集金ほむほむ
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homuhomu_tabetai
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作者:PJ5y/iZ+o
667 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2012/07/08(日) 23:04:11.79 ID:PJ5y/iZ+o
「ほむほむ?」
友人から気持ちの悪い単語を聞いた。存在は知っている。ここ見滝原に生息する小動物「ほむほむ」。
飼ってなどいる変わり者もいるが、俺はこいつらが心底大嫌いだった。
小さいくせに餌はいっぱい食べるし、ちょこまか動き回るし、おまけに年がら年中交尾ばかりしている。
他の小動物は大好きだが、このほむほむとかまどまどとかいう生き物だけはどうしても許せなかった。
正直、見聞きするだけで鳥肌が立つ。
とまぁ熱く語ってしまうほど大嫌いなほむほむだが、友人からその名前が出たということは確実にそのほむほむ絡みの話を今からされるのだろう。
頬杖をつきながら窓から空を見上げ、知らないふりをした。
友人「バッカ! お前知らねぇのかよほむほむ! 食うと美味いし、虐めると楽しいんだぜ!」
「・・・お前って、ほんとガキだな。」
友人「な、何だと!?」
「んなことして何が楽しいんだよ? 期末が終わったからって調子こいてっと赤点補習乗り切れねーぞ?」
友人「うっせーバーカ! いいぜ! 俺だけで『ほ虐』してくっからよ!」
そう声高に叫ぶと、友人は教室のドアを開けっぱなしにして行ってしまった。
はぁ・・・『ほ虐』だってさ、くだらねぇ。
ほむほむなんてもんとは関わりたくねぇってのに、ほんと、物好きもいるもんだ。
―――放課後・通学路―――
今日は帰ったら何をしようか・・・最近親にねだって買ってもらったPS5でもしようかな。いや、ソフトがねぇな・・・うーん・・・買う金もねぇし。
・・・?
ふとブロック屏の下に目をやると、人間の形をした小動物が目に入った。間違いない、ほむほむだ。ゾワゾワゾワ・・・っと二の腕に鳥肌が立つ。
早くこの場を離れよう。そう思った次の瞬間、ほむほむの抱えているものに目がいく。
諭吉さんだ。
何故ほむほむが諭吉さんを? こんな畜生に盗みの能力なんて無いだろうし、諭吉さんの価値もわかるはずが無い。
おそらく、落とし物を拾ったのだろうな。
しかしまぁ、世の中とはよくできているものだ。今俺が欲しがっているものと、見るのも嫌いなものが密着状態で俺の横を通りすぎていく。
・・・どうしたものかな。
俺はしばらく考え込んだ末、ほむほむを思いきり蹴飛ばしてやった。
ホムゥゥウー!!?
ベチャッという音がし、ほむほむはブロック屏に叩きつけられた。ああ、気持ちの悪いものに触ってしまった。早く帰って靴を洗ってもらわないと。
ほむほむが落とした諭吉さんをポケットにしまい、足早にその場を後にした。
――翌日―――
友人「あー、期末が終わったら本当、天国だなぁ。」
「そうでもねぇよ、どうせ補習だし。」
友人「バッカ! 夏休みがあるだろうが!」
「その夏休みが補習で潰れるから言ってんだよ。バカはお前だ。」
友人「んだコラ!」
!
友人「ああ、そうそう。そういや昨日珍しいほむほむを見たぜ。」
「?」
友人「何かさ、脇に1万円札抱えてさ、必死に走ってやがんの。
潰そうかと思ったんだけど、まどまどの髪の毛を一本一本抜くのに夢中だったんで、そのまま見逃したんだ。
あー、もったいないこときたなぁ。」
思わず、ポケットの中の1万円札を握りしめる。間違いない。俺が昨日蹴り飛ばしたほむほむだ。
友人にはそのことを告げずその日はそのまま終わった。
――日曜日―――
あの1万円札ほむほむを探していた。
ほむほむなんて、本当は見るのも嫌だ。嫌だったが、探した。どうしても確かめたいことがあった。
ほ虐とやらをやっている友人。その友人に「珍しい」とまで言わしめたほむほむ。恐らくこの1万円札は偶然拾ったものでは無い。そんな予感がしていた。
ブロック屏の通りに着くと、点々と黒いシミが奥へと続いていた。あれから数日経っていると言うのに・・・。
ほむほむの血っていうのはなかなか消えないんだな。
血をたどっていく。
・・・どれほど歩いただろうか。俺は草がボウボウに生えた空き地にたどり着いた。
その中心部には土管が3つ積み上げられていた。
草を踏みつけながら歩を進める。
見つけた、おそらくこれがほむほむの巣だろう。誘き出すために巣に、根ごと引っこ抜いて大量に土がついた草を放り込む。
ホンギャァヒィ!!
ホムギュゥゥッ!!
ボミャァッ!
マギョンッ!
ほむほむ二匹。仔ほむ一匹。まどまど一匹。
どういう構成だ。まぁこいつらはどうでもいい。まとめて蹴り飛ばす。
まどまどと仔ほむは草むらの中に悲鳴を残して消え、それを二匹のほむほむが追いかけていった。
今のうちだ。巣の中を探ると、出るわ出るわ。
諭吉に樋口に野口さん。こいつぁ儲けたな。
どうやら、このほむほむは金を集める習性があるようだ。カラスが光り物を集めるのと同じ・・・だが、こいつらが集めたのは札だけだ。
布団にでも使っていたのだろうか? 謎だ。価値がわかるとも思えないし。
と、そうこうしてる間にほむほむたちが帰ってきた。気にせず踏み潰してや・・・りたいところだが、さすがにまだそれには抵抗がある。
ほむほむ二匹とまどまどは怒っているようで、両腕を天高く掲げ、頬をプクッとふくらませている。
嫌悪感がハンパ無かったので、持ち合わせていた針でまどまどの頬を串刺しにした。
プスーッと空気が抜けるような音とマギャァァアーッ!!という苦痛を表す声がほぼ同時に聞こえた。もうあの針は使えないな、プレゼントしよう。
残りのほむほむも気持ち悪いから駆除しておこう。さぁて、体のどの部分も触れずに駆除などできるものか・・・。
と、その瞬間、ほむほむの片割れが俺に飛びかかってきた。
咄嗟ににかわし、ほむほむは地面に叩きつけられた。
これだ。
俺はほむほむに向かって地面の砂をシュートしまくった。
ホビビビビビビィィイイイ!!?
目に砂が入り、のたうち回るほむほむ。しかし砂を掛ける足は止まらない。
ホギギギァァァアァァ・・・!!!
徐々に砂に埋もれていくほむほむ。ある程度砂が積もったところで放置した。
さぁて、このほむほむと仔ほむはどうするか。
ホム・・・!
ホミィ・・・
ポケットからマッチを取りだし、火をつける。
二匹にプレゼントすると、瞬く間に燃え上がり、二匹は火の中心で地獄へのダンスを踊っている。
はぁ、儲けた儲けた。
たまにはいいもんだな、ほ虐。
完
- ↓ほむほむなんじゃね?
- こいつバカだな。糞虫を生かしておけば、まだまだ回収できたのに。