自制・葛藤対策

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概要

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基本テクニック

セルフコントロール

「自制心が足りないあなたへ」の著者である尾崎由佳によると、セルフコントロールが成功している状態とは、「○○したい。でも、そうしてはいけない。」や「○○したくない。でも、そうしなくてはいけない」という葛藤状態において、望ましい気持ち(目標)の方を優先し、そのとおりに振舞うことができる状態のことである。この葛藤対処プロセスは下図のようにモデル化できる*1

詳細については、書籍「自制心が足りないあなたへ」を参照していただきたいが、各ステージでの対処法の概略は次のとおりである。
ステージ 対処法
ステージ0:誘惑の予防 そもそも望ましくない目標(誘惑)が活性化されなければ葛藤は生じず、自制心を働かせる必要もない。つまり、あらかじめ誘惑が生じないよう予防しておくことがこのステージでの対処法となる。具体的には、①誘惑的な刺激を近くしないようにする、②悪い習慣を断ち切る、③新たな望ましい習慣を身に着ける、方法がある。
①「誘惑的な刺激を近くしないようにする」では、例えば漫画本を勉強部屋から見えないようにしたり、悪友と縁を切ることなどが考えられる。
②「悪い習慣を断ち切る」では、嫌悪的条件付けを活用することができ、例えば、輪ゴムを腕に巻いておいて「今日ぐらいさぼってもいいや」と思った瞬間にパチンとはじいて軽い痛みを与える方法がある。
③「新たな望ましい習慣を身に着ける」では、「さぼりたい」と思ったとき、「一日だらだらする」のではなく、「時間を決めて休む」「仮眠をとる」など、よりよい習慣に置き換える方法である。※③については、習慣化のテクニックが必要なので、書籍を参考にしてほしい。
ステージ1:葛藤を促す準備 誘惑に流されそうになったタイミングで、望ましい目標があることを思い出す。そのためには、誘惑が流されそうになる状況をきちんと特定する。その上で、そうした状況において「状況手がかりによる目標プライミング」などのテクニックをつかって本来目指すべき目標を思い出す。「状況手がかりによる目標プライミング」とは、誘惑が生じそうな場面において、目標に関連するような視覚刺激を呈示することで、壁に大きく目標を張り出すような行動である。ほかにも「ナッジ」や「実行意図」というテクニックもある。
ステージ2:葛藤の検知 葛藤の検知ができないと、誘惑追求を抑える努力が加えられず、そのまま望ましくない行動が実行されてしまう。そうした状況を避けるため、①ながら行動をできるだけ避ける、②「なぜそうするのか」という目的(上位目標)を意識すること、③目標に向けた進捗を見える化すること、④目標に向けた行動をスモールステップに分けること、などのテクニックを用いることができる。
ステージ3:葛藤の解消 望ましくない目標(誘惑)追及に情動や衝動が関与していると、それらの強い動機づけ効果によって、なかなか抑えることが難しいこともある。そうした時に、①価値構造を変えるという方略、②注意をコントロールするための方略、③情動をコントロールするための方略を用いることができる。
①「価値構造を変えるという方略」は、例えば、勉強をすることに対し自分にご褒美を与えその行動を行うことの価値を高めたり、逆に「勉強さぼることは、時間を無駄にし、ひいては、後の年収を下げることからお金を無駄にしている」と考えたりすることで、さぼることの価値を下げるやり方である。
②「注意をコントロールするための方略」は、誘惑から注意をそらすことや、欲望・衝動を喚起しにくい無機質で抽象的な特徴に目を向ける”冷たい側面への焦点化”などの方法がある。”冷たい側面への焦点化”とは、例えば、「一日ぐらい勉強をさぼってゲームしてもいいか」と思ったときに、「ゲームをすることはただの機械の操作を行う行動である」と考えるような思考である。
③「情動をコントロールするための方略」は、①誘惑が通り過ぎるのをひたすら「待つ」ことや、②「一日さぼったら、後々自分を責めることになり後悔するぞ」と予期された後悔を活用する方法などがある。
ステージ4:行動の抑制 望ましくない目標追及行動が自動的に実行されそうになる直前で、それを「意思の力」によって意図的に抑制する段階である。「意思の力」によって行動を押しとどめ、こらえようとしても、常に成功するとは限らない。そのため「意思の力」を低下させないために、睡眠不足や飲みすぎといった不摂生を避けること。また、ゲーム機に触れそうになるのを抑制するため、カギのついた棚に保管することのように、外的な環境として制約を設けることも有効である。

目標を達成できる人の習慣

「やり抜く人の9つの習慣」の著者であるハイディ・グラント・ハルバーソンは、これまで多くの心理学の調査によって、仕事や私生活で目標を達成した、いわゆる”成功者”と呼ばれる人たちには、共通する思考や行動のパターンがあることが明らかになっているという。それはつまり、「才能が成功に導いた」のではなく、「ある種の思考や行動によって、自らを成功に導いている」という。
こうした目標を達成できる人に共通する思考や行動は以下の9つの習慣にまとめられる。

1.目標に具体性を与える

次の(1)から(5)のプロセスで、目標を達成する自信とやる気が高まると同時に、決意が固まるのを感じることができるはず。そして、さらに具体的に何をやるべきかも明確になる。
(1)目標を紙に書く。
例:(目標)やせる
(2)どうなったら「目標が達成した」と言えるかを考える。
例:(達成基準)8号のジーンズをはけるようになる。
(3)目標を書きなおす
例:(書き直した目標)8号ジーンズをはく。
(4)メンタル・コントラストを活用する。
「目標を達成して得られること」「そこに至るまでに考えられる障害」をそれぞれ二つずつあげる。
(5)メンタル・コントラストを深める。
書きだした「得られること」を味わってみる。次に、書きだした「障害」を見直す。
 〇それは本当に障害なのか?
 〇なぜ障害になっているのか?

2.目標達成への行動計画をつくる

(1)目標達成のために、すべきことを明確にする。
(2)「いつ」「どんなときに」行動に移すのかを考える。
 どんな状況になったら、それをするか?
(3)if-thenプランニングに落とし込む。
例:(if)もし、月曜日の朝8時になったら、(then)私はジョギングをする。
(4)何が障害になるかを考える。
 あなたが目標に近づくことを阻む、あらゆる誘惑や障害を書きだす。
(5)障害への対処を考える。
 〇あなたはその障害にどのように対処するか。
 〇どうやったらその障害に打ち勝てるかと思うか。
(6)もう一度if-thenプランニングを考える。
例:(if)もし、職場で嫌なことを言われて頭にきたら、(then)私は30秒深呼吸をして、冷静な対応をとる。

3.目標までの距離を意識する

(1)どの程度の頻度でフィードバックを得るかを決める。
 ちょうどよい頻度は試行錯誤で決めるしかない。
(2)誰からフィードバックを得るかを決める。
 〇「自分自身」でモニタリングする。
 〇「信頼できる家族や友人」に頼む。
 〇目標の分野で「成果を出している先輩」に頼む。
(3)フィードバックの予定を決める。
例:カレンダーに書き入れる
(4)「これから思考」で、目標までの距離を考える。
 「これから思考」をすることでモチベーションが下がるのを防ぐことができる。「ここまでやり遂げた」ことを見ると油断が生じる。

4.現実的楽観主義者になる

(1)モチベーションを維持する。
最も効果的な方法は、過去にやり遂げたことを洗い出してみること。
(2)地に足の着いた「現実的な楽観性」を持つ。
成功する姿を書きだすだけでなく、困難に立ち向かって、解決する自分の姿も書き出してみる。
「プランAがだめなら、その次のプランBはどうだろう?」といったように、多くの選択肢も考えておくといい。

5.「成長すること」に集中する

(1)焦らず、完璧主義にならないようにする。
(2)うまくいっている人に助けを求める。
(3)他人と自分を比べない

6.「やり抜く力」を持つ

(1)苦手とすることを振り返る
(2)自分の思い込みを注意深く観察する。
苦手なことについて「できるようになる」と考えているか?それととも「自分には無理」と考えているか?もし後者なら、自分自身にハンディキャップを貸していることになる。どんなことでも努力と経験で上達することができるということを心に刻む必要がある。
(3)固定知能観にとらわれていないかを、注意深く振り返る。
もし、とらわれていると思ったら、今すぐ考え直すべき。拡張的知能観で「自分には伸びしろがある」と信じることで「やり抜く力」を発揮することができるようになる。

7.筋肉を鍛えるように意志力を鍛える

(1)意思の力は有限であることを意識する。
意志力は、使うと消耗する。意志力が尽きたと感じたら、少し休んでから、新たなことに取り組む。
(2)「特効薬」で意志力の回復を早める
 〇気分が上がることをする
 〇自分を褒める
 〇自分の周りの「鉄の意思」を持つ人を思い浮かべる
(3)意志力を鍛える。
まずは、日常的な小さな目標に取り組んで、意志力を鍛える。
 〇毎朝、ベッドを整える。
 〇猫背になっていると気づいたときに背筋を伸ばす。
 〇エレベーターの代わりに階段を使う。

8.自分を追い込まない

(1)誘惑と出会いやすい時間や場所を把握する。
やめたい習慣や癖があるなら、それをしがちな状況や時間を自覚することが大切。そして、そうした状況を避けるようにする。
(2)大きな目標はひとつに絞る。
(3)やめるなら、一度に完全にやめる。
「ちょっとだけなら、いいだろう」という考えは捨てるべき。その方が意志力を消耗する。

9.「やめるべきこと」より「やるべきこと」に集中する

(1)「○○しない」という目標を「○○する」に変える。
(2)「○○する」という目標をif-thenプランにする。
例:(if)もし、次に○○したいとおもったら、(then)代わりに○○するようにする。

人生ドラクエ化理論

人生ドラクエ化マニュアル」の著者であるJUNZOは、世の中には、人生をドラクエのように楽しんでいる人たち、つまり、自分の人生をドラクエ化している人たちがいるとして、人生は、ドラクエの何万倍も面白いゲームに変えることができると主張する。
JUNZOによると、ゲームの三大構成要素は、
  • 目的
  • ルール
であり、万物ゲーム化理論として「「あるもの」に、ゲームの三大要素(目的、ルール、敵)を投入すればそればゲーム化する」としている。この「あるもの」には、あらゆるものが代入可能であり、「勉強」でも「仕事」でも代入することができ、また、「人生」を代入すれば人生ゲーム化理論になるという。
人生ゲーム化理論:人生にゲームの三大要素(目的、ルール、敵)を投入すれば、人生はゲーム化する。
目的 目的設定の方法:自分自身がワクワクし、ロマンを感じ、実現したくてたまらない夢を設定する
ワクワクするものの見つけ方:過去にはまったもの、ドキドキしたものをヒントに考えてみる。また、書店や友人の部屋で目に留まるものを調べてみるのもよい。
敵は目的達成を阻もうとする人たちであり、「性格の悪い人」「頭の固い上司」「常識に縛られている両親」など。これらの敵は、現実世界では落ち込む要因となるが、ドラクエの世界ではそうならない。そこで、現実世界の敵と遭遇した時は、ドラクエ(ゲーム)だったら、この敵は何に相当するだろうと考えてみればいい。そして、人生の敵(障害)=人生を面白くしてくれる存在=格闘することにより経験を積ませてくれる存在=倒しがいのあるモンスタ-=攻略法を考えるのが楽しいパズル、とプラスに捉え楽しめばいい
ルール [人生に存在するルール]①ゲーム目的(夢)は初期状態では何も設定されていない。②ゲーム目的は、自由に設定追加変更削除が可能③敵に勝っても負けても、途中で逃げても、戦っただけで経験値がもらえる④行動の結果はプレイヤーにリアルタイムにフィードバックされる。⑤選択可能なコマンドは無数にある。⑥人生ゲームには予測不能の時間制限(寿命)がある⑦制限時間が来ると説く全強制的に電源オフ(死亡)。コンテニュー不可。
特に②③から、目的は自分で次々に変えて楽しめばいいし、敵(障害や課題)とは積極的戦うことで、経験値を稼ぐことができるし、強すぎれば途中で逃げてしまうだけでも経験値を稼ぐことができる。

参考にした本

自制心の足りないあなたへ セルフコントロールの心理学 [ 尾崎由佳 ]

価格:2,860円
(2023/2/19 12:19時点)
感想(0件)

ついつい、さぼりがちの人にお勧めの一冊!これを読め
ば自分をコントロールすることができるようになります!

やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学 (コロンビア大学モチベーション心理学シリーズ) [ ハイディ・グラント・ハルバーソン ]

価格:1,320円
(2023/2/21 11:14時点)
感想(4件)

立てた計画をやり抜きたい!という方にお勧めの一冊です♪

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人生をドラクエ化して、楽しもう!

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感想(2件)

待望の第2弾!人生ドラクエ化理論に基づき、著者が
実際にどう戦ってきたのかまとめた冒険の書!

みんなの攻略方法

実践テクニックを紹介する欄。
※管理人も収集した情報を書き込みますが、読者も自由に追記してくださいね♪
(記載例)【10代 高校生 佐藤太郎(ニックネーム)】
私は、○○の時には○○することで○○しています。

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最終更新:2023年02月23日 10:51
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*1 尾崎由佳、「自制心が足りないあなたへ」、2020、ちとせプレス