曲紹介
あなたは自分がいちばん大事だった。
曲名：『対極性の五臓腑と、リナリアの可食部』(たいきょくせいのごぞうふと、りなりあのかしょくぶ)
歌詞
（動画より書き起こし）
まだ、動いているこの心臓の所在地
拭えない気散じに
継続だけの幸福
取り繕う哀願のゆらゆらには仄か
本心の笑顔が香って
「今日も理解できないね」
まだ生きていることが残念な僕は
あなたに助かり方を教えて
優越の消失を。
心から嬉しそうに微笑み曇って、
光が霞む瞳が告げた
「今日も理解できないね」
溶け出した
爪の湯船に漬かっても
「一口もつけられない私のための呪いさん、」
「一神分の命がまだ私を優しく蝕んだ。」
永らえた
願いごと、終わり待つまま
「私が独占してる、皆のための希望さん、」
「ごめんね、」
「ホントは直ぐ死ななきゃなのに。」
でも僕は見つけた、
安寧の日々に、
取り繕う犠牲の種、
あなたを探す！
限られた歳の、
着実な絞死。
間違ってしまった、偽善の制に、
あなたを、救い出すのだ！
残された二年はただ短かった。
継続する幸福も憔悴を始めた。
窶れた頬で活き活きしながら、
「今日も理解できないの？」
（僕の胸を開いて、）
（脈打つ、たからもの。）
（それを口へ運んで。）
（噛み千切ってみて？）
本質は泥漿の底にて
啜りとる 上澄みも
本当は 背く幻視
（生きていてほしいだけなの！）
「ありがとう。」
「本当に嬉しい。」
「ただ、それは本心？」
「それを整理して。」
「じゃないと君に、」
「救っては貰わない。」
僕へと問いかけた、
あなたのその先を。
「明るい未来は手にできるでしょうか？」
「君がいなければ、」
「そこに意味はない。」
「そうでしょ？」
「まだ、」
窓辺に、寂しく、会咲くリナリア。
「じゃあ、」
「想像してみてほしいんだ。」
「あなたがいなくなった私が何を為すのか。」
「母親を失った雛鳥は、」
「今日も活き活き悲鳴をあげる。」
彼らを救うことで、
あなたのこの行為にも意味が産まれる。
私の皮膚と爪が、
シャカイの血流に代わり消費される。
「君を失う」
「生碍の」
「その先を」
「知らない、」
「知らない、」
「白無いが。」
朱色は微笑んでいた！
ゆらゆらゆら
まだ踊っている
月光腸
灯した花火と
爆ぜて消えた
まだただ気が
落ち着く前に
早く心臓を
その口へ！
秒針が失い続ける掌に握るナイフは
僕の胸からあなたの胸へ意識を映す
白の入院者に染まった希望は嬉しそう
沈黙のsin波
こうなるための結末
明るい声で歌っていたいだけ
ただ、まだ、
朱は滔々注ぐ心寧
痛そうで、
苦しそうで、
吐き出しそうな、
解かれる笑みを。
弔ってしまえば
あなたは救われると知った。
この世はそうだ
隠したまま
雛鳥は
命の味を
知っていた！
ただ、まだ、彼方は、鮮やか。
早まる鼓動が、
終わらせる機会の喪失を告げた。
（自分のために生きられないあなたは、）
（束縛を解することでシャカイへの責任を果たした。）
（教えられなかった世界の醜さを享受した）
（この身体はまた3ミリだけ削られた）
白い天井に貼付られた僕の神経は
機械の拘束が少しずつ弱まってきている
廻る電鋸の金切にsin波を重ねて
斑点の数だけ今日も雛鳥を数えた。
（終われば救われるの？）
心奥で、醜く、萎びたリナリア。
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最終更新：2023年12月24日 11:23
