実験
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作者:ySx0xvfZo
570 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/05/02(水) 13:55:59.80 ID:ySx0xvfZo
今日はある実験を行おうと思う。用意するものは
- ケージ×2
- 実験用ほむほむ(Aグループ)
- 実験用ほむほむ(Bグループ)
あとはこの糞虫どもを養うための餌・水・環境整備。そしてやや長い時間が必要だ。
ケージと土・餌は、ほーむセンターで購入してきた。
ほむほむを調達するのはたやすい。まずはAグループのほむほむを確保するため、近所の見滝原公園に向かう。
おぉ・・・うようよいる。早速まどエキスをぶちまける。
「マドカァァァァ!!」「ホムゥウゥゥゥゥ!!」「マドカァアアァ///」クネクネ「ホンムゥン///」クネクネ
人間がいようがいまいが関係ない。わんさかよってくる。あらかた集まったのを確認すると、さっさと袋詰めにする。
どっさり確保できた。ちなみに袋の裏側には、これまたまどエキスをたっぷり塗ってある。
ほむほむどもを大人しくさせるのと、作業効率のアップのためである。袋の中身は微動だにせず、たまに何匹かがクネクネしてるだけである。
続いてBグループ。
Bグループの条件は「群れとして生きるほむほむたち」だったが、ほむほむを大量に捕まえて群れになるまで待つなんていう不安定かつ非効率的作業ではダメだ。
というわけで、今回はほむコロニーを利用させてもらうことにした。できれば野生のほむほむの群れがいいのだが・・・。
―――――――
―――――
見滝原山にやってきた。ここなら野生ほむほむのコロニーがたくさんあるはずだ。えっちらおっちら登りながら道端の石をどけ、草木を掻き分け、ほむコロニーを探す。
・・・そう簡単には見つかってくれないか・・・。
ああ、時間がもったいない。こんなことなら、何故もっと簡単にコロニーを見つける方法を考えておかなかったのか。自分の低脳さに腹が立つ。
こうなれば仕方ない。袋からほむほむを一匹取り出す。
「ホムゥゥゥゥウゥゥ///マドカァァァァアァア///」クネクネクネ
いい感じに発情している。とりあえずこいつの両腕をちぎる。
ブチブチブチィッ!ブチッ!ミチブチィッ!
「ホギャアアアアァァァァァァァア!!!!マドギャアアアァァァァァアアァ!!!」ビクッ!ビクン
肉が千切れる小気味いい音がして、足だけほむほむが完成した。なかなかに気持ち悪い。
「さぁて、次は足を千切ろうかなぁ!?」グチュグチャ
「ホッ・・・!ホギャァァァァ!!ホギャアアアアアアアァァァ!!」ビクビクゥッ!ダダダダダダダダッ
千切った両腕を齧りながら脅すと、残った足をばたつかせて逃げ出した。途中で何度も転んでおり、その顔は、涙と鼻水と土で構成された汚い泥で塗れていた。
――――――――――――――
――――――――――
「ホムゥ・・・ホムゥ・・・・・・」ボロボロヨタヨタ
「ホムッ!」キラキラ
「ホ」グチャッ
あったあった。さすがはほむほむの仲間意識。瀕死の状態で敵に追われれば必ず群れの場所を探し当てて逃げ込むと思ったが・・・こうもうまくいくとは。
一応こいつは潰しておいた。群れを大事に確保する必要は無いが、余計なことを吹き込まれたら作業に支障をきたすかもしれないからな。
ほむコロニーを訪問すると、やはり凄い数のほむほむがいた。私の顔を見た瞬間、人間が来たぞ!といわんばかりにホビャホビャ鳴き始めた。
混乱し逃げ惑う個体・泣きながら小便を漏らす個体・石を投げつけてくる個体・子供に覆いかぶさり守ろうとする個体・・・
間違いなく野生のほむほむだ。歓喜のあまり白衣が汚れるのも気にせずコロニーの中に手を突っ込む。さっきも言ったとおり優しく捕獲する必要は無い。
Bグループ用の袋に次々と投げ入れていく。ちなみにこの袋には何の仕掛けも無い。
ホムーだかホビャーだか泣き叫ぶのを聞きながらひょいひょいと袋に詰める。さっきのAグループよりも数が多いので重労働だ。
・・・・・・ふぅ。これで準備完了。
―――――実験室に帰り、新しい白衣に着替え、早速作業にとりかかる。
まず、ケージに土・水・小屋をを用意し、Bグループを放す。まぁまぁ大きいケージを買ったので全部入った。
「ホムー!ホムー!」バンバンバン!
「ホビャアァアァァアァァァァァ!!!」バンバンバン!!!
「ホミャアアアアアァァア・・・」ポロポロ・・・
「ホムゥゥゥゥゥウウ・・・」ナデナデ
憤り、「出せ」と内側からケージを叩きまくっているのは群れの働き手だろうか。怒りで人間に対する恐怖を忘れているのか。群れを守る大黒柱としての強さか。
いずれにしても興味深い。機会があれば実験のテーマにしてみようか。その隣では親が泣き叫ぶ子をあやしていた。
お次はAグループ。Bグループのものよりやや狭いケージにほむほむを投入していく。まずは二匹。
「ホムーホムー///」クネクネ
「ホムッフゥ///」ハァハァ
例の袋に入れたままだったので発情は続いているようだ。このまま放置でもいいのだが、今回は効率アップのため、片方にまどエキスを振り掛ける。
シュッシュッ
ほむほむ1「ホムッ?マドカァ///」クンクン
ほむほむ2「ホ!ホムアアアアアァアアァ!!マドカアアアアアァァアアァァァァァァア!!!!」ガバアッ!
ほむほむ1「ホッ!?」
ほむほむ2「ホムホム!ホムゥ!マドカアアアアァアァ!!アアアアアァァァァァ!!」パンパンパンパンパンパンパンパンパン!!!
ほむほむ1「ホ!ホ!ホ!ホ!ホビャアアアアァァァァァァアア!!!」ポロポロポロポロポロポロポロ
まどエキスを振りかけた個体を、まどまどと誤認し襲い掛かる。発情状態ならではの行動である。
腰を振りながら悦に入っている個体に対し、貫かれた方の個体は涙を流しながら辛そうな顔をしている。
さっきまでまどエキスに塗れ、まどまどとの交尾を妄想して幸せだったのに、急に同種のほむほむにレイプされたのだ。当たり前である。
ほむほむ2「ホッ!ホッ!ホムゥゥゥゥゥゥウゥウウゥゥウウゥン!!!!!」ドピュドピュドピュドピュ!ビュルルッルルル!!
ほむほむ1「ホアアアアァアッ!!!ア・・・・ア・・・・・・//////」ビクビクビクンッ
まぁ、そうは言ってもほむほむ。交尾が気持ちよければ何でもいい生き物なのだが。
ちなみにAのケージとBのケージは向かい合わせになっており、お互いが見える状況にある。Aは見ての通り交尾に夢中。
Bは初めての環境に戸惑いつつも群れの結束を強めるように寄り添いあっていた。当然、Aの状況など知ったこっちゃない。
実験開始から一週間。
[A]
妊ほむ「ホムー・・・ホムー・・・」サスサス
ほむほむ「ホムゥ///」ワクワク
[B]
ほむほむ3「ホムッ」ニコニコ
ほむほむ4「ホムーホムー」トテトテ
仔ほむ1「ホミュウ~」チテチテ
ほむほむ5「ホムホム・・・ホムッ」タタタタッ
うむ、まぁまぁ順調な滑り出しだ。Aのほむほむは妊娠し、そろそろ出産の時期。
Bの群れは新しい環境に何とか馴染み始めていた。やはり、ほむほむが暮らしやすいよう工夫を施したケース内の環境。安定して供給される質のいい餌。
そして何より元気な子供の姿がほむほむたちを安心させる要因になったのだろう。そして精神的余裕ができたのか、外界に目を向ける個体も確認され始めた。
ほむほむ3「ホムゥン」ニコニコ
Aのケージの中で幸せそうに新しい命を待つほむほむの番を、これまた幸せそうに見守るほむほむ。この個体の反応が、この実験の要である。
そうこうしている間に妊ほむが苦しみだした。出産の合図だ。番のほむほむは手を握り、必死に「頑張れ」と声をかけている。
ほむほむ3「ホムホムッ!ホムッ!」ブンブン
ほむほむ4「ホムゥ?ホムホム」トテトテ
仔ほむ1「ホミュゥゥゥゥ♪」
ほむほむ5「ホムゥ!ホムホム♪」ピョンピョン
ほむほむ6「ホムホーム!ホムゥ!」
Aの様子を見守っていた個体に誘われ、他の個体もその様子を応援し始めた。そして――――
妊ほむ「ホム!ホム!・・・ホンムァアアァァアァァァァアアア!!!」スポン!スポポポン!スポン!
赤ほむ1「ホミャアアアァァアァァアァアァァァアアア!!」
赤ほむ2「ホミャアアアアアアアァアアアアァア!!!」
赤ほむ3「ホミュウ?ホミィ」
赤ほむ4「ホミーホミー」
新しい命の誕生に番のほむほむはもちろんのこと、Bで見守っていたほむほむたちも大いに祝福した。生まれたてで右も左もわからずよちよちと歩き回る赤ほむをやさしく抱き上げる番。
微笑ましい光景にBのケージも温かい気持ちで包まれていた。
実験開始から二週間。
このところ、あまり眠れていない。この実験は野生のほむほむがいかにして飼いほむになっていくかという生態記録も兼ねているのだ。
「ほむほむを飼えばいい」と言われるかも知れないが、私にそんな趣味は無い。刻一刻と野生の感覚を忘れてゆくほむほむの様子を、逐一書き綴る。
――――話が脱線した。先週生まれたばかりの赤ほむは成長し、仔ほむになっていた。たどたどしかった鳴き声も少しはしっかりしてきており、歩行もヨチヨチからトタトタに変わっていた。
番はというと二匹仲良く寄り添いながら、そんな仔ほむたちの様子を見守っていた。Aのケージはまぁこんなものだ。続いてBのケージに目をやる。
かつては純粋な野生種だったこちらのほむほむたちだが、徐々に私に懐いてきている。まぁ懐かれる必要も無いのだが・・・。
最初は怖がって、餌には全く手を付けなかったが2日目ぐらいから仔ほむが手を付けたのを皮切りに一斉に餌に群がり始めた。一度人間の用意する餌の味を覚えれば、餌付けは成功したと言ってもいい。
そして定期的に巣内の掃除や、古くなった生活品を交換したりした。水も3時間に一回交換してやった。仔ほむとも遊・・・んだりは生理的に無理だったが、その程よい距離感が逆に安心感を与えたのかもしれない。
現段階では私の顔を見たら、群れ総出でにこやかに挨拶してくる。まだまだ野生の感覚が抜けきらない個体は、きゅぅべえを探して土を弄ったりしているが、その土にはきゅうべえは含まれていない。
完全なる飼いほむまで後一歩と言ったところであろう。
そんな二つのケージだが、先週の出産劇から交流が活発である。ケージ越しに手を振りあったり、お互いの仔ほむを見せつけあったりしている。
実験の第一段階は終了した。
『Bの個体がAの個体を認識する』。『二重のケージ越しの空間に、自分たちと同じように生活を営む家族がいる』。『成長していく新しい命がいる』。
この三つ。特に一番最後を認識できているかが重要なのである。今回はたまたまお互いに仲良くなったが、別にそうなる必要は無い。
さて、ではそろそろ次の段階に移ろうか。Aのケージを開け、仔ほむを取り出す。親に説明は必要ない。
一匹、二匹と取り出されていく仔ほむ。何をされているのかわからず不思議な顔をして私の顔を見つめてくる仔ほむたち。
最初は呆然とした様子で眺めていた番だが、次第に事の異常さに気付き、抗議の声を上げ始める。
親ほむ1「ホッ!!ホムゥゥウゥゥゥウウウウウウ!!!!」バンバンバンバンバンバンバン
親ほむ2「ホム・・・ホムゥウウゥゥゥウゥウウウウウウウ・・・・・・」ポロポロポロポロ・・・・・・
もちろんその叫び声にも応える必要は無い。全ての仔ほむを取り出し終えることが出来た。この仔ほむの処遇までは決めてなかったが、この季節は天麩羅にするのが一番うまそうだ。
細かく刻み、お米に混ぜて炊きこむのもいい。余ったのはご近所におすそ分けするかな。いつも深夜まで実験して迷惑をかけているだろうからな。ここら辺で誠意を見せとかなかれば。
全ての仔ほむを奪われた番は怒る気力も失せ、その場にへたり込んでいた。Bのほうを見やると・・・うん。予想通り、非難轟轟である。
出産から成長までを見守ってきたケージ越しの家族。そんな幸せ家族が不幸な目に遭ったのなら怒りを覚えるのは当然。BにとってはAの家族も群れの一員になっていたのだろう。
そして、自分たちの子供も奪われるのではないかという不安と恐怖。必死に子供に覆いかぶさる親がそれを表していた。
しかしどれだけBが騒がしかろうが何の問題もない。まどエキスをAの番に振り掛ける。
親ほむ1「ホッ///マドカァァァアァアァアァアァアアアアアア///」クネクネクネ
親ほむ2「マド///マドカアアアアア///ホムゥゥゥゥゥウウウン///」ハァハァハァ
見事に発情した。交尾に発展するのも時間の問題だろう。
実験開始から一か月。
野生が飼いほむに至る生態研究もとりあえずまとまった。
あ、先々週おすそ分けした仔ほむは予想以上に好評だった。これでしばらくは夜遅い実験も大目に見てもらえるだろう。・・・たぶん。
Aのケージ。こちらは先週生まれたばかりの赤ほむが元気な仔ほむに成長していた。番も幸せそうだ。
Bのケージ。こちらは特に変わり無し。飼いほむライフを満喫しており、悲劇を乗り越えて新たな幸せを手にした番を二重のケージ越しに温かく見守っていた。私はというと
滅 茶 苦 茶 嫌 わ れ て い た 。
Aの番は私のほうを見ようともせず、たまに目が合うと今にも飛び掛かってきそうな勢いで睨んでくる。
Bの群は、餌を与えてもお礼も言わず、顔を見るたびに唾を吐かれる。巣の掃除をしている時には噛み付かれる始末。
あんなことをしておいて全くフォローを入れなかったのだから当然と言えば当然だ。しかし実験はもう軌道に乗っているので何の問題も無い。
再びAのケージから仔ほむを回収する。泣き叫ぶ番。非難を浴びせる飼いほむども。
先々週と同じ光景がそこには広がっていた。Aのケージに適当にまどエキスを散布する。
発情したのを確認すると、椅子に腰かけて読みかけのミステリー小説をコーヒー片手に読みふけった。
実験開始から三か月。
淡々と仔ほむを回収する。番は泣き叫ぶ。飼いほむは私に非難を浴びせる。Aのケージにまどエキスを撒く。全く変わらない作業。変わらないリアクション。
しかし、ややBの非難する勢いが弱まったように思える。もちろん、餌はきちんとやっている。噛まれながらも巣の掃除は欠かしたことがない。どうやら実験結果が見えるのはもうすぐのようだ。
実験開始から半年。
すでに実験結果は見えたが、確認のためにもう一度お見せしよう。とりあえず仔ほむを回収する。今回は多く、二桁もの数を回収できた。
相も変わらず泣き叫ぶ番。ちなみに最初の番は四か月ぐらいの時にに死んだので、こいつらは新しい番だ。まぁ反応とかその他もろもろは前の番とほとんど変わらないのだが。
親ほむ3「ホッ!ホビャアァアアァァァァァアアアアアアアア!!!!ホビャアァァァアアアッ!!」バンバンバンバンバンバンバン
親ほむ4「ホムゥ・・・ホムウウウウウゥウウウゥ・・・ウッ・・・」ポロポロポロ・・・グスッ・・・
Bのケージも、かつての仔ほむが成長し、かつての親ほむが死に、だいぶ代変わりしていた。
ほむほむ7「ホムーホムー」
ほむほむ8「ホムゥン♪」トテトテ
仔ほむ5「ホミュー♪ホミュゥン♪」チテチテ
ほむほむ9「ホムゥ・・・ホム・・・ッフゥ・・・」スヤスヤ
Aのケージにまどエキスを撒き散らし・・・ありゃ、まどエキスはこれで最後か。
助手にメールして弁当と一緒に買ってきてもらおう。
親ほむ3「ホムッ///ホムゥゥウゥゥゥウウン///」クネクネクネ
親ほむ4「ホムホムホム///マドカァァアアアアアア///マドカアアアアァアァァァ///」クネクネハァハァ
―――――お気付きだろうか。Bのケージの個体は、Aで起こる悲劇に一匹たりとも反応していない。代が変わったから?いやいや、かつての親ほむが生きていた頃にもこの現象は見られていた。
長い期間を経て繰り返される、『出産劇』『赤ほむの成長』『成長した仔ほむの搾取』全てを見守ってきたBケージの個体は、それらを自然の摂理。つまりはしょうがないこと、抗えない掟であると理解し始めたのである。
徐々にではあるが確実に群れに蔓延り始めたその意識は実験開始から半年経った現在では『概念』ともいうべきものにまで成っていた。
それを後押ししたのは、やはり二重のケージの壁である。どうあがいても助けることのできない無力感。理不尽なことを行っているのは自分たちに餌を与え、巣の掃除を行うこの家の主人。
そして何より『自分たちには一切の被害が無い』というのが大きかった。最初の悲劇の後、自分たちの子供が奪われることが無かったことで、その裏切りともいえる感情はポツポツと群れの中に芽生え始めた。
現在では実を結び、私には実験成功の満足感を、Aのケージの個体には味方のいない絶望感を提供してくれている。・・・ちなみに、「私が嫌い」という感情も概念化してしまったようで、いかにほむほむといえど流石にショックだ。
これにて、長い年月をかけた実験は終了したが・・・。
私が真に興味があるのはこの実験結果が見せてくれる、ほむほむという生物の可能性だ。
『自分たちに被害が及ばない状況で、目の前で悲劇を見続け、その悲劇を抗えない概念へと押し上げる』。ほむほむとはそんなことができる生物なのだ。
今回は仔ほむの搾取という優しいものだったが、これを例えば「群れの虐殺」などに置き換えればどうなるだろうか。どんな反応をするだろうか?
今回みたいな状態になるか。さすがに直接的な行為には耐えられずに発狂し、実験失敗となるか。それとも、全く予想もしない反応を見せてくれるか・・・。今から興味は尽きない。
では、Bのケージの個体は野生に返してやるか。この状態で、もし偶然にも人間に搾取される、他の群れの仔ほむを見たら・・・。もし自分たちの子供が搾取されるような事態に陥ったら・・・。
さらに空想は広がるが、飼われる身にどっぷり浸かったこの群れに、厳しい野生の環境で生きていくだけの力はおそらく残されていないだろう。
・・・成功確率の低い実験の空想はほどほどにしよう。
長期間研究室にこもりっきりだったので、かなり体力が落ちてしまった。何か栄養のあるものを食べないとな。
Aのケージのほむほむも用済みだし、いままで余った仔ほむたちも混ぜてほむ鍋にでもするか。いつも使い走りばかりさせていた助手も呼んでやるかな。・・・プライベートの誘いに応じてくれるかどうかは微妙だが。