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【地獄門、そしてキンバイに至る】

 【異世界のあそこ】

クルスベルグより西、エリスタリアの北。雪と寒波で覆われる山脈を越えて西へと進む。
質量を持つ異質な雲を冠する山の壁伝いに寒暖目まぐるしく変わる霧の中を更に西へと進む。
凡そ生物にとって生を維持するのに難しい気候の真っ只中に差し掛かると一帯の種族や生物、植物の特徴として無機物、鉱物を主な体組織としているものが多く見受けられる。
この地を調べ進む者達にとって『壁』となるのが『食糧調達の難しさ』である。
何せ火を通したところで食べれるものがほとんどないのである。石や鉄が食べれるか?と問われれば鬼人くらいが頷くくらいだろう。
西へ進むにつれて環境は更に苛烈さを増し、炎の雷が絶えず空より落ちてくる山山山の地になる。
その地の西の向こうには、未踏破地帯でも特に危険とされるこの世の地獄が広がっているという。
なのでその未踏破を背にする山の地は『地獄門』とも呼ばれるのである。
クルスベルグの古い言い伝えでは、巨人の住まう地とも鍛冶神の創造せしものタイタンの墓場とも言われている。
何の人もいないであろうと思われてる地であるが、この様な環境に適応する種族が存在するという。
石の様な見た目の体はとても小さいが、反面で歩けば地を凹ませるほどの重量を持つ小人。
炎雷の降り注ぐ中を鋼匠でも製造できるかどうか分からない超高々密度の鉄傘をさして移動する。
体の全てが重いせいか、彼らが口を開き言葉を発するのは、その長い一生の中で数度と言われている。
運よく彼らと遭遇し、「西の果てまで案内して欲しい」と頼めば彼らは思ったよりもアッサリと承諾してくれるのだ。
しかし彼らが差し出す傘を持ち歩くことができなければついていくことはできない。
これで西の果てまで行けるのでは?と思われるのだが、現実はそう甘くはない。ましてその地は辺境の最果て。
エリスタリアから使命を受け多大な犠牲を払いつつもこの地に辿り着き未踏破領域に迫った強靭なエルフと樹人の一団の前に地獄門の『番人』が立ちはだかったという。
強者が次々と倒れる中で唯一人の旅エルフ、イシナ・ゲンジョがその番人を目撃し一枚の強靭無比な鱗を持ち帰ったのである。
石小人曰く、西の果ての前に位置する山脈を『キンバイ』と称し、その地を悠然と闊歩し視界に入る動くもの全てを喰らうという大悪獣の巣なのだと。
山と同じく巨大な体ながらも研ぎ澄まされた捕食者の本能は動体に向けて硬質の鱗を飛ばし攻撃してくるという。
炎雷、大悪獣を越えて地獄門を越えたものは未だにいないとされているが、エリスタリアは秘密裏に調査隊を派遣し続けていると噂されている。

スレでの『ダイスを振って主要国以外の地を想像してみよう』という企画で出たネタをまとめてみました。(2017年11月25日 2スレ目)

  • 食糧確保困難きついなぁ。イシナがどうやって鱗ゲットして戻ってきたのか気になる -- (名無しさん) 2017-12-05 03:56:41
  • ヘルモードに突入する前のベリーハードモードみたいな土地だ。およそ生物の生存を受け入れる余地のない土地 -- (名無しさん) 2017-12-18 19:21:12
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最終更新:2017年12月03日 23:04
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