【詳細】
両肩と腰にシュヴァルベ・グレイズのバインダースラスターにも似た大型スラスターを装備している他、大型バーニアを多数増設。
中心部はレギンレイズほぼそのままだが、頭部に目を引く大型のアンテナを持つ。
増設したスラスターを展開した姿はまるで蝶のようであり、脚部を大幅に延長しその姿は
EB-AX2 グレイズ・アインを彷彿とさせる。
デザインコンセプト的にも「女性版グレイズ・アイン」が意識されているらしい。
量産機であるレギンレイズをベースとしつつも、単独運用に重きを置いたグレイズアインのデータが参考にしたため、扱いやすさを犠牲に機体性能の向上が図られている。
機体が大型化したのもグレイズアインの挙動を参考にした結果であり、生物的なシルエットも参考にしたのがアインのデータだった結果。
地上での運用を主眼としたアインに比べると、無重力戦闘を重視した設計であり、延長した脚部先端は足底からクローが伸びる等明らかに接地を考えたものではない。
そのため着艦、もしくは脚部を設置させる際には脚部に増設したパーツを分離し、後方に移動させる必要がある。
増設パーツさえ外してしまえば元となったレギンレイズの脚部が残っているため、後に陸上用に改修された際には脚部パーツは常に分離させた状態で単なるバーニアとしての運用と割り切っていた。
このことから、本機は無重力空間の運用を想定しつつも重力下での戦闘にも対応可能な汎用性を秘めていると言える。
武装は両腕部に固定された
ジュリアンソードという長剣。
ワイヤーが刀身内部に仕込まれており、接近戦では固定式の長剣、中距離では連結を解除し蛇腹剣として複雑な軌道で相手を翻弄することが出来る。
またバインダーに機関砲を装備(ただしHG説明書では言及なし)。
武装の少なさは試作機ゆえ、機動性を向上させるバインダースラスターにより百錬を翻弄する超高速移動が可能……なのだが。
初登場補正、ナニソレおいしいの?と言わんばかりのアミダ操る百錬に苦戦。初めて見るはずのジュリアンソードすら防がれた上、コクピットに射撃を見舞われる。
アミダ機はイオク艦隊が発射した
ダインスレイヴの射撃を受けパイロットは死亡、決着はつかずと結局のところあまり活躍らしい活躍は無かった。
その後はアリアンロッド艦隊とクーデター派の戦いに参戦。ルプスレクス相手に奮戦し、てひどいダメージを受けつつも、フラウロスの
ダインスレイヴ発射を妨害。
それによりフラウロスの撃破とパイロットであったシノが死亡するという自体になり、三日月の怒りを向けられ大破、ジュリエッタも重症を負うがガエリオが機体を回収したことで生存する。
ナノマシンによる治療を受けたジュリエッタは短期間で全快し、機体も修復を受けつつ火星に戻った鉄華団殲滅のため重力下用の改修を受け最終決戦に投入された。
そして運命の日。
ダインスレイヴの直撃を受けつつも、リミッターを解放したバルバトスの悪魔じみた力により味方側が次々に葬られる中、唯一その機動性に追従。
バルバトスもジュリアに攻撃をしようと迫るが、その直前三日月が力尽きたことで機能を停止。
自分にもたれかかりながら崩れ落ちた悪魔の首を
ソードで切断し、戦闘の終結を宣言した。
終戦後、この機体がどうなったのかはわからないが、悪魔を討ち取った女として知られるようになったジュリエッタ共々、戦闘に出ているのかもしれない。
【余談】
ジュリア、というパイロットであるジュリエッタ・ジュリスを意識した機体名は、彼女がパイロットになることが決定した後、
開発チームの主任、ヤマジン・トーカが命名したもの。
形式番号も「ジュリエッタ(J)・ジュリス(J)・カスタム(C)」からと思われる。
ジュリエッタはこの機体のことを「ジュリア」と呼ぶ。
基礎となるMSに比べ大型化したその四肢は上述の通りグレイズアインを彷彿とさせる。
…と思ったら作中設定でもアインのデータが参考になっているらしく、アミダ機の百錬に手痛い敗戦を期したジュリエッタは更なる力を望み、
ヤマジン・トーカは「人間の体を捨てるしか無い」と答えた。
今のところジュリエッタはそれは禁忌の思想と拒否反応を示しているが、やはり最後までジュリエッタは肉体改造する事無く、「人間」のまま悪魔たちとの戦いに終止符を打った。
悪魔(ガンダム)に魂を売り渡し驚異的な力を見せた少年兵達に対し、機体の魔改造で凄まじい力を得ながらも人間のままだったジュリエッタは対象的な存在だったと言える。
最初こそ指に止まった蝶を食べてしまうなど一般的な少女像から逸脱していたジュリエッタだったが、最終話ではガエリオから食事に誘われるなどすっかり女性として成長したポジションにおかれている。
最終更新:2023年03月24日 03:26