「デカいシノギの匂いがするな!」
ラケルの炙り(トマトビネガーソースのせ)をやたら濃い顔で頬張る
モルテ。
「どうしたのですかいきなり。ほらモルテ、もみあげにソースがついちゃってますよ」
調理の火で縮れたのであろうかくるくる髭の恰幅のいい猫人店主が次々と出してくるラケル料理にモルテ以外の客もいご満足の表情。
「いや、ね?これだけの料理をどんどん出せるってことはもうバカ売れで利益もうっはうっはでっせぇ~~!!なんじゃない?」
「そうですね。アデーレ領は交易や観光収益での貢献度がいつも上位に入ってきていますね」
スラヴィアでは生き甲斐を失えば消滅してしまうスラヴィアンのために様々なシステムがある
それの最たるものが“饗宴”システムである
スラヴィアを分けて統治する数々の領地、領主達はあらゆる場所とあらゆる様式で戦い、その戦績により更なる神力を授与されたりなどするのである
しかし、大
ゲート解放が契機になったのか饗宴の姿も形を変え今では戦闘だけではなく領地の隆盛による収益を国に納めたり
領地の繁栄そのものが饗宴のポイントとして加算されるようになったのである
これにより戦闘の苦手な領主達にも饗宴上位に入る余地が生まれたためにスラヴィアはより活気付いたのである
「ところでモルテ、その喋り方は何ですか?妙な強みを感じますが」
「いやぁヤフヌールん家で面白い本をみつけてサ、その中の作品の一つの主人公の決め台詞みたいなものなのさ」
「モルテは本当に“おっ?”となったらすぐに影響されちゃうんですね」
「もるもる。でもシノギは饗宴に重要だよ?僕ぁ流行ると思うネ!」
「この前はことあるごとに“不夜城!”とか言ってましたのに」
「大きなシノギの匂いがするよ!」
思わず声のした方へ目を向けると、そこにはラケルの炙り焼きと照り焼きを交互に頬張る給仕服の
ノーム少女がいた。
小さな体に似合わずもっしゃもっしゃと大きくほっぺたをふくらませている。
「何だよラニ、そのシノギって」
「シィちゃんシノギだよシノギ!店にもこんな料理があればもっとお客さんを呼べるじゃない!」
「そりゃそうだけど、スラヴィアから店までどうやって材料を運ぶんだ?運賃だけで赤字だっての」
「他所の国なら幽霊船便で安く運べるよ。でも受け取りが夜中だけというのがちょっと不便だけどね~」
相変わらず口をもしゃもしゃさせながら盛り上がるラニとシィのテーブルの後ろから真紅のドレスの優衣が顔を覗かせた。
「だってさシィちゃん!これ早速マスターに話そうよ!」
「ラニはほんとこういうことになると目の色が変わるよね」
「イイ匂いがしたから覗いて見ればこれは中々… 店主、こっちにもラケルの炙り焼きを一つにゃ」
「あいよ」
どすんと置かれた大きな皿にパンとラケル。早速ラケルの肉を刻んで頬張る商人猫人サバーニャ。
「むむ!これは!」
「デカい?」
「シノギの?」
「匂いがするにゃ!」
- いい感じにIQ下がってるな・・・ -- (名無しさん) 2015-06-17 00:36:32
- 人も神も混ざってわいわいするのは楽しそう。神にはある程度メディア規制をかけないと思いつきでとんでもないことをやらかしそう -- (名無しさん) 2015-06-19 02:36:49
- シノギって語呂いいな! -- (名無しさん) 2015-06-19 22:58:22
- モルテはイブニングとかゴラクとか読んでそう。シノギの匂いあるところに商人の影は必ずあり -- (名無しさん) 2016-04-03 13:20:57
最終更新:2015年06月16日 23:48