに、鳴き声と姿勢からなるbeggingの集中砲火を浴びる。
もしも一腹雛数が1よりも大きければ、親はどの雛に餌を与えるか、また、もしも分割可能な餌ならばどの程度をそれぞれの雛に与えるかを決定しなくてはいけない。
給餌の間に親が得る情報は未来の給餌や給餌頻度に影響を与えるかもしれない(Godfray & Johnstone 2000)。
結果として、親が子に餌を与えることに関する意思決定は動的な(そして潜在的に複雑な)相互作用の連続である。

雛が餌をねだる行動のモデルは単純化された重要な仮定の上に成り立っている(Box 1)。
Kilner & Johnstone 1997はbeggingが正直な信号であることの証拠を、正直な信号モデルの3つの主要な仮定をもとにレビューした。
  • (1) beggingの強さは雛の要求度を反映する(begging intensity should reflect offspring need)。
  • (2) 親はbeggingの強さによって子に餌を分配する(parents should provision young in relation to begging intensity)。
  • (3) beggingにはコストがかかる(begging should be costly)。
しかし、Kilner & Johnstone 1997も気付いていたように、予測2と3のどちらも正直な信号理論独特のものではない。スクランブルモデルと正直な信号モデルの両方で、よりbeggingをする雛は餌を多くもらうことができ、beggingにはコストがかかる。
Kilner & Johnstone 1997は予測2と3に関して確かな支持を示すことができなかったが(予測を簡単にしすぎたためだろう)、正直な信号理論独自の予測である1番目に関して良い実証的なデータが得られたと結論付けている。
それならば、beggingの強さは雛の状態を正直に反映しているのだろうか?

What is Need

今回の目的のため、「要求度(need)」を餌を得ることによる子個人の適応度の増加と定義する。
正直な信号モデルでは、beggingは子から親への要求度の意思伝達だと考えられており、beggingの強さは個体の真の要求度を反映している(Box 2)。結果的に、お腹の空いている子がより多くの餌をもらえるという実証の結果は正直な信号を支持するものだと考えられている(Kilner & Johnstone 1997の予測1)。
しかし、スクランブル競争モデルに子の状態を入れると曖昧な結果が出てくる(Box 3)。子にかかるコストが利益とともに増加するために、beggingの強さは真の要求度と相関をする。
このため、Kilner & Johnstone 1997のあげた3つの予測からスクランブル競争と正直な信号を実証的に区別することはできなくなる。
2つのアプローチの主な違いは、資源分配のメカニズムに由来する、真の要求度(状態)とESSとなるbeggingのレベルの正確な量的な関係である(Box 3)。
実際には、操作しない観察においてスクランブルと正直な信号を分離することは不可能である。

このようにスクランブルモデルは食物の分配とbeggingのコストは競争の非対称性に強く影響を受けると予測したが(Box 3)、正直な信号のもとでは親が非対称性を補償し要求度によって分配をしている。
一腹全ての子が生き延びるためには十分な餌が必要だというはっきりとした仮定がある。もし(よくあるように(Mock & Parker 1997))、食物資源が限られていれば正直な信号は不安定な戦略となる。例えば、親は状態の悪い雛に餌を好んで与えると仮定する(Godfray 1995a)。もし親に2匹の子がいるのに食物が2匹とも生存するのに十分でないとすると、どのように分配するであろうか?正直な信号のもとでは、親は状態の悪い雛にそれぞれの回に投資するので、両方の雛に過少投資となってしまう。
しかし、スクランブル競争下では(Box 3)、強い雛のbeggingは弱い雛に比べて効率的に餌を得ることができる。つまり、雛が同等でなく食物が限られていれば、親は強い雛により投資をする。これは生存の機会を増やすことに繋がる。強い雛に独占的に餌を与えるのが最良の戦略ではあるが(Mock & Parker 1997, Parker et al. 1989)、親は弱い雛が食物を求めて争うほうが効率的に子を育てられる(Parker et al. 2002)。

Rodriguez-Girones et al. 2001aParker et al. 2002のスクランブルモデルがGodfray 1995aの信号モデルと定性的に同じ結果を示しているとして(Box 3)、どのように実証的にこの2つを区別するかを考えてみるべきである。
正直な信号をbegging系で示すには、単に強い刺激のもとへ受動的に餌を分配することを示すより、親が要求度を測れることの証拠を示すべきである。
能動的にbegging信号を評価しているかは、親が各雛のbeggingレベルを順に調べ、ある雛に餌をもって帰ってくることから示唆される。
説得力のある証拠とは、雛の齢や競争能力によるbeggingの増幅を親が軽視し、子の真の状態によってのみ食物を分配することである。
しばしば、雛に与える餌を増やすとbeggingが増幅されることが観察されている(Mock & Parker 1997)。このような場合にはbeggingは真の状態を反映できていない。
2つのアプローチを区別するには他の手がかりは、beggingを成り立たせる生物学的な背景に関係している。

Context Dependency

信号やスクランブルのモデルは親子間相互作用に含まれる多くのダイナミクスを無視していると批判されているが(Cotton et al. 1999)、資源分配のコントロールの連続体の両極(完全に親がコントロール~完全に子がコントロール)を定義しているため非常に便利である(Mock & Parker 1997)。
結果として、この2つのモデルは厳密に互いの代替物でなく、自然界では親の投資を分配をめぐる相対的な親か子のコントロールが背景によって違うことが期待される。

The power continuum

正直な信号の結果は親が資源を分配しているときにしか起こらず、スクランブルの結果は子がコントロールをしているときにしか起こらない。
この力関係の連続体(power continuum)は資源分配のメカニズムに重要な示唆を与えている。すなわち、これが子が得る親の投資レベルの決定要因ではない、ということである。

親が子に餌を与えるという状況では、正直な信号は片親が世話をするときにより起こりやすいのかもしれない。子を単独で産む場合や、親が子に餌を与える能力が高く and/or そのコストが低い場合などである。
しかし、一腹が大きい場合や、二親が子を世話する場合などでは、子が親のコントロールを減らしやすく、スクランブルの結果が起こりやすくなる。

生物学的には力関係の連続体の全ての可能性がある(Mock & Parker 1997)。
もしも親が食物資源の中に子を置き去りにする一括給食を行うと、親は資源が消費される間に何もできないのでスクランブルしか起こらない。
哺乳類では、一番競争力の強い子が乳への接近をコントロールするために、母親が選択的に授乳のコントロールに影響を与えることは起きないと考えられる(Fraser 1990)。もしも最も行動的な子が一番多く乳を得ていたとすると、これはスクランブルと正直な信号のどちらの結果によるものかを決定するのは困難である。
鳥では、親が食物分配をコントロールする機会が大いにある。

おそらく正直な信号に関する現時点での最良の証拠は鳥の雛の口の色に関するものだろう。
Kilner 1997はカナリヤ(Serinus canaria)雛の口は飢えさせると赤くなることを示した。親はより口の赤い雛に優先的に餌を与える。このことは雛の要求度を表す正直な信号に親が反応していることを示唆している。
しかし、Saino et al. 2000による最近の研究では、ツバメ(Hirundo rustica)の口の色と親による雛への給餌選好性の関連性に違った理由を示唆している。ツバメ雛の口の色はカロテノイド由来であり、免疫能力が強いことを示している、というものである。抗原にさらされた雛の口色は褪せるため、親は生存の確率の高い子を選好して餌を与えている。
口の色は健康の正直な指標ではあるが、必ずしも雛の要求度を反映はしていない。

このように、正直な信号の機構に比べスクランブルの機構を除くことは不可能である。なぜなら、健康状態の良い雛は、親が反応する刺激を大きくするコストを払うことができるからである。
Kilner 1997の研究で注意すべき点は、2~4日齢(発声をする能力が未発達か無い状態)のカナリヤの雛を利用しており、巣全体を存続させるための親の努力量はツバメの10日齢の雛に餌を与える場合に比べて非常に小さい。
雛の成長の初期段階では、親が巣の要求に答えることが比較的容易であるためコンフリクトが少なく、コミュニケーション系はあまり複雑ではないだろう。
これは他の分類群の親子間コミュニケーションにも応用できる可能性がある。
例えば、Agrawal et al. 2001はツチカメムシの一種(Sehirus cinctus)では、母親の食物分配は子の状態の変化に反応していることを最近示した。これは正直な信号の証拠だと解釈されていた。随意与えられる予測可能な餌資源は実験を通して利用可能であり、母虫は子の要求に完全に答えることができる。
しかしながら、母親が能動的に餌を分配していないとすると(Agrawal et al. 2001)、スクランブルにより分配しているという機構の方がより適切である。特に、自然状態ではありそうであるが、もし利用可能な食物が予測不可能で豊富でない場合などである。

The shifting power balance during ontogeny

連続体のどの点も生物学的にはありそうであるが、この力関係は子の発達の間に変化しそうである。
ほぼ完全に子が成長したような大きな巣では、スクランブル競争が親の給餌における資源分配の第一の決定要因になっているかもしれない。しかし、子の成長段階の初期では親が高い度合いでコントロールできそうである。さらに、生まれる前や孵化前には完全にコントロールできるかもしれない。
実際の系では、予測可能性によって資源利用可能性に違いがある傾向があり、子を世話する多くの種で資源の利用可能性が不確かな時に危険を分散させるために子が孵る前に親は育てる環境に影響を与えている(Mock & Forbes 1995)。
例えば鳥では、親は一腹雛数や、非同時孵化の程度や(Mock & Parker 1997)、テストステロン(Schwabl 1993)や抗酸化物質(Royle et al. 2001)の卵中の濃度などを変化させることができる。
結果として、はっきりとした競争能力の違いが巣内にしばしば見られる。

雛の競争能力は親にとっての繁殖価値としばしば正の相関をする。
特に食べ物の少ないときには、非同時孵化によって早く産まれた子が好まれる(Mock & Parker 1997)。
このような環境では子にスクランブルを許す受動的な給餌は
食物利用が改善


Conclusions and Prospects



Box 1. Mechanisms of Food Allocation and Begging 'Honesty'

「スクランブル」や「正直な信号」といった用語は

Box 2. The Concept of 'Need' in Honest-Signalling Models

Box 3. The Concept of 'Need' in Scramble Competition Models

最近の2つのスクランブル競争理論のモデル(Rodriguez-Girones et al. 2001a; Parker et al. 2002)は

Box 4. Information Exchange

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