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作戦中止の進言(12月31日)
>発信:舞羅帝国艦隊旗艦「ボタン」 >受信:サンチアゴ鎮守府
潜水艦隊の戦果に呼応すべく、我が艦隊はレンゲ型重巡洋艦「ボタン」「シラユリ」の225弾頭重HACミサイル20発を斉射し、敵戦力の漸減を図った。 しかし、アレフガルド級、くまがや型を中核とする防空コンプレックスは極めて強力であり、全弾迎撃される結果に終わった。 これを受けた帝国海軍の西条司令はパタゴニア艦隊旗艦セルヴェッロに対し「彼我の戦力差は絶望的であり、作戦を中止し艦隊保全に注力すべし」と進言したが、パタゴニア側はこれを一蹴、全軍突撃による艦隊決戦を主張してきた。 我に発言権はない故、どうかベイカー宰相閣下に対し、パタゴニア軍の説得をお願いしたい。
サンチアゴ鎮守府:ベイカー宰相閣下は艦隊決戦を支持された。黙って作戦を遂行せよ。
…正直、宰相閣下は我々肉体人の意見を耳に入れず、イエス脳共の話しを信じ切っておられるように見える。 …まだその時ではないが、我が艦隊の士気低下は防ぎようのない状況だ。 |
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【日誌:決戦の始まり】
決戦の火蓋を切ったのは旗艦セルヴェッロの一斉射であった。 閃光。熱風。咆哮。 パタゴニアの知能が生み出した60cm速射砲4基のまき散らす圧倒的な衝撃が水面に木霊する。 数刻が過ぎ、水平線の彼方に無数の火炎が吹きあがる。 極超音速で打ち出された鉄塊が敵艦隊に食らいついた証だ。 これは正しく勝利の暁だ。 航空戦力に頼り切った軟弱な敵戦力が、わが砲が齎す破滅の運命から逃れることは最早不可能だろう。 パタゴニア万歳!
(海戦後に回収された土左衛脳が所持した紙切れより抜粋) |
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突撃せよ(11月22日) >発信:高速頭脳戦艦セレブラム >受信:頭脳水雷戦隊
我らが至高の頭脳から産み落とされた必勝の策は完全な成功を収めた。 奴らが頼むイースター島航空戦力は、友邦舞羅の潜水艦隊より放たれた強力ミサイルの業火に飲まれ消えた! 今、我らの眼前で立ち上る火煙はリオ・グランデに散った幾億もの脳霊達への弔いとなろう… フエゴが占領された今、もはや我らに戻る場所はない。しかし向かうべき場所はある。 我ら連合艦隊は勝利へ向かい前進する! 第一頭脳水雷戦隊は敵の懐に突貫し、愚かな肉塊共を粉砕せよ! |
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アンデス戦線での持久ゲリラ戦指示(10月02日) >発信:舞羅陸軍中央軍管区司令部(プエルト・モント市) >受信:アンデス戦線前線指揮所(アンデス山中某所)
大変だ!クラフティン・クラフタリア軍ががここに迫っている! 敵は大規模な砲撃でわが防衛線の粉砕を目論んでいるようだが、我々には鉄壁のアンデス山脈がある。 徹底した山岳ゲリラ戦を展開し、何としても敵を食い止めろ!
>発信:アンデス戦線司令部代理(アンデス山中某所) >受信:舞羅陸軍中央軍管区司令部(プエルト・モント市)
山がありません。
>発信:反体制派前線部隊(プエルト・モント市) >受信:アンデス戦線司令部代理(アンデス山中某所)
今、この基地の司令官を握っている。 諸君らは銃を置いて家に帰れ(ベチャッ |
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降伏ですわ! (10月2日) >発信:SSN20ママコチャ(インティ型原子力潜水艦) >受信:潜水艦隊司令部(サンチアゴ市)
拝啓、親愛なるアメリア・ベイカー宰相殿。 本艦はカクカクしかじかでヴァルキア潜水艦に投降いたしましたわ! 宰相殿が遣わした頑固なお役人様も、わたくしの真摯な説得に折れて、快く降伏を認めてくださいましたわ。
🧠<首の骨が折れた…
お黙れ糞虫が!てめぇには最初から首付いてねぇだろーが!おくたばりなされやゴラァ! あっ、それと処分するよう言われてた機密ファイルですが、間違えて全部オランダ語に翻訳してヴァルキア側に手渡してしまいましたわ ごめんあそばせ^^ |
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出撃命令 (9月7日) >発信:アメリア・ベイカー(皇帝宮殿) >受信:潜水艦隊司令部(サンチアゴ市)
水上艦隊による陽動が開始された。 勝利は諸君らの働きにかかっている。 一刻も早く、あのクズ娘を海の藻屑に変えるのだ。 |
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インシデント報告(舞羅内戦終結後の某日) >発信:一級殺人脳 (リオ・グランデ市) >受信:パタゴニア王立親衛隊海軍司令部(ウシュアイア市)
昨日、ミサイル艇バローが装備する人造脳がトンガ艦隊へ逃亡を試みる事案が発生した。 バローはトンガ帝国製の622型ミサイル艇を改造した艦のため、意図せず母国艦の通信を傍受し、発信源に引き寄せられる格好でトンガ帝国親善艦隊に接近した模様だ。 ロボトミーが甘い人造脳は、生きた人間を見ると衝動的に飛び掛かり、乗り替わろうとする性質があるため、管理には細心の注意が必要だ。 再発防止のため、バローの電子装備を改修すると同時に、問題の個体および同ロットの人造脳5439個を廃棄処分とした。 造られた命の分際で自由を求めるなど思い上がりも甚だしい。 パタゴニア万歳。 |
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増援拒否 (12月21日) >発信:アンデス戦線前線指揮所(アンデス山中某所) >受信:アンデス戦線増援学徒兵団(プエルト・モント北方)
援軍は必要ない、司令部の命令には耳を貸すな。 挙げる手が残ってるならクラフタリアに、無ければラティアンスに投降するなりして、さっさと帰れ。 我々はこの数か月間、まともな装備も補給も無しにアンデス山中で死守を続けてきたが、今や前線に残っているのは我々だけだ。 司令部の腐った脳ミソ共は安全なプエルトモントに引き籠って遠隔操作の30式超重戦車で遊んでいればそれで満足らしい。 今はそれで何とかなっているが、クラフティン側からの攻撃が始まれば、こんな戦線あっという間に消え去るだろう。ざまぁみろ。 できれば、私も人として生を終えたかった。 さよなら、皇帝陛下万歳。 |
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インカでの戦闘に関する報告 (12月21日) >発信:工作脳セーフハウス(インカ帝国内某所) >受信:舞羅陸軍北方軍管区司令部(東扶砂漠)
インカ帝国軍による対CELTOの破壊工作は思いのほか成果を上げている。 前線の多脚戦闘脳からの報告によれば、メディテラネア・フランス戦争での恨みもあってか、インカ人の士気は非常に高く、作戦指揮も卓越しているという。 更に、彼らは酸素の薄い山岳地帯で重火器を担ぎながら縦横無尽に動ける強靭な肉体を持っており、ゲリラ戦でCELTO軍補給部隊に重大なダメージを与えている。 イケメン度では我ら脳人に劣るインカ人だが、知能・肉体面で極めて優れた人種といえよう。 舞因基本条約締結以降、(恐竜に捕食される脳が多すぎて)彼らとの接触は限定的なものにとどまってきたが、将来インカは強力な同盟国、もしくはライバルと成りえるだろう。 |
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艦艇返却中止の連絡(12月21日) >発信:サンチアゴ鎮守府 (サンチアゴ市) >受信:舞羅帝国軍連絡将校(リオ・グランデ市)
一時は優勢に見えたパタゴニア海軍も、駆逐艦「アルフォンス・ドロール」を含む多数の損害を受け、パタゴニア周辺の制空・制海を完全に喪失したと見える。 これを受け、もはや沿岸部の航行も不可能と判断した我々は、サンチアゴ港内のドックで整備中であったワトーⅡ級二等頭脳水雷艇5隻のパタゴニア回航を中止する決断を下した。 今後、当該艦艇はパタゴニア統制AI「CEREZO」の戦術ネットワークから強制分離し、わが艦隊に編入する。 CEREZOは激怒し、パタゴニアの舞羅兵を全員人間爆弾に改造するなどと言ってきたが、我々が知ったことではないので頑張り給え。 |
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一歩も下がるな (10月26日) >発信:舞羅陸軍中央軍管区司令部(プエルト・モント市) >受信:アンデス戦線増援部隊指揮所(プエルト・モント市)
中部山岳地帯においてCELTO軍の大規模越境が発生した。 現在、善行者500機からなるAMU大隊および重戦車中隊を含む1個機甲師団が応戦しているが、AMU戦ではクラフタリア軍が経験・装備・練度ともに圧倒的に上であり、壊滅的打撃を被っている。 また、いまだ新京都の総司令部との連絡も途絶しており、戦局は絶望的だが、プエルト・モントは絶対に死守せねばならない。 中央軍管区司令部は貴隊に対し、対AMU特技兵部隊を編成し、歩兵戦力をもってクラフタリア軍に徹底抗戦することを命じる。 戦って死ね。 |
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CELTO軍に対する先制奇襲攻撃の戦果報告 (10月26日) >発信;統制AI「CEREZO」(リオ・グランデ市) >受信:舞羅帝国軍連絡将校(サン・グレゴリオ市)
XBQ-1偵察機を用いた観測の結果、クラフタリア軍のスケルトン・ウォードロイド部隊が万単位で南部へ配置転換されていることが確認された。 これをフエゴに対する大規模侵攻の兆候と判断した私はマゼラン海峡東端部に展開するクラフタリア軍艦8隻に対して先制奇襲攻撃を敢行した。 頭脳戦闘艦6隻を用いた攻撃の結果、クラフタリア海軍駆逐艦「バテュバトム」含む3隻を撃沈、2隻を無力化させ、マゼラン海峡におけるCELTO軍の制海権を崩壊させることに成功した。 現在、私はパタゴニア・シェラルドの連合軍をリオ・グランデに部隊を集結させ、決戦への備えを進めている。 このまま貴軍がヘマさえしなければ私の勝利が確定するが、共同戦線を張る貴国のSAKURAシステムにはまるでやる気が感じられない。改善を要求する。 以上。 |
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首都空襲の報告と援軍要請(10月26日) >発信:舞羅空軍首都防空司令部(新京都市) >受信:OFC軍司令部(サンチャゴ市)
本日未明、首都近郊に敵軍の無人機、ステルス機と思わしき飛行物体が出現。わが軍の頭脳戦闘機部隊を含む航空戦力が攻撃を受け、多数の損害が発生した。 さらに、敵軍は巡航ミサイルによりわが軍の通信設備、レーダーサイト等を破壊したうえ、変電所等のインフラ施設が爆撃を受け、わが軍守備隊は大混乱に陥っている。 今後、敵軍の襲撃が行われる可能性が高く、ラエリア、トンガ、カンタルシアの各軍に対し至急援軍を要請する。 |
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インカ帝国に対する工作指令(10月26日) >発信:舞羅陸軍北方軍管区司令部(東扶砂漠) >受信:工作脳セーフハウス(インカ帝国内某所)
治安維持局諜報課からの報告によると、インカ帝国内で反CELTO機運の高まり見せており、すでに散発的なゲリラ攻撃が発生しているらしい。 インカ人の実力はいまだ未知数だが、うまくいけば北方より進軍中のCELTO部隊の後方かく乱、またはそれ以上の戦果を挙げる可能性がある。 直ちに飛脚脳を派遣し、インカ側との通信を確保せよ。 |
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無線局の履歴(10/14)
10月14日、何者かがサン・ホセのらずべりぃ監督府付近から国際緊急周波数で怪電波を発した。
我が研究所の無線局をはじめ、複数の無線家が交信を試みたが、送信者は終始送信ボタンから手を離さず、送信終了後に二度と発信を確認できなかったため、詳細を知ることはできなかった。
以下に無線局が記録した交信ログを示す。
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(断続的な雑音)
聞こえ(判別不能)か・・
誰でもいい、どうか聞いてほしい・・
私は・・・私は・・・私は・・・あぁ・・・
(判別不能)
あぁ・・また消えていく・・くそっ、くそっ
(10秒間の無音)
軍が蜂起したあの日、
滅びゆく故国を救うため、私は敢えて彼女たちの力を借りました・・
しかし、すぐに間違えに気づきました
既に彼女たちの実験は始まっています
最初は我が国で・・次にかの国で・・恐ろしいことが始まります
彼女たちは・・
(怒声と金属音)
じきに、私もいなくなるでしょう
あの注射を打たれるたび、私が希釈されていくのを感じます
存在が、心が消えてゆくのはとても怖い・・
だからこれだけは残しておきたい・・
私は国を・・家族を・・みんなを・・心の底から愛していました・・
透李兄さん・・澪音姉さん・・どうか元気で・・生きて・・
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とある研究員の日報4(2020/5/30)
クスコ電脳王国での実験が終了してからしばらく経つが、「人間と同じ体が欲しい」という彼女の願いはこれまで全く果たされずにいた。
我々は何とか人間に似せた機械式アクチュエータを作成しようと試みたのだが、不気味の谷はいかんともしがたく、不格好な試作品は尽く彼女に拒絶されてしまい、我々は困り果てていたのである。
しかし、何やら本国で権力を得たらしいベイカー将軍から「人形」なる完成品の素体がプレゼントされ、その悩みは解決された。
なんでも、生体材料を使ったアンドロイドとのことで、その容姿は人間そのものだ。
まだ調整が続いているが、その造形には食わず嫌いの彼女も満足げで、我々も一安心だ。
ベイカー将軍には感謝しなくてはならない。
それにしても、ベイカー将軍、しばらく見ない間にずいぶん声のイントネーションが変わったものである。
とある研究員の日報3(8/17)
彼女に人格のようなものが芽生えたのは、やはりあの雷の後からであろう。
当初は未知のバグから生じたノイズと思われていた奇妙な出力信号は、時間を追うごとに我々と会話をするかのような反応を示すようになってきた。
ひと月経ったあたりからは、完全に意思と思われるものが芽生え始め、知能テストでは3歳児程度の認知・判断能力を示した。
この驚異的な現象を前に、我々は従来のAI学習を一旦中止し、彼女にSAKURAの名前を与え人格育成を行うことにした。、
陸軍側も、当初は無駄な作業と批判していたものの、ある時期から人格育成に協力するようになり、落雷から2カ月後には大学生レベルの高度な知能を持つまでに急成長をした。
このあたりから、SAKURAの人格育成プロジェクトの主導権は陸軍側に移り始め、現在、彼女は国家AIとしてクスコ電脳共和国の首相として働くようになった。
そのため、彼女の管理は国家のもとに完全移管され、我々は彼女に直接アクセスすることすらかなわなくなったが、未だにメールでの交信は続いている。
厳しい検閲が入るため、あまり派手な話題は出せないが、それでも彼女は私との会話を楽しみにしてくれているようだ。
この間はクスコ電脳共和国の建国祝いに何が欲しいかを聞いてみたら、みんなと同じような体が欲しいとの答えが来たので、今はその準備で大忙しだ。
とある研究員の日報2(3/26)
先日運び込まれた「それ」の解析はある程度完成していた。
損傷部品の修復も完了し、AIシステムの復旧もかなり進んでいたのだ。
しかし、今日発生した謎の雷により、研究所のシステムが一時ダウンする最悪のアクシデントが発生したのだ。
このアクシデントはAIのデータにも影響を与えており、データバンクには異常なAIが異常な学習を行った形跡が確認された。
我々は損傷の解析を急いでいる。
とある研究員の日報(3/17)
本日は珍しく忙しい一日となった。
タラニス戦争終結後、めっきり連絡をよこさなくなっていた陸軍が数十台のトラックを引き連れて来訪してきたのだ。
装備を見るに、おそらくは山岳部隊であろうが、所属は軍機とのことで話してくれなかった。
彼らはトラックの前に我々を呼びつけると、荷台に乗せられていた傷だらけの航空機のような物体の解析を命じてかnきた。
連中が「それ」をどこで拾ってきたのかは知らないが、「それ」は極めて高度に構築された演算装置の塊であり、ドライブ内の制御プログラムも、我々の知る軍用システムの桁数をはるかに上回るものであった。
私は当初「それ」が宇宙人の円盤だと確信していたが、そのプログラム言語は我々の知るものであり、マシン構成もコンピュータのそれと合致していたため、人間の作ったものだと理解できた。
軍の連中はこの物体のコピーを欲しがっていたが、設計者がココに居ない以上、我々には損傷個所の代替が精いっぱいだ。
まったく、ろくでもない仕事だ。
舞羅人によるウィッチ部隊結成(12/23)
先日の研究成果により、わが研究所は魔導兵器及び個人魔導飛行ユニットの量産に成功した。
懸念されていたウィッチ探しも、統一舞羅戦線の政治的な全面支援により順調に進み、現在は神州大和帝國・八洲帝国のウィッチたちとのもう訓練に励んでいる。
明日の総攻撃開始には間に合いそうにないが、いざという時の予備兵力としては十分な能力を持っているといえるだろう。
狙撃型タラニスの存在が確認される(12/21)
ミサイル、航空機による攻撃が困難に
本日、南部戦線から南米タラニス相手に発射された大型弾道弾がミッドコース・フェイズにおいて撃墜された。
地上からの観測によれば、高出力の赤色光線が南米タラニス占領地より弾道弾に向けて発射されたとのことであり、我々は狙撃型南米タラニスが撃墜したものと断定している。
これまでの南米タラニスの光線が高速機・ミサイルに無力であったことを考えると、その精度向上は驚異的なものだ。
おそらく先日の門州軍・スィヴェールヌイ・サユーズ軍によるミサイル攻撃で打撃を受けた彼らが航空兵器に対抗すべく生み出した存在であると考えられる。
我が研究所はこの狙撃型タラニスの能力を測定すべく、無人標的機と超音速ロケットそれぞれ50機づつ打ち出して狙撃型タラニスの攻撃を誘ってみたところ、亜音速の無人機が47機、ロケットが41発が撃墜された。
この時南米タラニスより発射された光線は全て標的に命中しており、精度は限りなく高いと示されたが、それと同時に狙撃型タラニスは数が比較的少なく、圧倒的な飽和攻撃を行うか、もしくは発射位置を特定して部隊を送り込むかすれば対抗は可能であると判明した。
だが、少なくともミサイルや通常航空機の地位が急低下したことは確かであり、我々は対抗兵器の開発を急いでいる。
舞羅製魔導飛行ユニットと魔導砲弾の実用化に成功!(12/20)
陛下自ら出撃され南米タラニス撃破
本日は、東扶砂漠研究所で連合帝国の高官を招いての魔導兵器デモンストレーションが執り行われた。
デモは、新開発した魔導砲弾(魔法力を注入した対タラニス用大口径弾)班と魔法力測定器班、そして最もインパクトがデカい個人用魔導飛行ユニット班の3班に分かれて行われた。
だが、うちの担当研究員達は全員目が死んでいた。
我々飛行ユニット班は自力開発したユニットと魔導機関銃を提出することには成功したのだが、当日になっても舞羅人ウィッチは見つからず、神州大和帝國や八洲帝国のウィッチたちにも断られてしまったため、搭乗者不在のままデモが始まってしまったのだ。
魔導弾も飛行ユニットも使用者の魔力に依存する方式のため、ウィッチがいなければ最新科学の結晶も変なおもちゃにしかならない。
そうやって魔導飛行ユニット班が絶望する一方で、魔法力測定器のデモ班は意外な盛り上がりを見せていた。
視察に来られた安師帝陛下に、なんだかえげつない魔導反応が見られたのである。
これは連合帝国首脳部に魔導兵器をアピールする絶好のチャンスかもしれん?と意気込んだ我々研究員は、陛下に「ちょっと履いてかない?」と気さくに話しかけたが、近衛警察に半殺しにされて終わった。
しかし、そんな平和なデモも突如として終焉を迎えた。
兵隊連中が取り逃がしたはぐれ南米タラニスA-1型2匹が研究所に迷い込んだのである。迷惑極まりない。
研究所は試作した魔導砲弾でうち一匹を撃墜したが、弾薬不足で残り一匹の臨時首都侵入を許してしまい、会場の政府関係者たちはパニックに陥った。
チャンス到来である。
我々が混乱の中避難誘導に夢中で迷子になっていた陛下を
「どうかあれを穿いて戦ってください!帝国を!臣民を!未来を守れるのは陛下しかいない!」
とおだてたところ
「無論じゃ、朕自ラ鎮定ニ当タラン!」
と、ノリノリで出撃してくれた
チョロい
だが、そんなチョロリン陛下も戦いに関しては見事なもので、口頭説明しただけのシールドや魔導弾重機関銃を巧みに使いこなしA-1型のコアを露出させ、最後はご持参の軍刀でコアを破壊して南米タラニスを撃破した。
話によると、なぜかコアの位置をはっきりと視認でき、その上チタン合金に匹敵するはずの南米タラニス外皮が機銃や刀剣で簡単に破壊できたとのことである。
我々が用意した装備も想定通りの性能を発揮したが、使用者から直接魔法力を供給できる刀もまた理想の対タラニス兵器なのかもしれない。
だがそんなことはどうでもよい
このストライカーユニット?だったかな、魔導飛行ユニットのシステムは素晴らしい!
おにゃの子がパンツ一丁で空を舞うというロマンの塊が未だかつて存在しただろうか?
流石は神州大和帝國、欧州文明は我々の一歩も二歩も先を行く!
- だが、不幸にして陛下にはそのロマンが理解できないらしく
「性能は素晴らしいが、死ぬほど恥ずかしいから下を穿いたまま装着できるようにしてほしい」
としきりに懇願されてきたので、やむを得ず
「それはパンツじゃないから恥ずかしくありません。それと、時間がなくユニットに着脱機能をつけ忘れました。多分勝つまでは穿けません。本当に申し訳ない。」
と大嘘を言ったところ、割とガチ泣きされた。
可哀想に。
後悔はしていない。
近衛警察東扶砂漠刑務所・尋問記録より
追筆:当該死刑囚は陛下の勅命により特赦
南米タラニスにエネルギー吸収能力の存在を認める(12/19)
今回門州連邦軍が行った南米タラニスの巣への核攻撃を観測した我々は、南米タラニスの新たな生態を発見することに成功した。
彼らのコアは、この世に存在するあらゆるエネルギーを自分たちの生命エネルギーに変換する能力を持っているのだ。
むろん、コア自体が破壊されれば変換も糞もないが、コアが生きてさえいれば熱、運動、光、電磁気、そして放射線といったありとあらゆる物理現象を自らの成長に利用することが可能である。
おそらく、今回の核攻撃により巣が成長したのもこれが原因だろう。
解析に成功すれば、夢の発電システムとして人類に栄光をもたらすかもしれない。
南米タラニスのコアにはまだまだ多くの特性が隠されているとみられており、我々は解析を急いでいる。
というか、研究所にタラニス迫ってるのにデモンストレーション会なんか本当にできるのだろうか・・・
東扶砂漠陸軍基地に魔導研究所設立(12/17)
魔法力の研究機関「統一舞羅軍先進技研究局魔導研究所」が舞羅連合帝国臨時首都角材市に設立された。
魔法力の兵器転用は神州大和帝國や八洲帝国においてすでに実用の域に達しており、わが統一舞羅戦線も対南米タラニスの切り札として積極的な投資を望むところだが、我が国ではいまだ魔法力をオカルトと否定する声が多く、学術的な魔導研究は遅々として進んでいないのが現状だ。
特に統一舞羅戦線結成後はじめて魔法の存在を知った舞羅連合帝国においては否定的意見が根強く、連合帝国政府は予算、機材、人員の提供を渋っている。
経済力が強い舞羅連合帝国の非協力は舞羅の魔力研究そのものを停滞させかねないため、わが統一舞羅戦線はあえて連合帝国臨時首都に研究所を設置し舞羅臣民の理解を得る取り組みを開始した。
施設建設はスィヴェールヌイ・サユーズから提供された大量の援助資材により迅速になされたが、設立されたばかりの魔導研究所には魔法力に精通した者がほとんどおらず、成果として誇示できるものが存在しなかったため、とりあえず神州大和帝國より供与された個人用飛行ユニットと魔力測定装置のデモンストレーションで連合帝国側に魔法力の有効性をアピールする方針だ。
幸い、舞羅連合帝国元首たる安帥帝陛下がこの計画に興味を持たれ、デモンストレーションに立ち会っていただけることになったため、研究所はある程度の注目を集めることに成功している。
しかし、肝心の飛行適性を持った舞羅人ウィッチが未だ見つかっていないため飛行ユニットはテストすらできておらず、営業から突然デモ開催の知らせを受けた現場の研究員は戦々恐々としていた。
だが、どのような結果になるにしろ、この研究が始まらなければ舞羅に明日は無い。
我々は何としても陛下の前でこのデモを成功させなければならない。
我々は今日も当然徹夜である。
南米タラニスのせいでレッドブルが値上がりしているのはどうにかならないものだろうか・・・
南米タラニス報告書
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神州大和帝國から受け取ったデータとの照合により、我が国を襲った怪異は神州大和帝國を襲った「タラニス」と同系統の存在であると明らかになった。
しかしながら、我が国で確認されたタラニスには神州大和帝國のタラニスとは異なる特徴が確認された。
そのことから、我々は我が国に出現したタラニスを「南米タラニス」と仮称し区別することにした。
本レポートでは、現段階で判明している南米タラニスの特徴について報告する。
形状
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現在、我々は以下のタイプの南米タラニスを確認している。
A-1-a型
最初に出現した南米タラニス。
形状は舞羅連合帝国のDM-10A型輸送機と酷似している。
動きは比較的鈍重であるが、火力が高く、2000kmを超える長大な行動半径を有している。
また、R-1型タラニスを投下した個体も目撃されており、母艦機能を持つものと想定される。
発見した際は1匹につき1個重戦闘機中隊をあてて優勢火力の下で撃破することを推奨する。
A-1-a型は長大な射程と火力を持つため、艦艇での接近は極めて危険であるため注意されたし。
A-2型
新京都陥落時より大量に目撃された南米タラニス。
形状は門州連邦軍のF-1戦闘機と酷似している。
行動半径は300km程度と比較的短いが、動きは機敏であり、最高速度も音速を超える。
火力はA-1-a型と比べて低く、艦艇を撃沈できるレベルではないが、装甲車や戦闘機を撃破するには十分である。
発見した場合、戦闘機部隊は最優先でこの南米タラニスを撃破することを推奨する。
耐久力が低く数が多いため、艦砲射撃や重ミサイルによる範囲攻撃もある程度効果的である。
R-1型
陸上型の南米タラニス。
形状は舞羅連合帝国軍の空挺トラックから足が生えているような見た目である。
数は全南米タラニスのうち最も多く、足が増えた派生型も多く目撃されている。
火力はA-2型とA-1-a型の中間部に位置しており、戦車クラスの装甲をやすやすと融解させる。
ただし、命中精度と連射性能は低く、戦闘機のような高機動目標にはあまり脅威にならない。
発見した場合、重砲による遠距離攻撃と爆撃機による高高度爆撃、そして艦砲射撃等による面制圧を推奨する。
また、神州大和帝國での実戦経験を顧みるに、人型機動兵器も大きな効果を発揮するとみられる。
R-2-s型
第一次攻勢以降に確認された南米タラニス。
同時に15の超音速航空機を補足、攻撃可能な能力を有している。
少しでも存在が確認されていれば、航空機による接近は自殺行為だ。
機動力はそこまでではないため、地上の起伏を利用して死角から接近し、撃破することが望まれる。
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ステルス性
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南米タラニスは高度なステルス性を有している。
650~750nmの可視光を除くすべての電磁波に対して不干渉であることが判明した。
また、未知の推進装置を持っているらしく、赤外線放射や気流の乱れ、騒音等はほとんど確認できなかった。
以上のことから、レーダーや通常のセンサーで感知することはほとんど不可能であり、発見は目視に頼るしかないのが現状だ。
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通信妨害
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南米タラニスは神州大和帝國のタラニスと同じく、強力な通信妨害を行う。
妨害は周波数に関係なく作用しており、おそらく電波を物理的に遮断、もしくは吸収しているものと思われる。
そのため、南米タラニスとの接敵時には通常の無線通信機は使用不可能となる。
各部隊は野戦電話とエクスカリバーシステムを用いた連携手段を準備されたし。
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装甲
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南米タラニスの外皮は金属に近い素材でできている。
我々の調査ではチタン-モリブデン鋼に近い特性を示すことが確認されており、破壊にはかなりの火力が必要である。
ただし、魔法力を付与した弾丸を用いればある程度弱体化することが確認されており、我々は専用弾の開発を急いでいる。
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自己再生能力
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南米タラニスは高度な自己再生能力を持っている。
後述のコアを破壊しない限り、どれだけダメージを与えても数分程度で活動を再開する。
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コア
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すべてのタラニスは直径1m程の赤い結晶状のコアを持っている。
このコアを破壊すれば、南米タラニスはガラスが割れるように砕け散り消滅する。
ただし、巨大な南米タラニスのどこにコアがあるのかを見極めるのは難しく、撃破は運次第である。
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活動範囲
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飛行型と地上型が現在確認されている。
彼らは水を避けるように行動しており、水中型は今のところ確認されていない。
また、高度2000m以上への進出も確認されておらず、アンデス山脈を超えることはないと思われる。
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