ブルブル「饗宴で負けた。 もっと強いカラダに会いに来た」
ビラビラ「饗宴デ“何カ”ニ轢カレテ半身ガ砕ケ散ッタ。 自立ガ出来ナクナッタノデ中ノ人ヲ探シニ来タ」
五帖の自室、狭い。
「うっわ!短っ! モノローグで過去話するかと思ったら二行?!」
ちゃぶ台代わりのSabazonダンボール箱(大)を挟んで向かい合う女、人形、マント。
「そうかそうか。では少し補足するとしよ~ぅ」
南極ゲェートッ!
潜った先は極寒の大地ッ!
畜生を!虫を!植物を!
乗りに乗り継いでは強者を求め流離えば
気付けばそこはin日本ッ!ポーアイッ!
「まぁその後は人目に付かない様に路地から色々と観察していたんだがな、
ノームの娘に捕縛されて連れて行かれて何やかんやと研究に協力してやったら、
人形に精神感応骨格(試作型)と精神波長変換音声発生装置(お試し版)を埋め込んでもらってな、
そして街で見かけた素晴らしい“素材”のオンナの後をストークし部屋に侵入しリュックに侵入し密着していたというワケだ!」
最後の行は犯罪や!と言う前に、無意識に拳を振り下ろしていた様で
人形は煎餅になっていた。
ザーコック=ピットロン 年齢不明 性別・恐らく男性 スラヴィアン・幽体タイプ
「ザー様でもマスターでも御主人様とでも呼ぶが好いわ好いわ!」
「饅頭で十分よ! 今度うちに黙って体乗っ取ったら即荒ゴミ行きやからな!」
「フフン、承知しよう」
んん?何か妙にアッサリ言う事聞いた?
「もう俺“から”オンナのカラダを憑き盗るのはやめよう。
しかしオンナ!この先はお前から俺に「カラダを使って下さいませ~」と言う事になる!
ヌハヌハヌハハーっ! ま ち が い な い」
煎餅が膨らみかけた所に再度暴虐のハンマー振り落とす。
「ソロソロワシノ番カイナ? エエ加減姿勢張リッ放シモ疲レタデ~」
ずっと裏側を仰向けにして広がってただけでしょ。
スラヴィアで半身砕けて途方に暮れるリビングメイルッ!
頼れるのは傍で舞っていた闇精霊のみッ!
~~~~ッッ!! リベンジッしたい~~ッ!
ふと思い出す饗宴の強戦士の噂!
鎧と生身で一心同体超戦士ッ!
闇精霊よ!残った我が身の寄り代であるこのマント
どうか
ゲートまで運んで欲しい!
出来ればスラヴィア以外でお願い
だってこんな姿見られたら、敗北認定
もらっちゃうもん(泣
「トイウコトデ近場ノミズハミシマニ渡ッテゲートヲ潜ッタンヤナー。
デモ地球ジャ精霊ハアットイウ間ニ消エテシマウンヤナー。
フェリーノ上デマントダケニナッタワシハ
揺レル落チル渦潮瀬戸内海流ソシテポーアイッテ寸法ヤ」
「何時の間にうちの部屋に来てたんよ…」
「護岸デ鰯ニ突カレテイル所ヲ、ソコナ旦那ニ「これは使えるッ!」ト言ワレテ拾ワレタンヤデ。
憑カレテイタ嬢チャンハ知ランヤロケド」
使えるって何。 細かく切って雑巾かウエスにでもしろっての?
「イヤソンナ鋏ジョッキンジョッキンサセナガラコッチ見ントイテ~ナ」
アヴァラ 年齢不詳 性別・多分関西 スラヴィアン・動甲冑タイプ(半損)
「表地ノ黒デモ裏地ノ赤デモ好キナ方デ呼ンデヤ」
「マントで」
「ツレナッ!」
二階の部屋ということで床が抜けないか心配…
丸めて担いだけども、軽く見繕ってもモルタル袋二表分(40kg)より重い。
「…外に頑丈な物干し竿作ったるからそれにぶら下がっとき、マント」
「イヤァッ!モウ一人ハイヤッ! ドンナプレイデモ受ケ入レルカラ一人ニセントイテェッ!」
「うっわ、メンタル弱っ! …そんなに瀬戸内の荒波が怖かったんか…」
「…で、“コレ”は何」
ダンボールの上に置かれるオーディション通知。
「先週の日曜にな、東地区の工業地帯の空き倉庫で特撮新番の配役オーディションがあってな、
アヴァラと一緒に受けに行ったというものだ」
「イッヤー、ワシモ旦那モ張リ切ッテ頑張ッタンヤデー?
監督「なんと!まるでマントが生きているように見せる身のこなしに若い女性とは思えない骨太のアクション!」
トカ大絶賛デ一発合格ヤデ!」
「だから月曜日あんなに筋肉痛だったの…」
そりゃクソ重たいマントを背負ってアクションなんてどんだけ筋肉酷使するか分かったもんじゃない。
「フハハフハハ!元より新番組の主役は“マントを背負うヒーロー”というのは関係者のツィッターで分かっていたことであるしな!
製作現場の人間にツィッターなど情報漏えいの第一歩だと分からぬ愚かな人間共め!」
反っているかも分からない胸を前に出し大笑いする人形。
小脇に抱えるのは小型のスマートフォン。
「ちょっ、何そんなの持ってるん?」
「ノームの小娘に貰ったのである。
ブロックゴッズOS標準搭載で、25km圏内にコンビニ“11-11”が一件でもあれば店内設置APを補足できるシロモノだ!」
「電源は?」
「内臓」
にゅっと端子の付いた腸をスマフォに突き刺して見せる。
御丁寧に突き刺した時に「ギャ~ス!」という叫び声が出る仕様。
「このカラダで動くには相当な神力を使うのでな、ノームの娘に改造してもらった際に
“微弱な振動でも電力が貯まるクォーツ機構”を組み込んだのだ。
フフ、フフフ!少しの神力でバイブレーションする事は容易い。
後は貯まった電力でカラダをスマフォを動かせば好いと言うワケだ!」
「旦那ハ凄イデー。 ナニセ“物”デアレバアットイウ間ニ憑イテ動カシテシマウンヤ。
嬢チャンノ体モソコイラノゴーストヤト魂ガ邪魔シテ思ウ様ニ動カセヘン。
デモ旦那ハ“物”トシテ嬢チャンノ筋繊維ヲ動カス事デキュキュット神経デモ血管デモ捻ッテ“落トス”。
意識失ッタ体ナラモウ後ハ ──
「俺の思うが侭だぁーっ!」
「アホか!下手するとそのまま逝くわ!」
一つ謎が解けた義御!
不本意な形とは言え、待望した役者の道が開く!
お嬢さん、主役ですよ
何もかもが初体験な撮影初日は…次回を待てッ!
スラヴィアンについての設定を盛っていますが(仮)なので
あまり深く考えずにお付き合い下さい
- 最初から最後までノリとテンションで走りきるのが清々しい。会話の応答も考えてるなと思う -- (とっしー) 2012-09-18 22:22:18
- 電源内蔵じゃなくて内臓かよー! -- (tosy) 2012-09-21 22:17:07
- 異世界の中で最もファンタジーな種族と思うスラヴィアンは地球での活動で特に制限らしい制限はなさそうですか?人とは違った理を持つスラヴィアンは使命が生きることの全てなのかなとも思いました -- (名無しさん) 2015-02-01 17:29:32
最終更新:2013年04月02日 12:01