「大バトル大会一回戦を振り返るのも後半戦。審議侯キエムです」
「力と力のぶつかり合いもあれば意外な展開もありと息つく暇もありませんでした!赤い山脈(レイライン)です」
「試合に並び立つ様子からは想像もできない戦いもあり勝敗も読めないものばかりでした」
「全員の戦いをもう一度見たくなる、全員を二回戦に進ませたいという気持ちばかり膨らみました!」
「では、そんな数々の激戦を今一度振り返ってみましょう」
ネビオラ ○ ― ● パン・ダー・グゥレイトォ
「
ラ・ムールに潜むマセバズークが生み出した狂喜、闇医者ながらもその実力は未知数であるネビオラ」
「ラ・ムールの平和を守る白と黒の破壊の化身!民から慕われるまん丸ヒーロー!パン・ダー!」
「怒涛の蟲技による攻めを尽く叩き返すパン・ダーの勝利かと思われましたが試合は意外な結末を迎えました」
「何ですかね?どんな強者にも何かしらの弱点があるとかそういうものですか?」
「それまで全く攻撃が効かなかったパン・ダーが突如狼狽し自ら場外へと脱したのでした」
「ネビオラの自らの身を賭しての奥義により勝利を掴みました」
バルバンクール ● ― ○ ラニ
「選手紹介で読む限りではどう考えても非戦闘員、傷の一つもつけること叶わぬ
ノームの少女のラニ」
「片や
ドニー・ドニー海賊団の中で頂上を務めるラウダフル海賊団の懐刀。屈強な
オークの二刀剣士バルバンクール!」
「試合形式は当事者に一任されるとは言え誰の目にもラニの勝ちの目はなしと見えたのですが…」
「試合開始の掛け声と共にラニが発動させた大会限定加護“呼び鈴”!こことは違う場所から予め選定してある戦士を召喚する技!」
「現れたるは巨漢のバルバンクールよりも更に頭一つ大きな
オーガの男、ラニが給仕をしているフタバ亭の主人シメイです」
「互いに一歩前に進むや突如始まる乱打戦!疾風の如く切り裂く二対の細剣!岩をも瞬く間に砕く二本の粉ひき棒!」
「凄まじい圧力の台風の中で笑みを浮かべる二人の時は終わることなく続くと思われましたが、それも突如起こりました」
「呼び鈴の効果が切れたのでしょうか、何とシメイが消えてしまったのです!ラニ大ピンチ! …と思われたその時!」
「すかさず次なる呼び鈴にて召喚されたのは非対称の半身が合わさる猫豹人にも見えるスラヴィアンブレンダ」
「すかさず鋼鉄製のトレイで応戦の構えを取りましたが何故かバルバンクールは剣を鞘に納めたのでした!敗北宣言か?!」
「“女性に剣を向けることはできない”と一言で舞台を降りました。何という紳士、揺ぎ無く貫く漢の信条」
「かくして勝利はラニの手に!」
ディエル ○ ― ● ティータ&清浄
「太陽神の国の戦士ディエルと屍の楽園の貴族と従者であるティータと清浄。舞台に林を指定しての試合です」
「あくまで勝ちを獲りに攻めるティータと清浄を持ち前の戦闘経験で迎え撃つディエル!」
「場を最大限に活用し連携することも素晴らしいですが、持ち前の身体能力を更に駆使して繰り出す体術は人間の評価を変えるほどでした」
「一進一退、しかしそんな戦いすら楽しむディエルの底なしのオーラが遂に爆発しました!意図してかしないでかその光が決定打になりました」
「あれは恐らく太陽神の力でしょう。その力による神力への影響を危惧してか、主人を思ってのことか清浄は降参を宣言しました」
「あのまま戦っていればどのような展開になっていたのでしょうか?という惜しさもありましたが、勝負は決着、ディエルの勝利です」
岩窟王&監獄姫 ○ ― ● サバーニャ
「そして一回戦最終試合は
スラヴィアの誇る最高戦力が一角岩窟王とその娘、監獄姫と商人の間では知らぬ者なしとまで言われる鯖猫商会の主サバーニャ」
「この試合もどう見ても岩窟王側の一撃で決着か?と思われましたが、先の試合でも似たような光景がありましたので期待は膨らみます」
「そして大方の予想通り、試合開始と共にサバーニャが“商品蔵”により己が商品を取り出し使います」
「身体能力の強化と意外な剣術と岩窟王の戦意の低さからか試合は思わぬシーソーゲームに。何度かサバーニャを脅かす攻撃はありましたが、その度に取り出す商品によって窮地を脱します!」
「しかし岩窟王の体力は無尽蔵とも言え、戦いが続いてもサバーニャが倒すのは不可能でしょう。そこで飛び出してきたのが何と商品は商品でも人、傭兵でした」
「次々と舞台に現れては岩窟王をリングアウトさせんと押し出す兵!兵!兵!」
「財力により有する商品を呼び出すということでサバーニャ側にも無尽蔵の力がありました」
「これでもかと現れる勢力に、このままいけば岩窟王が?と思われましたがその予想を越ええう力を見せたのは岩窟王でした!」
「日々地の底を掘り続ける地の主、大地を知る者。地と一体化したかと思うようなその体、繰り出す怪力は大地の振激そのもの」
「岩窟王のカウンター一撃により舞台に溢れかえっていた兵全てと一緒にサバーニャも場外に弾き出されて決着となりました」
「負けたにも関わらず、良い宣伝になったと御満悦のサバーニャが印象でした」
「そして二回戦となります」
「一回戦を勝ち抜いた猛者による試合は更に激しいものになるでしょうか?!期待しましょう!」
- まさか一年経ってから試合の続きが読めるとは…このまま試合の結末まで行くのか!? -- (名無しさん) 2016-09-05 15:21:56
- 一回戦の試合はSSになってたりスレでもネタになること多かったよね。ラニちゃんの約束された勝利以外は勝敗中々読みづらかった -- (名無しさん) 2016-09-05 22:25:30
最終更新:2016年09月04日 23:50