サハラの各フィールドに存在する街をご紹介!!!
ノーマルフィールド
ラーダラーガ・スパイダー・ネスト
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概要
荒涼たるサハラ砂漠を悠然と移動する巨大な蜘蛛型機人《ラーダラーガ》。
その背と胴体内部に築かれた移動都市が「スパイダー・ネスト」である。都市全体が機人の動力によって動いており、その巨体の一歩ごとに内部の建築物が軋み、振動する。かつての封印戦争を生き延びた《銀翼機人》が支配者として君臨している。 ![]() 特徴と文化
スチームパンクを極めた街並みには、煉瓦の塔、歯車、パイプ、ピストンが溢れ、常に蒸気と火花が舞う。
特筆すべき文化として「ギアフェス(機械職人たちの祭典)」や「登攀儀式(成人の通過儀礼)」があり、職人文化と克己精神が街に深く根付いている。 また、夜には全パイプから蒸気に照らされた灯火が噴き出し、幻想的な赤銅色の光景「夜間灯火」を生む。 古老による怪談「蜘蛛語り」も市民たちの夜の楽しみとなっている。 生活と文化
市民たちは蜘蛛機人の動力と内部構造に依存して生活している。
建築物や住居はすべて揺れや振動に耐えるよう設計され、蒸気熱による風呂「高熱蒸気風呂(スチーム・サウナ)」や、怪物の肉を焼く「蜘蛛焼き(スパイダー・グリル)」など、機体内部の熱を活用した生活様式が発展している。 また、成人の証として脚を登る「登攀儀式」を達成した者だけが正式な市民と認められる伝統がある。 防衛と構造
都市そのものが《蜘蛛機人ラーダラーガ》であり、防衛も兼ねている。外部装甲は硬質金属で覆われ、移動によって敵の包囲を回避する。
空を飛べる者のみが自由に出入りできるが、地上からは超巨大な脚をよじ登るしかない。 金属外殻には灼熱、蒸気、歯車など多くの危険が潜むが、最近では煙幕玉を打ち上げることで回収されるサービスも始まっている。 内部には機関室、防御砲塔、蒸気制御室などが存在し、すべて機人と連動して稼働する。 施設や店
蜘蛛焼き屋(グリル・レッグ):サハラの怪物や巨大昆虫の肉を鉄板で焼く人気店。
高熱蒸気風呂(スチーム・サウナ):極限の温度を楽しむ浴場。観光客にも人気だが、失神者続出。 スチームエール工房:蒸気熱で発酵させた酒を醸造する蒸気酒場。 登攀装備屋(ギア・グラブ):脚登り用のフック、吸着靴、冷却服などを扱う専門店。 歯車細工の露店(ギアマーケット):ギアフェスの季節には自作の小型機械や装飾品で賑わう。 パイプ工房(スチームライン):街中を巡る蒸気パイプの設計・修理を請け負う店。蒸気圧で動く玩具や雑貨も人気。 機巧雑貨店(クランク・キャビン):時計仕掛けの小物や歯車式オルゴールなどを販売するお土産店。子どもや観光客に人気。 装甲職人工房(アーマー・ファング):登攀中の事故を想定した軽装防具から、傭兵向けの重装甲まで取り扱う。火花散る実演修理も名物。 金属鍛冶の店(フォージ・ブラッド):金属加工を専門とする鍛冶場。職人が叩く音が街のリズムの一部とも言われている。 蒸気菓子屋(パフ・ギア):高温蒸気で膨らませた甘い菓子を扱う。サクサクと溶ける新食感と、機械的な見た目が特徴。 医療装備店(スチーム・ドク):蒸気式の応急処置器具や、怪我用の装備を揃える小さな診療所兼商店。登攀者にとって命綱。 翼人回収所(スモーク・ビーコン):煙幕玉を受信し、蜘蛛機人への空中回収を行う新興サービス。高所からの精密回収で高評価を得ている。 夜間灯火商会(グロー・バルブ):街の夜景演出用の灯火装置や照明ギアを制作・販売。蜃気楼のような赤銅色の灯りもここから供給される。 人口など
推定人口:約9,500人(常時移動都市のため流動的)
登攀儀式を終えた正市民:およそ6,000人 主な構成:機械職人、技術者、登攀者、武装傭兵、外部からの旅商人など 来訪者の多くは上陸に成功できず、回収サービスに頼る者も多い。 |
タカフテ・ランド
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概要
サハラ砂漠の片隅にそびえる巨大スラム都市。
殺人、強盗、拷問、薬物売買、臓器売買、人身取引などあらゆる犯罪が横行し、血で血を洗う抗争が絶えない混沌の坩堝。 複数の勢力が利権を争い、もはや戦国時代と称される。銃声は挨拶、ドスは握手代わりという無法地帯。 特徴と文化
格闘技が都市の誇りであり、人体急所を破壊する暗殺拳「壊神陰流」と、機械義肢を駆使する重機戦のような「機甲神拳」が二大流派として猛威を振るう。
これらの流派のカスタムパーツ店が鉄屑市場に軒を連ねている。 また、「デス・カーニバル」という勢力代理戦争のショー化イベントや、戦死者の臓器を売買する闇バー「デスパブ」が日常の一部。 生活と文化
日常的に銃撃戦や格闘、戦車砲撃戦が繰り広げられ、NREという生体兵器の徘徊もあり常に死の危険と隣り合わせ。
「タフメシ」と呼ばれる見た目と味は酷いが栄養満点の食事が、生き抜く者の糧となる。 放射能と未知の生物変異による汚染地帯は青白く光り、奇怪な鳴き声が響く異様な雰囲気。 防衛と構造
支配者は複数の四大勢力に分かれ、互いに血で支配を争う。
砂漠戦車隊を率いる「スペッテン・ウルフ」、違法実験や武器商売を牛耳る「テルティウス」、正義を掲げる独立治安勢力「マヌス・デイ」、そして無所属傭兵や裏社会人が集う「タフティクス」。 都市は混沌とした鉄と硝煙に包まれ、路地から戦車まで、あらゆる防衛装置と武装が市民の生存を支える。 施設や店
壊神陰流道場:人体急所破壊技術を教える極秘道場。暗殺拳の伝承者がいる。
機甲神拳カスタムショップ:義肢やサイバーウェアの改造を専門に扱う鉄屑市場の店。 デスパブ:戦死者の臓器を闇で売買し、殺伐とした雰囲気の裏バー。人体部品表が掲示されている。 武装キャラバン用品店:戦車部品、銃器、爆薬などあらゆる武装品を扱う。 タフメシ屋:栄養重視の不味い飯を出す屋台。生き抜く者の生命線。 戦車修理工房(スティール・グラインド):戦車や装甲車の整備を請け負う。 裏社会ブローカー事務所:情報や密売品を扱う影の商談場。 NRE監視基地:生体兵器の動向を監視し、警報を発する施設。 汚染地帯調査隊本部:放射能汚染や生物変異の調査と除染作業を行う組織。 拳闘場(デス・リング):勢力の代理戦争や格闘試合が開催される命がけの闘技場。 銃弾屋:銃弾や火薬を扱う闇の弾薬屋。 闇医者(ブラックドクター):違法な治療や改造を行う闇の医師。 人口など
推定人口:約20万人(流動的で犯罪者や傭兵が多数)
主な構成:犯罪者、傭兵、格闘家、違法労働者、放浪者、裏社会の関係者など多様。 治安は最悪で、法は勢力間の均衡によってかろうじて保たれている。 NRE一覧
後で作るよ
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太陽の馬車(ソル・チャリオット)
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概要
直径24km、全高3kmに及ぶ巨大な浮遊移動都市。
サハラに君臨し、マグマロスエネルギー変換炉による膨大な動力で超高速移動を実現。 都市の下部を覆う巨大反重力推進盤と広大な太陽帆で大気を切り裂く。 移動要塞としての戦略兵器「アビスカウンター」を搭載し、圧倒的な防御力を誇る。 特徴と文化
都市の象徴である黄金の尖塔「ソル・オベリスク」は都市の心臓であり、古代砂漠文明の紋様と現代回路が融合した美術的モニュメント。
「光の輪廻門(ルーメン・カデナ)」は祈りの場として数百万の光子LEDが夜空に流星のごとく輝き、都市文化の中心をなす。 アビス・ウォールと呼ばれる巨大装甲壁は「砂漠の守護者」たちの彫刻で飾られ、近づく者に圧倒的な威圧感を与える。 生活と文化
超高層居住区や人工オアシス、空中庭園が広がり、空飛ぶ楽園を思わせる景観。
名物料理「太陽鍋」はマグマロスの熱蒸気を使った豪快な調理法で、都市民の誇り。 都市民は太陽紋章入りの衣装を着用し、政庁関係者や技師は金属繊維で織られた光沢ある衣装を好む。 防衛と構造
都市統治は連邦型政府「ソル・シンジケート」が掌握。
最高意思決定機関「ソル・ハイコート」は9名の議員で構成され、国家戦略を決定。 「エネルギー省マグマロス庁」がジェネレーターの監視を担当し「防衛省アビスセクター」がアビスカウンターの運用管理を行う。 都市警察「ソル・ポリス」はAI搭載監視ユニットと浮遊監視機で犯罪・スパイ活動を徹底監視。 施設や店
ソル・オベリスク制御室:都市の心臓部、制御中枢が設置される最重要施設。
光の輪廻門プラザ:市民の集いと祭祀の場。夜は幻想的な光景に包まれる。 アビス・ウォール砲撃管制室:防衛兵器「アビスカウンター」の管理施設。 マグマロス庁技術局:エネルギー炉の保守・研究を担う研究機関。 ソル・ポリス本部:高度な監視システムを操る警察中枢。 空中庭園カフェ:美しい庭園を眺めつつ休憩できる憩いの場。 太陽鍋料理店:マグマロスの蒸気を利用した独特の料理を提供。 金属繊維織物店:光沢のある衣装用素材を扱う専門店。 移動商業区:多種多様な商店が軒を連ね、都市住民の生活を支える。 人口など
推定人口:約20万人
構成:技術者、管理官、警察官、市民、商人、技術者など多様で高度な都市社会。 交通手段は高度に整備され、都市内は効率的に移動可能。 |
無限龍級砦
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概要
種別:固定要塞都市
所在地:サハラ砂漠中央域 移動能力:なし 人口:不明(推定十数万人規模) 主要構造物:煙突群、パイプ群、鋼鉄積層居住区、増設工区 別名:生きた不夜城
無限龍級砦は、都市防衛と居住機能を兼ね備えた巨大要塞型都市。
幾度もの増設と改修により肥大化し続けており、正確な全容は把握されていない。 特徴と文化
最大の特徴は「増設を超えた増設」による層状構造。
破壊と再生を自然な営みと捉え、砦自体が「生きている」との信仰も根強い。 外観は無数の鉄パイプと鋼鉄張りで覆われ、昼夜問わず煙突から煙が噴き上がる。 複雑で迷路のような通路は住民すら迷うことがあるが、これも砦の文化の一部となっている。 夜は灯火が絶えず鋼鉄の壁面を照らすことから「不夜城」と呼ばれている。 生活と文化
居住区は狭隘で鉄の壁に囲まれた部屋が密集。
空気環境は排煙と粉塵で劣悪だが、住民は慣れている。 生活は増設と修理、鋳造所や機械修理工場に依存。 都市は破壊の度に進化を遂げるため、住民の精神はタフかつ適応力が高い。 防衛と構造
迎撃砲塔や自動砲台が随所に設置され、常時敵襲に備える。
常駐戦闘集団「鋼鉄旅団」が防衛を担い、機械兵器も多数配備。 層状に積み重なった複雑な構造は防衛上の迷宮となり、敵の侵入を困難にする。 施設や店
鋳造所:増設用の鉄材や武器を製造。
機械修理工場:砦の機械設備や武装のメンテナンス。 増設工区:都市増設のためのパーツ製造と組み立て。 迷路商店街:迷路の中に点在する商店群。日用品や武器パーツも扱う。 砦食堂:質素だが栄養を考えた食事を提供。 居住区市場:住民同士の物々交換や商取引の場。 人口など
推定人口は十数万人規模。
住民は増設工事に携わる技師、鋼鉄旅団の兵士、労働者、商人など多様。 環境が厳しいために適応能力の高い者が多く、都市に強い愛着を持つ。 |
焼き魚の里
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概要
海辺の断崖にひっそりと佇む小さな漁村、《焼き魚の里》。
新鮮な魚介類を炭火でじっくりと焼き上げる伝統の技術が村の誇り。 海と山に囲まれた静かな場所で、季節ごとに訪れる漁師と旅人が行き交う。 古くから続く魚焼きの文化が根付く、風情豊かな村である。 特徴と文化
生活と文化
防衛と構造
施設や店
人口など
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グラバリ・カン
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概要
砂の海に浮かぶ幻想の光、それが未来都市《グラバリ・カン》。
砂嵐の吹きすさぶ荒野の中、ただ一つネオンが瞬く不夜の街。 この都市は獣の襲来を防ぐための巨大壁型ビル《リム・ウォール》に囲まれ、その外周からは昼夜を問わず獣避け花火《ビーストフレア》が打ち上げられ続けている。 内部は極めて高度に整備され、あらゆる施設が未来的に統合されており、ネオンと電子の奔流が砂漠の闇にまばゆいコントラストを描く。 特徴と文化
生活と文化
防衛と構造
施設や店
人口など
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スペッテンハイウェイ
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概要
砂漠の地平を貫く一本の巨大高速道路──それが《スペッテンハイウェイ》。
ただの道路ではない。ここは、都市であり、戦場であり、そして暴走族たちの理想郷。 幅90メートル、全長は地下に突入するため不明とも言われる動く高速路。 その上では車両都市が編成され、商業、整備、居住、戦闘がすべて走行しながら行われている。 法律は存在せず、ルールは速さと火力、そして名声で語られる。 止まれば沈む。走り続けることでのみ「生」を保証される街――それがスペッテンハイウェイだ。 特徴と文化
生活と文化
防衛と構造
施設や店
人口など
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結晶菌塔街《ラキラクト》
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概要
地下と水と菌が支配する都市、《ラキラクト》。
ここでは、特殊な結晶生成菌《ミクラ・ラクトス》が繁殖し、 その菌が産生する蛍光結晶体《ラクトジェム》が、主要なエネルギー資源かつ貨幣価値を持つ「結晶通貨」となっている。 都市全体が菌類の成長を促進するために設計されており、冷たく湿った空気と、柔らかな発光に満ちた幻想的な空間が広がる。 特徴と文化
生活と文化
防衛と構造
施設や店
結晶銀行《ラクトバンク》:ラクトジェムを預かり、エネルギー変換と送信を行う。預金者には「光債」が発行される。
菌塔学院:培養士や結晶芸術家を育成。発光美術課が人気で、光を用いた文字や音楽を学ぶ。 沈菌浴場:微細なラクト菌が漂う温浴施設。身体を温めつつ微弱な光で美しく輝く体験ができる。 培養材料屋《スプロウトハウス》:培養に必要な栄養液や菌糸素材を扱う店。 結晶工房《クリスタルファクトリー》:ラクトジェムを加工・精製し、高品質結晶を生み出す工房。 光の書店《ルミナライブラリー》:菌光を利用したホログラム書籍や発光芸術の資料を揃える。 人口など
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ガンババ港街《ガンババ・ハーバー》
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概要
ガンババ港街は広大な海岸線に面した活気ある港町である。漁業と交易を主軸に栄え、大小さまざまな船が往来する海洋都市だ。
街の中心広場には巨大な槍が地面に深く突き刺さっており、その存在は町の象徴であり伝説の核となっている。 槍は長さ十数メートルにも及び、古びた金属製で表面には無数の刻印や錆が見られる。 特徴と文化
生活と文化
防衛と構造
施設や店
槍広場市場:港の中心にある活気あふれる魚市場。新鮮な魚介が並ぶ。
潮風酒場《ガンババ・タヴァーン》:漁師や船員たちの憩いの場。海の話が絶えない。 船大工工房《鋼槍舎》:船の修理や建造を担う工房。槍の模様が施された看板が目印。 護槍神社:巨大な槍を祀る神社。年に一度の祭りの中心地。 海産乾物屋《塩結び屋》:港名物の干物や塩漬け魚を扱う老舗店。 人口など
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シラマ・オアシス村
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概要
シラマ・オアシス村は、広大な砂漠の中に忽然と現れる緑豊かな小さな集落である。村の生命線は中央に湧き出る貴重な泉であり、この水源を中心に住民たちは生活圏を築いている。旅人や交易商にとっては砂漠横断の途中に立ち寄る重要な休息地であり、物資の補給や情報交換の場として賑わう。砂漠の乾いた風景の中で、シラマ・オアシス村の緑はまるで蜃気楼のように目を引き、疲れた旅人の心と体に潤いをもたらす。
特徴と文化
村は長い歴史の中で泉を神聖視し、生命の源として敬い続けてきた。泉にまつわる伝説や守護の儀式は村の文化の根幹をなしており、毎年開催される水の祭りでは地域全体が祝福の雰囲気に包まれる。祭りでは伝統的な歌や踊りが披露され、村の子供たちは特別な衣装に身を包み、砂漠の厳しい環境にもかかわらず明るく元気に育っている。また、村人同士の助け合いは深く根付いており、砂嵐や獣の襲撃に備えた共同防衛や灌漑の管理などを協力して行うことで、強い共同体意識を持ち続けている。
生活と文化
生活の中心は泉の水の管理であり、村人たちは複雑に張り巡らされた水路や灌漑設備を日々手入れしている。泉の水は飲用だけでなく、果樹園や畑への潤いとしても不可欠であり、デーツやイチジク、ナツメヤシなどの砂漠に適応した作物が育てられている。家畜としてはラクダやヤギが多く飼育され、乳製品や肉は村の食生活の要となっている。簡素ながら清潔に保たれた宿屋や休憩所は、砂漠を旅する者たちの憩いの場であり、情報交換や交易の拠点としても機能する。日常の営みの中で、砂漠の過酷な環境に順応したゆったりとした時間が流れているのが特徴だ。
防衛と構造
村は周囲を高い砂丘に囲まれた凹地に位置し、その地形を活かして外敵や砂嵐からの自然な防御効果を得ている。村の入口には簡易な見張り所が設置されており、常に村人の見張り番が周囲を警戒している。獣や盗賊の襲撃に対しては迅速な連絡体制と村人全体の警戒が敷かれており、共同で防衛活動が行われる。特に砂嵐の季節は村全体が緊張感を持って対処し、被害を最小限に抑える努力がなされている。
施設や店
泉広場:村の中心部にある生命の泉が湧き出る聖域。村人たちが日常的に水を汲み、祈りや儀式を行う場所でもある。祭りの際には特別な装飾が施され、多くの人で賑わう。
椰子の宿《ナイル・レスト》:旅人や交易商人のための簡素ながら快適な宿屋。砂漠の疲れを癒し、情報交換の場として重宝されている。宿の庭には椰子の木が立ち並び、涼やかな日陰を作り出す。 オアシス市場:新鮮な果物や野菜、香辛料を扱う活気ある市場。地元産のデーツや乾燥果実、珍しい砂漠特産の香辛料が並び、遠方からの買い物客も多い。 牧畜小屋《ラクダの庵》:ラクダやヤギを飼育し、乳製品や肉を生産する小屋。乳製品は村の重要なタンパク源であり、保存食としても加工されている。 祭壇の丘:泉の守護神を祀る神聖な場所。祭りや儀式の際には村人が集い、祈りや歌が捧げられる。砂漠の空に響く歌声は、村の誇りでもある。 人口など
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バルバル・ガンガーバ
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概要
バルバル・ガンガーバは、広大な荒野や砂漠をゆっくりと進む、巨大な亜自立型機動都市である。都市全体が蒸気機関によって駆動されており、多脚機構と履帯(キャタピラ)を併用して移動する姿はまさに「鉄の巨獣」。全長は2.8kmにおよび、展開時の全高は700mを超える。内部には約18,000人の住民が暮らし、各階層に異なる役割を持つ区画が配置されている。
特徴と文化
都市の主な動力は高圧蒸気であり、都市各所には巨大な煙突群が林立しており、常に白煙と熱風が噴き上がっている。騒がしい機関音と蒸気の鳴動音は都市の鼓動とも言われ、「スチーム・ソング」と呼ばれる文化的音楽にも昇華されている。都市民は日々蒸気や油に晒されるため、ゴーグルや革エプロン、耐熱服が普段着として定着している。
祭礼や祝賀では、歯車の打音をリズムに踊る「蒸気舞踏」が披露される。蒸気を使って一気に調理する「蒸気煮込み」は都市名物であり、移動中でも短時間で大量に調理できるため軍隊や技術者にも重宝されている。
生活と文化
住民の多くは機関整備、鉄工、運搬、交易、飲食業などに従事している。都市は上下3層に分かれており、上層には司令塔や観測施設、中層には居住ブロックと市場、下層には動力機関と整備ヤードが存在する。生活環境は決して快適とは言えないが、都市民はこの機械仕掛けの街を「生きた家族」として深く愛している。
居住区では、子どもたちが歯車のおもちゃや蒸気模型で遊び、教育の一環として蒸気機関の構造理解も含まれている。市民は日々の生活の中で機械と共存する術を身につけており、老若男女問わず機械整備の基礎は修得していることが多い。
防衛と構造
防衛面では、都市の下層部に設置された蒸気圧射式の迫撃塔と、外殻装甲に設けられた可動式の観測砲座が主な武装となっている。移動中や停止時には自動防衛装置が警戒を続けており、敵対的な生物や略奪者に対して即応可能な体制を維持している。
また、都市は災害対策として「クローズ・モード」と呼ばれる機構を備え、砂嵐や毒性の風が吹く環境下ではすべての外気吸入口を閉鎖し、内部を密閉された循環システムに切り替えることができる。ただしこのモードは高エネルギー消費のため、長時間の使用には限界がある。
施設や店
スチーム・スパイラル:都市上層の指令塔。AIと人間の指揮官が情報を統合し、都市の進路と運営を管理する中枢。
観測デッキ:360度の視界を確保する展望施設。砂嵐や異常気象、敵対勢力の接近を監視する。 バルガン・バザール:中層に広がる市場。金属細工、整備パーツ、香辛料、古代機構の部品などが並ぶ活気ある商業区。 マグマ・キルン:都市の動力源である巨大機関室。膨大な蒸気と熱が絶え間なく発生しており、整備員たちが24時間体制で稼働管理を行う。 整備ヤード:下層にある整備・修理施設。都市の脚部、履帯、外殻装甲の補修作業が日々行われる。 鉄と蒸気の酒場《ボイラー・ドラフト》:労働後の技師や商人が集う憩いの酒場。蒸気で温めた酒と塩気の強い肉料理が人気。 医療室《ヒートケア》:蒸気火傷や機械事故が多いため設置された専用の医療区画。人工冷却装置を備える。 人口など
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ヘリオス・アーク
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概要
種別:天空飛行都市
移動方式:反重力機関+太陽帆推進 動力源:太陽光エネルギー、風力補助機構 全長:15km 全幅:8km(帆展開時 最大20km) 全高:2km 航行高度:5,000〜10,000m 人口:推定120,000人 特徴と文化
ヘリオス・アークは、地上を離れた高高度に浮かぶ天空都市であり、その静謐な存在感と先進的な美術・科学技術の結晶として知られる。反重力機構により常に上空に浮遊し、白銀の太陽帆「ソル・ヴェイル」が推進力と都市照明の一部を兼ねる。
文化的には「光」と「風」が神聖視され、市民は太陽を中心とした生活リズムを重んじる。服装は軽やかな白銀や蒼色が主流で、特に貴族層は浮遊素材を使った裾広がりの装束を好む傾向がある。夜間には都市全体がイルミネーションで彩られ、「光の祭典」では舞踏や音楽が都市全域で繰り広げられる。
また、空を望む「空中茶会」は都市民にとって社交の場であり、身分を問わず招待し合う文化が根付いている。
生活と文化
市民は太陽周期に合わせた生活を送り、日の出と共に起床、日没後は穏やかな照明下での活動に切り替える。建築物は透明素材や光導管を活かした設計で、都市全体が明るく開放的に保たれている。
教育・芸術活動が非常に盛んであり、子どもたちは早くから空間工学や気象操作技術、太陽帆制御学などを学ぶ。音楽や絵画も重要視され、特に「光彩画」と呼ばれる光を反射・屈折させて描く絵画形式が都市の美術様式として有名。
また、浮遊果実や天空魚といった空中特産物を用いた料理が日常的に楽しまれ、食文化も独自の発展を遂げている。
防衛と構造
防衛面では、都市下部に複数の防衛層を持ち、反重力兵器や光学砲による迎撃が可能。地上からの攻撃には強く、主な脅威は飛行型生命体や他の空中都市からの敵対勢力である。
「ストラト・バルコニー」と呼ばれる防衛区画には自律型迎撃システムが常時稼働しており、周囲の空域を監視・制圧する体制が整っている。
また、都市全体は大規模な中央柱「オーロラ・スパイア」を中心に設計されており、上下階層の移動は風力昇降機や気流制御エレベーターを用いて行われる。各区画はエネルギー効率を考慮した構造で、都市全体の循環サイクルに組み込まれている。
施設や店
セレスティア:上層に広がる白い石畳の広場。市民の散策、演奏、語らいの場として活用される。
オーロラ・スパイア:都市の心臓。中枢AI、エネルギー統制機構、賢者議会などが入る中央塔。
ルミナス・テラス:半透明ドーム型の集合住宅が並ぶ居住ブロック。高効率の空調・照明設備を完備。
スカイバザール:中層にある市場区画。空中特産の果実や魚、加工食品、軽量繊維製品などが取引される。
ソル・エンジンベイ:反重力ジェネレーターや太陽帆制御装置を格納する巨大な機関区画。
ストラト・バルコニー:下層の防衛区画。迎撃砲台、反重力バリア展開装置を備える要所。
光環の書房《リング・ライブラリ》:古代技術文献や空間理論書を収めた公共書庫。研究者に人気。
浮遊喫茶《ティールーム・ネフェル》:雲の上でティーを楽しめる空中展望喫茶。貴族にも一般にも人気。
浮舟庵《スカイボーン・イン》:短期滞在者向けの旅館。外部からの来訪者や学者がよく利用する。
人口など
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霧幻街
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概要
種別:幻影都市・蜃気楼都市
所在地:不明(サハラ砂漠内とされる) 発見例:極めて稀 人口:不明 別名:砂海の幻、蜃楼の都 特徴と文化
霧幻街は、サハラ砂漠の熱波が生み出す蜃気楼の中にだけ現れるとされる幻の都市である。白金に輝く塔、碧のタイル、幻想的な回廊などが陽炎の奥に浮かび上がり、まるで夢の中に迷い込んだような感覚をもたらす。
その文化的様式は、観測者の証言により「千夜一夜」の物語のごとく語られている。きらめく建造物、泉のせせらぎ、風に揺れる絹の幔幕などが共通して描写される点から、特定の都市としての実在性も指摘される。
また、目撃した者の中には、霧幻街で一夜を過ごし何らかの「試練」や「啓示」を受けたという話も残されている。その内容は不可解で象徴的なものが多く、宗教的・神秘的な意味合いを持って伝承されている。
生活と文化
明確な生活実態は観測されていないが、内部には人影があり、衣装を纏った人物や祭祀、音楽らしき響きを聞いたという報告も存在する。人々は砂色や白を基調とした衣服をまとい、面紗を身につけていたという証言が多い。
街の中心には「音の泉」と呼ばれる透明な水源があり、そこから絶えず水音が響くとされる。周囲には花や果樹のような植物も見られ、砂漠の中とは思えないほどの涼やかな雰囲気が漂っていたと語られる。
街の全域に真珠色の光が差し込み、壁面には星屑のような粒子が煌めくという描写が特に多い。これにより、「昼でも夜のように静かで輝く街」と形容される。
防衛と構造
霧幻街に明確な防衛施設は確認されていないが、外敵や侵入者を寄せ付けない「空間の歪み」のような防壁があるという報告がある。
都市構造は層状になっており、中心から放射状に広がる回廊と路地が網目状に交差している。建物の高さや配置も変幻自在のようで、同じ者が再び訪れても全く違う街に見えるという証言もある。
また、街そのものが意思を持つかのように移動・変形しているとする学説もあり、現在では「高次元的存在」として霧幻街を捉える理論も存在する。
施設や店
音の泉:都市中央に湧く透明な泉。涼やかな水音が都市全体に響き渡る。
光の市:街の一角にあるとされる市場。真珠のような装飾品や、未知の果実、半透明の布が並ぶ。
星降る回廊:夜のような微光に包まれた通路。迷い込んだ者は時を忘れるという。
千扉の楼閣:無数の扉が並ぶ建物。入るたびに内部が変わるとされ、「記憶の間」が存在すると噂される。
月衣の仕立屋:布地が光をまとったように見える衣服を仕立てる幻の店。実際に持ち帰った者はいない。
砂灯亭:淡い灯りに照らされた飲食の場。香り高い飲み物と、夢の味がするという食事が振る舞われる。
人口など
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ゼルノファ村
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概要
種別:文化特異村
所在地:サハラ砂漠西部オアシス群の一角 人口:およそ320人 特産品:黄金サハラブドウ 別名:のじゃ村、黄金語りの里 特徴と文化
ゼルノファ村は、外来者に対して強制的に「のじゃ口調」を使わせるという、極めて独特な文化体系を持つ村落である。
この口調は単なる方言や冗談ではなく、村の精神的支柱に直結しており、言葉遣いを通じて村民は自らの誇りと伝統を保ち続けている。
村の文化には、古文調を模した雅な響きが根付き、「礼とは、言葉に宿るのじゃ」という価値観が強く共有されている。
季節ごとに「のじゃ舞」と呼ばれる伝統舞踏が披露され、詠唱詩や謡いもまた「のじゃ式口語体」で綴られている。 生活と文化
村人の生活は、農耕・養蜂・果樹栽培を中心に構成されており、とくに名高いのが黄金サハラブドウである。
この果実は極めて糖度が高く、皮が薄く、加熱しても果汁が飛びにくいため、酒・菓子・香油などに加工される。
生活においても「のじゃ口調」は厳格に守られており、家族間の会話、学校教育、商取引、さらには夢の中の発話にまで適用されると噂される。
他方、村人たちは排他的ではなく、外来者にも懇切丁寧にのじゃ文化を教える姿勢を持つ。 防衛と構造
村は小さなオアシスの縁に築かれており、防壁は存在しない。
代わりに、周囲には砂霧結界と呼ばれる防衛術式が設けられており、これによりダイドベーダーなどの侵入を防いでいる。
村の中心には語りの石舞台があり、村人は集会や告知、祭祀をこの場所で行う。
集落は円環状に広がり、各家庭にはブドウ棚と砂漠風冷却壺が備え付けられている。 施設や店
のじゃ言葉指南所:村の入り口にある教育施設。初級〜高等のじゃ講座を開講。最短3時間で基礎が習得可能。
のじゃ懺悔堂:掟に背いた者が送り込まれる反省施設。日記と反省書を「のじゃ口調」で書き続ける儀式が行われる。
のじゃ修練会館:悪質な口調違反者向けの再教育施設。早朝から古語詠唱、のじゃ剣舞の鍛錬が課される。
サハラ葡萄園ギルド:黄金サハラブドウの選別・出荷を管理する組織。外貨収入の中核。
ギゼル翁の文庫館:村長ギゼル・ナファが蒐集したのじゃ文献の保管庫。見学は予約制。
黄金茶亭「葡萄の雫」:砂糖漬けブドウ菓子とハーブティーが名物の茶屋。旅人にも人気。
人口など
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怪物「二度と行かない」
魔神「狂ってるのかなぁ」
戦争「強要をやめろ」
炎塵「どうしてのじゃなのか誰も教えてくれなかった」
蠱毒「😡😭 🏃♂️➡️」
極輪「人生で一番、無駄な一日を作り出した村なのじゃ」
白闘「シュバって来ないでください」
朱影「縺カ縺ゥ縺??縺翫°縺励♀縺?@縺九▲縺」
魔神「狂ってるのかなぁ」
戦争「強要をやめろ」
炎塵「どうしてのじゃなのか誰も教えてくれなかった」
蠱毒「😡😭 🏃♂️➡️」
極輪「人生で一番、無駄な一日を作り出した村なのじゃ」
白闘「シュバって来ないでください」
朱影「縺カ縺ゥ縺??縺翫°縺励♀縺?@縺九▲縺」
ブルポラド競走都市《ザラミール》
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概要
種別:競技特化都市
所在地:サハラ砂漠中部・熱砂低地帯 主産業:ブルポラド競走・観光・運河交易 名物:ブルポラド競走、砂漠の香水、装飾面布 人口:約26,000人 別名:熱砂の競走都市、砂の環宮 特徴と文化
ザラミールは、サハラの砂海を走破する獣「ブルポラド」の競走を中心に発展した都市である。
市内では日常的に競走イベントが行われ、年間最大の祭典「紅風杯ブルポラド大競走」は、数万人規模の観光客と賭博客を呼び込む一大行事となっている。
ブルポラドとは、四肢に風除けの膜を持つ大型獣で、極限の砂地でも高速で走行可能な脚力を誇る。
競走は単なる遊戯ではなく、騎手の名誉、商人の財産、市民の尊厳までも左右する「誇りの戦場」として深く根付いている。
騎手はラミール騎士と呼ばれ、街では英雄的存在として讃えられる。
一族代々の血統をかけて戦う名門騎士家も存在し、各家には専用厩舎と訓練施設が併設されている。 生活と文化
市民の多くは競走関係の仕事に従事している。
たとえば:
また、運河による水利と冷却システムにより、砂漠内でも比較的快適な居住空間が保たれており、日中はドーム屋根の庇下で茶会が催されるなど、ゆったりとした生活様式も見られる。
街の民は大胆な装飾を好み、顔面布と呼ばれる刺繍入りの面布を身に付ける習慣がある。
これは風除けと同時に、家柄や職業、応援する騎手を示す誇りの印でもある。 防衛と構造
市の中心には環宮ザラールと呼ばれる壮麗な宮殿が建つ。
そこは統治者「砂上の王」および貴族評議会の本拠であり、宮殿の周囲には巡回衛兵が常駐。 都市全体は三重の同心円構造で構成されており:
市外周には機械式換砂壁が設けられており、強風時には自動的に街道が閉鎖される機構を備える。
施設や店
ラミール大競技場:2km四方の楕円形競技場。定期レースと紅風杯が開催される。
ブルポラド育成厩舎「風爪の塔」:若獣の調教と診療が行われる訓練施設。観覧可能エリアあり。
香の商会「砂夢香房」:ブルポラド用香料から高級香水まで取り扱う香草専門店。
面布工房「銀糸の穂」:各家紋入りの面布や礼装をオーダー可能。観光客にも人気。
茶屋「追風亭」:観戦後の休憩所として人気。ミント茶とデーツ菓子が定番。
ザラミール遺跡資料館:競走文化の起源やブルポラドの進化に関する展示施設。
人口など
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カール・サッバ
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概要
種別:廃墟都市・かつての交易拠点
所在地:サハラ砂漠南部、かつての東西交易路沿い 主な歴史:第六交易時代に栄えた都市国家のひとつ 現在の人口:30〜40人程度(定住者) 別名:風の街、沈黙の門、砂の記憶 構造と景観
かつては大型の市場とキャラバン宿を抱える要衝であったが、今ではその大部分が砂に埋もれている。
建築様式は典型的な黄土煉瓦造りで、ドーム屋根と低いアーチ門が特徴。 多くの屋根は崩落し、室内には砂が堆積している。
中心広場「ヴァサル・リング」
壊れた噴水を中心に広がる石畳の広場。砂に覆われつつあるが、今も風に削られた幾何学模様が見られる。
旧監視塔「ナラムの眼」
街の外縁に立つ石造りの高塔。かつては東の商道を監視していたが、いまは内部も朽ち、誰も登らない。
風化の居住区
壁の半分以上が砂に埋まり、住人は数軒に分散して暮らしている。多くは廃屋となり、風が吹くたび軋む音が響く。 生活と人影
現在の住人は、かつての住民の末裔や、静かな隠遁生活を求めて流れ着いた者たち。
生活は簡素で、自給自足と僅かな交易物資に頼る。食事は干しナツメと塩肉、保存水が中心。
娯楽や騒音はなく、夜は風の音と砂の軋みに包まれるのみ。 名残と風習
風鈴の市場跡
街の北区画に残る朽ちた市場。風の通り道に吊るされた無数の小鈴が、風の強さによって異なる音を響かせる。 この音を「砂の声」と呼び、かつての交易者たちはこの音で方角や風の変化を読んだとされる。
神殿跡「シル・ゼムの祠」
すでに崩れかけた小神殿。壁面には古い交易神と風の女神への祈願文が刻まれている。 今でも夜にそっと祈る者が後を絶たない。
一夜の市
年に一度、季節風が弱まり静寂が訪れる晩、砂の海のどこからともなく商人たちが集まり、夜明けまで市場を開くという伝承がある。 灯が点ると、それを合図に沈黙の街が一夜限りの喧騒を取り戻す。 施設や店
風の床(とこ):定住者と流れ者のための唯一の宿。簡素ながらも清潔に保たれている。
祠の香炉店「静香屋(しずかや)」:香や灰を扱う無人の露店。支払いは小皿に砂金を置く方式。 旅商の荷車屋台:定期営業はないが、商人が来た時だけ市場跡で開かれる小さな屋台。 人口など
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オカダヤ丘
エヴァデン
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概要
エヴァデンは、完全なる秩序と美が支配する閉鎖型理想都市である。直径10kmの完璧な円形を持ち、外界との接触は一切ない。都市全体が白く輝き、内部は人工太陽「エリオス」によって絶えず照らされ、影も夜も存在しない。
犯罪・老化・病・怒り・死といった概念は排除されており、都市の中央にあるラウンドスパイラル内に存在する中枢AI「エヴァ」によって、あらゆる管理が徹底されている。 特徴と文化
エヴァデンの文化は「白」と「曲線」を重んじる。あらゆる構造物は曲面で構成され、直線や角のある形状は危険・暴力・混乱の象徴とされている。建物、家具、衣服、言語表現に至るまで、すべてが「丸く、柔らかく、滑らか」であることが美徳とされる。
感情表現もまた緩やかであるべきとされ、激しい感情や個性の強調は排除されている。市民は穏やかな笑顔と均一な話し方を身につけ、社会全体が調和の中にある。 生活と文化
市民の生活は完全に最適化されており、起床、食事、活動、休息まですべてが個別の精神状態と生体情報に合わせて調整されている。
水や食事には精神安定用の微量成分が含まれており、市民は常に落ち着いた状態を保っている。 衣服は全員が白を基調とし、日々の「感情均衡チェック」や「姿勢美化プログラム」なども生活の一部となっている。 防衛と構造
外部との接触は遮断されており、都市外周の白亜壁には扉も門も存在しない。物理的な侵入も想定されていないが、万が一の「精神的逸脱」に備えて、中枢AI「エヴァ」が常時全市民の心身を監視している。
異常値を示した市民は即時に処置され、必要に応じてセルニウム・リングと呼ばれる再構築施設に移送されるとされるが、その存在を知る市民はいない。 施設や店
ラウンドスパイラル:都市中央に立つ巨大な螺旋塔で、AIエヴァの中枢が格納されている。内部への立ち入りは制限されている。
自己肯定プラザ:市民が自己価値を再確認するための教育・瞑想施設。毎週の集団均衡セッションが行われる。 心の調和リング:感情の波を丸く整えるための音響と光による療養施設。常に薄い香りと音楽が流れている。 パル・スフィア整備所:都市内移動球体の点検・再設定を行う施設。すべての球体は中央制御と連動している。 白き祝福の広場:無数の浮遊照明体が配置された都市最大の憩いの場。昼夜の概念がないため常に同じ光景が続く。 人口など
登録市民数は常に約120,000人とされているが、新規市民の誕生や死亡記録は存在しない。年齢は登録上すべて「変動なし」であり、実質的に老化も死も起こらないとされる。
入市者は「選ばれし者」のみに限られ、その基準は非公開。 過去にエヴァデンから外へ出た者は記録上存在せず、外界の存在自体が都市内では語られることはない。 |
カザルデール農村
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概要
カザルデールは、緩やかな丘陵と豊かな牧草地に囲まれた静かな農村である。伝統的な酪農とチーズ作りを基盤とした生活が営まれており、特に「カザルデールチーズ」は全国的に名高い。村の近郊には巨大な岩塊がそびえており、地域の象徴として住民に親しまれている。素朴でありながらも誇り高い村人たちは、この地に深い愛着を持って暮らしている。
特徴と文化
カザルデールの最大の特徴は、自然と密接に結びついた生活文化である。牧草の香りが漂う丘陵地には、牛や羊が放牧され、季節ごとの変化に合わせて生活のリズムが決まる。村の伝統行事「巨岩祭り」では、守り神とされる巨大岩に感謝を捧げ、村の安寧と豊穣を願う。村の暮らしには、農業と精霊信仰が自然に溶け込んでいる。
生活と文化
村人の生活は早朝の乳搾りから始まり、夕暮れには家族全員でチーズの加工や保存作業に勤しむ。日々の会話にも「今季の草はいい香りだ」「今年のチーズはしっとりしている」など、自然や生産に関する語彙が溢れている。
食卓には必ず数種類のチーズが並び、村民にとってチーズは食材であると同時に誇りそのものでもある。 外部との交流も盛んで、村の特産品は旅商人や観光客によって遠方へと運ばれる。 防衛と構造
村には防衛施設は存在せず、自然の地形と巨岩そのものが象徴的な守りとなっている。
大岩の見張り台と呼ばれる場所からは村全体が見渡せ、かつては外敵の接近を察知するために利用されていた。 村の周囲には柵も塀もなく、開かれた空間に素朴な家々が点在し、中央には共同の水場と市場が設けられている。 嵐の季節には岩の陰が避難場所として用いられ、自然と共に生きる知恵が今もなお活かされている。 施設や店
モッツァ農場:村の中心にある代表的な酪農農家。品質の高い牛乳を生産し、村全体のチーズの供給源にもなっている。
岩のチーズ工房:伝統的な手法で熟成チーズを作る施設。観光客にも人気で、試食や体験コースも開催される。 ランタン広場:巨岩の麓に広がる広場で、巨岩祭りや市場が開かれる村の社交の中心。 風とチーズの宿:外部からの訪問者向けの宿泊施設。牧歌的な眺めと手作りチーズ料理が評判。 人口など
カザルデールの人口はおよそ250人前後で構成されており、その大半が農業と酪農に従事している。
世代を超えて同じ土地に住み続ける家族が多く、移住者はごく稀。子どもたちは自然の中で育ち、学校ではチーズ作りや農業の知識も教えられる。 高齢化が進む傾向にあるが、村の暮らしに魅了されて移住を希望する者も時折現れる。 |
シュラウガル大森林オアシス
バル=ゼガ村
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概要
バル=ゼガ村はシュラウガル大森林の奥深く、巨大なオアシス泉と古代樹木に囲まれた木こりと狩人の小さな集落である。砂漠の熱波を吸収し湿潤な環境を作り出す森に守られ、自然と共生しながら穀物の栽培と木の伐採を営んでいる。
特徴と文化
村の建築は森の素材を活かした高床式木造で、倒木や剪定した木を樹脂でコーティングし雨風や虫から守る。
樹液を利用した保存技術や、幹を刳り貫いた倉庫、枝上の見張り台など、立体的に森に溶け込む構造が特徴。 村人は自然への敬意を込めて「倒した木に礼を言う」などの慣習を持ち、狩猟・採集と農耕を融合した生活を送る。 生活と文化
住民の多くは木こり、薬草師、獣避け調香師で構成され、エネミー対策に長ける。
特産のゼルコルマは栽培から加工まで村が担い、独自の耐湿穀倉や石灰処理釜で品質を保つ。 ゼルコルマ料理やゼル繊維布の生産が日常に根付き、外部からの買い手も多い。 集落内では共鳴斧を用い斬撃の音で仲間と連携し、危険な森の中での安全を確保している。 防衛と構造
森の外縁には猛獣型エネミーや毒性甲殻生物《ウッドスナッチ》が潜み、単独行動は危険。
見張り台や共鳴斧の連携により、外敵の接近を察知し共同で防衛にあたる。 村は自然環境に極力負担をかけず、森に溶け込むように設計されている。 施設や店
水鏡の泉:村の中心にある清らかなオアシス泉。生活用水と精神的拠り所。
高床式木造住居群:倒木や剪定木を用いた耐久性の高い住宅。 ゼルコルマ加工場:石灰処理釜と乾燥庫を備え、特産品を製造・保存。 見張り台:高い木の枝上に設置され、森を監視。 共鳴斧鍛冶:特殊な鳴り斧を作り出す工房。村の安全を支える重要施設。 人口など
人口は約280名で、ほとんどが狩猟と農耕、薬草栽培に従事。
家族単位の共同体が多数存在し、互いに連携して危険な森での生活を営む。 外部からの移住者は少ないが、特産品の取引を通じて交易関係は維持されている。 |
霊倒監獄
灰壁村《グレイヴ・バルズ》
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概要
グレイヴ・バルズは廃墟となった霊倒監獄の入口付近に築かれた発掘拠点の村である。かつて大陸中の罪人と亡者が送り込まれた監獄は迷宮のように変貌し、多くの冒険者や掘り子たちが命を賭して探索に挑む拠点として栄えている。村は彼らを迎える商人や宿屋が密集し、冒険者たちの生死と欲望が渦巻く場所だ。
特徴と文化
村は監獄の崩壊した外壁の外側に広がり、廃鉄材や瓦礫を利用した仮設建築が隙間なく並ぶ。
ほとんどの建物は店舗か宿で占められ、住居機能は希薄。 監獄内で回収された鉄骨や宝石、呪符などを扱う骨職工房や呪具蒸留所があり、実用品から縁起物まで幅広い品が流通する。 村人は「死と再生」を受け入れ、「出た回数」で互いを呼び合う独特の呼称文化を持つ。 生活と文化
冒険者たちは死のリスクを織り込み済みであり、村では「三度目の男」「ゼロの女」などのニックネームで呼び合う。
商人は死者の遺品を買い取り、新たな挑戦者へと売り出す。 「死人の品は幸運を呼ぶ」とする迷信が根強く、多くの者がその言葉に魅せられ再び監獄へ向かう。 死者の名を壁墓に貼る「墓標印刷所」は村の精神的な拠り所となっている。 防衛と構造
村は崩れた監獄壁の外側に設営されているため外敵からの防衛は薄い。
だが監獄の探索と危険な回収活動が主な緊張源となっている。 村内は多層的な市場「多段商台《ドレッドレーン》」や宿泊施設が密集し、混沌と秩序が同居する構造。 施設や店
多段商台《ドレッドレーン》:奇怪なアイテムや監獄由来の生物素材、失踪者の遺品まで扱う巨大市場。
帰還者の宿《キリカエ屋》:監獄から戻った者のための宿。遺言用羊皮紙と名前削除用ナイフが常備される。 墓標印刷所:行方不明者の名前を印刷し監獄入口の壁墓に貼る施設。名は一定期間で消えるとされる。 骨職工房:回収された骨や鉄を加工し装飾品や実用品を製作。 呪具蒸留所:呪符の抽出と加工を行う。 人口など
人口は約350名ほどで、多くは冒険者、商人、宿屋の者たちで構成されている。
冒険者の流動が激しく、定住者は少ないが村の商業活動は活発。 命がけの監獄探索と「死者の品」を巡る独特の生態系が形成されている。 |
霊峰山脈
霊峰温都
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概要
サナト=ラアは、「霊峰山脈」の中腹に築かれた温泉都市である。かつて軌道エレベーター計画の中継基地だった遺構を転用して造られたこの街は、霧と雪に包まれながらも、地熱と火山活動がもたらす天然温泉によって命の営みが支えられている。
温泉による療養と静謐な景観は地上からも多くの来訪者を呼び、霊峰の奥地にありながら絶えず人の気配が絶えない特異な都市である。 特徴と文化
街は崖沿いに階層構造を持ち、岩肌に張り付くように浴場や住宅が建ち並ぶ。
建物は金属と溶岩岩で組まれており、旧機械施設の外装をそのまま流用している箇所も見られる。 通路には吹雪除けの風防ドームが設置され、中にはランタンが灯り、霧と光の交錯が幻想的な雰囲気を醸し出す。 住民は湯気を含んだ布で作られた「温気布」を常に身にまとい、厳しい寒冷地でも快適に暮らしている。 生活と文化
温泉は生活の中心であり、「金湯」「白霧湯」「爆裂泉」など多様な泉質が存在する。
入浴前には「清霊の儀」と呼ばれる香草の振りかけが行われ、山の霊に感謝を捧げる風習が根付いている。 夜には湯殿で機械音と古楽器による即興演奏が行われ、氷と金属の音が湯煙に溶ける音楽文化も育まれている。 温泉の熱は調理や暖房にも活用され、料理もまた温泉の蒸気で仕上げられることが多い。 防衛と構造
都市周辺には氷棘をまとう鉱獣や風獣が出没するため、巡回者隊と温泉守りと呼ばれる戦士たちが常に見回りを行っている。
通路や給湯管が雪崩や噴気で埋まることもあるが、応急熱構工団によって迅速に復旧される。 旧軌道エレベーターの残骸区域は立ち入り禁止とされているが、湯煙がそこへ流れ込む光景は「亡霊の湯帰り」として語られる。 施設や店
主湯殿《シェアナ=ユグ》:街の中心にある巨大共同浴場。すべての温水がここを起点に各所へ引かれている。
薬蒸し堂《リカ=カフ》:温泉蒸気と霊峰の香草を利用した蒸し療法施設。風邪や凍傷、霊疲れにも効能あり。 湯宿《ホフリの庵》:外来者向けの湯宿で、露天湯から星空と霧が交じる幻想的な眺めが楽しめる。 湯布屋《カム=バヤ》:温気布専門の織物店。防寒と気密に優れ、巡回者にも愛用される。 人口など
人口:約780人(定住者)
職種:湯守り、調香師、布織り職人、案内師、療養者、構造技士など 季節によっては療養者や観光客が訪れ、一時的に人口が1000人を超えることもある。 高地でありながら、温泉を核とした高密度で穏やかな生活文化を築いている。 |
アバギリオアシス
ガッド
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概要
サハラ最大のオアシス《アバギリ》の中央、水面を埋め尽くすように浮かぶ巨大な水上都市。それがガッドである。
真昼には黄金のドームが太陽を反射し、夜には青い尖塔が光を放つ幻想的な都市景観は、遠くから見れば蜃気楼のように揺らめき、「幻の都」とも呼ばれる。 その都市を築いたのは、砂海の底より現れたという謎多き存在、深壊機人(しんかいきじん)。 歓楽と富で人々を惹きつけるこの都市は、深壊機人が抱く“人間の感情”への関心によってかたちづくられた、人と機械の理想郷である。 特徴と文化
都市の中央には、豪奢な舞台装置と涼風設備を備えた黄金劇場がそびえ立ち、常に演目と観客で賑わっている。
その周囲にはブルーマーケットと呼ばれる巨大市場が広がり、青いテントの下に、世界中の交易品が集まる。 都市住人は白・青・金を基調とした服をまとい、衣には水の波紋や歯車の模様が刺繍されている。これは深壊機人と水への敬意を表すものである。 また、水神に感謝を捧げる水の祭礼が年に一度開催され、黄金の仮面をつけた行列が噴水を巡る。深壊機人自身もこの日には公の場に現れる。 生活と文化
都市全体は浮橋や水上デッキで繋がれており、移動は小舟か整備された歩道で行う。
建物には水冷式の風路システムが張り巡らされ、灼熱のサハラにあっても室内は涼しく快適である。 また、住人の間では砂上香(さじょうこう)と呼ばれる特殊な香料が人気で、熱中下でも香りが失われず、都市の香りとして広く認識されている。 防衛と構造
都市の治安は、深壊機人が統括する機械兵団によって完全に管理されている。
無人哨戒艇、浮遊監視機、地上型装甲兵などで構成された防衛網は緻密かつ強固で、都市内での犯罪や侵入行為はほぼ発生しない。 ただし、都市外はサハラでも危険度★×5を超える過酷な環境であり、周囲の砂海には巨大蟲や熱震竜といった超危険生物が徘徊している。 そのため、都市はまるで「砂漠に浮かぶ孤島」のように外界と隔絶しており、外に出るには大きな覚悟が必要とされる。 施設や店
黄金劇場(オウゴンゲキジョウ):機械仕掛けの舞台装置と水冷風送装置を備えた巨大ドーム劇場。日夜、舞台や演奏が行われている。
ブルーマーケット:青いテントがひしめく巨大市場。香料、水産物、香辛料、機械部品、異国の衣類など、ありとあらゆる交易品が並ぶ。 風水亭《ナハル・ミリヤ》:運河に面した水上茶屋。冷たいハーブ水と砂上香を味わいながら、劇場の演目を遠望できる人気の憩い処。 仮面工房《サファ・ズィール》:水の祭礼で使われる仮面や装飾品を手掛ける職人の工房。高価だが観光客にも人気。 機械師の座《リメクト》:機械部品の修復や設計、深壊機人の技術に近い品々を取り扱う店舗群。
冷香房《シーリェの息》
暑さに耐えかねた旅人や住人たちが集う冷香のサロン。 香料と水蒸気を組み合わせた冷気装置で涼しさを提供し、ミントやラベンダー、樹脂系の香が日替わりで漂う。 香料師が一人ひとりの体温や気分に合わせた「個別香」を調合してくれる特別サービスも人気。 遊戯設計屋《バラジ・ボード》 深壊機人の趣味から生まれた、機械式ボードゲームとからくり玩具の専門店。 砂漠の戦争を模した戦略盤、香を焚くと駒が変化する迷宮遊戯など、奇抜で中毒性の高い商品が多い。 上層階では遊戯競技会が定期開催され、勝者には深壊機人からの特別な祝福《アーク・コマンド》が贈られるという。 逆流書房《タニットの記録》 乾いた羊皮紙、機械記憶媒体、噴水の水を記録媒体とした流動詩など、あらゆる形式の文書を取り扱う書房。 サハラの古代文字を解読した者のみが読める「幻書」も販売されているが、どれも高価。 静かな店内では水音に混じって、たまに書物が勝手にページをめくる音が聞こえる。 水眼堂《アイン=カリファ》 オアシスの水を用いた占いと精神療法を行う神秘の堂。 「未来の波紋を見る」と称される水占術が名物で、深壊機人が時折ここで未来視の研究を行うとも噂されている。 都市内の重要な取引の前には、必ずこの堂を訪れる商人もいる。 金歯の商会《リザク=グリント》 盗賊上がりの商人たちが立ち上げた、合法すれすれの雑多商会。 怪しい輸入品、監獄都市グレイヴ・バルズから流れてきた呪物、深壊機人が不要とした試作機などが並ぶ。 「何でも売って、何でも買う」がモットー。商品に保証はない。 噴水劇小屋《カラールの唄》 黄金劇場の陰に隠れた、小さな移動劇団による野外ステージ。 噴水の水を使った影絵演劇や、水煙と魔光を組み合わせた「水幻演舞」が人気。 子ども連れや旅の芸人たちの憩いの場でもある。 香材蒸留館《デルフィス》 ガッド特産「砂上香」の原料を蒸留・販売する香料工房兼資料館。 香りの調合体験ができる観光向けコースのほか、職人向けの高度な製法講座もある。 香材の中には「記憶を呼び起こす香」「怒りを鎮める香」など、不思議な効果を持つとされるものも。 歯車飯屋《スピンドル・ボウル》 機械炉で炊き上げた湯蒸し料理と、砂漠魚を使った冷製スープの専門食堂。 看板料理は「浮き魚の燻し丼」と、熱砂でも冷たい「氷蓮茶」。 内部の装飾も歯車や金属パイプがむき出しで、機械好きの住民たちに人気。 外海郵便局《ミラージュの梢》 砂漠の各地へ幻視郵便を届ける特殊郵便局。 実際の品を届けるのではなく、「感情」や「景色」を香煙に封じて届ける精神的通信が主流。 便箋は香染めの紙を使用し、読み手によって内容が変わると言われる。 歯車飯屋《スピンドル・ボウル》 金属製の歯車と配管で作られた炉で蒸し上げる「機構蒸し料理」が名物の食堂。 香辛料で燻した砂漠魚の丼や、湧泉豆を発酵させた炊き込み飯が人気。 冷気循環装置のついた座席で、灼熱の中でも熱々の料理を楽しめる。 浮魚亭《アクア・セイル》 オアシスで獲れる浮魚(空気嚢を持ち、水面近くに浮かぶ魚)を専門に扱う高級料理店。 浮魚の刺身を冷香の霧で包んで提供する「青霧膳」は、目でも舌でも楽しめる逸品。 食前には魚が泳ぐ姿をガラス床で見せる演出も。 香飯屋《メフメルの熱壺》 熱した石鍋に香草と米、水晶塩を入れて炊き上げる「香飯(こうはん)」の専門店。 鍋の蓋を開けると、立ち昇る湯気に香料が溶け、店中に食欲をそそる匂いが広がる。 人気メニューは「五香砂鳩(ごこうさばと)」入り香飯と、金柑の氷茶。 冷菓舗《ラシードの雫》 地下水で冷却された小部屋で、氷砂糖・水晶果実・香草を使った冷菓子を提供。 看板商品は「水面の塔」と呼ばれる、層状の氷菓に香を封じ込めた幻想的なデザート。 深壊機人もたびたびここで一人静かに過ごすという噂がある。 夜香亭《ナズハの灯》 夜のみ営業する香煙付き茶屋。 低音で抽出した「夜紅茶(やこうちゃ)」や、睡蓮の花を使った微睡み酒が提供される。 座席にはそれぞれ香炉が備えられ、香りを選んで注文することができる。 商人や使者の密談の場としても使われる。 露天酒場《バッサムの背骨》 背骨のように連なる柱の下で営業する、青布の簡易酒場。 酒はすべてオアシス産の果実と蒸留酒をブレンドしたもので、アルコール濃度が高め。 旅人たちが武勇伝を語る場所でもあり、時に即興の音楽会や賭け事が始まることも。 機醸蔵《ゼヘル工房》 機械式発酵槽を使って酒と酢を製造する飲料工房。 「機の音で酔える」と言われるほどに香り高い発泡酒《トラムビール》が看板商品。 一部の酒には感情を揺さぶる“情動香”が微量に含まれ、飲みすぎると涙が止まらなくなる。 金潮茶舗《サーディア》 金属製の器で高温抽出された濃厚茶「金潮茶」を提供する老舗茶屋。 口に含むと香辛料と鉄の香りが広がる異質な味わいで、疲労回復に効果ありとされる。 併設の物販コーナーでは特殊な茶葉や耐熱カップが手に入る。 小舟厨房《ウアジスの味》 水上に浮かぶ移動式の屋台食堂。 船の中には炊事炉と香料棚がぎっしり詰まっており、通りがかりの客にその場で調理。 名物は「流れ食い」と呼ばれる、舟に乗ったまま運河を周回しながら食事を楽しむスタイル。 人口など
人口:約11,000人(定住者)、+2,000〜3,000(季節的商人・芸術家・巡礼)
構成:交易商、機械師、香料職人、劇団員、護衛兵、奉仕機械体、観光案内人、漂泊の旅人など 街は階層分けされており、下層は市場や居住区、中層は施設、上層には劇場と深壊機人の塔が存在する。 |
ゲイヘナ火山
炎煙の里《アバールドーン》
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概要
アバールドーンは〈炎煙山脈〉の標高3,600mに築かれた孤立集落で、火山活動が活発な地帯に位置する。地熱と金属資源の豊富さを活かし、金属加工技術に特化した独自の文明を築き上げている。都市的快適性は乏しいが、生産力と防衛力に優れた強固な拠点である。
特徴と文化
住民は主に炉族(ろぞく)と呼ばれる鍛冶職人たちで、幼少期から金属の性質や火の扱いを叩き込まれる。成人の証となる鍛冶試練(ファイア・オース)の合格が通過儀礼。家屋や装飾品に金属を多用し、金属依存の文化が根付いている。
生活と文化
街全体は熱気と硫黄煙が漂う危険な環境だが、熱冷却式フィルターパイプラインにより居住空間の温度管理がなされている。熱を吸収して冷気を発する昆虫《クールスウォーム》の存在を活用した逆熱冷却システムを導入。屋外活動時はクローサーコートと呼ばれる毛皮と断熱布の特製装束が必須。
防衛と構造
鉄骨、石灰ガラス、特殊耐火コンクリートで構築され、煙突塔や冷却煙管が街を覆う原始スチームパンク的景観。防衛は蒸気機関兵器《アイアン・クレスト》や各家庭に配備された火薬式槌銃(ハンマーガン)、簡易装甲シャッターによる。街を取り囲む自動迎撃機構《焔牙砲台》が半自律稼働し、エネミー襲撃に対応。
施設や店
鍛冶工房《ファーネス・ホール》
炉族の技術を集約した鍛冶工房群。深紅鉄や鳴金鉱を加工し、武具や工具を生産。
熱煙酒場《グリム・スモーク》
地熱で醸造された強烈な蒸留酒が名物の酒場。炉族や戦士たちの憩いの場。
冷却食堂《クールビット》
《クールスウォーム》の冷気を活用した珍しい冷却食堂。熱帯の調味料を冷たい料理で楽しめる。
商人の宿《赤錆屋》
鉱石や金属製品を取り扱う商人や旅人が滞在する宿。堅牢な造りと防護装備が特徴。 人口など
炉族を中心に約1,200人が居住。若年層の鍛冶志望者が多く、男女ともに職人として活躍する。
人口は概ね安定しているが、厳しい環境から死亡率も高く、試練を経た者だけが一人前として認められる厳格な社会。 |
ガラスの海
セレナ・グリュア
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概要
セレナ・グリュアは、「ガラスの海」と称される粉砕ガラスの粒子が風に舞う過酷な大地の中心に築かれた孤立都市である。街は無慈悲な環境に対抗し、居住者たちの砦として存在し続けている。
特徴と文化
街の住民は「切れぬ日々こそが奇跡」と語り、日々「粉の海に光あれ」と祈る。子供たちは幼少期から防護服の着用法、風向や粒子圧の読み取りを学び、過酷な環境に適応する技術を身に付ける。街の象徴である「不割の塔」は純結晶で作られ、守護の意を示す。
生活と文化
内部では水耕栽培や再循環システムによる自給自足が確立されている。住民は外部からの粉砕ガラス素材を「削り出し師」と呼ばれる職人が加工し、超高硬度の装飾品や医療用反射素材として製造・輸出する。
防衛と構造
街は天然石山の露頭をくり抜き、厚い鉱石と耐切断金属の防壁で完全に囲まれている。外部との接続は気球群と支柱による補給線で支えられ、出入り口は気密扉で厳重に守られる。外出時は特殊な切断耐性スーツと遮断マスクが必須。
施設や店
削り出し工房《クリスタル・カーヴ》
粉砕ガラスを用いた超高硬度工芸品や装飾品を制作する職人の拠点。
水耕農場《グリーン・ドーム》
再循環システム完備の密閉型農場。都市の食料自給を支える。
防護具専門店《シェルター・ギア》
切断耐性スーツや遮断マスクの調整・販売を行う。
反射素材加工所《レイディアンス・ファクトリー》
医療用や工業用の反射素材を生産。高度な技術が用いられる。 人口など
人口は約2,500人で、全員が防護服着用を義務付けられている。環境適応訓練は義務教育の一環であり、若年層の専門職育成が活発。生活は厳しいが、強い共同体意識と高度な技術文明が維持されている。
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地底空洞バショガード
バギルバガール
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概要
バギルバガールは、地上から深く潜った地下空洞に築かれた街で、永遠に陽の光が届かない闇の世界に無数のランタンの灯りが揺れる幻想的な生活圏を形成している。もとは廃鉱の坑道を利用し、自然の鍾乳洞や岩のトンネルを活かした複雑な階層構造が特徴である。
特徴と文化
住民は昼夜の感覚を失わないよう、ランタンの色で時間を示す。青白い光が夜、橙色の光が昼を表し、中心広場では毎日一斉に色が切り替わる。ランタン作りは重要産業であり、地下鉱石や発光苔の抽出液を用いた工芸品として高価に取引される。
生活と文化
街全体が淡い灯火に包まれ、空気は湿り気がありながら穏やか。住居や店舗は岩を削って造られ、扉や窓に小型ランタンが飾られている。巨大な自然発光結晶も点在し、昼夜を問わず幻想的な光景を生み出す。
防衛と構造
坑道の入り口には頑丈な鉄門と自動閉鎖機構が設けられ、外敵侵入を防ぐ。街内部は狭く曲がりくねった道や橋が張り巡らされ、移動は徒歩か小型滑車車両で行う。崩落や地下生物への備えとして非常用ランタンや避難路も整備されている。
施設や店
ランタン工房《ルミナ・クラフト》
特殊鉱石や発光苔の抽出液を用い、精巧で美しいランタンを製作する工房。
地下市場《シャドウ・バザール》
鉱石や工芸品、生活必需品が並ぶ市。地上との交易も盛ん。
避難管理所《セーフハブ》
崩落や緊急時の避難計画を監督し、非常用灯火の管理を行う施設。
坑道守備隊詰所
鉄門と自動閉鎖機構の警備を担当し、街の安全を守る。 人口など
人口は約3,200人。昼夜感覚の維持と安全確保のため、全住民がランタンの管理や防護訓練を受けている。住民同士の結びつきは強く、地下生活に適応した独自の文化圏が形成されている。
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ネリーノ窟市
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概要
ネリーノ窟市は黒岩の断層に沿う巨大洞窟群内に形成された地下都市。もとは鉱石と地下水を求めた探鉱者の拠点だったが、現在は「同一人物」の増殖と行方不明者多発という奇怪な現象で知られている。
特徴と文化
街は大洞窟の壁面に張り付く層状街区。上層は商店、下層は住居や採掘跡が混在し、薄暗い燐光灯が常に街を照らす。住民は「同じ顔に挨拶しない」を暗黙のルールとし、名札や体の識別儀式が広まっている。宗教的には「割れ鏡」を身につける者も多い。
生活と文化
住民は複製体の存在に怯えつつも日常を営む。複製体は目が濁る、鏡を避けるなど異常行動を示し、識別が課題となっている。失踪や「別の場所で同一人物が発見される」現象が日常的に起こるため、街は常に緊張感に包まれている。
防衛と構造
天然の裂け目が街の奥に口を開け、近づく者はほぼ行方不明となるため、街の高台や入り口付近に監視と警備が配置されている。防衛は主に識別と情報管理に重きを置き、物理的な外敵よりも内側の混乱が課題である。
施設や店
鏡屋
割れ鏡の専門店。偽りの影を払うとされる鏡が多く、清めのために頻繁に買われる。
名札堂
名札や身体識別用の装飾品、印章を扱う人気店舗。複製体の区別に用いられる多種多様なグッズが並ぶ。
失者の塔
街の高台に建つ行方不明者の記録施設。異常なまでに同じ名前が繰り返される謎の記録が蓄積されている。 人口など
人口は約4,500人。複製体とオリジナルの混在により社会秩序は不安定で、住民間の不信感が根強い。識別文化が生活の中心を占め、常に「自分は本物か」を問い続ける奇妙な共同体が形成されている。
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バトリオアシス
ダラグ=ナト
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概要
《ダラグ=ナト》は、荒野の中央に奇跡のように広がる巨大オアシス《バトリオアシス》の水辺を囲うように築かれた都市である。
巨大生物たちが日々戦い、縄張りを巡って覇を競うこの地で、人々はその命と力を借りながら独自の文明を築き上げた。 都市は環状の巨大植物が繋ぐ縄のような構造体「グリーンリング」の内側に位置し、リング自体が天然の防壁と都市機能を兼ねている。 特徴と文化
ダラグ=ナトの文化は「共棲」と「捕縛」が中核にある。
住民は巨大生物との戦闘や共存の技術に長けており、戦獣(バトビースト)を使役した生活・労働・戦闘が日常に根付いている。 定期的に開催される「捕縛の祭」は、若者が巨大獣をしばりあげることで成人と認められる重要な通過儀礼だ。 また、縄と輪を神聖視しており、建築や衣服、儀礼具に必ず「編まれたもの」が取り入れられている。 生活と文化
街は「グリーンリング」と呼ばれる巨大な蔓性植物の根幹を軸に、層状に住居・市場・訓練所が配置されている。
水源はオアシスの中央湖で、清浄な水と希少なミネラルを含む湧水が街の命を支える。 食事は獣肉と果実、乾燥した種子類が主で、薬効ある環植物を用いた料理がよく作られる。 一部住民は戦獣の背に住居を構える「遊牧獣民」として生活している。 防衛と構造
都市を守るのは《縄樹防衛網》と呼ばれる巨大植物の生体警報システムと、戦獣を操る守備団《輪牙隊》。
巨大獣の侵入を阻む生きた植物の縄壁が都市周囲を取り巻き、危機の際には締まり、都市全体を封鎖する。 また、《捕獣塔》と呼ばれる哨戒塔からは日夜監視が行われ、怪獣級の獣が現れた場合は《囚縛の主》が出動する。 施設や店
人口など
人口:約3,500人。獣使い、編縄職人、薬草師、戦士、放浪狩人など多様な職種が共存している。
都市外縁には遊牧獣民を含めた移動民もおり、祭や交易の時期には1万人規模まで膨れ上がることもある。 戦獣の管理・共生が生活の要であり、住民1人あたり1頭の小型戦獣を持つのが一般的である。 |
大砂海
流動都市《ガパガガパ》
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概要
ガパガガパは数十隻の砂上船が連結して形成される巨大な移動都市であり、砂漠を緩やかに進みながら交易や生活、戦闘、宗教儀礼を行う「砂の都」として知られている。固定拠点を持たず、常に形を変えながら砂漠の民の象徴となっている。
特徴と文化
都市は母船を中心に機能別の砂上船が連結し、有機的に機能。船ごとに戦士、医師、交易者などの役割や文化が異なり、成人儀礼「風の試練」を乗り越えた者が市民権を得る。歴史は歌と語りで継承され、帆に染められた「帆布書」に記録される。
生活と文化
生活区には可動式テント船や居住甲板が並び、気候に応じて帆幕が開閉。住民は防塵・断熱に優れた「風衣」を纏い、自家製の風紋刺繍を施した外套を身につける。
防衛と構造
都市の外周には回転式斬撃帆《ブレイドセイル》が展開され、盗賊やエネミーを迎撃。母船には浮上砲台《スカイリフト・アーム》が搭載され、空中脅威にも対応。緊急時には一部の船が分離し戦闘編成を組む。
施設や店
風紋工房
風衣や帆幕に施す刺繍を制作。各家庭や船団ごとの紋章もここで織られる。
帆布書屋
歴史や物語を帆布に染め、語り部が朗読・伝承を行う。帆布書の制作と修復も担う。
乾燥香草市場
カラセリなどの砂漠産乾燥香草の交易所。香料や薬草、食材も扱う。
機帆槍管理所
回転式斬撃帆《ブレイドセイル》の保守管理と操縦士の訓練施設。 人口など
総人口は約8,000人。複数の船団が協調しながら移動と生活を続け、文化と防衛を両立させる自給自足型の流動共同体となっている。
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三途島
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概要
サハラ砂漠のど真ん中、砂の海に浮かぶかりそめの島。あの世とこの世の狭間とも呼ばれ、地図にも載らず誰も辿り着きたくない死の島として恐れられている。
特徴と文化
荒笠(あらがさ)と呼ばれる戦闘集団が島を支配。元は流刑者や賊軍の残党で、顔を隠す巨大な笠を被り、刀や棍棒、古びた銃火器を主武装とする。彼らは死に場所を求めて集まった亡霊のような連中で、不法占拠し近づく者を容赦なく襲う。
生活と環境
島内部は崩れかけた石造建築や錆びた古機械が点在する迷宮状。砂に埋もれ、腐臭や焦げた油の匂いが漂い、衛生環境は極めて悪い。水は汚染され疫病が蔓延。砂に潜む寄生虫や腐肉虫が肌を這うため、誰もが近づくなと警告する。
防衛と武力
荒笠はかなりの武力を有し、島全体の支配と防衛を固めている。生存者の証言によれば、荒笠は戦闘技術だけでなく、古代兵器や遺棄された兵器を巧みに利用している。
異常現象と危険
三途島ではバイオハザード的な異常が発生しており、突然変異した生物や化け物の目撃情報も多い。島の一部は異界の門とされる禁断の区域があり、これらが原因で死者の蘇生や異常現象が続出していると囁かれている。
遺物と謎
砂漠のどこにもない奇怪な遺物や失われた古代機械が眠ると言われ、欲望に駆られた者たちが死を覚悟で島を目指す。帰還すれば伝説となるが、生きて戻る者は極めて稀。
支配者
『サハラ雅な三途川の吸血鬼エネミー』別名『三途様』。この存在は島の真の支配者とされ、その力は荒笠の武力を遥かに凌ぐと言われる。
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沈黙の都:エル=ノア
霧縁野営地《フォーン・カーテン》
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概要
《フォーン・カーテン》は、古代都市エル=ノアの外縁に位置する霧に包まれた蔦壁のそばに設置された臨時調査拠点である。都市内部への恒久的な進入が困難なため、探訪者や研究者、傭兵、廃品回収者がここを拠点に調査を進めている。自然環境との共生を重視した半自律型の仮設拠点群で構成されている。
特徴と文化
折り畳み式多目的観測テントを中心に、点在する調査者用シェルターが霧耐性素材と防音遮蔽で覆われている。湿った地面には板敷きや浮遊パネルが設置され、地面の掘削は禁止されている。日没後は強い光が禁忌とされ、「塔が目を覚ます」という言い伝えがあるため、照明は最小限に抑えられ、霧中の淡い光子灯のみが灯る。
生活と文化
食事は携行保存食のほか、苔から抽出した栄養ゼリーや藻類を使った「緑液スープ」が主流。電力は霧集熱パネルと微弱な生体発電によって供給されている。生活リズムは霧の流れや光の色で調整され、住民たちは霧の環境に適応した生活様式を営んでいる。
防衛と構造
調査拠点の安全確保のため、夜間を中心に武装した戦備監視者が警戒にあたる。起動反応や想定外の遭遇に備え、シェルターは耐霧性素材で強化されている。拠点は移動可能な仮設施設で、自然環境への影響を最小限に抑える構造を持つ。
施設や店
人口など
常時稼働する調査者・研究者・傭兵など約30~50名の小規模集団。隊員は流動的で、調査期間や任務に応じて変動する。
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砂塵の特異領域:サラ=レクイエム
レザ=ファラカ
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概要
《レザ=ファラカ》は、特異領域《サラ=レクイエム》の縁に築かれた巨大観測都市。かつての兵器戦争によって歪んだ空間を監視・封印する目的で設立された。都市は半地下構造で、中央には時空監視塔《サダル》がそびえ、常時、異常現象を観測・記録している。都市全体が軍事的・学術的・宗教的機能を兼ね備え、人類最大の過ちを記録し続ける“鎮魂の中枢”である。
特徴と文化
この都市の文化は「記録」と「鎮魂」を核とし、住民の大多数が記録官や記憶解読士、調律技師など、精神や情報に関わる専門職に従事している。過去に起きた戦闘が断片的に「再生」される現象に対応するため、都市内ではすべての行動に対して記録と報告が義務付けられている。都市には死者を悼む“無音の祈り”という風習があり、言葉を使わずに死を悼む様式が根づいている。
生活と文化
生活圏は全て遮断シェルター《レクイエム・ドーム》の中に集約されており、砂嵐・幻影・精神汚染を防ぐための装具が標準装備されている。食料は保存食が中心で、感覚を現実に保つための強化茶や香料が日常的に摂取されている。住民は精神汚染の兆候を見逃さないため、互いに感情の変化や行動を記録し、定期的に「再調律士」の診断を受ける。
防衛と構造
都市全体は重力固定技術を用いた半埋設式構造。外周には熱反射装置と幻影干渉波を組み合わせた“虚構回廊”が展開され、敵対勢力や亡者現象の侵入を防いでいる。中央の観測塔《サダル》は反時空レンズと重力錨を搭載し、異常空間の再現現象を制御・記録する。自衛隊的組織である「時空制圧局」が常駐しており、予測不能な現象に即応できる体制が整っている。
施設や店
人口など
常駐人口:約2,000人。主に観測員、記録士、精神分析士、宗教技術者、時空対応兵などで構成。
市民のほとんどは循環駐在制度を利用しており、一定期間の勤務後に外部拠点へと交代。 入域には高度な耐性検査と許可証が必須。観測者の精神異常を防ぐため、入れ替わりは定期的に行われている。 |
ネヴィライス
トリーネ村
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概要
《トリーネ村》は、極寒と化した異常砂漠「ネヴィライス」の辺縁部に位置する小規模な集落。かつては砂漠の旅人たちの中継地であったが、気候反転後は氷雪への適応を余儀なくされた。村は風と雪に耐えるよう、半地下式の構造と厚い防寒壁で築かれている。小規模ながら、住民たちは静かに逞しくこの極地で生き抜いている。
特徴と文化
村の暮らしは「沈黙」と「火」を尊ぶ文化を基盤とする。吹雪の中で言葉は凍りつくと信じられ、屋外では身振りで意思疎通するのが習わし。火は命の象徴であり、中央炉《リヒトストーン》には常に焔が灯され、消えることはない。季節の変化はなくなったが、太陽が顔を出した日には「光の日の祈り」が行われる。
生活と文化
食料は温室で栽培されるキノコ類や凍結昆虫を加工した保存食が主。村人は厚手の獣皮をまとい、雪上用の木製ソリや凍結スパイクを使って移動する。外気温は常に-30℃以下のため、生活空間は全て屋内通路で結ばれている。娯楽は囲炉裏を囲んでの語り部の話や、氷を用いた精巧な彫刻づくりなどがある。
防衛と構造
村の外縁には吹雪よけの氷壁と、砂雪による視界不良対策の音響鐘《ホルンポスト》が設置されている。侵入者は少ないが、稀に氷風に紛れて現れる「凍土獣」への警戒は常に続けられている。村の建築は凍結砂と石を組み合わせた厚壁構造で、屋根は氷柱によって補強され、雪の重みに耐えるよう設計されている。
施設や店
人口など
総人口:約120人。多くが寒冷適応に長けた古い血筋を持つ。
居住世帯数:約30戸。狩人、温室技師、語り部、鐘守、治療師などで構成。 年齢層は高めだが、数名の若者が定住しており、村の未来を支えようとしている。 |
ルミエル街
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概要
《ルミエル街》は、氷雪砂漠「ネヴィライス」の中央部に位置する観光拠点都市で、氷原に反射する太陽光と極光を目当てに世界中から旅人が訪れる。街は凍結砂を切り出して作られた白い城壁に囲まれ、雪上移動車や氷舟で外部と接続している。冬季限定の観光都市ではなく、年間を通して氷の美景を楽しめるのが特徴。
特徴と文化
街の文化は「光」と「映像」をテーマに発展してきた。氷塊を削って作る光の彫刻や、極光を反射させる氷面ステージなどが有名。訪れた観光客は氷の迷路や雪上レースなどの体験型イベントにも参加できる。光を最大限に魅せるため、街の建築や衣装は白や銀を基調としている。
生活と文化
住民は観光業に従事する者が大半で、宿泊業、飲食業、土産品製造などに携わっている。生活リズムは観光シーズン(特に極光が強く見える時期)に合わせて変化し、夜間営業の店やイベントが盛ん。家庭内でも氷細工や発光苔を使った装飾が一般的で、家の窓は観光客向けに常に美しく整えられている。
防衛と構造
街は厚い氷壁で囲まれ、外縁部には観光客用のゲートが設置されている。自然の危険は少ないが、吹雪時には市全体が可動式の防風膜で覆われ、視界不良から来る迷子を防ぐ。都市内の道は氷舗装だが、摩擦加工が施され滑りにくくなっている。
施設や店
人口など
総人口:約2,800人。観光業従事者が6割を占める。
常駐観光客は約500〜1,000人(シーズンによって変動)。 宿泊施設数:約40軒。市場や飲食店は50店舗以上存在。 市民の多くは複数言語を扱え、観光ガイド資格を持つ者も多い。 |
蟲毒沼
NO DATA
雷鳴山
断崖街《カーストレイヴ》
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概要
ヴァルグレンは切り立った断崖絶壁の縁に築かれた中世機械都市である。古びた石造建築と歯車・蒸気機械が融合し、独特の機械的な雰囲気を漂わせている。蒸気と歯車が生活の隅々に浸透し、多層構造の狭い街路が断崖の岩肌を巧みに利用している。
特徴と文化
街は断崖絶壁の岩壁に彫られた住居や工房が点在し、石と鉄が組み合わされた重厚な建造物が並ぶ。大きな蒸気塔が街の中心にそびえ、温泉の蒸気を動力源に多彩な機械装置を駆動する。歯車の回転や蒸気の噴出が街の生活リズムとなり、機械技術者ギルドが街の実質的な統治者として強い影響力を持つ。
生活と文化
主な産業は機械部品の製造・修理と金属加工で、鍛冶屋や工匠が街の経済を支えている。農業はほぼ行われず、食料は外部から運び込まれる。住民は日常的に機械の音に包まれており、蒸気駆動のケーブルカーやリフトで断崖を昇降する。文化や娯楽は少なく、労働と機械の音が日常の大部分を占めている。
防衛と構造
断崖の自然要害を活かし、石壁の城門と鉄製格子戸が入口を固く守る。蒸気圧縮式大砲や機械式罠を備え、敵の侵入を防御。断崖の高所に配置された見張り台や塔は峡谷全体を監視できる視界を確保している。
施設や店
人口など
約1,500〜2,000人の住民が暮らし、機械技術者、鍛冶職人、労働者、商人が主な構成。技術者ギルドが社会の中心的存在となっている。
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引き摺られた灰の城
グレイヴ・キャンプ
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概要
《グレイヴ・キャンプ》は、突如として山脈の谷間に現れた謎の灰色の城と、その廃墟化した城下町の調査を目的として設けられた前線集落である。もとは小規模な野営地から始まったが、調査隊、学者、傭兵、物好きな旅人が集まったことで、半恒久的なキャンプ型集落へと成長した。灰の城の周囲は地面が擦れたような跡が続き、調査員たちは「別世界から引きずられてきた」という説を最有力としている。
特徴と文化
この集落の文化は極めて実用主義的で、調査と生存を最優先とした簡素な構造物と合理的な生活習慣が根付いている。住民は全員、何らかの形で調査活動に関わっており、考古学者や魔術学者、機械技師、傭兵などが肩を並べて暮らす。灰の城にまつわる逸話や仮説は酒場での重要な話題であり、毎晩のように「城の由来議論」が白熱する。
生活と文化
生活は調査活動と密接に結びついており、昼は城や城下町の内部調査、夜は資料整理や報告会が行われる。食料は周辺山地からの狩猟や、遠方から運び込まれる保存食に依存している。集落では灰色の砂や石を素材とした装飾品や護符が作られ、訪れる者はこれをお守り代わりに持ち帰ることが多い。
防衛と構造
灰の城は攻略済みではあるものの、周辺には未知の生物や残存する自律機構が存在するため、集落は木製の柵と見張り塔で囲まれている。キャンプ中央には信号塔が設置され、万が一の異常事態には煙と光で周囲に警告を送る。夜間は城の闇から現れる“影の残滓”と呼ばれる怪異に備え、交代制で警備が行われている。
施設や店
人口など
総人口:約350人。調査員と護衛が大半を占める。
滞在者は入れ替わりが激しく、月ごとに3〜4割が入れ替わる。 常駐施設は全て簡易建築だが、長期滞在者向けの頑丈な住居も一部存在。 調査進展により、集落が城内部へ移動・拡張される計画もある。 |
ドヴォロヴーバ
ピーバ
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概要
ピーバは広大な湿地帯に築かれた静謐な都市であり、苔と薬草の宝庫として知られている。地面は柔らかく沈み、空気には腐葉土と霧の匂いが漂う。まるで沼地の水面に浮かぶかのように、静かに佇むこの都市は「沼のオアシス」とも称され、外界とは異なる独特の時間が流れている。
特徴と文化
苔と水に囲まれたこの街では、人々は自然の変化を日々読み取りながら生活している。建物には自然に苔が生え、夜になると発光性の苔が仄かに光り、幻想的な風景を描く。月に一度、「苔灯りの夜」という儀式が開かれ、住民たちは発光苔を灯した小舟を浮かべて沼の女王に祈りを捧げるという神秘的な風習を持つ。
生活と文化
住民たちは湿地の環境と共に生き、苔の色や水位の変化で季節や天候を読み取る技術を代々受け継いでいる。食事もまた土地に根ざしており、食用水草や苔料理、薬効のある魚介などが日々の糧となっている。街の調薬師は尊敬される存在であり、苔の声を聞くとされる長老が共同体の精神的指導役を務めている。
防衛と構造
ピーバは天然の湿地という環境そのものが防壁となっており、外敵や侵入者は足場を失い沼に沈む危険がある。さらに一部の苔は毒素を持ち、誤って踏み込めば命を落としかねない。住民は薬草を用いた忌避剤や煙を常備し、危険な生物から身を守っている。街は浮き桟橋と木造の高床式建築で構成され、足元は常に水と苔の世界だ。
施設や店
人口など
人口は約1,200人ほど。多くは調薬師、採集者、香草職人、職人工、そして水辺の生き物を扱う商人や料理人で構成されている。観光客や学者も稀に訪れるが、街の空気は常に落ち着いており、外界との交流は限定的である。
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リナ=メルの鏡池
ミラノート村
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概要
《ミラノート村》は、リナ=メルの鏡池の北岸に位置する小さな漁村である。村そのものは木造の小屋と桟橋が数軒並ぶだけの、素朴で静かな集落だが、その背景には「月光が落ちて生まれた池」という古い伝承が根付いている。村人たちは観光や交易には興味を示さず、池を神聖なものとして敬いながら、淡々と漁業と採集を営んでいる。
特徴と文化
村の文化は極めて内向的で、外部からの干渉を好まない。池に関する儀式や信仰は家族単位で行われ、公に披露されることはない。村人は水面を乱すことを大変嫌い、漁も池の外縁や繋がる小川で行うのが慣例となっている。年に一度だけ「月映祭」と呼ばれる夜があり、この日にだけ全員が池のほとりに集まり、静かに空を映した水面へ祈りを捧げる。
生活と文化
主な生業は淡水魚の漁と水草の採集で、魚は干物や燻製に加工して保存される。水草は薬草や染料の原料として利用され、一部は近隣の町に売られる。農地はほとんどなく、周辺の野生植物や果実を季節ごとに採取する生活が続いている。村の子供たちは幼い頃から泳ぎや舟の操縦を覚えるが、池の中央へ行くことは固く禁じられている。
防衛と構造
村は特別な防衛施設を持たず、自然の静けさと地理的孤立が外敵を遠ざけている。桟橋や漁小屋は簡易的な木組みで作られ、必要に応じて解体・移動ができる構造になっている。村の中央には小さな共同倉庫があり、保存食や漁具が保管されている。
施設や店
人口など
人口:約60人前後。
世帯数は十数軒で、ほとんどが漁師の家系。 出生率は低く、若者の一部は近隣の町へ出稼ぎに行く。 外部からの移住者はほとんど受け入れていない。 |
ヴァリルの裂け目
ラカ=デル村
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概要
《ラカ=デル村》は、ヴァリルの裂け目の中腹部に位置する小規模な水辺の村である。切り立った岸壁に守られ、外からは見えにくい地形にあるため、長らく外部との交流は限られてきた。村は細長い河岸沿いに点在しており、川の緩やかな流れと、周囲に広がる緑の帯が生活の基盤を支えている。
特徴と文化
村人たちは水を神聖視しており、「裂け目の息吹」と呼ばれる川霧を神の使いと信じる習慣がある。祝祭では川辺に花や果実を流し、精霊に感謝を捧げる。文化的には漁と水運に長けており、村内の移動は小舟が主流。歌や笛による水音と調和する音楽が好まれ、夕暮れ時には川面に響く舟歌が特徴的な光景となる。
生活と文化
主な生業は川漁と小規模な段々畑での農耕。地下水と川の水を利用した潅漑によって、穀物や豆類、果実が育てられている。水路沿いの湿地では薬草も採集され、一部は乾燥させて外部へ販売する。食生活は川魚、川エビ、野草を中心とし、塩は交易で入手する。
防衛と構造
村は自然の岸壁と水流によって守られており、外敵が容易に侵入できない。防衛のための柵や門はなく、代わりに川の浅瀬や急流部分に木杭を設置し、舟での接近を制限している。家屋は水辺に沿って高床式で建てられ、洪水時には舟で避難できる構造を取っている。
施設や店
人口など
人口:約80〜90人。
世帯数は20軒ほどで、ほとんどが川漁と農業を兼業している。 若者の一部は上流や下流の町へ出稼ぎに出るが、多くは村に留まり家業を継ぐ。 外部との交易は月1〜2回程度と少なめ。 |
アズリスの結晶洞窟
アズリス発掘基地
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概要
《アズリス発掘基地》は、サハラ砂漠の地下深くに存在する「アズリスの結晶洞窟」を調査・採掘するために築かれた拠点である。砂漠表層のキャンプから垂直坑道を経由して到達する構造で、洞窟内部の結晶群を保護しながらも資源として活用するための研究と採取が並行して行われている。
特徴と文化
基地の隊員たちは結晶の光と音色を日常的に浴びて生活しており、そのためか独自の時間感覚や休憩のリズムが形成されている。結晶の共鳴音を「アズリスの歌」と呼び、作業前にはその音に耳を傾けてから動き始めるという儀式的習慣がある。また、結晶に触れた際の微細な振動を利用して作られる「振動暦」が、内部での時間計測に使われている。
生活と文化
生活区域は洞窟内の比較的広い空洞に設けられ、結晶光を補助照明として利用している。湿度や温度が一定のため、外の灼熱砂漠よりも快適で、隊員たちは長期滞在が可能。食料や水は地上からの定期補給に依存しており、娯楽は結晶の光を使った投影遊びや、共鳴音を利用した音楽演奏などが中心。
防衛と構造
洞窟入口には多層の防砂扉と昇降リフトが設置され、外部からの砂嵐や侵入者を防いでいる。内部は金属製の足場やロープ橋で各結晶区画が結ばれ、作業員が安全に移動できるよう整備されている。貴重な結晶区画には採掘制限区域があり、許可なく立ち入ることは禁止。
施設や店
人口など
常駐人員:約40〜50人。
構成は鉱山技師、研究員、警備兵、補給担当者など。 地上の補給キャンプと行き来する交代制勤務で、長期滞在は2〜3か月程度が標準。 |
ギガントロスの残骸
ギガントロス解体ヤード
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概要
《アイアン・リム》は、かつて大地を震わせた巨大機械兵器「ギガントロス」の残骸を専門に解体・回収する業者拠点である。崩壊した兵器の骨格は数十年経った今も地表を貫き、巨大な鉄の山としてそびえ立っており、この施設はその心臓部付近に設けられている。金属再利用、希少部品の回収、危険物の処理を同時に行うため、高度な技術と危険作業の経験が求められる職場である。
特徴と文化
解体員たちは機械油の匂いと金属粉の中で働き、全員が防塵マスクと耐切創スーツを常用する。作業前に「鉄に触れ、音を聞く」儀式を行い、ギガントロスの残響が静まっていることを確認するのが慣習。部品の一部は芸術品や装飾品として加工され、街の外でも高値で取引される。
生活と文化
拠点には仮設型の宿舎と食堂があり、作業員たちは数週間単位で交代勤務を行う。余暇にはスクラップを使った工作や、部品を磨き上げる「鉄磨き競技」が人気。解体現場で拾われた未解析部品は酒場の話題となり、正体不明の機構について推測し合うのが娯楽の一つとなっている。
防衛と構造
残骸周辺は不安定な鉄骨や爆発性の燃料残留物が散在しており、無許可の立ち入りは極めて危険。施設は金網フェンスと監視塔で囲まれ、警備員が常駐。作業エリアはクレーン、プラズマカッター台、部品分別ヤードに分かれ、それぞれ安全管理が徹底されている。加えて、ギガントロスの頭部内部は改装され、指揮所《アイアン・スカル》として利用されている。ここからは現場全域の状況をモニタリングでき、通信・制御設備も完備されている。
施設や店
人口など
常駐作業員:約60〜80名。
構成は解体技師、運搬員、精錬工、警備員、補給担当者。 作業員の大半は他の解体現場を渡り歩く熟練職人であり、短期雇用と長期滞在の混合体制。 |
硫涙山
バルゴン・シェル
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概要
バルゴン・シェルは、硫涙山の麓に築かれた金属製の巨大な防壁で囲われた都市である。外界は有毒な霧と酸性雨が絶えず降り注ぐ死地だが、内部は複雑な空調・排気・濾過システムによって辛うじて人が住める環境が維持されている。この都市は正規の商業区域よりも、むしろ外部からの流れ者や地下組織によって運営される闇市で名を馳せ、希少な資源や禁制品が取引される拠点となっている。
特徴と文化
市民は全員、防護服や呼吸マスクの常用が義務化され、服飾文化は機能性と派手な装飾の奇妙な融合を見せる。都市の象徴は、防壁を覆う錆と硫黄色の塗装で描かれた巨大な蛇の紋章。正規政府はほぼ存在せず、複数の商会や裏組織が治安と秩序を「管理」している。外から来る者は闇市での信用と引き換えに居住権を得ることが多く、貨幣の代わりに物々交換や希少金属の小片が流通している。
生活と文化
都市の生活は常に人工光の下で営まれ、空は厚い防護ドームとフィルターに遮られて見えない。水は酸性雨を化学的に中和した再生水、食料は水耕栽培や密輸品に依存する。娯楽は闇市の酒場、違法賭博、密室コロシアムなど危険なものが多い。酸の匂いと金属の響きが日常の一部であり、外界の自然は遠い伝説として語られる。
防衛と構造
都市全体は高さ50メートルを超える鋼鉄製の防壁《シェルウォール》に囲まれ、出入り口は巨大な気密ゲートで厳重に封鎖されている。壁には対外用の散布装置や自動砲塔が設置され、外部の酸性雨や有毒霧を遮断。内部構造は放射状の市場街区を中心に、外周に居住区、さらに外側に工業区が配置されている。上空は金属格子の防護ドームで覆われ、ドーム外壁には外気を濾過する巨大換気塔が並ぶ。
施設や店
人口など
推定人口:約1万2千人。
構成は商人、運び屋、傭兵、技術者、密造者など多様だが、その多くは外界で生きられない事情を抱える者たち。正規出生の市民よりも移民・難民が圧倒的に多い。平均寿命は外界より短いが、都市内での生存率は外より格段に高い。 |
ヴェノール・クロフト
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概要
ヴェノール・クロフトは、硫涙山の有毒な霧と酸性雨から身を守るために、山腹にある巨大な洞窟群を利用して築かれた地下都市である。外界の危険から隔絶されており、天然の洞窟環境を活かしつつ、居住空間や商業区画が巧みに配置されている。内部は人工の換気や浄化設備が整い、硫酸性環境下でも比較的安全に生活が営まれている。
特徴と文化
都市の住民は防護服とガスマスクを常時携帯し、鉱物や化学物質に詳しい技術者が多い。街の文化は「生命の耐久」と「環境との共生」を重視し、厳しい外界を背景に強固な連帯感を持つ。祭りは地下水の恩恵を祝う「水晶の灯火」が有名で、鉱石や結晶の美を讃える。
生活と文化
生活空間は洞窟の天井に吊り下げられた燐光石と、人工照明が組み合わさり、薄暗くも落ち着いた雰囲気を生む。水は洞窟内の地下水を精製し使用。食料は洞窟内で培養される菌類や水耕栽培の野菜、外部からの輸送品で賄われる。住民は環境適応型の呼吸補助装置や防護装備を日常的に使用し、健康管理に細心の注意を払う。
防衛と構造
天然の岩壁と狭い出入口が防御の役割を果たす。都市入口には密閉可能な防護ゲートが設けられ、有害ガスの侵入を防ぐ。洞窟内には監視カメラと警報装置が巡らされ、侵入者には非致死性の麻痺ガスや閃光弾が用いられる。洞窟の奥深くには重要施設や指揮所が位置し、防衛の要となっている。
施設や店
人口など
人口約5,000人。硫涙山外界の苛酷な環境から逃れてきた技術者や科学者、密輸業者、研究者が多い。若年層が多く、都市全体が高度な科学知識を共有し、環境適応の研究と生活の両立を図っている。
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カルカノスの樹海砂漠
ボーンリーフ市
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概要
ボーンリーフ市は、カルカノスの樹海砂漠の中でも特に巨大な骨格群の中心に築かれた砂漠都市である。巨大な骨柱が街の主要な構造物となり、住居や市場、公共施設の基盤や支柱として利用されている。骨の繊維質を加工した素材も建築に用いられ、砂漠の強烈な風と砂嵐から市街を守っている。
特徴と文化
街は骨の森の中に点在する集落が合体し、自然と人工が融合した独特の景観を持つ。住民は骨の霊を敬い、毎年「骨祭り」と呼ばれる供養の儀式を開催する。祭りでは巨大骨格を使った装飾やアートが作られ、音楽と踊りが夜通し行われる。
また、骨の再利用技術が発達し、武具や日用品、装飾品に至るまで骨由来の素材が使われている。 生活と文化
骨の間の砂の林は風の通り道となり、街中に涼やかな風をもたらすが、砂嵐時は防護具の着用が必須。住居は骨格の空洞や骨の上部を住処として利用し、高床式建築に似た構造で砂の侵入を防ぐ。食料は砂漠の植物と牧畜、交易によって補われている。
骨の中には迷路のような洞窟もあり、住民の子供たちの遊び場や秘密の通路としても機能する。 防衛と構造
巨大骨格は自然の要塞として機能し、街の外周には見張り台や砲台が設置されている。砂嵐や敵襲に備え、骨製の罠や強化壁も設けられている。
警戒システムとして、骨の振動を感知する古代装置も稼働しており、侵入者を早期に察知可能。 施設や店
人口など
人口約3,000人。骨の扱いに長けた鍛冶屋、狩猟者、交易商人が中心。家族や氏族単位のコミュニティが強く、骨にまつわる伝統と技術を受け継いでいる。砂漠の厳しい環境での生存知識が豊富で、外部からの訪問者には警戒心が強い。
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ゴロード峰
レヴァルド市
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概要
レヴァルド市は、ゴロード峰の険しい岩山の斜面に築かれた狩人の都市である。風化した花崗岩の岩壁を巧みに利用し、断崖に張り付くように居住区や狩猟用施設が配置されている。山岳の厳しい自然環境と共生しながら、狩猟と採掘を生業とする住民が暮らす小規模だが屈強なコミュニティである。
特徴と文化
住民は狩猟技術に長け、ゴロード峰に生息する珍しい野獣や鳥類の知識を持つ。狩りは単なる生計手段だけでなく、伝統的な儀式としても重要視されており、狩人たちは互いに技を競い合う。
風の強さや落石の音を読み解く技術が発達しており、危険察知と回避は街の生活の要となっている。祭りでは「風鳴りの狩り」と呼ばれる狩猟競技が行われる。 生活と文化
住居は花崗岩の岩壁に掘られた洞窟や石組みの小屋が中心。厳しい気候に耐えるため、暖炉や簡易の風除けが設置されている。食料は主に狩猟で得られる獣肉や山菜、鉱山付近で採れる薬草などが利用される。
日常的に山岳の天候変化に敏感で、登山や狩猟の予定は常に状況に応じて調整される。 防衛と構造
険しい地形が天然の防壁となっているが、狩猟民族らしく簡易な見張り台や隠れ場所を活用し、外敵の侵入に備える。落石を誘発させる罠や岩壁を利用した警報システムが存在する。
また、山岳の風を利用した音響信号による連絡網が発達している。 施設や店
人口など
人口は約1,200人。ほとんどが狩人や鉱夫、鍛冶師で構成される。孤立した環境ゆえに家族や氏族の絆が強く、自然と共生する生活様式を守っている。
外部からの訪問者は厳しい気候と地形のため限られるが、希少な鉱石や狩猟技術を求めて時折交易者が訪れる。 |
星屑の蟻塚群
アストリア
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概要
アストリアは星屑の蟻塚群が広がる砂漠の一角に築かれた地下都市である。鉱石を豊富に含む蟻塚の地盤を利用し、巨大な地下トンネル網を拡張して生活圏と交易拠点を形成している。夜には蟻塚が淡く輝き、まるで星空のような幻想的な光景を生み出す。
特徴と文化
住民は蟻塚と地下空間を共存の場とし、鉱石採掘や結晶の採取、特殊な蟻の観察を生業としている。蟻に敬意を払う伝統が根付いており、「星の守り手」と呼ばれる蟻塚の守護者が存在する。
また、光を用いた装飾や祭典が多く、夜間の輝きを祝う「星祭り」が年に一度開催される。 生活と文化
建物は地下の天然洞窟を利用し、石や鉱物を加工した構造物が多数存在する。照明は蟻塚の微細結晶の輝きを利用した特殊な反射板や、蓄光性の鉱石で行う。食料は表層の砂漠や周辺のオアシスから運搬されるほか、地下で栽培するキノコ類も重要な栄養源。
生活リズムは昼間の強烈な砂漠熱を避けて地下に篭る形が基本である。 防衛と構造
蟻塚とトンネル網を迷路のように活用し、外敵の侵入を困難にしている。罠や偽装された坑道も多く、侵入者は迷いやすい。蟻の生態を応用した防御術も研究されている。
外部の脅威は砂漠の盗賊団や掘削業者が主なもので、情報網による早期警戒が行われている。 施設や店
人口など
人口は約2,500人。地下生活者が大多数で、採掘者、加工職人、商人、蟻研究者など多様な職種が混在する。外部とは限定的な接触で、内部の連帯感が強い。
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セレスタ号の墜ちた丘
セリオン
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概要
セリオンは超大型飛行船「セレスタ号」の墜落残骸を中心に形成された観光都市である。長い年月を経て、飛行船の残骸が丘陵となり、その独特な地形と錆びついた金属美が観光資源となっている。訪れる者は風鳴りの裂け目や錆結晶の造形美を楽しみ、歴史のロマンと砂漠の風景が融合した独特の雰囲気を味わう。
特徴と文化
街の文化は飛行船の遺産を敬い、錆びた金属を装飾や芸術作品に取り入れることに特徴がある。
毎年、「セレスタ祭」が開催され、残骸をライトアップする光の演出や風の音を生かした音楽祭が行われる。 地元の職人たちは錆結晶を用いたアクセサリーや工芸品の制作に長けている。 生活と文化
観光業を中心に栄え、宿泊施設や飲食店、土産物店が丘陵の周囲に点在する。
住民は観光客向けのガイドや工芸品販売を生業とし、遺跡保護と観光開発のバランスを重視している。 生活は比較的穏やかで、季節風による涼しさが街の特徴的な気候となっている。 防衛と構造
都市は丘陵の地形を活かした見張り台や監視塔を設置し、盗賊や不審者の侵入を防いでいる。
廃墟の裂け目は安全対策のため柵や警告標識が設けられている。 観光客の安全確保と遺跡保護のためにガイド付きツアーが推奨されている。 施設や店
人口など
人口は約1,200人で、観光業者や職人、地元住民で構成される。季節によって観光客が増減し、賑わいを見せる。
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ラサリーナ黄金砂地帯
ラサリーナ
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概要
ラサリーナはラサリーナ黄金砂地帯の中央に築かれた砂漠都市で、砂漠の微細な金色砂粒が太陽の光を受けて煌めく美しい景観を誇る。砂には特殊な鉱物成分が含まれており、この地で採取される天然の「黄金ガラス」が特産品となっている。観光と交易が盛んな都市であり、砂の輝きとガラス工芸が融合した独自文化を形成している。
特徴と文化
都市の建物や装飾には黄金ガラスが多用され、光を反射して煌びやかに輝く。
祭典では「砂の舞」と呼ばれる踊りが行われ、砂漠の光を表現した衣装と共に祝祭の中心となる。 職人は砂の採取からガラス製作まで一貫して手掛け、その技術は代々受け継がれている。 生活と文化
住民は黄金ガラスの製造・加工を中心に生活しており、砂漠の過酷な環境に適応した衣装や住居を持つ。
砂の揺らぎを読み解く独特の風水術が根付いており、迷いやすい砂地帯での安全を祈願する風習がある。 食事は乾燥保存食が基本で、水は限られたオアシスから供給される。 防衛と構造
地磁気の異常を考慮し、都市全体に補正装置が配置されているため方位の狂いは最小限に抑えられている。
城壁は砂と鉱石を固めた特殊な石材で築かれ、砂嵐や襲撃に耐えうる構造となっている。 防衛隊は主に砂漠の地形を熟知した遊撃部隊が中心で、敵の接近を早期に察知し迎撃する。 施設や店
人口など
人口は約4,500人。職人や商人、警備隊、観光客など多様な人々が交流する活気ある都市である。
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レメラダガラ
レメラダガラ
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概要
レメラダガラは砂漠の中心に突如として現れる、巨大なエメラルド状の結晶群が密集する異様な結晶林地帯である。結晶は木々のように立ち並び、風が吹くと音叉のような澄んだ音色を響かせ、翠色の光が砂漠に神秘的な輝きをもたらす。生物の存在はほぼ確認されず、まるで異界の静寂を湛えた場所である。
特徴と文化
この地は「鉱石の幻林」「永遠に枯れぬ森」と詩的に称され、観光客や研究者から強い関心を集める。
結晶の美しさと不思議な音響は詩歌や音楽に影響を与え、現地の文化に静謐で神秘的な象徴として取り込まれている。 一方で地中に微弱な魔力が流れているため、訪問者は方向感覚を失いやすく、「迷いの森」とも恐れられている。 生活と文化
結晶群自体には生物が存在しないため、居住は観測所周辺の限られたエリアに限定される。
訪問者は特別な指導のもと観測活動を行い、定期的に安全確認と魔力の影響緩和対策が講じられている。 音叉のような結晶音に着想を得た音楽が研究者間で作曲され、結晶林の響きと融合した催しが行われることもある。 防衛と構造
結晶地帯の特異な地形と魔力障壁により自然の防御機能を備えており、無許可の侵入は困難。
観測所は頑強な鉱石加工材で建設され、魔力干渉を抑制するシールド装置を備える。 警備は遠隔監視ドローンと常駐警護隊により行われ、異常接近者には警告を発する。 施設や店
人口など
常駐観測者・研究者約150名、警備隊約40名、季節的に観光客が増減する。
居住エリアは観測所周辺に限られるため、定住人口は極めて少数。 |
ブルマギ
ブルマギ・リゾート
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概要
ブルマギ・リゾートは、広大な砂丘が連なるブルマギ砂漠の斜面に築かれた砂漠リゾート都市である。滑らかに磨かれた砂丘の斜面は砂サーフィンに最適な地形を提供し、国内外から自由と冒険を求める観光客が訪れる。
特徴と文化
砂丘を舞台にした砂サーフィン競技や祭典が名物で、年に一度「砂嵐祭」が開催される。地元遊牧民の伝統文化と観光業が融合し、砂漠の音楽や舞踊、香辛料を用いた料理が楽しめる。
砂嵐が頻発するため、自然の厳しさと共存するライフスタイルが街の文化に根付いている。 生活と文化
住民の多くは観光業や遊牧民で、砂漠特有の簡易建築物や移動可能なテントを利用している。
都市部はオアシス周辺に固まり、豪華な砂漠風の宿泊施設やスパ、リラクゼーションセンターが立ち並ぶ。 観光客には砂漠の案内人が同行し、安全な砂サーフィンルートや砂嵐の回避法を伝授する。 防衛と構造
強風と砂嵐が天然の防壁となり、都市は風除けのための高い砂防壁と強化テント群で守られている。
災害時には砂嵐警報システムが稼働し、迅速な避難誘導が行われる。 遊牧民の見張り役が砂丘の見張り台から異常を監視している。 施設や店
人口など
常住人口約2,000人、観光シーズンには数万人の来訪者が訪れる。
遊牧民と都市住民の混合社会で、季節により人口が変動。 |
ザル=エルの泉
サルバネ村
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概要
サルバネ村は、ザル=エルの泉を中心に形成された小さなオアシス村である。古代神殿の遺跡の中に湧き続ける清水は、砂漠の過酷な環境で生きる人々や旅人にとってかけがえのない水源であり、村の命綱となっている。
特徴と文化
村人たちは泉を「水神の贈り物」として敬い、年に一度の「水明祭」で泉の周囲を花と灯火で飾り、古代の祈りの歌を捧げる。
夜になると神殿の壁に刻まれた古代文字が淡く輝き、その光を浴びながら静かに祈りを捧げる風習が残っている。 生活と文化
住民は泉の水を利用して小規模な畑を耕し、ナツメヤシやハーブを育てて生活している。
村の家屋は土壁とヤシ材で作られ、日中の熱と夜の寒さから身を守る造りになっている。 旅人をもてなす文化が強く、訪問者は必ず泉の水で喉を潤すことを勧められる。 防衛と構造
村は砂漠の奥深くに位置するため、自然の地形が外敵の侵入を防ぐ。
また、古代神殿の石壁や柱が防風壁の役割を果たし、砂嵐から村を守っている。 外周には小さな見張り台があり、遠くから近づく隊商や砂賊を監視している。 施設や店
人口など
常住人口はおよそ120人。旅人や商隊の立ち寄りによって日々顔ぶれが変わる。
村のほぼ全員が泉の管理と保護を重要な務めとして共有している。 |
メムノンの巨神像
NO DATA
バズ=アランの断碑
NO DATA
トゥメン・オルン
NO DATA
カランデ砂丘
レジルド村
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概要
レジルド村は、カランデ砂丘の深紅の砂に囲まれた小さな村で、砂鉄を用いた伝統的な工芸品で知られている。赤鉄鉱の鮮やかな砂に包まれ、村全体が夕暮れ時にはまるで血のように赤く染まる幻想的な景観を持つ。
特徴と文化
村人は砂丘の赤色を「血の丘の魂」として敬い、砂丘にまつわる悲劇の物語を語り継いでいる。
毎年秋には「赤砂祭」が開催され、砂鉄製の工芸品の展示や祭祀が行われる。 工芸職人の家系が代々続き、砂鉄を使った独特なアクセサリーや装飾品、刀剣の鍔(つば)などを制作する。 生活と文化
村の生活は砂鉄の採取と加工を中心に成り立ち、朝晩は砂丘の冷涼な風の中で家族が集い語らう。
住居は砂丘の赤い砂を混ぜ込んだ土壁で作られ、外観も土地の色合いに溶け込む。 狩猟や乾燥野菜の栽培も一部行われるが、ほとんどは交易に頼る。 防衛と構造
村は砂丘の波状の地形を活用し、隠れ家のように築かれている。
簡易な砂塁や罠も設けられており、外敵の侵入に備えている。 狩人や工匠が警戒を怠らず、外部からの不意の侵入者に対処する体制が整う。 施設や店
人口など
常住人口は約180人で、工芸職人の家族が多い。
祭りや交易の時期には近隣から多くの人が訪れる。 |
ガヴァファの機械ピラミッド群
NO DATA
デラート低窪
ミルヴァン村
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概要
ミルヴァン村はデラート低窪の広大な盆地の縁に位置する小さな村で、かつて湖だった痕跡を背景に静かに営まれている。砂に覆われた土地と古代の塩分層が村の自然環境に独特の影響を与えている。
特徴と文化
村の人々は低窪地の極端な環境差に適応し、昼夜の寒暖差を利用した農業や保存食作りの技術を発展させている。
古代植物の化石を用いた装飾品や薬草としての利用も行われ、化石層の調査は村の誇りとなっている。 毎年「塩の記憶祭」と呼ばれる祭典が開かれ、古代の湖の伝承を語り合う。 生活と文化
昼は砂に覆われた盆地の強烈な陽光と熱に耐えつつ、夜は急激に冷え込む寒さと霜に備える生活。
住居は地中熱を利用した断熱構造が多く、砂丘に埋まるような形で建てられている。 塩漬け保存や乾燥食品の技術が発達し、遠方からも保存食の注文が入る。 防衛と構造
村は自然の砂の斜面に囲まれているため、外敵からの侵入は困難。
しかし、砂の沈み込みによる地盤の不安定さから、建築は慎重に行われている。 見張りは盆地の縁を巡回し、外部の動きを常に警戒している。 施設や店
人口など
常住人口は約220人。
外部からの研究者や商人の訪問も増えている。 |
ガガラ
ガガラ村
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概要
ガガラ村は凹地の特異な自然環境に根ざした小さな集落であり、季節によって湖と砂地を繰り返す変化の激しい地帯に位置する。
冬季には雪解け水と地下水の恩恵で水面が広がり、多様な生物が集まる豊かな環境となるが、夏には完全に干上がって乾燥し、塩の白い砂地に変わる。 特徴と文化
季節の変化に順応した生活様式が特色。
冬の豊かな水域を利用した漁や狩猟、夏の乾燥期には塩の採取や保存食の製造が行われる。 渡り鳥の群れを祀る伝統行事や、湖の神への感謝祭が定期的に開かれている。 生活と文化
水のある季節は農業や漁業が盛んで、干上がる夏は主に塩採取と手工芸に従事する。
住居は湖の水位変化に対応できるように高床式や簡易移動式のものが多い。 住民同士の結びつきが強く、季節の変わり目には共同作業や祭りで交流が深まる。 防衛と構造
地形の特性から外敵の侵入は稀だが、強風時の砂塵被害に備えた簡易防護壁や囲いが設置されている。
干上がる時期は砂嵐対策として住居の耐風性が重要視される。 村の見張りは季節ごとに巡回ルートを変更し、自然環境の変化に合わせて対応。 施設や店
人口など
季節によって増減が大きく、冬季は約180人、夏季は約120人に減少。
自然環境と共生しつつ営まれる小規模なコミュニティ。 |
汚染封印構
トリシアリオン要塞都市
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概要
トリシアリオンは、巨大な汚染封印構を中心に築かれた永続戦闘要塞都市である。
封印戦争の遺産である大穴「汚染封印構」を取り囲み、その瘴気と危険を監視・封じ込めるために建設された。 かつての高度な技術と魔術の融合が残る封印装置群と戦場跡を都市の中心に据え、常に緊張感が漂う。 特徴と文化
都市全体が戦闘態勢にあり、軍事色が強い。
封印構の維持と防衛が住民の最大の使命であり、軍事訓練や技術研究が日常の一部となっている。 封印に関わる古文書や技術の継承が文化として尊ばれ、厳格な規律と忠誠心が根付く社会。 生活と文化
市民は兵士、技術者、術士が主力で、戦闘と封印術の研鑽に励む。
日常生活も軍事要素が強く、各種防護服の着用や危険物管理が徹底されている。 定期的に封印構の巡回点検や祈祷儀式が行われ、危険な瘴気の漏出に備えている。 防衛と構造
都市は多層防御構造で、厚い鋼鉄の壁と環状防衛塔が汚染封印構を囲む。
最新鋭の監視システムと機械式自動砲台が設置され、外部からの侵入を阻止。 内部にも封印維持のための監視施設や緊急遮断装置が多数存在する。 施設や店
巨大な蒸気圧縮式重砲を備えた基地。
砲身は汚染封印構を囲む壁から突出し、遠方の敵勢力を射程に収める。 砲撃の際は大地が震え、砲弾は高エネルギー弾薬を使用。
巨大戦闘兵器の格納および整備を行う施設。
鋼鉄製の巨大格納扉が複数あり、兵器群がここから出撃する。 最新鋭の修理ドックと再装填装置も完備。
封印構から漏れる瘴気を浄化し、同時に戦闘用兵器の実験を行う場所。
実験中は制御不能の爆発や瘴気拡散の危険が常にあるため厳重監視下にある。
巨大兵器に必要な高出力蒸気エネルギーや魔力エネルギーを生成する施設。
都市の動力源であり、常に稼働し続けている。
巨大兵器用の特殊弾薬や装甲パーツを製造する工房。
鋼鉄の炎が燃え盛り、技術者が絶え間なく兵装の改良を進めている。
巨大兵器の出撃や砲撃をリアルタイムで指揮・調整する司令塔。
高度な通信・監視システムが完備され、都市全域の戦況を掌握する。 人口など
約5万人の住民が在住し、その多くは軍人や技術者、術士。
厳しい環境と高い危険性から、人口は常に変動しつつも戦力維持に努めている。 |
テンプレ
都市の名前
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概要特徴と文化生活と文化防衛と構造施設や店人口など |
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