その1
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homuhomu_tabetai
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…ホムホムホム……マドマドマド…
…ホミャホミャー…
…ミャロロー…
朝…久々の休みなのに早起きしてしまい、ちょっと気になった事があったので庭に来たのだが…庭の奥の古い木の根元から予想通りの鳴き声が聞こえてきた…。
「…あー、やっぱり…またあの木の穴が巣になってたか…やれやれ…」スタスタ…
…もう何回目だろう…ほむほむ達が木の穴を巣にするたびに駆除して埋めなおしているのだが…いつの間にか新しいほむほむが来て、また掘り返して巣にするのだ。
うちの親は、ほむ種が嫌いなので…作業はもっぱら俺の仕事である。その俺も最近忙しくて…忘れていたんだが…はぁ…。
「…ハチとかが毎年同じ場所に巣作りするのと同じなのか?…確かにこの木は庭の奥だし…うちの人間も俺を含めたまにしか来ないから…安全といえば安全だし…」
「もう…この木…切るか?…それも面倒だな…それか、あんさやを飼って駆除させるか?……ほむまどが居なくなったら餌やらなきゃいけなくなるな…」
「うーん…使い捨ては可哀想だし…俺も忙しいから世話も出来そうに無い……おふくろやオヤジは、ほむ種は見るのも嫌って言ってたしなぁ…」ハァ…
…色々と考えるがいい考えが浮かばない……今は両親が旅行に行ってて良かった…これを知ったらまた大騒ぎになってるところだ。
「…なんとかほむほむに…この木を巣にさせないようにさせるには……うーん…まずは…こいつらを捕まえてから考えるか…」スタスタスタ…
とりあえず俺は…キッチンに行って餌にする為のパンを一個と、物置から水槽を持ってきた。
「…さて…うまくいくかな?」スッ…
パンを半分にちぎって、巣穴から少し離した場所に置き木の根元の穴を見ながらしばらく待つ…すると…。
「ホムホムー!!」トテトテ…
「マドー///」テフリフリ
「ホミャン///」「ミャロン///」テフリフリ
「ホムムー///」テフリフリ
…穴からほむほむが出てきた…これから餌探しに行くのだろう…出てきた穴から家族が手を振って見送りをする…ほむほむも歩きながら振り返って手を振り返している…。
「ホムーホムー」トテトテトテ… キョロキョロ…
巣から少し離れるとほむほむは周りを見ながら歩く…餌探しと、一応敵を警戒しているのだろう…俺からは丸見えだけどな…。
やがてほむほむは俺が置いたパンを発見した…。
「ホムッ!?!?ホム…ホムムー!!!」テテテテ…
…パンに向かって一直線に走ってくる…もう警戒感もなにもない……罠だったらどうするんだろう?
俺はパンの前にしゃがんで走ってくるほむほむをじっと見ているのに…ほむほむは俺に気づかない…やっぱり餌しか見えてないんだな…。
「ホムッホムッ!!!『ガシッ!』…ホムホムゥ///」テテテ… ニヘラ///
パンにたどり着いたほむほむはパンにしがみつき微笑んだ…それから少しちぎって食べる。
「…ホミャホミャ…ホムッ///」アムアム… ニヘッ/// アムアム… ニヘヘ///
…どうやら口に合ったようだな…二口三口とちぎって食べる。俺はその様子を上から見ているが…ほむほむは俺を石か置物とでも思っているのかもしれないな…。
「…ホムゥ///」ケプッ…サスサス…
「ホム…ホムホム…」キョロキョロ テテテテ…
ほむほむは満足そうに腹をさすった後、パンを置いて巣に向かって走り出した…パンがある場所が巣から近かったので安全と思って家族を呼びに行ったのだろう…。
「…全然安全じゃないんだがな……おっと!?」
「ホムゥーホムムゥー!!」テテテ…
「…マドー?」「ホミュ?」ヒョコ…トテトテ…
「ホミュラチャ♪」トテテ…
巣に着く前にほむほむは大きな鳴き声で家族を呼んだらしい…巣穴からまどまどと仔達が出てくる…仔ほむはまどまどに抱かれているな…。
「ホムホムー♪」テテテ…
「マドドー♪」「ホミャア///」テテテ…
「ミャロオ///」トテトテトテ…
…ほむほむが家族を引き連れてパンに向かってきた。…ほむほむは仔まどの手を握って得意げだし…まどまどは仔ほむを抱いたままほむほむについてくる…。
…仔は巣に置いてた方が安全じゃないか…と俺が心配したって仕方ないがな…と思ってるとパンに一家が到着した…。
「ホムン!!!」ドヤァ!!
「ホムラチャン///」ギュッ///
「ホミャミャー///」キャッキャッ///
「ミャロローン///」パチパチ///
…ほむほむはドヤ顔だ…まどまどはそんなほむほむに抱きつき仔達も誇らしげだ…そんな光景が俺の眼下で広がっている…。
それから一家はパンをその場で食べ始めた…警戒感も全く無い…まず巣に持って帰れよ!……こいつらが自然の中で生きていけるのが…本当に不思議だ…。
「ホムホム///」アムアム…
「マドマド///」モムモム…
「ホミュホミュ///」モキュモキュ…
「ミャロミャロ///」モチャモチャ…
……もうそろそろいいか…俺はそっと仔まどに手を伸ばし…襟首をつまんで持ち上げた…。
「ミャロッ!?!?」プラーン…
「ミャロッ!!!ミャロロー…」ビエェェーン… バタバタ…
突然摘み上げられた仔まどは大きな声で鳴きだした…パンに気を取られていた家族もそれに気づく。
「ホマァ!?!?ホムホムッ!!!」ピョンピョン…
「マドン…マドー…」ピョンピョン…
「ホミャミャー…」ビエェェェー…
番は仔まどに向かって飛び跳ねる…仔ほむは仔まどと同じように鳴き出した…。
「…お前は先に水槽に入ってろよ…」ポイ… …ミャッ!
「ホッ!?ホムムッ!?!?」ビクッ…
「マドッ!?!?」ビクッ…
「ホミャ…ホミャ…」ズリズリ…
仔まどを水槽に放り込むと…残された家族が一斉に俺の顔を見た…番は立ちつくし、仔ほむは這いずって親の後ろに隠れようとしている…。
「…お!?…やっと俺に気づいたのか?…ホントにお前らって…まぁいいか…」ハァ…
「ホム…ホムゥ…」ポロポロ… ギュ…
「マドド…」ポロポロ… ギュ…
「ホミューホミュー…」フルフル… エグエグ…
三匹は集まってお互いに抱き合っている…こいつらが逃げないのは、俺が手に持っている水槽の透明の壁を通して仔まどが見えているからだろう。
「良かったなお前…見捨てられてないぞ…」ツンツン…
「ミャッ!?!?ミャロッ!!ミャロロッ!!」ブンブン… フリフリ!
「ははは…ほれほれ!」ツンツン…
「ミャロッ!!ホミュラチャッ!!ミャロカァッ!!」ブンブン… エグエグ…
仔まどの頭を指でつつく…仔まどは両手を振り回し首を振って抵抗するがそれ以上成す術が無くなり…親に助けを求めだした…。
「おい!仔まどが助けてくれって言ってるぞ…助けてやれよ」スー…
「…ホムゥ…」「…マドォ…」ポロポロポロ…
「ホミャア…」ヒックヒック…
「ミャロン…ミャローッ!!」ペチペチペチ…
家族の真上に水槽を持って行ってやる…透明な底板から見える親に向かって仔まどが底を叩くが…親は泣きながら心配そうに見上げるだけだ。仔ほむも居るからな…。
「冷たい親だな…ちょっとお仕置きがいるな…ほれ!」グイッ!
俺はほむほむとまどまどの上に仔まどの入った水槽を載せてやった…さっきよりよく見えるだろ?
「ホムッ!?!?…ホ…ホブッ!!!」ズリリ…
「マギョギョ…」ズリリ…
「ホミャア!?!?」フルフル…
「ミャロローン!?!?」ペチペチ…ペチ…
ほむほむとまどまどが水槽の重さに耐えられず下敷きになった…潰れるほどじゃないがこいつらにとってはかなりの重量だろう…。今度は仔まどが心配そうに底を叩く。
「…頑張れよ!…おっと!?」
「…ホミャ…ホミャミャ…」ヨチヨチ…
水槽の下から仔ほむが這い出してきた…ほむほむとまどまどがつっかえて、その隙間から出たんだろう…小さくてよかったな。
「お前も入ってろ♪」ヒョイ…ポト …ホミッ!
「ホミュラチャ…」トテテ…ギュ
「ミャロカァ…」エグエグ…ギュ
「ホ…ホブブー…」「ホム…ラチャ…」ズリズリ…
仔まどが仔ほむに走りよって抱きしめた為にバランスが変わってしまい、番が苦しそうな声を上げた…。
「ホミッ!?!?ホミミー…」ペチペチ… ポロポロ…
「ミャロー…」ペチペチ… ポロポロ…
「ホム…ホムー…」「マドマド…」ジタ…バタ…
「…親って…大変だなぁ…」モグモグ…
苦しそうな親を透明の床越しに見る姉妹…俺は半分残してあったパンを朝食代わりに食べながらしばらく観察していた…。
「…よし…パンも食い終わったし…もういいか…」ヒョイ!
「ホッ!?!?…ホムー…」ホヒッホヒッ… クテー…
「マドー…ドー…」ゼェゼェ… グタ…
水槽を持ち上げてやったのに番は、起き上がらずに寝転がったまま荒い息を吐いている…。
「だらしないな…これぐらいの重さで…」ブンブン…
「…ホミ…ホミャミャァアアアァァ…」「ミャロオオオオオォォォォ…」ゴロゴロ…『ガツン!!』ゴロゴロ…『ゴン!!』ゴロゴロ…
「…ホム…ホムホムー…」「…マドマドー…」ポロポロポロ…
水槽を片手で振ると中の仔達が転げて壁に当たり…また転がる……いつの間にか立ち上がった番が泣きながら見ている。
「なんだ?お前らもやりたいのか?いいぞ!」ヒョイ
「マドッ!?!?」プラーン…
「ほらよ!」ポトン! …マッ!
「…ホ…ホムゥーッ!!!…『ガッ!!』ホビッ!?!?『コロン…』…ホ…」テテテテ……ヨロッ…テテ…テ…
まどまどを水槽に投げ入れたときに…ほむほむは突然振り向いて巣の方に逃げ出した……あー…やっちゃったか…しかも躓いてこけるとか…あせってるなぁ…。
「逃げるなよ♪」ガシッ!!
「ホムッ!?!?ホムーッホムムーッ!!!」ジタバタ…
…急いで立ち上がってまた逃げようとしたが…俺の腕の届く範囲内から出られないうちにほむほむは捕まった…足が遅すぎだろ!
「ほら!やっと一家団欒だぞ!」ポイッ!
「ホビャッ!!!」ポテッ!
「ホムラチャーッ!!!」テテテ… ペロペロ…
「ホミャー…」トテテ… ギュ…
「ミャロロー…」トテテ… ペロペロ…
投げ込まれたほむほむに走りよってまた一家はひとかたまりになる…どうやらほむほむが逃げようとした事は三匹は気づいてないらしいな…良かったな、ほむほむ。