その2

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homuhomu_tabetai

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「ほら…お前らの食ってたパンだ…それをやるから待ってろよ!」ポイ!

ポト!
「ホム!?…ホムゥ///」トテトテ…アムッ///

「マドマドー///」モムモム…

「ホミャー///」モキュモキュ…

「ミャロン///」モチャモチャ…

「ホムン!?ホムムー///」ペロペロ…

「ホミャン///」キャッキャッ///…


…さっきまでの状況をもう忘れたのか…嬉しそうにパンにかじりつく一家…ほむほむは仔ほむの口元まで舐めてやってるし…。


「…さてこの穴…どうするか…」ウーン…


俺は木の根元の穴を見る…穴の周りはツヤツヤと光っている…ほむまどが出入りするたびに少しずつ磨かれていった跡だ…俺が生まれる前から巣になってきたんだろうな…。

しかし地面は穴に向かって傾斜がついているので…雨が降ったら穴の中はずぶ濡れだろうな…と思ってなんとなく手を穴に入れてみると…穴の入り口下に何かあるのがわかった…。


「…なんだ?…よく見えないな…よっと!」ベタ…


…寝そべって真正面から穴を見る…初めての試みだ…。さっき手に触れたモノを確認すると…。


「これは…根っこか?…上から見たんじゃわからなかったがこうして見ると…穴の内側に根っこがあって…中に水が入らない様になってるのか…」サワサワ…


なるほど…この穴がほむほむ達に人気な訳だ…一度掘り返して住みだすとこいつらにとって、すごく居心地のいい巣になるからだ…。


「…この根っこがあるから…俺が入れた土もあまり奥まで入ってなかったのかもしれないな…」フゥー…


…木の周りを見ると…穴から二十センチほど離れた場所にこいつらの糞(?)ぽいモノや虫の残骸、木の実の殻なんかが落ちている…こいつらのトイレとゴミ置き場か…。


「…埋め戻す時に気をつけないといけないな…。しかし…こいつらって巣の中は結構清潔にしてるんだな…以外だな…」

「…奥まで土を入れるのは難しそうだなぁ…セメントで入り口を塞ぐか!?…買わないといけないな…うーん…単純に穴の上まで盛り土してみるか…?」

「…そういや…こいつらって巣にどんなものを引っ張り込んでるんだろう?手を入れるのは気持ち悪い上に奥まで入らないし………よし!かき出してみるか!」スタスタスタ…


道具を持って来るために、水槽の家族を置いて物置に向かう…横目で水槽の一家を見ると…。


「ホヒー…///」サスサス… ポンポン…

「マドーン///」ナデナデ… ペロペロ…

「ホミャア///」 キャッキャッ///

「ミャロロー!!!」トテトテ… ペチペチ…



仔まどは水槽内を走り回ってるが、他の三匹は思い思いにくつろいでいた…。パンはまだかなり残っている…体が小さいから食べる量も少ないな。

…俺もこいつらみたいに気楽な生き方がしたいな…と思ってしまったが、すぐ首を振って取り消した……死亡フラグが多すぎるだろ…こいつらって…。

・・・・・・・・

「…それじゃ始めるか…」スタスタスタ…


一メートルほどの鉄で出来た、先が少し曲がった棒を持って木の前に座り…曲がっている方を穴に突っ込んだ。


「おお!?…やっぱり奥行きが結構…あるな……これは俺の入れた土じゃ全然足りてなかったな…」ググッ!


木の直径は一メートル弱…棒はその半分ぐらいまで入った…上下左右に棒を振ってみるとかなり広い事がわかった…歴代のほむまどが拡張したのかもな…。


「…そしたら…」グリグリ…ズボッ!

「…どれどれ…?」ガサガサ…


穴に向かって左側からかき出したものを見る…布切れや木の葉っぱ、何かの虫の残骸に…ペットボトルのキャップなどなど…。


「ホッ!?!?ホムー!!ホムムー!!」テテテ…ペチペチペチ…

「マドー!!マドドー!!!」テテテ… ペチペチペチ…

「ホミャッ?」「「ミャロン?」トテトテ…


俺の作業に気づいた番が水槽の壁に走りより…鳴き声を上げながら壁を叩く…仔達はよくわかってないのか番の横でじっと見ている。


「…やめろって?…それは俺のセリフだ!人んちに勝手に住み着きやがって!」ガサガサ…

「ホムムーッ!!ホムンホムン!!」「マドドー!!マドマド!!」ペチペチペチ…

「ホミャア…」「ミャロー…」トテトテ…ペチンペチン!


番は鳴き続けるが…仔達はなぜか反対側に行って壁を叩きだす…遊んでると思ってるのか?…まぁいいが…。


「…清潔かと思ってたが…ゴミばっかりか……まぁ、こいつらにはコレはゴミじゃないんだろうけど…」ガサッ! …ホムーマドー

「…それじゃ…反対側もかき出してみるか…」グイッ!!グリグリ…ズボッ!!

「…えー…今度の布切れはデカイな…こいつらの寝床かな?…後は…やっぱりゴミしか…『チャリン!』…おっ!?」ガサガサ…


二回目にかき出したモノの中から…百円玉が一枚出てきた…。


「…なんでこいつらが百円なんか持ってるんだ?…しかしこの百円…ピカピカだな…新品みたいだ…」キラキラ…

「ホミャッ!?!?ホミャミャー!!」トテテテ…ペチペチペチ…


…百円玉を掲げると…仔ほむが急いでこっち側の壁に走ってきて、激しく壁を叩きだした…なんだ?


「…もう無いか?……んー…」ガサガサ…


百円が出てきたゴミを平らに広げてみると…玉虫の羽やおはじきやビー玉が出てきた。どれも光り輝いている。


「うーん…こいつらなんでこんなに光るモノ集めてたんだ?…光るものが好きなのか?…百円玉に仔ほむが反応したしな…」

「でも…穴の中って真っ暗だよな…昼間に持ち出して太陽が反射するのを楽しんでるのか?…とりあえず百円玉は没収な…」ゴソッ

「ホミッ!?!?ホミーッ!!ホミミーッ!!」ビェェェン… ペチペチペチ…

「お前が持ってたって意味無いだろが!俺が有意義に使ってやるよ!…んー…仔ほむはわかったが仔まどはどれに反応するかな?…コレか?」ヒョイッ!


ビー玉をつまんで水槽の上に持っていく…すると…。


「マドッ!?マドー…」オズオズ…


…まどまどが震えながら一歩前に出た…これはまどまどのか…。


「ほらほら…取ってみろ!」スー…

「マドッ!?マドドォ…」ピョン…ピョンピョン…

「ホムー…」「ミャロロー…」ビクビク… ギュー…

「ホミャー…」ポロポロ…


まどまどに届くか届かないかの高さまで降ろしてやると…まどまどは震えながらも取り返そうと跳ねだした…他の三匹は俺の手を怖がってまた固まっている…。


「んー…頑張ったが時間切れだー!…没収だぞ!」ブン!! ピューン…ポチャン…

「マッ!?!?マギョオオオォォォォ!?『ドン!!』マグッ!!!」テテテ…ドテー…

「あー…川まで飛んでったみたいだな!よく飛んだなぁ…」

「しかし、ビー玉が宝物か…男の子みたいなヤツだな!」ツンツン!

「…マ!?…マドー…」ブンブン! ポロポロポロ…

「それじゃ改めて…仔まどの宝物は…どっちだ?」ガサッ!


両手にそれぞれおはじきと玉虫の羽をつまんで水槽に左右から近づける…どちらかが仔まどの宝物なのは間違いないだろう…。


「ホムー…ホムー…」「ミャロ…」チラチラ…


しかし…さっきのまどまどの事を見ていたほむほむと仔まどはその場を動かない…だが二匹の視線はそれぞれ違う手を見ている…視線が交差しているのだ…。


「…なるほど…おはじきがほむほむ…羽が仔まどか…」スー…


俺は仔まどの目の前に羽を降ろしてやる…仔まどが手を伸ばせば届く距離だ…。


「…ミャ…ミャロ…」オズオズ…


仔まどが怖がりながら羽に手を伸ばそうとした…。


「はい!どうぞ!」ペキペキッ! パラパラ…


…仔まどの目の前で羽を指で挟んで潰し…欠片を底に撒いた…。


「ミャロッ!?!?…ミャ…ミャロロオオオオォォォ…」ガバッ… ビエエエエェェェェ…ン…


仔まどは泣きながら撒かれた羽の欠片を集める…乾燥していたので結構小さく砕けたな…。


「後はほむほむか……まぁいいか…お前にはちゃんと返してやるよ…」ポイ!

「ホッ!?…『コンッ!』ホギッ!?!?」コツン…コロコロ…


おはじきをほむほむに投げてやった…投げられたおはじきはほむほむの顔面に当たって落ちた…。


「…ホム…『ヒョイ!』…ホムムー///」サスサス……キラキラ…ニヘラ///


顔をさすりながらほむほむはおはじきを拾い上げ…笑みを浮かべる…。


「…嬉しそうだがほむほむ…家族の顔を見たほうがいいぞ…」

……

「…ホムー///…ホッ!?!?ホムッ!!!ホムムーッ!?!?」オロオロ…


一匹だけ宝物が無事だったほむほむに家族から冷たい視線が向けられている…ほむほむはおはじきを後ろに隠してうろたえだした…。

俺はそんな家族を傍目に見ながら木に向き直る…。


「…もう何も無いかもしれないが…念のためにもっとかき出しとくか…」ググッ! ガサガサ…


木の穴の中を端からかき出していく…しかしもうゴミしか出てこなかった…。


「…もうたいした物は無さそうだな…この袋に入れて捨てとくか…」ガサッガサッ!

「…しかし…盛り土をするにしてもそれだけの土が無い……とりあえずもう一度埋めとくか……いやちょっと待てよ…今日はどうせ暇だし…」

「…どうやってこいつらが掘り返したか再現させてみるか!…といってもそのまま放したんじゃ逃げるだろうし…素直に掘るとは思えないし…」

「こいつらを本気にさせるには…うーん…。…!?…そうだ!…探してみるか…」スタスタスタ…


俺は再び物置に向かう…なにやら水槽の中が騒がしが後で見てみるか…。

・・・・・・・・・





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