DM用のルールと読み物
分不相応なアイテムを登場させる行為の禁止
キャラクターのレベル不相応に強力なアイテムを
一時的・恒久的に関わらずプレイヤーに与えてはいけないし
また、そうしたアイテムが登場するシナリオを描いてはならない
一度与えたアイテムを取り返すのはDMが想像する以上に困難である
途中で売ってしまう、知り合いに預ける、隠す、など方法は多岐にわたり
これを防ぐことは非常に難しい
また登場させたアイテムをプレイヤーに与えないことも難しい
DMが完璧だと思った方法でアイテムを守っていても
意外な方法でプレイヤーが奪うことも少なくないからだ
そうしたプレイヤーの努力(DMにとって都合が悪いが)によって
キャラクターが獲得したアイテムをDMの権限で取り上げると
プレイヤーのゲームに対する積極性が失われてしまい
他のDMのキャンペーン運営まで阻害される
よって、アイテムは与えてもよい適正レベルのもの以外
キャラクターの見える場所に置いてはならない
究極の選択枝の禁止
「溺れている親友を助けるか? 恋人を助けるか?」
「生き残るために食料が足りない、他人を蹴落とすべきか?」
~などに代表される究極の選択をプレイヤーに要求してはならない
究極の選択は、必要なリソースが少なく
簡単にドラマチックな展開を演出できるが
結局どちらを選んでもプレイヤーは何かを失い、後悔する
これは「皆が楽しい気分になるのがゲーム目的」である
TRPGの基本原則に反している
TRPGのシナリオはゲームを盛り上げる為の小道具であり
プレイヤーに究極の選択を突きつけ苦しめるのは
マスター権限の濫用と言っても過言ではない
よって、究極の選択を禁止する
プレイヤーとの信頼関係
ダンジョンマスターとしてD&Dをプレイする上で
最も大事なことは「プレイヤーと協力する」ということである
その為には信頼関係を築かなければいけない
例えば、信用していた人物の裏切り、
これは映画館に座って見る分には刺激的だが
ゲームの中で実際に行われると思いの外白ける。
加えて次からプレイヤーがNPCを信用しなくなり
ゲームの進行が非常に難しくなるからお勧めできない
他に、改心したはずの悪党が牢を脱走して復讐に来たら
プレイヤーは出会った敵を一人残らず殺すようになるし
ウィザードの呪文書をいちいち奪っていたら
ウィザードクラス自体がプレイされなくなるだろう
・プレイヤーの猜疑心を必要以上に煽っていないか?
・プレイヤーの善性や道徳を嘲笑うような事をしていないか?
・プレイヤーの財産をみだりに奪うような事をしていないか?
この辺りは気をつけたほうが良いだろう。
特定の結果を期待するシナリオを作らない
最も単純な例は「スイッチ式で一方通行のエレベーター」である
もしプレイヤー全員が一度に乗らなかったら
ゲームは破綻してしまうだろう
他には「目の前で宝石を盗んだ怪盗を追跡するシナリオ」も問題がある
プレイヤーの事前の努力によって、宝石を盗めないほどの防御が施されたら?
あるいは怪盗が盗みに入り宝石を手に掛けたタイミングで
頭の切れるウィザードの効果的な魔法が決まったら?
ダンジョンマスターは「ゲームは誰の思い通りにもならない」ことを
常に念頭に置かなければならない
悪役が作戦に成功しなければ進まないシナリオや
正しく動かさないと詰む仕掛けなどは使用しない方がよい