その1
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homuhomu_tabetai
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環境によって姿を変えたり、亜種や希少種も存在するまだまだ謎が多いこの生き物は、見滝原で多く目撃されているほむほむである。
宇宙人である僕からしても実に興味深い生命体であるほむほむを観察する為しばらく野外活動を行い、集落や群れの調査をする事を決めた。
QB「という訳で行ってくるよ、マミ」
マミ「大丈夫?、最近ワニが動物園から逃げだしたってニュースがあったわよ」
マミの忠告を受け取り、僕は家を出て最初に公園に向かった。
基本的にほむほむ達は植木鉢や食糧の多い場所などで集落を作って生活している。だけど今回は自然環境で巣を作っているほむほむを観察する為にあえて公園を選んだ。
休日だと言うのに人通りが少ない道を歩き、人っ子一人もいない目的地に到着。早速ほむほむの巣を見つける為に草木をかき分け捜索を始める。
QB「いないなぁ~・・・きゅぶ!」
背中に何かが落ちてきた。きっと鳥の雛が落ちたんだと思い上を見上げると目的の観察対象がいた。
背中を見る、どうやらまだ飛べない仔白まどが落ちてきたらしい。命に別状は無く気絶しているだけだ。この時まどかならきっと素晴らしいダイビングチャッチを見せてくれるだろう。
仔白まどを尻尾で包み、気に登ろうとしたが木の根元の穴から白まどが出てきた。
白まど「マドォ!キューベー、コドモー」
QB「心配ないさ、気絶してるだけだよ」
白まどに仔白まどを渡すとしっかりと抱き締め、一礼して根元の穴へ戻っていった。どうやらあそこが巣みたいだ。しかし僕の大きさでは侵入することはできない、そこで今回の為に用意した特別なボディを使用する。
大きさは大体ほむほむ達と同じくらいのほむほむ観察用のボディだ。
qb「さて、いこうかな」
意気揚々と入ったのはいいものの、中身は蟻の巣のような構造になっているだけで別段変わったものは無かった。もっとこう文明的な何かがあってもいいのにと思っていた時、一匹のあんあんが騒がしく鳴き始めた。
それと同時に巣の中に雰囲気が変わり、ほむほむ達が上の階層へ登り始める。
りぼほむや白まどなら分かるけど、どうして他のほむほむ種まで上に向かっているのだろうか。
一旦体を戻して外からその様子を窺おうとした時、唸り声にも等しい鳴き声が耳に入る。
QB「・・・ワニだ」
マミが言っていた例のワニであろう。のそのそと公園を歩いて・・・いやいやいや何でここにいるの。あっそうか、今日人が居なかったのは避難警告があったからかな?
などと思っている間にワニに気づかれた。
QB「あっ、気づかれた・・・って早い早い早い!」
思いもよらぬ速さで突進してくるワニから全力で逃げる。水中じゃないからと油断していた。暁美ほむらがいたらきっと笑われてるだろう。
近くの木に登り難を逃れたが、向こうは諦めていない様だ。突進や尻尾を使い木を揺らし始めた。ワニってこんな生き物だっけ?
QB「誰か助けてくれないかな~・・・ん?」
もはや逃げ場を失い途方に暮れているとさっきの巣の方角からふわふわと何かが落ちてくる。
ゴミやビニールの袋かと思い、目を凝らしてよく見るとそれはさっきの巣にいたほむほむ達だった。
木の葉を繋ぎ合わせて作られたパラシュートを使い、木と木の間を飛んでくるではないか。これなら羽を持っていないほむほむ種でも風に乗れば飛ぶことが出来る。
QB「成程、だから皆上の階層にヘァ!」
観察に夢中で落ちてしまった。仕方なく新しい個体に移り変わり別の方角から観察する事にした。
ほむほむ種は雑食であるため主に木の実やQBを食糧としている。勿論それ以外の物も食べる時もある。
そして、今の状況を見る限り明らかにあのワニを狙ってる。冬支度にしては早すぎる。だからと言って出産を迎えるにはほど遠い時期である。
何故ほむほむ達は無謀としか言えない狩猟を行おうとしているのか。
考えられる理由としては引っ越し、それもかなりの長距離を移動するのであろう。辺りを見回すと至る所に別の巣のほむほむ種が潜んでいるのがその証拠だ。
どうやらここ等一帯は巨大な一つの集落が別々の巣を作り住んでおり、ほむほむ達はここで一つの社会を作り上げていたらしい。
でなければ他の集落のほむほむがこんな無謀な事に協力するはずが・・・ほむほむ達が仲間思いである故に「無い」と断言はできない。
一方ワニの方はよほどお腹が空いていたらしい、夢中で僕の個体を貪っている。ここに来た理由もきっと食事である事に間違いないだろう。
ワニにとってもほむほむ達にとっても今から行うのは狩猟だ。ワニなど見たことないほむほむ達がどう戦うか、今日の観察レポートは充実した内容になるだろう。
感情は無いけどワクワクするよ。
さやさや「サヤァ!」
一匹のさやさやがワニの前に着地。当然ワニは飢えを満たすためさやさやに襲い掛かるが、対象が小さすぎてすぐチョロチョロと逃げられてしまう。
さやさや「サヤヤ、ホントバカ」
ワニ「----------------------!!!」
さやさやがワニを挑発し、ワニが怒りさやさやを追いかける。それと同時進行で周りが一斉に移動し始める。
どうやら罠にハメようしているらしいが、コイツがここに来たのはほんの数分前、しかもバラバラの巣に情報を入れる時間も作戦を練る時間も含めれば。この短時間で作れる罠などたかが知れている。罠であればの話だけどね。
めがほむs「「「ホムム、ホムウ!」」」
上空からめがほむ達の鳴き声と共に、木の葉のパラシュートを使い、ワニの背中に豆らしき物を投下する。
ワニ「----------------------!!!」
強烈な破裂音と共にワニが苦痛の叫びを上げる。
今落とされたのはめがほむが得意とする内の一つ、爆弾である。威力が強力な分、集団では使い辛く、そもそもめがほむは体力が少なく狩りに参加する事は滅多にない分、中々見ることが出来ない。
「ホムゥーーーーーーー!!」
それを合図に一斉にほむほむ達がワニ群がっていく。
どうやら罠ではなく、数による総攻撃を選んだみたいだ。確かに中途半端な罠より奇襲の方が有効的だろう。
さて、ほむほむ達はワニプルギスの夜を倒せるだろうか。
ほむほむ達からすればワニは怪獣同然の大きさをしている。僕らが日頃から見ている怪獣の特撮映画もほむほむ達にとってはあっても可笑しくない状況である。
あんあんs「「「ロッソファンタズマ!」」」
さやさやs「「「ホントバカーーー!」」」
まみまみs「「「ティロフィナーレ!」」」
まどまどs「「「ウェヒーーー!」」」」
ほむほむs「「「ホムァーーーー!!」」」
あんあんとさやさやによる直接攻撃だが、サイズの問題によりワニにダメージを与えるどころか表面を傷つける事すら叶っていない。
まみまみとまどまどとほむほむも援護射撃をしているが、やはりサイズに問題があり近距離組同様あまり効果を成していない。当然白まどとりぼほむも同じ結果である。
結局効果があったのは最初の爆撃だけで、その他の攻撃はあまりにも貧弱すぎる。ワニが大口を開け捕食しようとするが、直ぐに散らばってしまい今だに食せぬままであった。
ワニからすれば鶏の卵位の大きさの生き物だ。小さい上に陸上では早々捕食できようもない。
ワニ「------------------------!!!」
まみまみ「ティロ?!」
どちらかが力尽きればそれで終わる、完全に持久戦に持ち込まれるとおもっていた。
戦いの最中、偶然にもワニの尻尾が直撃した一匹のまみまみが吹き飛ばされ、運悪くワニの視界内で動けなくなってしまった。
当然ワニはそれを見過ごさず一直線に向かっていった。他のほむほむ達が助けようと向かうが、例え追いついたとしても諸共に食べられてしまう。
大口を開け猛スピードで迫りくる光景を前に見過ごす事が出来なかった。
QB「・・・きゅっぷい」
僕の居る場所からではワニの口に突っ込んでしまうかもしれない。まみまみ一匹の為にこんな事をするなんて・・・僕自身、どうかしてるよ。
QB「待ってて、今助ぎゅぶぃ!」
転んでしまった。
肝心な時に失敗するなんて訳が分からないよ。
まみまみに目を向けた時には牙の並んだ口が目の前にある光景だった。
スローモーションで見ているみたいに、何本もの鋭い牙が並んだ口がゆっくりと閉じていく。
もう間に合わない・・・
「ナイショダヨッ」
突如、固い物を割ったような音が辺りに響き渡る。
まみまみの頭はワニの口に入っているにも関わらず、牙が刺さるすれすれで閉められていなかった。
本来なら在り得ない状況。奇跡も魔法もない限り救えなかった命を
まみまみ「マ・・・・・・ミ・・・?」
「ティヒヒ、マミサンマドド」
金属の剛腕剛脚を持つまどまどは、奇跡でも魔法でもなく、物理的に成し遂げていた。
ワニが口を閉める時の顎の力は約2t。それをあのまどまどは全身を柱にしてまみまみを助けたとでも言うのか・・・
外見だけならばまだしもあの力の強さのまどまどは本来存在しない。
などと考えている内に、あんあんがまみまみを抱え安全な場所に避難させていた。
ほむほむ「ホム・・・マドカァ?」
まどまどタイタス「ティヒヒ、ナイショダヨッ、ホムラチャン」
まどまどの金属部分がスライドし、腕と肩、膝からビームのような物体を発生させ、今度はワニの口を開き始めた。
あのまどまどは力だけではなく、光学兵器と呼んでも可笑しくない代物まで身に着けていた。
まどまどタイタス「マドァァァァァァァァァァァァァ!!!」
口が完全に開き、その場で足裏のバーニアで飛び上がり上顎の牙を折った部分をを思い切り蹴り上げる。
ワニの前半分が地面から浮くと、そのまま下顎にアッパーを打ち込み、完全に宙に浮いたワニの腹目がけて全力でタックルをお見舞する。
あの場所から数メートル吹飛び、音を立ててひっくり返りそのまま気絶してしまった。
QB「なん・・・だと・・・」
ここ等一帯のほむほむ達が束になっても勝てるか分からなかったワニをたったの3撃で撃沈させてしまったのだ。
ビームのような物体が消えスライド部分も元の場所に戻る。
「「「ホミャーーーーマドォーーーーサヤァーーーーアンーーーーーマミーーーー」」」
ほむほむ達の歓声が響き渡りお礼をしようとしたのか、きょろきょろと辺りを見回すがあのまどまどの姿は何処にも無かった。
QB「消えた・・・あのまどまどは一帯・・・」
今日、興味本位で始めたほむほむの観察で、まさか新種らしきまどまどを見ることが出来たのは偶然だろうか?
けどこれで僕の目的は決まった。
あのまどまどの生息場所を突き止める事だ。もしかすると他のほむほむ種も見つかるかもしれない。
まみまみ「カナメサン・・・・・・マミィ・・・」
ほむほむ「マドカ・・・ホムゥ・・・・・・」
翌日、ニュースで例のワニの事が報道された。
逃げた理由は飼育小屋の鍵と餌を忘れたのが原因で、発見された時には骨で見つかったそうだ。
マミ「不思議な事もあるのね」
まどか「きっとほむほむ達がやっつけたんだよ」
さやか「流石にそれは無理があるでしょ・・・大きさ的に」
まどか「ううん、ほむほむ達が力を合わせればきっとできるよ! ねっ!ほむほむ」
仔ほむ「ホミャァ?」
あの様子だとまどかでさえ知らないほむほむ種らしい・・・
マミ達の朝の登校を見届けながら僕はこの場を後にした。
QB「きゅっぷい」