三周年企画に合わせて生まれた道中記リレーっぽいのまとめページです。
スレの中で一行の様子をSSS(1レスの中で書くSS)によって追いかけていくという企画。
リレーっぽい企画なので順番や整合は後でどうにかなるんじゃない?繋げば良いじゃない?とかお気楽至極です。
以下、スレなどにて決まった要素など↓
名前:トウナ
出身:大延国の田舎のどっか
種族:狸人
性別:女
職業:農民、兼傭兵
年齢:不明
容姿:顔に傷がある
特技:狩猟?
【芥子瓜売りのトウナの出立】
ここは大延国。狸人のトウナは村の代表として
特産物のからしうりを売りに
ゲートのある街に出てきたよ
今ゲート周辺は大ゲート祭で人がごった返している
商売をするには絶好の機会だ
村からゲートまでは徒歩でまる1日はかかるが竜車で半日
お金はかかるがその分疲れずにすむ
竜車に乗るくらいの資金はあるが・・・どうしよう
乗る? 乗らない?
>乗る? 乗らない?
手持ちはまだ残っているし、ここは少しでも早く“あちらの世界”を拝みたいと思い乗車しよう
と思ったが
よくよく考えると帰りの実家までの駄賃が地球土産など買うと残らなさそうなので
ちょっとここらで休憩がてら思案する
どこかそこらで金を増やすに良い一日仕事でもないものか
>どこかそこらで金を増やすに良い一日仕事でもないものか
「やあ、そこの君。何を思案しているんだね」
狸人のトウナに話しかけてきたのは、同じく狸人だった
「ここらの宿場町は、普段はどうにも不景気でよくないが
時々の祭で人の通りが良くなった時が稼ぎ時さ
宿に酒屋に物売り、竜屋に籠屋に、色町もだな
かく言う私も酒家を営む身でな
どうだね。何日か働いてみないか」
>どうだね。何日か働いてみないか
からし売りのトウナは早速人夫として市場に連れて行かれる
「この野菜売り場で一日売り子をしてほしい。 想定よりも売れ行きが伸びたら給金に上乗せするよ」
狸人はそう言うと連絡用の風札をトウナに渡し元の場所に戻り人の目利きを再開した
「この野菜はダメだね。 とてもここにやってくる人を満足させれるモノじゃないよ」
少しアゴをしゃくり野菜を選別するトウナの眼力はなかなかのもの
「ほうほう。ではこの野菜は農耕獣の餌として売ろうかね」
足兎人の店主は野菜を籠に分け、良いといわれたものを店頭に並べた
半日働いたら随分と売れてしまった
トウナに商売の才能があるというよりは、野菜の売り方に問題があったようだ
「なんとまあ、こいつは驚いた
あまり質の良くない野菜だったからさほど売れぬと思っていたのだが
どうだね狸同士。もうしばらくここで働いていかんか」
→残る →ゲートに向かうよ
>→ゲートに向かうよ
先を急いでいるので と旨を伝える
足兎人の店主は残念そうな顔をしたが、お礼と一緒に労働完了の証印をトウナの人夫札に押した
「一日経たずに風札の連絡がきたから音でもあげたのかと思ったら仕事完了とはね
あんた中々優秀じゃないか」
迎えに来たのは狸人ではなく長い牙の…
「俺の名は長牙。ちょいとここらの人夫派遣の現場確認も兼ねて監督をしているんだ
何?ゲートへ向かう竜車に乗る前にひと稼ぎしていただって?あんたそりゃ本末転倒ってやつだぜ
もう今日の門市城行きの竜車はさっき出発したので最後だったんだぜ?」
なんとトウナは仕事の前に竜車時刻表の確認をしていなかったのだ
仕方がないトウナは今夜の宿をとるべく宿場町へと向かった
>ゲート行こう
「せっかくのお誘いですけど」
トウナは誘いを断り、いくばくかの路銀を得た
その日は近隣の宿場町である壁花村の宿に泊まり
明けてからゲートへと向かう事とした
→徒歩で羅津玄亀へ →徒歩で龍水関へ
【トウナ、道を行く】
>>→徒歩で羅津玄亀へ →徒歩で龍水関へ
>どんなとこだろ
羅津玄亀は、ここより北方へ半日歩いたところにある小さな港町
漁船と小さな旅船がひしめきあっているよ
土地柄、あまり大延国内では見ない亜人がたくさんいる
龍水関はここから東へ七刻ほど歩いて行くと見えてくる大きな関所で
大都へ至る街道を守護する関所のひとつ
同時に水路の拠点でもあり交易の地としても有名
>こっち行こか
翌朝、トウナは旅装をかためて再び歩き始めた
木肌を裂いてなめして作られた糸から編み込んだ旅袴とフードつきの上着
竜皮で造られた、旅の小物をまとめて入れてある肩掛けの旅袋(バッグ)
同じく竜皮の丈夫な靴に、硬布でつくられた脚絆
背中にしょった籠には、大事な商品のからしうりが袋に入れて山盛り
腰には万が一に備えて、小ぶりの腰弓と矢筒に矢が4本
そんないでたちだ
しばらく歩いて、トウナは肝心な事に気付く。昼食が無い
→行商から買う →狩る →町まで我慢する
>→狩る
「フフ、村一番の射撃手と言われた弓の腕を見せてやろう」
聞かせる誰がいるわけでもないのにトウナはもったいぶった手つきで弓を構えた
「えいっ」
狙う先には街道沿いでもよく見かける熊栗鼠
枝の上で木の実をこれでもかと食む栗鼠に向かって矢が飛ぶ!これも生きていく上で起こる弱肉強食の風景!サツバツ!
しかし矢は贔屓目に見ても高度が高すぎ角度が付きすぎ
しかし矢は熊栗鼠の頭上で見事な弧を描き脳天に突き立つ
『カッコつけてた割りに酷過ぎるから軌道を変えたヨ。ちょいと素人には難しいピーキーな弦を使っているヨナ(笑』
トウナの肩で不適に微笑む顔に傷ある風精霊にとうがらし飴をうやうやしく差し出す
「ドーモアリガトウゴザイマス」
>せっかく弓矢あるしな
トウナは周囲を見渡した。おそらく居るとすれば「はやて」か「なきしろ」だろう
「はやて」は空を飛ぶ四足の獣で、小動物を食べる猛禽だ
「なきしろ」は普段は草薮の中に身を潜める真っ白くて小さな獣だ
どちらも大延国では珍しくもない生き物だ
ぎるるるる・・・
頭上から鳴き声がする。やはり「はやて」がいた
が、同時に草むらが微かに揺れたようにも思う
→躊躇せず「はやて」を狙う →草むらを見る
>これはなぎしろと見せかけて別の何かと見た
腰から弓矢を引き抜き、ジッと構える
ガサッ!草むらから出てきたのは「なきしろ」ではなく
「茜毛」と呼ばれる毛並の美しい獣だ
ヒュウと矢を放ち、獣の足元を射る
すると矢じりに仕込んだ躍字が光り、獣をからめとる
トウナはなんとか獲物を得る事に成功した
ここで産値チェック
>そこらの野生動物でも一定確率で妖物の可能性があるって話であろうか
ゾロ目じゃなかったんで成功(適当)
「茜毛」は妖獣でもあるので、狩られた恨みをぶつけてくるものもあるのだ
トウナは小刀で血抜きし上手に毛皮をはぐと、獣肉を切り分け始めた
その間、組んだ小枝の上に置いた着火石の上で火精霊たちが踊りはじめ、焚き火となる
味付けは旅袋に入れてあった小瓶から、塩と芥子を使う
酷く臭くて味もさほど旨くはないが、腹だけはふくれた
それに毛皮は高く売れる。トウナはほくほく笑顔で羅津玄亀に向かった
→No.268294213へ
現在の所持品
- 芥子瓜(12個)
- 茜毛の毛皮
- 腰弓
- 躍字の矢(3本)
- 小刀
- 身分証
- 路銀(けっこう増えた)
- 火精霊の宿る小石
- 算盤
- 帳面と筆記具
>芥子瓜(からしうり)
大延国でひろくみられる食材
地球で言う瓜のようなヒョロ長い実で、表皮がやや固い
実はそのままでも食べられるが、やや辛味がある
種は激辛で、香辛料としても重宝される
表皮は弱火でじっくり加熱する事で柔らかくなり、食に適するようになる
地方によっては蔦も漬物のようにして食べる
【トウナ、羅津玄亀にて】
>→徒歩で羅津玄亀へ
流石はゲートの自由が許される大ゲート祭かな、港に並ぶ旅船の数は日ごろの倍ほどあろうか
よくよく考えるとトウナの持つからしの量は乗り物に持ち込むには多い多すぎる
下手をすれば荷物料金を取られてしまう
トウナはこの港町でからしをいくらか売り減らそうと思った
「ほウ、コは中々のカらしですナ。 丁度、ボウアンコウの漁船が戻ッて来タとこロ
今かラボウアンコウノカラシアンカケキザミカラシコロモヤキとしテ調理ガ始マる
もシよろシけれバ、そのからシ、私が幾らカ買取らセてもらウがいかガかな?」
丁寧な物腰の恰幅のよい鮫人の商人が弾いたそろばんの額は村に買い付けにくる商人の倍の値だった
トウナはふたつ返事で袋の半分を鮫人商人に卸した
「ありガとウ。 この先ニよき商イが再びあラんことヲ」
>今度こそ竜車に乗る?
竜車と言っても規模は様々。まるで陸をいく船のようなものすらあるのだ
お金のない庶民は三刺竜(トリケラトプス)という亜竜の竜車に乗る
そんなに乗り心地は悪くない。ただ、遅い
ゆらゆらと揺れて大都を目指すのも悪くない
が、羅津玄亀まで来たのだ
それこそ乗り心地に目をつぶれば、船旅だってできる
>それこそ乗り心地に目をつぶれば、船旅だってできる
陸か海か…選ぶに不自由しない路銀の集まったトウナは思案する
半分上の空で市場を散策していたトウナの耳に飛び込んだ呼び声が彼女をはっとさせた
「世にも珍しい地球の品々だよー! 大門祭様様!どっと新商品が入っているよ!よっといでー!」
「チキュウ?確か門の向こうの世界…」
トウナはふらふらと引き寄せられるように呼び声のする方へ引き寄せられた
トウナの目に入った地球の品とは?
>ゴスロリドレス!
村一番の商家の娘の結婚式でも見たこともない華々しい服…
「しかしこれでは動きづらいのでは…」
村では芥子瓜作りや狩を営むトウナにとっては華よりも動、機能性こそ魅力
服かけにチキュウの服を戻すとトウナは再び並んだ品を見る
トウナが興味を持った品とは?
>トウナが興味を持った品とは?
「不思議な道具だ。精霊が針を動かしているのだろうか
それにしても何故?羅針盤のようにも見えるけど」
「時計なー それ時刻がわかるんだよ」
「陽の高さを見れば瞭然なのでは」
「文字盤を見た方が早いよ」
そんなものだろうか
>そんなものだろうか
店主の言うとおり、確かに時計というものから聞こえる微かな音は正確な間隔で繰り返されている
しかし ──
「店主、なにやら盤の中にいる様子だけど」
店主がはっと時計を見ると、どうやって入ったのか小さな光精霊が文字盤を回る針にぶら下がったり押したりとはしゃいでいる
「こら!悪戯するな!」
店主が時計を手で覆う
『わー暗いよーいやだよー暗いよー』
指の隙間からゆらゆらと光が漏れどこかへ消えていった
トウナがこれは?と思った品は?
>トウナがこれは?と思った品は?
「あ・・・これ欲しい」
「やあ、これはお目が高い
そいつは
クルスベルグの
ドワーフたちも感嘆して
マネて作り始めてるってウワサのものさ
もちろんそれは地球産のものだよ」
ううん。どうしようか
>ううん。どうしようか
開いたり閉じたりと目を輝かせて十徳ナイフをいじるトウナの横から不意に声が
「うん。それは日本製だから買って損はないと思うよ」
背…は低い。やや体には不釣合いな大きな不思議な装束を着る
ノームの少女
「クロトの後を追いかけて大延国にやってきたものの…ドコに言ったんだ?」
少女は店主に色鮮やかな小さい絵画を見せて何かを尋ねていた
店主が分からないと首を振るとノームの少女は小さく会釈をする
「欲しいのなら今すぐ買うべきだね。分かる者が見るとソレがイイものだとすぐ分かってしまうからね」
少女の言葉がトウナの背中を強く押した。買う?買わない?
>買う
自分用の小刀があるから必要ないのでは、とも思ったが
村の誰かへの土産には丁度よいだろう
「この小刀をひとつ貰おう」
「はい毎度。お嬢さん可愛いからちょっとだけオマケだ」
>「はい毎度。お嬢さん可愛いからちょっとだけオマケだ」
代金を受け取った店主が合わせて差し出したのは小さなやわらかい感触の瓶の様な小鉢のような
「刃物に塗れば錆び付くのを防げるよ」
ぬめっとした油脂。獣の脂の粘性が増したようなものだった
被り物で顔はよく見えないが、毛の薄さ、短い耳。店主がいわゆるチキュウヒトなのだろうかとふと思うトウナ
地球の品を購入!オマケも入手! 金にはまだ余裕があるが店を後にする?それともまだ物色する?
【トウナは港町】
→店を後にする? それともまだ物色する?
トウナはゲートのある門市城への【足】を探すために店を後にした
買った十徳ナイフが余程気に入ったのか、あれこれ出してはしまい出してはしまいを繰り返している
『刃物は意味もなく出すもんじゃないぜ パリポリ』
背中からひょこっと顔を出した小さなサボテンが警告する
確かにその通りと、トウナは小袋にナイフをしまった
船着場にやってくるといくつか船が並んでいる
どれも大ゲート祭のピストン航行らしく行き先は上手い具合に門市城に近い港町である
トウナの目に入った船はどんな船?
【トウナと海獣船 ルート】
トウナの目に入った船はどんな船? →海棲生物に曳航された大型船
海の生き物が引っ張る乗り物は異世界ではスタンダードである
トウナはぬるっとした巨大なウナギの側で腕を組んでいる魚人に目が行った。船長だろうか?
「もしすみません。この船はいつ出発ですか?」
トウナが尋ねると金槌のような頭部が斜め45度に傾き応える
「うーん、今すぐにでも出港したいんだがなぁ。こいつが腹を空かせちまって
このまま出港しちまうと途中で餌取りで船をほっぽってどっかにいっちまうかも知れねぇんだ」
船着場の餌屋を見ると、先に出港した船が買い尽したのか【売切れ御免】の札が提げられている
「そうだ狸の嬢ちゃん。見たとこ狩とかやってそうだし俺と一緒にそこの岸でこいつの餌取りに協力してくれねぇか?船賃もまけさせてもらうがどうだい?」
船長に協力して餌取りをする? 他の船を探す?
船長に協力して餌取りをする? →餌取りしよう
「いやぁ助かるよ。うちの客船仕事も今回の便が最後でな
早く終えてドニーに戻らないとペンギン船長にドヤされちまうんだ」 「トサカはすでに立ってやすけどね!」
船員の合いの手に苦笑で返す船長。話によると二日ほど予定から遅れているとのこと
「さぁて採るか!」
打ち付ける波はまだ向こう。磯で手かごを渡されたトウナが首をかしげる
「あいつの餌は海苔なんだ。よし野郎共!容赦なく毟り取れ!」
『仕事ってのは大抵が地味なものさ。潜って危険な魚を獲るよりはマシってもんだパリポリ』
確かにそうだ。トウナは貸与された麦藁帽子を被ってひたすら海苔を摘んだ小一時間もすれば全員の籠はいっぱいになった
「よし。これであいつも次の港までは持つだろうぜ」
───
「おーおー美味そうに食ってやがる」
みるみる内に籠が空になっていくと巨大ウナギはカン高い鳴き声を発して身を震わせた。 船員がウナギの長い髭を曳船縄に結びつけると出航の準備が整う
「助かったよ嬢ちゃん。船賃は半額にしといてやるよ!」
ウナギに牽かれて船着場を離れた船は一路門市城の北西の港へ向かった
『潮風はちょっと苦手でね。荷袋の中で船旅を堪能させてもらうよ』
羅津玄亀を出航して早々に針樹人は袋の中に退避する
片や、海へおいそれと行けない山村で暮らすトウナは行く先より吹き付ける潮風を浴びて新鮮な感覚を楽しむ
鼻いっぱい吸い込むとむせばんでしまったが
「ん?北東の方角に怪しい黒雲が? おい!何か見えるか?」
金鎚頭の鮫人船長が帆席でうとうとしている蝦蛄人を一喝、起こす
「へっへい、今すぐ! ず~~~~む…
ミズハミシマの方向でやんすね、何やら空が雲で覆われてやす」
「いやな予感がするな…早く先の港へ向かうとするか。 おい!十六夜目鰻のヒゲを張れ!加速するぞ!」
船員十数名がかりで太い縄を引くと合わせて鰻の髭がピンと張る
船はみるみる内に加速し波を切り進む …がそこに!
「!?何だあれは?!」
船長が進路方向上に発見したものは一体? 魚類?軟体動物?その他?
【トウナの海上大決戦】
船長が進路方向上に発見したものは一体? 魚類?軟体動物?その他?
→昼間ならクラーケンサイズの大王烏賊か大章魚
「海の中から…大木が突き出してきやがる!」
船から百メトルも離れていない先で次々と海面を破り無数の大木…触手が生え伸びた!
「舵を切れー!あれに突っ込むとバラバラになっちまうぞー!」
髭縄を思いっきり引き、船舵をその逆にきると船はその90度旋回し触手の森への突入を回避した
「丘の見える海域でなんてモンが出てきやがる!? 何かに追われて逃げてきたのか?!」
相変わらず怒号で次々と指示を出す船長は、伸びる触手の多くが傷つき、中には千切れているものもあるのを見やる
『失った体力を回復するために獲物を求めているのかもな。勿論獲物というのは私達のことだが』
船柵にしがみ付くトウナの荷袋から顔を出した針樹人が冷静に分析する
「船長!あいつこっちに迫ってきやすぜ!」
哨戒から操帆へ降りてきた蝦蛄人が目を回して叫んだ
「知るか馬鹿!そんなことより舵を右に…らりあっうぇっ!?」
ズドーン! ドシーン!
船尻から衝撃が轟く!追いつかれた!
全速力で引き離す算段の鰻船であったが、回頭のロスの間に触手の主が追いついたのだ
次々の甲板に雪崩れ落ちる触手!触手!触手!
乗客の避難もギリギリで、船倉への扉を激しく触手が打ち鳴らす
「兎に角斬って斬って切りまくれぇ!触手を追い払えぇ!」
刀剣を抜いた船員が襲い来る触手へと飛び掛り斬り付けるも次々と押し寄せる物量を抑えることは出来ず、遂に帆柱に取り付かれる
「帆をやられたら一巻の終わりだ! 風を受けれなくなったら逃げ切れねぇ!」
金鎚頭から汗を噴出しながら、危機的状況に何故かはしゃいでいる風精霊と交渉する船長
「こうなったら…」
船倉に入り遅れたトウナの目の前で帆柱に絡みつく触手。しかしよく見るとそれはとても傷ついている!
トウナはどうする? 光躍の矢を射る? 芥子瓜を使う? 小刀で斬りかかる?
→芥子瓜を使う? これしかないやろ
トウナの頭で走馬灯が回る!思い出す!かつて狸人の戒めとして語られる逸話の中で横暴の限りを尽くした狸人への仕打ち!傷口への ───
「えーいっ!」
トウナは村でも腕っこきの芥子瓜作りであり、その処理にも長けていた。何が必要で何が必要でないのか、それを瞬時に判断して選り分ける
荷袋の凡そ半数の芥子瓜を小刀で裂き割ると、普段は商品とならないので避ける“芯に近い紅種”を集め掌で一気に磨り潰す。 赤く赤いドロリとした塊が帆柱にまとわりつく触手に開く傷に擦り込まれた!
ゲソォオオーーーーーーン
傷口から真っ赤に染まりあがった触手が縦横無尽に暴れだすのに合わせ、他の触手も暴れ始める
「触手が退いていきやすぜ!」
『ふむ。襲(く)るぞ』
針樹人の声の次、トウナは物筒から残りの全て、三本の光躍の矢を一度に構えた
ザッバァーーーーン!
触手が全て退いた瞬間、海上へ巨大なえら呼吸の猪の頭が浮上する!
シュビビビーーーン!!
それを計っていたかの様に三本の矢を放てば、大口を空ける猪の眼前で眩く弾けた!光の倍の倍!
「船長!今のうちに!」
地鳴りのような咆哮で海上海中と猪の頭に触手の生えた巨大海獣がのた打ち回る。その隙を突き海域を離れた鰻船
「先輩!助かっちゃいました! あの狸さんすごいつよいです!」
「うーん、正直狸人はノーマークだったから驚きだね。一晩ご一緒してその肉体のしなやかさとか研究したいね」
安全な距離が取れたと船倉の扉が開かれると、それまで生きた心地のしなかった乗客達が次々と甲板に出てきた
「でも無敵のクーリエさんならどうにかできてたんじゃないんです?」
「まだ夕暮れに片足突っ込んだ程度だから出てこれないかなー」
そう言うと左右にぶら下がったお下げの一つが傍らに置いてある大きなジュラルミンケースをゴンゴン叩いた
「いやぁ本当に助かったよ。海賊だってのに申し訳ない。貴重な矢まで使わせちまった」
躍力の宿る道具は、大体が一度使用するとその力を失うのだ
宿る光躍の力を最大出力で一瞬間で放出した矢は、例え回収したとしてもその力の全てを失っているだろう
「いえ、あのままですと全員海の藻屑でしたから。助かっただけでもよしとします」
数年前に村を訪れた名のある女性に付き従う従者の翁より、逗留の世話の謝礼としてもらった四本の光躍の矢はその役目を立派に果たしたのであった
「「へへへ~~」」
トウナの前に躍り出た船員数名が手に手に差し出す。少し生臭い
「そのお礼と言っちゃなんだが、さっきの騒動で船員がいくつか戦利品を切り取ってな。好きなものを持っていっておくれ」
トウナの目の前に並んだ海獣からの戦利品を選ぼう。 吸盤付き触手の切れ端・親触手の内臓・海獣の歯片
→海獣の歯片 これとかどうだろうか
「では、その海獣の歯片をいただきます」
「海獣が暴れて錨にでも頭を打ち付けたんだろうな。引き上げた錨にめり込んでいやがったものさ」
雲母の欠片か肉厚のある一枚岩か、乳白色で光沢のない骨材をトウナは受け取った
トウナは芥子瓜の半分と光躍の矢を三本失い、海獣の歯片を手に入れた
「ちょいと寄り道はしたが夕方には到着できたぜ。 しっかしこの船はちょいと修理しないといけないが」
助かった安堵半分と更にドニーへの帰還が遅れる残念半分の面持ちの鮫人船長
空は夕陽に染まり海面を赤く染め上げる。トウナは何やら騒々しい港に到着した。 門市城までは陸路でもうすぐである
トウナの現在の持ち物
•芥子瓜(6個)
•茜毛の毛皮
•腰弓
•小刀
•身分証
•路銀(船賃で多少減った)
•火精霊の宿る小石
•算盤
•帳面と筆記具
•十徳ナイフ
•鉢植え付き針樹人
•海獣の歯片 ←NEW!!
【トウナと二つの船 ルート】
トウナの目に入った船はどんな船? →ジャンク船『燕青号』 狸人たちが好んで使うドロの船(セラミック)
港には国色様々な船が並んでいる
海から離れた村に住むトウナではあるが、家で聞かされることの多かった御伽噺にも出てくる輝泥船が目に入った
すっきりのっぺりした輝泥船の隣には、対照的にしっちゃかめっちゃか何でもくっつけてこさえたような鉄船
「おうおうおう!そんな土くれの船で海をいけるってのかい?縁起でもねぇ!俺っちの船の横につけるんじゃねぇよ!」
やたら陽に焦げたゴワーフが語気を荒げている
「この洗練された機能美が分からないとは山の種族はどうしようもないお馬鹿さんだポコ
そんな子供が裏庭で作ったようなゴミ山がポコの船の隣にいると品位が下がって客がこなくなるポコ」
まるっと肥えた辮髪の狸人が煙管をジャンク船に向けるといよいよ緊張感が限界に達する
「俺っちの『燕青号』をゴミ呼ばわりとわ~!」
二人の間に入って止める? 他の船を探す?
二人の間に入って止める? →止めよう
「ちょっと喧嘩は駄目ですよ。ほらあそこ、役人がこっち見ていますよ」
『お互い自慢の船なんだろう?それでいいじゃないか。誰かをけなしたところで自分の価値が下がるだけだぜ パリポリ』
トウナが二人の間に入って役人の方を指差すと、二人の船長はドキっとして居住まいを正す
大延国、特にその都や町は治安が行き届いている
トウナの住む田舎村でさえも週に一度は町の役人が駐在所に報告を受けにくるほどだ
とりあえず両方の船を見比べてみる
大延国の炎を使って土精霊が精製した特殊な泥を固めて作った船は水の滑りがよい
もちろん泥だけでなく骨組みもちゃんと中に仕込まれているだろう
一見すると無造作に積み重ねられた鉄屑の山に見える船だがじぃっと見つめるとそれが見かけの判断だと気づく
ところどころの鉄窓や蓋が開くと中から精霊が顔を出し、隣の蓋を叩く
するとそこからまた精霊が顔を出し何か言葉を交わして両方引っ込む
細い隙間から覗く内部にはクルスベルグお得意の【ルーン紋様】が光っていた
泥船を選ぶ? バラック船を選ぶ? 他の船を探す?
泥船を選ぶ? バラック船を選ぶ? 他の船を探す? →陶器船で行こう
トウナは狸人伝統の輝泥船に興味を持った
「ポコの船を選ぶのは分かってたポコ。狸人は泥船に惹かれる宿命なんだポコ」
狸人の船長が煙管をくゆらせ船に登る階段を指し示す
トウナの他にも後から客がやってきて列は泥船へと昇っていく
ふと燕青号の方を見ると大胆な薄衣が不釣合いな褐色の狐人の少女を肩車する人、地球人の男が乗り込んでいった
バラック船のあちこちから火精霊が飛び出し少女の周りをぐるぐる踊るとバラック船の煙突から勢いよく蒸気が噴出す
「では出航するポコー」
船長が腹包ならぬ小太鼓をドンコドンコと鳴らすと一斉に獣人の漕ぎ手が動き始める
滑らかで輝く泥の表面は包丁で豆腐を裂くように静かに波も立たせずスゥーっと進んでいく
『泥船に乗るのは初めてだが、これは侮れない快適さだな パリポリ』
問題がなければ夕方までには向こうの港に着くだろうと船長は自慢げに説明した
【トウナのあれこれ】
>乗る
竜車は大延国の大動脈とも言える金羅街道を中心に走っている
地球で言うバスのような交通手段だ
(ちなみに最も重要視される交通網は、言うまでも無く船だ)
その駅舎のひとつに行ってみて、トウナは残念な事に気付いた
大都に近いとは言え、ここらはまだまだ田舎
今日の便は全て出てしまっていたのだった
→宿場町へ行く
>→宿場町へ行く
「これまた大層なフクロを担いでらっしゃる。 祭りにあてこんで一山あてるおつもりですかな?」
宿場町へ到着し猫バスから降りるトウナの後ろから声がかかる
隆々な体つきのフクロウ人がトウナのフクロから落ちたからしを差し出す
「いやぁ今日中に行けるかと思ったんですけど便が終わって今夜は一泊など考えてたところで」
「ホウホウ、よき商いには無理は禁物。 休んで機をうかがうのも立派な一手でしょう」
フクロウ人と挨拶を交わし、トウナは宿場町へと入っていく
>フクロウ人と挨拶を交わし、トウナは宿場町へと入っていく
>ところでトウナってどんな子?
宿場町である壁花村の宿に着き、寝台に荷物を置いてトウナはようやく一息ついた
村から出てきてまだ1日だというのに、やはり旅は疲れるものだ
明日は早起きして竜車の駅に行かなければ
トウナは部屋に備え付けていた鏡を見た。そこに映った姿は?
鏡に映るのは、なんとも傷だらけの顔だった
それも仕方がない。農作業の無い冬期間は塞王に出て
傭兵まがいの事をしてきたのだから
山野で狩りをしている事もあって、弓矢の扱いにも長けている
意外と重宝されていたことも思い出した
さあ、寝るとしよう。明日は早起きせねば
>さあ、寝るとしよう。明日は早起きせねば
「トウナや… トウナや… 目を覚ますのじゃ…」
深い霧の向こうで誰かが呼んでいる。目を凝らすとそこには一昨年亡くなった祖父の長いひげが揺らめいていた
「あつつっ!?」
トウナは寝床の下から炎が出ているのを肌で感じ飛び起きては外に飛び出た。 何と階下の部屋が燃えていたのだ
『消すよー消すよーどんどん消すよー』
一斉に水精霊が炎に飛び掛ると、宿から噴出す炎は見る見る内に煙となった
横を見ると宿主に頭を下げる狸人が…何故か燃えている
「ちょっとぉ、貴方寝る時くらいはその炎を消すことはできないのぉ?」
「消えたら仙力失うしワシ」
「お客さん…流石に燃えっぱなしの人は泊めれませんよ…」
項垂れ燃える狸人は銀髪の狐人の鈴の音で動く大勢の屍人に担ぎ上げられ運ばれていった
「やっと野宿から開放されると思ったのにぃ」
トウナは別の部屋に案内され、寝なおすことになった
【滋養強壮卵】
見た目とかサイズとかまんま地球の栄養サプリでさ
「まぁ、これでも飲んで寝てろ」
って知り合いに渡されて
「あんたにしては用意がいいじゃない」
って数粒口に含んでそのまま水で飲み下したタイミングで
「あぁ、マセバの蟲の卵だ、知り合いの商人から分けてもらったんだ」
ブフーーーーーーーーーーッ!
と盛大に噴き出すところまで脳内再生余裕ですよね
「いらっしゃい、滋養卵はいかがかね?」
港近くの市場には様々な露天が軒を連ねているが、その内の一軒はおそらく薬や薬の材料になるものを専門に扱っているのだろう、見慣れない物が樽や麻袋の中に詰められていたり、あるいは吊るされている。
「すみません、滋養卵ってなんですか?」
「旅姿をしているが、旅の経験は浅いと見える、ほれ、滋養卵というのはこういうもんだ」
そう言って店主が手のひらの中に広げて見せたのはやや茶色がかった黄色い楕円の粒
「これ一粒で一日何も食わんでも歩き通すことができる優れ物だ、旅のお守り代わりに数粒持ち歩くのは旅仕事をしてる者ならよくあることだ」
そう言って店主は手のひらに広げた粒を一つ摘まんで見せる
【私と黒ブチ】
「にいさん護身用に一本どうだい?」
そう言って声をかけて来たのは髪も髭もボサボサな小柄な男だった。
「いえ、そういうのは・・・」
「腰の下げておくだけでも物取り避けになるぜ?今なら安くしといてやるからよぉ」
「いえ、そう言われても・・・」
異世界に来て早々のトラブルに私は困惑し、これは早々にガイドを見つけなければと決心した。
「そうだね、このような安物をさげているとむしろ侮られることになる」
横から割って入った声に商人はむっとした顔をして振り向き、びくりと凍り付いた。私もほぼ似たようなものだったろう。
黒ブチの柄をした猫人…なのだろう。猫でいえば母国にごくありふれた和猫の雰囲気だし、どことなく落ち着いた穏やかな容貌は人好きのするものだろう。
ただ、棺桶を背負っている。その一点がすべてを台無しにしていた。
「おや失敬、商売の邪魔をする気はなかったんですが。ですがせめてもう少し質のいいものを薦められてはどうでしょう」
棺桶猫(仮)の善意そのものといった物言いに毒気を抜かれた商人が「そ、そうか」といってもたもたと別の刀を出そうとし始める。と、それを見計らったように棺桶猫がすっと私の手を引いた。
あ、という暇もあったかどうか。人ごみの中をするすると手を引かれ、気付けば件の商人を見失い2ブロックは離れた場所に連れて来られていた。
「気を付けなさい、旅人さん。ああしておのぼりさんに護身用にと肝心の時に抜けないよう細工した刀を売りつけ、それを目印に盗人をけしかけるなんてケースもあるんですよ?」
そういうものなのか。
「お・・・クソッ!人の客を横取りかよ!」
突然現れた猫人は彼の目の前で客の男の手を引くと、そのまま人ごみの中へと駆け込んで行き、男はしばしポカンとした表情をした後に顔を顰めてボサボサの髪を掻き毟った。
「あぁ、クソ・・・あの兄ちゃんならコイツが良しとしそうだったんだがな・・・すまねぇな、またしばらく俺のところに居てくれや」
そう言って男は背負った袋から一本の短剣を取り出し、まるで誰かと会話するようにそれに向かって語りかける。
「ん?そうか、もう少しだけ俺と一緒に居てくれるか、そうかそうか・・・」
男は短剣の鞘に耳を当てウンウンと嬉しげな表情で頷き、再びその短剣を袋の中に戻すと、もたもたとどこか見るものを不安にさせる動きで行きかう人ごみの中へと消えていった。
【十津那飲み会爆発】
「おーっす久しぶりー」
全てのゲートが連結するこの大ゲート祭にあわせ、
俺達は久々に一緒に飲みに行こうという話になった
今日は俺とヤマカ。あとヤマカが連れてきた
ヤマラジディレクターのララ・ゴールドマンさん
ずっと異世界に渡っていた犬塚に奥山さん
例によって浮田と、俺は初めて会うツレの男
(体の半分くらいが鎧。スラヴィアンか?こいつ)
あと、たまたま都合のついた新聞部と
新聞部についてきた守屋
それに杉浦さんに弓橋で全員だ
「かんぱーい」
自分の事を棚に上げて言うが、みんな飲み方が酷い
特に犬塚が酷い。いつの間にあんな大量に飲むようになった
杉浦さんとヤマカがうわばみすぎて怖い
あと、浮田がもう酔い潰れた
「初めまして。と、お久しぶりです。絹糸正義といいます」
浮田が連れてきたスラヴィアンまがいが挨拶してきた
「会った事あったっけか?」
俺がそう言うと、絹糸を名乗った男の半分を覆う
鎧の一部がバシャッと音と立てて開いた
『お久しぶりです。川津さん』
片平エイグスだった
「・・・何してんの?」
『この青年は実に勇敢な人なのです
車に轢かれそうになった子供を助けようとして
自らが犠牲になりかけた浮田さんを身を挺して守ったのです』
「うん。うん?」
『そして彼の半身はボロボロになり、このままでは死ぬ
その時、私は彼の半身と同体となったのです』
「要はウルトラマンです」
「スラヴィアンって何でもアリなのかよ・・・」
『能力には制限がつくようにはなりました。
今の私では戦車と互角程度でしょう』
「パーマンみたいなもんです」
「俺の知ってるパーマンは、こんなゴツくねぇけどな」
「はいは~い!宴もたけなわではございますがぁ~
ここでちょ~っとヤマラジにご協力ねがいまぁ~っしゅ」
異常なハイテンションでララさんが立ち上がった
「名付けて、第1回ラヴラヴしりとり大会!
罰ゲームはこの場で好きな人にプロポーズ~!」
何その企画
俺は周囲を見渡したが、酔っ払いしか居ないこの場に
この企画を制止する者は一人もいなかった
「ではわたくしから。『ヤマラジ』の『ジ』」
ララさん始めちゃったよ・・・
「ジントニック~」
ヒックとか言いながら杉浦さんが答える
「九谷焼。『き』な」
つとめて冷静な様子で弓橋が答える
「記事」
「・・・『じ』攻めでもするつもりですか
まったく。『ジークムント・フロイト』『と』ですよ」
まるで漫才みたいな調子で、守屋と新聞部が答える
「土佐!土佐なんじゃき!アハハハ・・・」
「何で土佐?・・・ええと、サーバー。ビールとかの。次は『あ』で」
すっかり酔いの回った浮田と、絹糸が答える
そして珍しくお酒を飲んでない奥山さんが言った
「あかちゃんができました」
次は『た』か・・・うん?
「タ、タイム!ちょっと待って!何だって?何だって?」
「って言われてもなぁ。そういう話なんだって」
平然とする奥山さんと犬塚
「そもそもミズハミシマにずっと行ってたのも、結婚するためなんでしょ?」
ヤマカが5合目の日本酒を飲み干しながら言った
「おとうさまが5つの宝物をあつめるまでけっこんはダメといいだしまして」
「で、2年かけて全部集めたって訳だ
結構手伝ってもらったけどな。ウチの大学にいる笛野ってヤツに」
「ワイバーンのりなんですよ」
マジか・・・本物のリア充ってのは、こういう事なのか・・・
「それはそれとして、偶然にもしりとりは継続中よね
次は『て』だから~・・・『テンちゃん!』」
ヤマカが満面の笑みで答えた
「それじゃあ罰ゲームはじめまーっす!テンちゃん結婚しよう!」
昔、しりとりで結婚を誓う宇宙SFアニメを見たなぁとか
俺は薄ぼんやりと思い出していた
「うわばみ」
しりとり継続中・・・
終わり
【星空の夜】
頭上に星銀の雫が降る
これほど幻想的なものは生まれて初めて見る
地球にもこれほど星の美しい土地はあるのだろうか
「『星の路』が輝いているな」
自分の隣で空を見上げた猫人が呟いた
地球での仕事に嫌気がさし、異世界に
あてのない旅に出た俺に何故か同行している
「『星海竜車の伝記』って知ってるか
知らないか。地球人だものな」
どんな話か尋ねてみた
「悲しい別れと決意の話だよ
星海を征くものは全てこの世ならざるもの
愛しい人は星空に還った。そういう話だ」
猫人はそう言うと、木製の琴を弾きだした
何度聞いても眠くなる歌声だ
きっと子守歌なのだろう
「今は寝ておけ
いつかは起きる
出会いと別れが旅なのだから」
最終更新:2014年07月03日 01:38