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【白河夜船】

「うわーーー!やられたーーーー!!」
ガンマン姿のチキュウ人が吹き飛ばされて仰向けに倒れる。
「こ、こんなはずでは…ガクリッ」

情けなく負けたガンマンを見て我らがスラヴィア貴族のヒーロー・アニーは
「ふふふ…潔く負けを認めていれば、私の家具として死ぬ道もあったのにね」
勝ち誇り、サーベルを振って血糊を払う。

「高貴なスラヴィア貴族である私を踏みつけにした毛駄者も始末したし、これで姫様(注:サミュラに化けたモルテ)も私への無茶振りは止めて下さるはず!
後は、コイツの地球製の武器をひっぺがしてレシエお姉さまに渡せば…」
アニーは、レシエが地球製の武器を持ってきた事でアニーを許し、アニーと楽しくお茶会でキャッキャウフフ…するシーンを思い浮かべてだらしない笑みを浮かべた。

しかし、そうは問屋が卸さない!!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!
いきなりアニーの前の地面が割れ、見慣れたモノがせり上がってくる。

「…‥こ、校門?」
そう…忘れてはいけない。彼の事を!
日本が誇るヒーロー!!十津那学園の守護神!!!我らが警備タレットを!!!!

「な!?何でコイツがここに!!???」
校門前での惨事から反射的にサーベルを構えるアニー。
攻撃の意思ありと見て職務に忠実に射撃を行うタレット。
ここに11門世界最大の戦い…アニー対タレットの血戦の火蓋が切って落とされたのだ!!!

「きゃぁーーーーーーーーーーー!!!!ずっこいって!ずっこいって!そんな強い飛び道具ずるっ子だってー!!」
叫びながら飛び起きるアニー。
「ハァハァハァハァ…ゆ、夢だったの?」
冷汗?を拭うアニー。主人の叫び声でメイドが飛んでくる。
「どうなさったんですか?お嬢様」
「どうしたもこうしたも…!?」
アニーが目を向けると、そこにはメイドの衣装を着たガンマンが…

「ア、 アンタ!何でここに!?…というか女だったの?」
「似合いませんか?アニーお嬢様?」
可愛らしく小首を傾げるガンマン。
元々、中性的で整った顔立ちだったガンマンは凛々しいメイドに見え、それがふと童女の様な可愛らしい仕草をしたものだからアニーは赤くなってドギマギと答えた。
「…え?あの!その…わ、悪くはないんじゃないの?」
「それはそれはようございました…」
アニーの言葉でガンマンメイドは優しく微笑む。

口を耳元まで裂きながら…

「お、終わらない恐怖!!!!」
アニーは再び飛び起きる。
…特に変わったことは起こらない。十津那学園にある学生寮の自室のようだ。
「よかった…」「…で、良い悪夢(ユメ)は見れたかい?僕の可愛い恥さらしの下僕・アニー」
アニーがギギギ…と首を後ろに回すと枕元にはスラヴィアが誇る屍姫様?がゴシックロリータ風衣装で…

「ひ、ヒィめ様?」
「…君、こちらでも恥を晒したんだってね。
さあ、僕が何を死にきたかわかるよね?アニー…」
「な、何をでしょう?」
アニーが恐る恐る問いかけると屍姫?は笑顔で
「簡単さ、君の魂を次の次のステージに進めるんだよ。……具体的に言うと二階級特進?」
がっしりとアニーの肩を掴んで迫る。
意味は分からないが多分、死ぬよりも辛いことになるだろうことは分かった。
「い…いやぁああああああああああああーーーーー助けて!!レシエお姉さまーーーー!!!」

「あら?私を呼ぶのはどこの仔豚ちゃんかしら?」

アニーが声の方に振り返ると、そこには艶かしくも恐ろしいボンテージルックに鞭を携えた『傀儡侯女』レシエ・バーバルディアがブーツの音も高々にこちらへ迫ってきているではないか!

鞭を地面に打ち付けて鳴らしながらレシエは
「助けてあげるわよ?可愛い仔豚ちゃん。
でも……私が助けてあげたら、屍徒として生き返ったことを後悔しちゃうかもしれないわね…」
凄絶な笑顔を浮かべて恐ろしいことをサラリという。
よく見ればレシエの後ろには何やら恐ろしい大型の拷問器具のような物がズラリと並んでいた…

「ヒィッ!ど、どうして!?お姉さま!!
だ、誰か私を助けてくれる人はいないの!!??」
アニーが情けない声を上げると、後ろから救いの声が聞こえた。

「助けてあげましょうか?アニーお嬢様」
口を耳元まで引き裂いて微笑むガンマンメイドが大型のリボルバーを持って現れた。
「但し、それなりの代償は頂きますよ?」
アニーはガンマンのその笑顔よりも言葉よりも、彼女の後ろで蠢く何かに目が釘付けになった。

「あ…貴方、そ、それは何?」
「?ああ、この子達ですか?」
ガンマンはスカートの両端を優雅につまみ上げる。
するとスカートの中から形容しがたい何かがわsyをk@んg,と出てきた
アニーがその光景に固まっているのにお構いなくガンマンは会話を続ける。

「この子達もアニーお嬢様の支払って下さる瑞々しく甘露のごとき甘やかな代償が待ち切れないようです。」
口元に手を当ててクスクスと嗤う地獄メイド。

「さあ!アニー…どれを選ぶんだい?」「どれを選ぶのかしら?仔豚ちゃん」「僕はどれでもいいと思いますよ?」

三人?の麗しい女性達から迫られる我らがアニー!絶体絶命である。
どうするアニー!どうなるアニー!以下、次回へ続く!!
「わけないでしょーーー!!た、助けてーーーお父様~~!!」
「…次は、私の番かね?」
不吉な声に振り返るとそこにはハードゲイスタイルのボニーの姿が……


「ヒィィィィィィ…お、おとうさまはそんなことしない…ムニャ」
「幸せそうね♪アニーたん♡」
中庭の芝生で、頭にチューリップやひまわりの花を満開に咲かせながらうたた寝をしているアニーに
猫が何匹載るかという高尚な実験をしていた沢村彪は、十匹目の太った三毛猫のオスを載せつつそう呟いた。
因みにアニーの顔には既に油性ペンで落書き済みである。

『ああ、彼女にはずっと幸せでいて欲しいものだ』『ええ、彼女が幸せなら私も幸せです』
彪が後ろからの声に振り返ると二人の女性が見えた気がした。
一人は凛々しい騎士姿のケンタウロス、もう一人は誰かさんによく似たエルフ

多分、見間違いだろう。
だって誰かさんによく似た女性の顔は、誰かさんみたいに右半分が百合の花の様に白く美しい髑髏では無かったのだから…


  • 畳み掛けるような夢とアニーのビックリが繰り返されますがどこの何を驚いたのかがしっかり読んでとれるのは拍手でした。ころころ変わるキャラやありえない展開も面白かったのですが意外とかわいらしいアニーの喋りが印象に残りました -- (名無しさん) 2013-10-06 18:28:13
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最終更新:2013年10月06日 18:26