リビングデッドの呼び声

黎明の薄闇に、紫の桜は物悲しく輝く。

ここは無縁塚、縁者のいないものの為の墓地だ。
その木に囲まれた小さな空間の中には、無数の彼岸花と、紫の桜が数本だけ咲いている。
厳粛な空気が支配するこの空間で、邪仙霍青娥がキョンシー、宮古芳香はまるで周りの木々と同じように、ただ立ち尽くしていた。

主である霍青娥を護るためその行動を開始した芳香だったが、程なくしてこの無縁塚に行き付き、長い間佇んでいる。
それは、ここに咲く罪を吸い迷いを断つ紫の桜に、無意識的に惹かれてしまったからかもしれない。
もし芳香が邪仙の呪縛を逃れ、この場所に行き着くことが出来れば、芳香の魂は救済されただろう。
だが、そんなことなどあるはずもなく、芳香は桜を見て、寂しいとも悲しいとも表現できない不思議な感情を抱えて動けずにいた。
ただ、機能のほとんどを失った芳香の脳でも、その桜が美しいということだけは理解できた。

そうして、どれほどの時間が流れただろうか。永遠に続くかのような静寂は、突如として失われた。

東の空がカッと光ったと同時に火柱が上がり、辺り一帯は炎の燃え盛る音に支配された。
それから何度も何度も爆発音が聞こえ、ボーっとしていた芳香も流石に現実に引き戻された。

「う……うお……はっ!ここは誰だ、私はどこだ!……そうだ!私は青娥を護るんだった!」

芳香は頭をブンブンと振り、ようやく目的を思い出した。
そんな芳香のもとに、一体の神霊がふらふらと近づいてきた。
芳香はそれを猫が獲物を狩るような俊敏さで、パクリッ!と一口。
欲望に忠実な邪仙に創られたキョンシーは、同じく欲望に忠実なのだ。主に食欲においてだが。

そして辺りをよく見ると、神霊は一体だけではなく、何体も居た。
皆同じ色と形をしており、一様に「イキタイッ」と喚いている。
出処は東の火災現場のようだ。

「うーん……何だっけ、確か『腹が減っては高楊枝』だっけな、そう言うし、とりあえず腹ごしらえしてから青娥を探そう、うん」

長い間じっとしていたのでお腹が空いていた芳香は、神霊を食べながら考える。
そして、目下の目標を定めた芳香は、相変わらずぎこちない足取りで神霊の出処に歩き出した。
もちろん漂う神霊を食べながら。
さながらその様子は、落としたパンくずを頼りに進む『ヘンゼルとグレーテル』のようだった。
辿り着くのは我が家でもお菓子の家でもなく、炎渦巻く『廃棄物』の山だったが。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆


―――うあああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

       ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ ッ ッ ッ ! ! ! !―――

叫ぶ、叫ぶ。行き場のない感情を、炎に、声に変えて、ただ叫ぶ。
周りのゴミが焼けその形を失う様を見て、藤原妹紅は自分もあのゴミのように焼け消える『死』を連想しまた慟哭する。
いくら喚けど叫べど慟哭すれど、何かが解決することはない。
それでも、妹紅はそうせずにはいられなかった。

『死』――その体験は妹紅にどうしようもない恐怖と絶望を与えた。
それも本来一度きりであるはずの死を、リンゴォ・ロードアゲインの能力『マンダム』により、短い時間の間に何度も体験したのだ。
千年以上もの間、死んだことのない妹紅が。

常人にはおよそ計り知れないその精神的ダメージは、確実に妹紅の魂を蝕み、その人間性を変容させてしまった。
今の妹紅は自分の精神を守るため、まるで癇癪を起こす幼子のように退行し暴れている。
その自らの心身をも燃やし尽くすような炎は、転生をするため自らを焼く不死鳥のようであったが、
不死を失った妹紅のその姿は、ただただ悲しいだけだった。
エシディシ、リンゴォ、二人の男が妹紅に与えた衝撃は、あまりに深かった。


そして徐々にその力を失い、涙も枯れ果て静かになりつつあった妹紅のもとに、一つの影。


ぴょんぱく ぴょんぱく ぴょんぱく


間の抜けた音とともに、神霊に釣られた宮古芳香が現れた。

「うーんうまい、やっぱり神霊は生に限る。生以外食べたことないけど……」

芳香はそんなことを言いながら、神霊の発生源である妹紅に近づきつつあった。

そんな芳香を見つけた瞬間、妹紅はまた叫びを上げ、力なき火球を芳香に投げつけ始めた。
最早妹紅の目には、何もかもが恐ろしく、そして自分を害なす存在に見えてしまっていた。

「うわあぁぁぁっっっ!!来るな!来るな!来ないで!」

コントロールもパワーも失われた火球が、芳香に投げつけられる。

「うおっ!?何だ!?お前は誰だ!うおっうおっ!」

のんきに食事をしていた芳香は、驚きながらも自分に迫ってきた火球を何とか避けた。
だが妹紅は次々撃ってくる。

「来ないでってば!死にたくない死にたくない死にたくたい死にたくない!」

「うおっうおっうおっうおっやーめーろー」

黎明のゴミ捨て場、踊るゾンビと舞う火球。その三流映画のような光景は、妹紅の霊力が尽きるまで続いた。


「……やめて……来ないで……死にたくたい……」

数十分続いた奇妙な闘いも、妹紅の憔悴によってようやく落ち着いた。
火事も燃えるものはほとんど燃えてしまったため、静かになりつつある。
そして襲撃を受けた芳香は特に何をするでもなく、妹紅の顔を覗き込み、単純な疑問をぶつける。
深く物事を考えない愚直さは、芳香の美徳とも言え、この状況ではある意味最善の行動だった。

「一体どうした、なんでいきなり攻撃してくる?それにお前は何を言っているんだ?
 ほら言ってみろ、私は別にお前を殺したりしない、死ぬのはいかんからな」

もっとも青娥の命令なら別だがな、と付け加えて芳香は胸を張る。キョンシーは疲れ知らずだ。

「私は、私は……」

抵抗する気力も失せ、妹紅は自分が何者で、今まで自分に何があったのか語り始めた。
最早聞いてもらう相手が、初対面で人外だろうと妹紅は構わなかった。
誰でもいいから自らに起こった行き場のない感情、『虚無』を『絶望』を聞いてもらいたかった。
エシディシによって気付かされた『不死』の喪失の可能性と『恐怖』。リンゴォによって思い知らされた『死』の『虚無』。
震えながら紡がれるその語りは拙く、時折詰まり、吃り、枯れたかと思った涙もまた出てきて嗚咽も混じった。
その語りから何があったかを理解するのは、例え賢者であろうと難しいだろう。
しかし、芳香は『理解』した。
もちろん頭で理解したのではない、『心』でだ。
泣いて震えて死にたくないと怯える。
その姿こそが、妹紅の語りの真意である、死にたくないという欲望をこれ以上となく芳香に伝えたのだ。
小難しいことを考えられない単純な芳香だからこそ、理解できた。
そして芳香は、そんな妹紅を何故だか放っておけない気持ちになりつつあった。
自らの本能が訴え続ける『死』への忌避感が、そんな気持ちにさせたのかもしれない。

「そうか、辛かったんだな……うーん、だったらなんかないかな……そうだ、ちょっと私の背にある邪魔なのを降ろしてくれ」

「えっ、いいけど……」

全てを語り終え、少し落ち着いた妹紅は、芳香に頼まれた通り、芳香のデイパックを降ろしてあげた。
そして芳香はそのデイパックを漁り始めた。

「なるほど、邪魔なのはカバンだったのかぁ……中身になんかないかな……おお、これだこれだ、ほれっ」

そう言い芳香は妹紅に何かを差し出した。

「これは……」

それは大きなおにぎりと、不思議な布のようなものだった。

「食え『武士は食わねど戦は出来ぬ』というからな、人間、お腹が空くと不幸せだし、逆にお腹がいっぱいだと幸せだ。
まあ私はゾンビだけどな!(ゾンビギャグ)それに、さっきから震えている。私にはよく分からんが、それは寒いということなんだろう?
だから着ろ、なんでか知らんがお前、すっぽんぽんだしな」

リザレクションの制限により、今の妹紅は全裸も同然の姿だった。
本来『死』をトリガーとして全てを一瞬で元の状態に戻す、自己再生機能がリザレクションだ。
だが今はそれが自己修復機能程度に制限されたことによって、十全の機能を発揮せず服が燃えたままとなっていた。

妹紅はそんな自分の姿を恥じるとともに、芳香の無骨で真っ直ぐな優しさを受け、何度目になるかわからない、
しかし喜色に満ちた涙を流しながらおにぎりを食べ、布を着た。
寒さによる震えではないのに、震えは収まった
心が弱り果てた妹紅にとって、芳香の優しさは深く染みた。

「あ……ありがとうっ……あんた馬鹿だけど良い奴だね……」

「おお泣くな、まだなんか足りないのか?それと私は馬鹿ではない、良い奴なのは認めるがな!
いい子いい子してもいいんだぞ」

妹紅は芳香に言われた通り、芳香にいい子いい子をしてあげながら、死に怯え狂乱した自分が、
こうして死人も同然な芳香によって救われた事実を、噛み締めていた。
正直今も死への恐怖で、頭がどうにかなりそうだし、暴れだしたい。
それでも、芳香のお陰で少しだけでも絶望を上塗りする希望を感じられた。
それだけで、少なくとも正気を保つことが出来た。


妹紅は暫くの間芳香を撫で続けていた。
心の整理をつける時間が欲しかったからだ。
そして少しして、聞いていなかった名前とこれからどうするかを芳香に尋ねた。

「そういやまだあんたの名前聞いてなかったね、なんて言うの?」

「私は……えーとえーと……宮古……そう!宮古芳香だ!」

「そう、芳香ね、いい名前じゃない。それで、芳香はこれからどうするの?私は正直、今はまだ殺し合いのことは考えられない……」

「私か?えーとなんだったけな……崇高なる使命があったような……私の主……
サイガじゃなくてソイヤじゃなくて……青娥!青娥を探して護るんだった!
そうだ!おまえも青娥にキョンシーにしてもらえばいい、そうすれば何も怖くないぞ!」

思わぬ芳香の誘いに、妹紅は仰天した。

「きょ、キョンシー?そっか、あんた人間じゃないとは思ってたけど……う、うーん……ま、まあ考えとくよ、ありがとう。
で、主を探す、か……もし良かったら、私にも手伝わせてくれない?
役立たずかもしれないけど、芳香には世話になったからね」

死への恐怖を忘れられるなら、存外それもいいのでは、と妹紅は思いつつも、芳香に提案する。

「おおいいぞ、おまえはなんだか危なっかしいしな、ついて来い」

「危なっかしい……か……まあ反論はできないね、でもそうと決まれば、ちょっと芳香のカバン貸してくれない?
私の全部燃えちゃったから」

「うん?ほれ」

芳香のデイパックを受け取った妹紅は、現在地と支給品を確認し始めた。
出来る限り死の危険性を減らすためだ。

中身である何枚もの折りたたまれた紙を次々開ける。
そうして目当てである地図と、二枚のランダムアイテムの紙を発見した。
まず地図を確認すると、自分たちが居るのはおそらくA-5エリアのゴミ捨て場だと分かった。
次に支給品の紙を見てみると、それぞれ何やら説明書きが書かれていた。


「あれ、どっかで見たことがあると思ったら、これ輝夜のやつじゃない。
燃えないってのは気が利いてるけど、因果なものもあったものね」

その説明書きには『火鼠の皮衣』と書いてあった。今、妹紅が身にまとっているものだ。
それは決して燃えることのない、蓬莱山輝夜の持つ不思議な宝具の一つだ。
そして輝夜は妹紅の宿敵でもある。
だがここにその宝具があるということは、輝夜は今ご自慢の道具を没収されているということだ。
妹紅はほんの少し、輝夜のことが心配になった。
だが今は、他人の心配を出来るほどの余裕はない。
気持ちを切り替えて、二枚目の紙を開けた。

「これは……写真機?」

二枚目の紙を開けると、カメラが出てきた。
竹林からあまり出ないため近代的なものには疎い妹紅だが、以前会ったことのある天狗の持っていた写真機と似た道具だったので、
かろうじてそれがカメラの一種であることに気づけた。

「えーとなになに、『これはインスタントカメラです。撮ったらすぐ現像されるので便利!』ねぇ……」

使い方を読み、初期設定を済ませ、試しに一枚撮ってみた。
カメラがピカっと光り、ジーッという音と共に一枚の写真が出てくる。
最初は何も写っていなかったが、説明書にある通り少し待ってみると、確かに周りの風景を写した写真が出来上がった。

「へぇー、凄いもんだ」

感心していると、さっきから静かにしていた芳香も興味が有るのか、近づいてカメラをのぞき込みに来た。

「それなんだ?美味しいの?」

「食べられないよ、インスタントカメラっていって、こいつが写したものを切り取って画像に出来る機械らしい」

「なーんだ、がっかり」

興味をなくした芳香は、デイパックから食料を取り出して食べ始めた。
食い気が絶対的な価値観のようだ。

「しかし写真機か……あんまり当たりとはいえないね……」

カメラを眺めながらその道具の価値を分析するが、生存率向上に繋がる用途は思いつかなかった。
せいぜいこのフラッシュとか言う機能が目眩ましになるかもしれないぐらいだ。
どう考えても妙案は浮かばない。

そんな時、横で満面の笑顔でご飯を食べる芳香が目に映った。
実に幸せそうで、羨ましい。
自分もまた、こんな表情が出来るようになるのだろうかと考え、気持ちが沈んだ。
それと同時に、今、自分はどんな顔をしているのかも、少し気になった。

「ねえ芳香、私、今どんな顔してる?」

「うん?うーんとなあ、ものすごく辛気臭い顔してる。
いい死に方しなかった死人の顔みたいだ」

芳香に尋ねると、実にストレートな感想が返ってきた。
芳香らしい。
お陰でカメラの使い道が浮かんだ。


「そう、だったら芳香、そのままでいいから、ちょっと私と一緒に写真に写ってくれない?
私が今どんな顔してるか自分でも確認したいんだけど、私だけじゃ絵面が良くないからね、お願い」

カメラの使い道、それはカメラ本来の用途『瞬間を切り取る』ことだ。
惨敗した武将が、戒めのため自分のその姿を絵にした故事ではないが、
妹紅は、今の自分の情けない表情と芳香の笑顔を撮っておきたい気持ちになった。

「おお、いいぞ、決めポーズとかした方がいいのか?」

「そのままでいいってば、笑顔で、ね。じゃあ撮るよ、1、2」

パシャッ

ジー

出てきた写真はまたしばらくして、少しずつ浮かび上がってきた。
その中には、笑顔のキョンシーと、煤けて憔悴しきった情けない自分が写っていた。

「芳香の言う通りね、死人みたい。まあ、あながち間違っちゃないんだけどね」

既に死を経験した妹紅は死人同然だった。
だから写真に写っているのは二人とも生ける屍で、笑えているかそうじゃないかの違いだけだ。
きっとこの写真を見る度、今この時のことを思い出すだろう。
だがそれでいい。
そうすればこの写真があるかぎり、死を、生への渇望を、芳香の笑顔を、忘れないのだから。
生ける屍でもいいから、生きたい、写真を見て妹紅は強く、そう思った。


「写真機ってのも案外いいものだね、天狗が重宝する気持ちが少しだけ分かった気がする」

利用価値がないなんて思ってごめんね、と言いながら、妹紅はカメラを撫でた。


「さて、じゃあ芳香、行こうか」

そう言い妹紅は立ち上がった。
未だリンゴォの語る『路』も何なのかわからないし、死への恐怖による混乱も覚めることなく、いつフラッシュバックするかわからない。
それでも、何もせずじっとしていればそれは死んでいるのと変わらないのだ。
だからせめて、芳香の手伝いをしながら、芳香のような笑うことが出来る生ける屍を目指そう。
その『決意』が、妹紅の胸の中には在った。

「え?どこに行ってなにすんだっけ?」

脱力。
芳香はこの短時間でまた崇高なる使命とやらを忘れているようだった。
こんな記憶力になるならキョンシーも考えものね、と妹紅は思う。
そして強い気持ちで立ち上がった分、反動で力が抜ける。

「もう!青娥とか言うあんたの主人を探しに行くんでしょ!忘れたの?!」

「おお!そうだそうだ!行かねばならぬ、早く行こう」

「まったく……」

そうして、二人の生ける屍は歩き出した。
一人は笑いながら、一人は口を真一文字に結んで、
各々の使命と、決意を果たすために。


「そういやあんた、なんで私のところにやってきたの?自分で言うのも何だけど、
あんだけボーボー燃えてちゃ、普通近寄りたくないと思うけど」

妹紅は素朴な疑問を歩きながら尋ねる。

「あー?いやな、美味しそうな神霊がいたもんで、それを食べ進んでいたら妹紅がいた。
多分妹紅が出してたんだな、ごちそうさまでした」

「神霊って?神様の亡霊のあれじゃなさそうだけど」

「えーとな、確か青娥が言うには、人の強い欲望とか感情から生まれる霊……だったっけな、凄く美味しい」

「そう……確か慧音が、それが沸きまくる異変が最近あったって言ってた気がする。
でも、それで芳香と出会えたんだから、考えようによっちゃ良かったのかもね」

「おーそうだぞ、どんどんだしていいんだぞ、残さず食べるから」

「まあ……出来りゃそんなのが出る精神状態にはもうなりたくないね……」

そう言い妹紅は苦笑いを浮かべながら、好きでもないたばこを、また吸いたい気持ちになっていた。


しかし、なぜ神霊は発生したのか。
神霊異変は、豊聡耳神子復活の際、彼女の強大な力に引き寄せられた神霊が大量発生したことで起こった。
確かにこの会場に豊聡耳神子は呼ばれているが、力は制限されているし、神霊異変が解決された時間軸から呼ばれている。
故に、神霊が大量発生するには不十分な状況なのだ。
ならば何故、こうして発生しているのか。
理由は二つ考えられる。
一つは、妹紅の強烈すぎる感情の暴走が、神霊を発生させるに至ったから。
もう一つは、荒木飛呂彦と太田順也、主催二人の持つ強大な力が、神霊を引き寄せるに足りるものだったから。
この二つだ。
おそらく、そのどちらも正解だろう。
しかし前提として、後者の存在がなければならない。
それを裏付けるように、芳香が見落とした神霊たちは、真っ直ぐ、同じ場所へ進んでいた。
願いを叶えてもらうため、主催者たちの潜む場所へと。

妹紅も芳香も、このことを知る由はない。
神霊も崇め求める、神にも近しい異能の人間が創りだしたこの世界で、二人は果たして成すべきことを成し、生き残ることが出来るのか、
今はまだ、何もかも朝焼けに包まれて、分からなかった。


【A-5 ゴミ捨て場/早朝】

【藤原妹紅@東方永夜抄】
[状態]:精神不安定、霊力消費(大)、服回復中?
[装備]:火鼠の皮衣、インスタントカメラ(フィルム残り8枚)
[道具]:基本支給品(芳香の物、食料残り3分の2)、写真、カメラの予備フィルム5パック
[思考・状況]
基本行動方針:死にたくない。
1:生きる。もうあの『虚無』に戻りたくない。
2:芳香と一緒に霍青娥を探す。
3:『死』に関わる事は避ける。
[備考]
※参戦時期は永夜抄以降(神霊廟終了時点)です。
※風神録以降のキャラと面識があるかは不明ですが、少なくとも名前程度なら知っているかもしれません。
※死に関わる物(エシディシ、リンゴォ、死体、殺意等など)を認識すると、死への恐怖がフラッシュバックするかもしれません。


【宮古芳香@東方神霊廟】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:青娥を護る。
1:死ぬのはいかん、あれだけはいかんのじゃ…
2:お腹がすいたら多分ガマンできない。
3:妹紅のことはなんとなく放っておけない。
4:妹紅と一緒に青娥を探す。
[備考]
※参戦時期は神霊廟後、役目を終えて一旦土に還される直前です。
※殺し合いのゲームという現状をあまり把握していませんが、「誰かが死んでしまう」ことは理解しています。
※制限により、彼女に噛まれた生物がキョンシー化することはありません。

※A-5エリア ゴミ捨て場の火災は沈静化。
※神霊達が主催者のいる場所へ進行中
※二人がどこへ向かうかは次の書き手さんにお任せします。


○支給品説明

『火鼠の皮衣』
宮古芳香に支給。
蓬莱山輝夜の所持する五つの難題の一つ。
火鼠という炎を纏っている生物から取られる、燃えることのない皮衣。
輝夜はこれを自分の元へと持ってくる難題を右大臣阿倍御主人に対して出した。
現代ではアスベストだったのではないかと推察されている。

『インスタントカメラ』
宮古芳香に支給。
撮ったその場で現像された写真が出てくるカメラ。
他の機種と違いワイド型なので、デザインは通常のカメラに割と近い。
1パック10枚入の予備フィルムが5個付いている。
交換したばかりのフィルムはフィルムカバーが付いており、セットしてシャッターを押すことで取り出せる。

069:一万と二千年の孤独 投下順 071:ハルトマンの幸福理論
067:弱さを乗り越えて。偉大なる夜を越えて 時系列順 072:Trickster ーゲームの達人ー
064:蓬莱の人の形は灰燼と帰すか 藤原妹紅 086:羽根亡キ少女ヲ謳ウ唄
007:命ノゼンマイ 宮古芳香 086:羽根亡キ少女ヲ謳ウ唄

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最終更新:2014年06月19日 01:01