ひょんなことから女の子
◆wjOmYNm0Aw 1-17
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hyon
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44 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:18:25.10 ID:ti8gY6G30
第3章:歓迎会
第一話
勇人「・・・」
今日は金曜日。昨日が木曜日だったんだから今日は金曜日で当然である。これで土曜日だったりしたほうが困る
寝起きに訳の分からんことを考える。今日も学校か・・・
まぁ寝起きと言っても登校準備完了でこれから学校へ向かいますってところなんだけど、脳がまだ起きてない
…いや、脳が起きるのを拒否しているだけかもしれない。脳が僕の背後の存在を拒否しているようだ
優「よーし、レッツゴー」
後ろで優が何か言ってる、やはり昨日のことは夢じゃなかったみたいだ。朝起きたら夢でしたーってことは無かった。現実は厳しいな
勇人「いってきます・・・」
優「いってきまーす♪」
二人同時に家を出る。朝っぱらから元気な奴だ。反比例して僕が暗い
そりゃまぁ、また昨日みたいな日になるのかと思うとテンションダウン、0まで到達、マイナスまで行くのも無理はない・・・と思うのだが
優「勇人、暗いねー。明日は休みなんだから、今日エネルギー残す必要はないぞ。明日ゆっくり休めばいいんだから」
謎の優理論を聞かされる。明日休みなのは百も承知。けど
45 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:19:49.23 ID:ti8gY6G30
勇人「あのな、エネルギー残す残さないじゃなくてな、僕の場合残ったエネルギーを必死に集めている最中なんだ」
昨日の騒ぎで今日の分までエネルギーを使ってしまったようなものである。しかも、寝ても回復しないから厄介だ
優「ダメだなぁ、勇人は。もしかして昨日が原因?あれぐらいでダウンする程度じゃあ、まだまだだね」
勇人「と、とりあえず今日は普通に疲れてる。会話は全部優に受け流しするから」
優「え、それ本気で言ってるの?」
勇人「本気も何も・・・今日は誰かと話す気力が無い。昼休みに少し話すだけで後は全部スルーするから優、頼んだ」
ダメだ、今日は朝っぱらから死ぬ程疲れてる。余計なところで体力使う余裕なんか無い。学校着いたら寝よう
優「へー、ホントにいいんだ。じゃあ皆からの質問も全部僕が答えるよ?」
勇人「・・・答えてよろしい。けど、正直に答えるんだぞ。嘘、偽りは許さん。脳内物語の発表も許さん」
こう言っておかないと、僕の世間的地位がヤバイことになりそうだ。優の暴走脳内物語を信用されたら物理的にも精神的にも死ぬことになる
優「んー、とりあえず気をつけるね」
勇人「・・・とりあえずってなんだ、とりあえずって。絶対だ。絶対に変な設定を追加するなよ」
優「リョーカイ♪」
…ホントに了解したのか、こいつ。危なっかしいけど、もう突っ込む余裕がない
今日の僕はもうダメかも分からんね・・・
46 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:20:23.63 ID:ti8gY6G30
学校到着。教室に到着
僕は真っ直ぐ自分の席へ向かう。荷物を片付けたら即机に伏せて寝る
隣の席は、例の転校生特権とやらで優が座る。早速だが、既に来ていたクラスメイトが話しかけてきた
どうやら昨日あまり話せなかったらしく、今日色々と聞くつもりらしい
今日で優は2日目になるのだが、結構優と話す人は多い。優の社交性によるものだろう。流石だな・・・
クラスメイトA「ねぇ、優さん」
そういえばクラスの連中は優を優さんと呼ぶ。まぁ秋空は二人いるから名前で呼ぶのは当然だが
男子は優を優さんと呼ぶし、僕を勇人と呼ぶ。けど、女子はどうなんだろう・・・そのまま苗字か。まぁどうでもいいけど
クラスメイトB「よぉ、勇人」
男子の誰かが僕に話しかけてくる。けど、普通にシカトする
話したくないのは疲れてるのもあるけど、割と可愛い転校生と親しくなりたいという下心が丸見えだからでもある
ここ一週間近く話してないのに今日に限って話しかけて来るなんて、随分簡単な思考回路した奴だ
優「あ、勇人疲れてるみたいなので。そっとしておいてもらえます?」
クラスメイトB「あ、そうだったんだ。悪い悪い」
優に話しかけらたからだろう。声に喜色が出ている。どうしてこんなに単純な奴なんだ。同じ男としてイヤになる程低レベルなやつだ
48 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:20:48.25 ID:ti8gY6G30
…最近、怒りやすくなってるな。少し落ち着かないと
そんなことを考えていたら
トモ「よう、勇人。おはよう」
再度声をかけられる。この声は・・・トモか
優「あ、トモ君。勇人疲れてるみたいだから」
勇人「いや、大丈夫だ」
そう言って起き上がる。優の周りはさっきより人数が増えている
勇人「おはよう、トモ」
トモ「おう、疲れてるみたいだな。大丈夫か?」
勇人「あぁ、疲れてるのは事実だが大丈夫な範囲だ」
学校ではトモと話しているときが一番楽だ。優とはまだゆっくり話せそうにないな・・・
トモ「疲れてるときは無理するなよ。明日休みだからゆっくり休息を取れ」
勇人「言われなくてもな」
トモ「おう、休むのが一番だ。俺は風邪ひいてるときでもゲームやるがな」
…相変わらずだな、色んな意味で
49 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:21:30.58 ID:ti8gY6G30
キーンコーンカーンコーン
一時間目開始5分前のチャイムが鳴る
そのとき、いつもなら来ないはずの先生が来た。何かあるのだろうか
先生「学級委員!今日の4時間目のホームルーム何やるか考えておけよ!」
そうとだけ言って先生は出て行った。これだけかよ・・・
そういえば今日の4時間目はホームルームか、何やるんだろう。昼寝タイム希望。
学級委員長「あー・・・だそうです。何か希望ある人いますか?」
あ、昼寝タイム希望。って言いたいけど、そんなこと言ったら何言われるか分かったもんじゃない。というかそんなエネルギーもない
周りを見回す。誰も手を挙げない
つまり何も希望がないということか。じゃあ自習で昼寝タイムという流れきたか?
委員長「んー」
委員長が優のほうを見る。何を考えてるんだ・・・?
委員長「じゃあ4時間目のホームルームは優さんの歓迎会をかねてレクレーションにしようと思います。いいですか?」
な、なんだってー!(AA略
クラスメイト大勢「いいよー」
50 : ◆wjOmYNm0Aw :2007/03/09(金) 19:22:01.54 ID:ti8gY6G30
おいおい、何か最高に面倒なものが来ちゃったんだじゃないのか、これは
優「へー、歓迎会かぁ。楽しみ♪」
勇人「・・・」
トモ「ここで内心、最悪だ、と思ってる勇人君が一言↓」
勇人「4時間目はイミフにのる」
トモ「のるの・・・らねーよ」
イミフにはのらなくても何か別なところにのりそうだ。いや、何を言ってるんだ僕は
委員長「じゃあそのときは優さんへの質問タイムを少し設けようと思いますので、皆さん各自質問を考えておくように」
クラスメイト一同(特に男子)「りょうかーい」
トモ「・・・イミフにのりそうな悪寒」
勇人「作品名は秋空勇人の憂鬱だ」
トモ「うん、俺も4時間目が楽しみだ。悪いな、勇人。ここぞというときに俺は薄情だから」
勇人「・・・」
最悪だ。寝よう
105 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:41:07.04 ID:eg11OxQC0
第二話
1時間目開始。そして終了
2時間目開始。そして終了
3時間目開始。そして終了
2時間目開始。そして終了
3時間目開始。そして終了
で、恐怖の4時間目が開始した
けど、最初はレクレーション主体らしい。教室で出来るものとして何でもバスケットが提案された
委員長「ルールを説明します。中央に立った人が何か条件を言います。条件にあった人が起立して他の椅子に座ります」
あぁ、そんなルールだったな
委員長「例外として、何でもバスケット、と言うと全員動かなければいけません。それ以外は普通です」
普通と言われてもなぁ・・・
委員長「それでは開始です!」
委員長の号令と共に、一人を除いて全員椅子に座る。中央にいるのは委員長
トモ「勇人、疲れてるんじゃないのか?」
脇にはトモが。どうせすぐに別々の場所に行くだろうけど、一応最初はトモの隣に座った
優「うん、大丈夫なの?勇人」
その反対側の隣には優が座っている
106 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:41:37.62 ID:eg11OxQC0
勇人「まぁ大丈夫だよ。寝たいのは変わらないけど」
委員長「じゃあ俺からで・・・通学に一度は自転車に乗る人!」
委員長の掛け声と共に、一部の人間が移動する。一人中央に立っていたから、座れなかった人が一人出るわけで
クラスメイトA「げっ、最悪」
どうやらAが座れなかったらしい。ちなみに僕は歩き。トモはバス通学である
クラスメイトA「じゃあ・・・A型の人!」
…とまぁこんな流れである
割と白熱するゲームなのだろう・・・教室内が熱気で凄いことに
そんななか、どんどんゲームが進行していく
クラスメイトB「椅子ゲット、ズサー!!」
Bがスライディングで残っていた椅子をゲット
クラスメイトC「えっ、私!?」
というわけでCが中央に立つ
ちなみに僕とトモと優はあまり動かないでいた。しかも動くときは全員動くような条件だけだったので、座り順も変わらない
クラスメイトC「じゃあ・・・女子全員!」
107 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:42:14.74 ID:eg11OxQC0
ここで初めて僕と優がバラバラになった。僕の隣に別の女子が座る。反対側はトモのまま
優が勢いよく飛び出る。だが開いている椅子が見つからない
優が勢いよく飛び出る。だが開いている椅子が見つからない
トモ「あ、優さんマズイかな」
勇人「・・・やっちゃったな」
勇人「・・・やっちゃったな」
結局、他の全部の席が埋まって優が中央に立つことになった
優「えっ!わっ、僕か。どうしよう・・・」
あまり変な条件は言うなよ、と目で合図を送る。キャッチしたかどうかは不明
優「じゃあ・・・僕の転校を快く思ってくれる人!」
一瞬、教室内の空気が止まる。あぁ・・・やっちゃったな・・・と思っていた次の瞬間
クラスメイト一同(特に男子)「うおおおおお!!」
うおっ、なんだこの熱気。さっきの3倍はあるぞ。ニュータイプってレベルじゃ以下略
トモ「悪いね勇人。俺もいくわ」
そう言って隣に座っていたトモも移動する。というか移動してないの僕だけじゃね?ちなみに中央には委員長
優「あ!勇人動いてない!」
離れた席に座ってる優がそんなことを言ってくる。いやいやいや
勇人「快く思ってないんだから、動く必要ないだろ。ルールに反する」
108 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:42:42.90 ID:eg11OxQC0
半分冗談で言ってみる。もう半分は知らん
優「勇人酷いって!トモ君も動いてくれたのに!」
何でトモが動いたからって僕も動かなきゃならんのだ
勇人「あー、委員長。アレはスルーで。どうぞ続きを」
これ以上かまってもキリがない。委員長に続けるよう促した
委員長「え?あ、じゃあ・・・」
さて、何て言ってくるかね
委員長「優さんへの質問タイムへ移りたい人ー!!」
クラス一同「いえーい!」
僕以外のクラスメイトが立つ。もちろん、移動はしない。円状に並べていた椅子を教卓に向けただけである
委員長「ではこのまま優さんへの質問タイムへ移行します。優さん、前へ」
優が教壇に立つ。質問タイムねぇ・・・聞くことないから寝ようかな
委員長「ではまず俺から。このクラスの第一印象は?」
なんかやっぱり委員長らしい質問だ。他の奴より数倍はマシな質問だ
優「そうですね・・・やっぱり元気が一番という感じがしました」
109 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:43:25.65 ID:eg11OxQC0
うん。当たり障りのない返事でよかった
委員長「そうですか。それでは皆さんの番です。質問したい方は手を挙げてください」
クラスメイトD「えー、何処に住んでるんですか?」
優「えーっと、○○の○○、□□番です」
うん・・・嘘、偽りじゃないけど、勘のいい奴は僕と同じだって気付いたんじゃないのかな・・・?
委員長「あれ?」
委員長が首を傾げる・・・こいつ、もしかしてその勘のいい奴に分類されるのか?
委員長「勇人って何処住んでるんだっけ?」
…やっぱりか。クソ、前途多難だな
勇人「○○の○○、□□番」
簡潔に答える。けど、委員長が驚いたような顔をする
委員長「え、じゃあもしかして勇人と優さんって」
あれ・・・というか
勇人「なぁ。前に優、学校に来たことあるよな?」
優「うん、あるよ。勇人にお弁当届けたときだよね?」
110 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:44:59.62 ID:eg11OxQC0
委員長「あれ?じゃああのときの猫耳さん?」
…そういえば猫耳装備してたんだよな
優「はい、あのときの猫耳さんです」
委員長「あ、そうだったんですか。気付かなかった」
勇人「委員長。人の顔覚えるの苦手だな」
トモ「はは、言うなって」
委員長「そこで笑うなぁー」
委員長はトモの次に話しやすいやつだ。まぁ話す回数は普通に少ないけどね
勇人「ってなわけであのときに一通り質問に答えたはずだからさ。あまり今聞くことは無いと思うけど」
委員長「あーそっか。あれ、何で苗字同じなんだっけ?誰か覚えてる人いる?」
そう言ってクラスの人に聞く。誰一人反応無し
勇人「誰一人反応無いね。トモですら忘れてるんだから当然か」
トモ「え、たしか養子だよね?」
勇人「そうそう。だから苗字も一緒」
委員長「あ、そうだった」
111 名前: きしめん職人(アラバマ州) :2007/03/13(火) 00:46:09.82 ID:eg11OxQC0
ようやく思い出したか。というかトモも覚えてるんだったらさっさと言えよ
委員長「・・・思い出したついでにもう一つ質問」
委員長がやけに真剣な表情で優を見る。何かそんな真剣になるほどのことってあったっけ・・・?
委員長「あのときに優さん。一緒にお風呂入ってるって」
勇人「ま た そ れ か !冗談だと何度言えば」
優「え?あ、はい。もちろん、毎日一緒ですよ。布団も一組で」
クラス一同(特に(ry )「な、なんだってー!」
委員長「ゆ・・・勇人・・・」
勇人「違う違う!冗談だ!冗談だって!だから人の話を聞けー!!!優も脳内物語の発表は無しって言っただろー!!!」
嘘、偽り厳禁って言っても結局無理なのね
…憂鬱ってレベルじゃねーぞ