その8
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homuhomu_tabetai
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某大学体育館
私の通う大学の体育館である
この時間帯は講義もなく、あるのは再試・追試くらいだ
もちろん私はそんなもの受ける必要はない
部活動、サークル活動も活発ではない大学だ
体育館誰も使っていないのではないか?
その証拠にこの時間学生には誰にもあっていない
みんなテスト中か、あるいは図書室やラウンジで勉強中なのであろう
さて、お目当ての体育館は・・・
よし!誰もいない!
「よし!遊ぶぞ!」
仔ほむ「ホミュ!ホミュ!」
トテテテー
仔ほむを床に静かに置くと、元気良く走り回りだす
まぁここは室内とは言えほむほむからしたら屋外のようなものだ
開放感があるのだろう
さて、まずはベターなところからいこう
「鬼ごっこでもしようか?」
仔ほむ「ホミュ!ホミュン!」スル!マカセテ!
ちなみにほむほむは鬼ごっこを理解している
他にもかくれんぼ、じゃんけんなど簡単な遊戯なら理解できているらしい
「よし、それじゃあじゃんけん!」パー
仔ほむ「ホミュ!」チョキ
「う~ん、じゃあ私が鬼か、それじゃ好きなだけ逃げな」
仔ほむ「ホミイイ!」トテテテー
「よし、行くよ~」
仔ほむ「ホミホミ!」コイコイ!
はしゃいでいるな~
私はゆっくりと歩きながらほむほむを追いかけた
仔ほむ「ホミイイイ!」
トテテテー
しかし、それでもほむほむ、それも仔ほむにはとても速いようで
思っていたよりも早く追いついた
「はい、捕まえた!」
仔ほむ「ホミ!?」
「じゃあ次はそっちの番だね」
仔ほむ「ホミミミ~」ムム~
悔しそうだな
「じゃ逃げるからね?」
仔ほむ「ホミュ!」ゼッタイツカマエル!
「言うね~」
「よし!」
ドタタタタタ
私はダッシュした、少し動きにくい格好だったが
全力でダッシュした!力の限りダッシュした!
まぁほんの悪戯心だ
ほむほむはどうしているかな~?
仔ほむ「・・・」ボーゼン
口を開いて、固まってしまった
少し可愛いじゃないか
仔ほむ「ホ・・・」
ん?なにか様子が
仔ほむ「ホミェエエエエエエエエン!!」
泣かせてしまった!?
おいおいおい・・・
まぁその後は楽しく遊びました
全力でダッシュすることもなく、力の限りダッシュすることもなく
適度にね
「そろそろ帰るよ!」
仔ほむ「ホミ!」
お!素直!もっと遊びたいとかいわれると思ったけど
それは私の言うことを聞いておこうって感情からかお腹が空いたからなのか不明だけど
素直なのは良い事だ
まぁ間違いなく後者だろう・・・
「さてと、体育館から直接外に出るか」
スタスタ
今講義室の近くを通ってしまうと学友に会う可能性がある
まぁ別に問題はないのだが追試を受けに来たと思われるのは少し嫌だ
体育館から直接外に出た
そこには一匹のあんあんがいた
仔ほむ「ミャ!?」
あんあん「アン!?」ギョ
こちらも驚いたがあんあんも驚いたようだな
まぁたぶん体育館からほむほむの声が聞こえたから来たのだろう
何度もいうが野良たちは今食料不足、ほむほむの気配には敏感なのだ
「悪いね、騒がして」
あんあん「アン・・・」ジリジリ
「そう警戒するな、ほらこんなものしかないけどな」つ飴玉
あんあん「アン!?」
「一応食料だ、騒がしたお詫びだよ」
あんあん「アン・・」ガチ
「それじゃあな」
スタスタ
まぁ私、餌をあげるの好きか嫌いかでいわれれば好きなんだよな
細かいことは気にしないか・・・
おっと誰かに見られて・・・
ないようだ
よかったよかった
野良に餌をあげている所を見つかると怒られるからな
まぁ悪いことなんだろうけど
仔ほむ「ホミイイ!」プンスカ
うわ!?ほむほむが怒り出した
仔ほむ「ホミミミ!ホミイ!」
なるほど、やきもちをやいているわけか・・・
あんあんに親切にしたことに怒っているらしいな
私からみたらどちらも小動物といった分類なのだが
ほむほむから見たら憎き天敵だもんな
仔ほむ「ホミュ!」プンスカ!
ヨジヨジ
「ん?」
仔ほむは胸ポケットから這い出るとそのまま肩のほうまでよじ登ってきた
「・・・どうしたんだ?」
仔ほむ「ホミ!」フン!
不安定な肩に乗っかり威嚇とも取れる鳴き声を出すほむほむ
仔ほむ「ホミミ!ホミミミ!ホミ!」ペチペチペチ!
私の肩をペチペチ叩いてくる
これは所有権でも主張しているつもりかな
「わかった、わかったから落ち着け」
仔ほむ「ホミ」プン!
ん~少し不機嫌だな
その日は家に帰ってもほむほむの機嫌は直らなかった
まぁでもそんな喧嘩みたいな出来事も楽しい日常のひとつで
それから数日間は非常に楽しい生活を送らせていただきました
美味しいもの食べたり、一緒にお昼寝したり・・・
そして・・・
「今日も良くお昼寝してるなぁ」
「それじゃ買出しに行ってきます」ボソ
私はその日いつも通りに買出しに向かった
何時もと何もかわらない朝、いつも通りに
いつも通り、いつも通り
しかしそれでその日がいつも通りの日になる保証なんてどこにもないのだ
「今日は、適当にシチューでも、ん?」
「・・・」タラー
筋肉が固まっていくのがわかった
見るからに怪しい人が前から歩いてきた
手にはナイフのようなものを持っているのが確認できた・・・
逃げたほうがいいのだろう
叫んだほうがいいのだろう
パニックにならないで落ち着いて対処したほうがいいに決まっている
もちろんそれは理想で現実でその通りにするのは非常に難しい
怪しい人「就活が上手くいかないなら死ぬしかないじゃないか! 畜生!」
ほむほむに限らず人間でさえも理不尽な目にはあう
理不尽というものはどこにでもあるのだ
私は意識を失った
次に意識が戻ったのは病院のベッドの上
私の傷は浅かったようでもう少し様子を見て何も問題がなければすぐに退院出来るらしい
逆に言うともう少し様子を見ないと退院出来ない
私はすぐにほむほむのことを思い出した
ほむほむのお家はその気になれば家から出て私の部屋を探索できる仕様になっている
ご飯も水分も、いくらでも補給できるようにちゃんとしておいた
夜に喉が渇いたときとかに水を飲めるよう、犬用のウォータボトルをほむほむが飲めるように設置しておいたし
お腹が空いてどうしても我慢できないときのために
あまり美味しくない長期保存可能なほむ用フードを、ほむほむでも取れる場所に置いておいた
なにせ一晩かけてほむほむのお家から私の部屋までほむほむ用に改造した
その点に関しては問題ないだろう
しかし私を探して外に出てしまった場合・・・
普通に考えたら外に出ることは不可能
しかし世の中なにがあるかわからない
小さな子供がベランダから飛び降りることがあるように
私が想像もつかない場所からほむほむは家の外に飛び出すかもしれない
考えたくもないがあの子に厳しい外の世界を戦う技術はない・・・
人間にだまされてヒョイヒョイ着いて行ったり・・・
もしくは車に轢かれたり・・・
ああああああああーーーーー!!!!
何故こういう事を想定していなかったのだろう!私は!
すぐにでも家に帰りたい
だが不可能だ
ならば誰かに家に行ってもらってほむほむの保護をお願いする?
不可能だ
犬や猫ならともかくほむほむとなるとほ虐に走ってしまう可能性がかなり高い
私がほ虐愛好家で、友人に「飼いほむがピンチ!私の家に保護しに行ってくれ」
と頼まれたら、家に行ってほむほむを虐めて殺して
友人には「あなたのほむほむはもういませんでした」の一言を発してそれでおしまいになるだろう
あああああああああ!!!!!
自己嫌悪というやつだな・・・
それからの入院生活は非常に長いものだった
それでも退院する日というものはやって来る
その日、私は警察やらなんやらの相手を後回しにしてすぐに家に帰った
「はぁはぁ・・・」
退院すぐにこんなきつい運動したら医者に怒られるだろう
まぁそんなことは構わず家まで帰ってきた
気がついたのは一枚の紙
騒音での苦情が来ていたようだ
おそらくほむほむが私を呼ぶためにホイッスルを吹いていたのだろう
ということは家に居る可能性が高いわけだ
私は少し安心しながら家に入った
「ただいま!ほむほむ居る!?家に帰るのが遅れてごめんね!」
しかしほむほむはその呼びかけには答えなかった
「やっぱりお外に行っちゃった?・・・」
家を軽く見ても見当たらない
ほむほむのお家を見ても居ない
「ん?なにこれ?」
ホイッスルの近くに何かを見つけた
私はそれを手にとって、少し経ってから後悔した
ほむほむはストレスでも死ぬ
[おしまい]