かっちゃん @Wiki
モータ改造
最終更新:
kachan
-
view
カスタマックスでTorqueTune・HyperDash2など、板ブラシタイプのモータを使うと、5分ほどでブラシが折れてしまいます。(特にNi-MHなど、放電能力の高い電池は危険です)
4セルのために、ミニ四駆やエアロR/Cなど2セルのものに比べて、定格以上の電流が流れ、整流能力不足により激しいスパークを誘発して溶断してしまうようです。
だからといって、カーボンブラシタイプのPowerDash・SprintDashなどをそのまま取り付けたのでは、Normal基板のTrが焼けてしまいます。
そこで、要らなくなったNormalモータから、ブラシ部分を取り外して、TorqueTune・HyperDash2などに移植してやると幸せになれます。
【 ブラシ移植方法 】
モータの分解改造は、取り扱いを誤ると、基板焼損・電池破裂などの危険を伴います。改造後の確認は十分に行ってください。 |
・カシメ(2箇所の爪)をマイナスドライバーで引き起こします。この時、完全に引き起こそうとせず、少し爪が浮き上がったら、ラジオペンチを用いて、折り曲がったところを支点にして引き起こすようにすると、カンの変形を防止できます。
・エンドベルを慎重に引き抜くと、ロータが見えます。
注)エンドベルを取り外す際には、(下の仮組みの画像の様に)ブラシ部分をロータ側に残して取り外した方が、ブラシ変形を防ぐ意味で、より安全です。
・Normalモータに用いられているカーボンブラシです。変形させないよう慎重に取り外します。
・HyperDashも同様に分解します。板ブラシを取り外し、内部に残ったグリースを、アルコールなどで拭い取ります。
・Normalモータから取り外した「カーボンブラシ」をロータに仮組みします。この時も変形させないように十分注意します。
・この後、好みのエンドベルを組み付け、爪をカシメれば完了です。
様々なミニ四駆用モータを分解して、「カン」と「ロータ」を組み替えて、チューニングするのも楽しいです。(トルク系のカンに、スピード系のロータを組み込んだり・・・)
モータの数が増え、コネクタが不足してきたので、別のコネクタ(2P3Aタイプ)に、全て付け替えてしまいました。
※標準のコネクタは「日本圧着端子製造(株)<JST>」の「RCYコネクタ」というものです。
(2.5mmピッチ・定格電流3A)
日圧のカタログ本には載っているのですが、WEB上では紹介されておりませんでした。
小口入手できそうになかったので、同じく日圧の「SMコネクタ」に変更しています。
※コネクタ情報追記
標準のコネクタは、「ABCホビー」などから「BECコネクタ」として、売られていました。
R/C Shopなどで購入することができます。(オス・メスセットなので多少無駄ですが…)
シリコンコード付きのものと、コネクタ単体(但しピンは金メッキ処理!!)のものがあります。
ホビラジ用としては、結構メジャーなもののようです。
【 HyperDash2ロータをPlasmaカンに組み込む 】
無改造の基板に対応可能な上限と言われる「HD2」を、更にパワーアップするため、HD2のロータをPlasmaカンに組み込んでみました。
ロータ寸法

PlasmaDash | HyperDash2 | |
---|---|---|
A | 38.0 | 38.0 |
B | 22.9 | 23.0 |
C | 10.25 | 10.27 |
D | 3.25 | 4.5 |
E | 8.5 | 8.3 |
F | 15.8 | 14.7 |
G | (5.5) | |
H | 4.3 | 4.8 |
単純な入れ替えでは、ロータ(コイルの一部)がエンドベルに接触して、回転できないので、ブラシ止めパーツを加工します。
(爪の部分だけ切除して残し、瞬接で固定する)
また、ロータブッシュからコイルエンドまでの長さ(D+E)が、HD2のほうが長いので、この部分も調整する必要が有ります。
(ロータブッシュを、コイル寄りに約1mmずらして、シムで微調整する)
さらに、コミテータの径がHD2のほうが細いため、ブラシ位置(進角)がずれ、これによって回転方向が逆になるため、配線を逆にしなければなりません。
(写真では分かり辛いですが、ブラシが内側に入り込んでいます)
【 PlasmaDash(改) 走行インプレ 】
トルク感はトルクチューン改と同等か、やや細め、スピードはHD2改と同等以上といった感じです。(ピニオンは、いずれも8T使用)
それよりも、ブラシが交換可能となり、コミテータの状態を見ながらメンテができるというのは、大きな成果だと思います。
【 データシート 】
Tr換装の資料とするために採取した負荷電流表です。
- 電池:Ni-MH 単三 4セル
- 駆動状況:4WD選択にて車体を浮かせた状態
- RUN:ノーマル基板出力
- Turbo:ノーマル基板出力+Turboボタン
- Ry基板:自作リレー基板出力(TurboONとほぼ同じ電圧が掛かるが、基板(Tr)を介さず電池直結状態であるためロスは少ない)
- LOCK:自作リレー基板を使用し、車軸を固定した状態で2秒間測定(最も高負荷な状態を擬似的に再現)
負荷電流表 | RUN (A) |
Turbo (A) |
Ry基板 (A) |
LOCK (A) |
---|---|---|---|---|
1)HighTorque st1 | 0.34 | 0.36 | 0.40 | 3.33 |
2)HighSpeed st1 | 0.46 | 0.49 | 0.50 | 4.32 |
3)TorqueTune | 0.58 | 0.63 | 0.65 | 5.33 |
4)HyperDash2 | 0.96 | 1.05 | 1.05 | 6.02 |
5)PlasmaDash(改) | 1.05 | 1.07 | 1.07 | 5.99 |
6)JetDash | -- | -- | 1.47 | 6.53 |
* 全てのモータは、カーボンブラシ仕様に改造済み。
* PlasmaDash(改):プラズマカン+HD2ロータ仕様。
結果説明>
- 1,2は、Lock状態にしてもNormalTrのIc=5Aを超えることなく安全圏。
- 3はノーマルの状況に近く、社外モータとしては最も安全。
- 4,5はノーマルのほぼ倍の電流値となる。Lock状態ではIcを超える。
- 4,5はロータが共通であることから、ほぼ同等の結果。(RUNにて5の方が電流が高めなのはトルクが4より大きいことを示している)
- 6はRy(TurboONとほぼ同じ状況)にてノーマルモータの約3倍の電流値となり、Lock状態ではIcを30%以上も超過している。
考察>
負荷状態として最も厳しいロック状態を比較対象としましたが、電子回路的にはむしろ、激しくON/OFFを繰り返すことによる突入電流のほうが、ダメージが大きいものと推察されます。
突入電流が定常時の3-5倍以上流れるとすると、JetDashの様な4Aクラスのモータでは、Ic=10AタイプのTrでも、走らせ方次第では焼損してしまうかもしれません。
エアロR/CのTRT記事を拝見すると、プラズマでも廻せる様ですが、カスタマは4セル給電のため、「電圧が2倍≒電流も2倍」ということも厳しいところです。。。
【 トルク測定 】
ある掲示板にて紹介していただいた「バクシード用モータ」を加えて、トルク測定をしてみました。初めは「どうせミニ四駆のモータと変わらんさ」と高を括っていたのですが、データシートを見ると、ビックリするようなトルク値が書かれていたので、興味津々です。
尚、バクシード用モータも含め、全てのモータは、カーボンブラシ仕様に改造・ピニオン8Tを装着しています。
測定環境
・モンスタシャシ(電池単三化/Ni-MH使用/Tr換装/ギアトレーン4WD)
・測定器:1kgfスケール プッシュプルゲージ (手持ち)
タイヤ外周にセロファンテープを巻き付ける様に貼り、ゲージを接続。
タイヤの回転が停止した時の値を、読み取る事とした。
このためロータの停止位置によって、トルク値に多少のばらつき有り。
・Turbo:常時ON
モータ名称 | 測定値 (gf) |
---|---|
ハイパー爆チューンEng | 750 |
ハイパー爆ダッシュEng | 800 |
PowerDash | 650 |
TorqueTune | 700 |
SprintDash | 500 |
*測定値は、軸換算しておらず、タイヤ外周(48mm径)上の生データ。
*測定誤差±50g程度有り。
*モータロック状態における測定であるため、動的トルクとは異なります。
結論
★★確かにバクシード用モータのトルクは凄いです。はい認めます。★★・・・でもね
【 ハイパー爆ダッシュエンジンによる走行インプレ 】
父ちゃんハマーは重量級で、おまけにフロントにはバラストを積んでいるのに、REVからFWDに入れるとリフトアップします。Oh!
一方、Tr換装した以外は、ほぼNormalのかっちゃんランクルは、ジャンプしまっくています。おまけにフロントユニバーサルからは、イヤーな滑り音が発生するようになってしまいました。パワー感は、HyperDash2でTurboONにした状態と、爆ダッシュのTurboOFFが同じような走行イメージで、TurboONにした場合は、ひっくり返ってばかりで、まともに走る事が出来ず、以前にも増して「じゃじゃ馬」になりました。 ・・・でもね
トルクフルなモータなので、加速はピカイチなのですが、TOPスピードが伸びず、もうちょっとというところで頭打ちになってしまい、うーんって感じで欲求不満です。(数値はまた別途測定してみますが)
アスファルトで走らせるときの爽快感は、PowerDashには及びません。
★★そんなわけで、私には、やっぱりPowerDashが一番!!★★
爆ダッシュは、屋内で(TOPスピードに拘らないで)パワードリフト遊びをするのにイイのかも…
でも、電流仕様を見ると、Normal基板のままではチョッと厳しそうな感じですね。
太いトルクを生かして、ハイギアードにして最高速を目指すのもいいのかな?
(後日検証してみます)
2006/7/28
ママーズ・ドットコムからのメルマガ見た!?
【ママーズスペシャルモーター】なるものが、限定15台販売されるそうです。
先着15名(一人1台まで)
発売開始は8月1日15:00~
価格は1280円のところを780円!
NET限定販売で、電話注文は不可。
URLは一般公開されていない模様。
(メルマガ購入者のみの特典?それにしても数が少なすぎない??)
定格電圧:3.0V、最大回転数:29800rpm(無負荷時)
最大効率時の回転数:24100rpm同電流値:3.99Aトルク:18g・cmですので、JetDash/UltraDashに、かなり近いものの様です。
データシートは中国語と英語で併記されていましたので、中国製で間違いなし。
付属するピニオンギアは10T。スピード系ですね。
エンドベルは「オレンジ」で、一見するとTorqueTuneと見間違えそう^^)
でもこのモータ…。私の経験からすると、Normal基板を一発で「やっつけて」
しまいそうなんですけど、こんなのをメーカが発売していいんですかね?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ご注意 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
当商品はサポート対象外です。
当商品を取り付けた商品にいかなる損害が生じた場合でも
当店では責任を負うことができません。
お客様ご自身の責任の範囲でご使用下さいますよう、お願い
致します。
当商品はサポート対象外です。
当商品を取り付けた商品にいかなる損害が生じた場合でも
当店では責任を負うことができません。
お客様ご自身の責任の範囲でご使用下さいますよう、お願い
致します。
って、この文言が、すごーく気になります。。。
入手した方が御覧でしたら、BBSにて情報を教えてください。
参考資料
【 タミヤ・ミニ四駆用モータ SpecList】 定格電圧:3V
モータ名称 | 消費電流 (A) |
適正負荷 回転数 (rpm) |
無負荷 回転数 (rpm) |
適正負荷 (g-cm) |
最大トルク (g-cm) |
ブラシ タイプ |
---|---|---|---|---|---|---|
TorqueTune | 1.2 | 12000 | 13600 | 10 | 14.5 | 板 |
AtomicTune | 1.3 | 13700 | 15700 | 10 | 14 | 板 |
HyperDash2 | 1.6 | 17200 | 19300 | 10 | 14 | 板 |
PowerDash | 2.5 | 19900 | 10 | 16 | カーボン | |
SprintDash | 2.8 | 20700 | 10 | 14 | カーボン | |
JetDash | 4.0 | 23000 | 28000 | 22 | 22 | カーボン |
UltraDash | 4.0 | 24000 | 29000 | 20 | 20 | カーボン |
PlasmaDash | 4.2 | 25000 | 29000 | 20 | 25 | カーボン |
【バンダイ・バクシード用モータ SpecList】 定格電圧:2.4V
モータ名称 |
消費電流 (A) |
最大 回転数 (rpm) |
無負荷 回転数 (rpm) |
無負荷 トルク (mNm) |
最大トルク (mNm) |
ブラシ タイプ |
ハイパー爆チューンeng | 1.35 | 13500 | 14560 | 5.638 (57.49) |
1.3 (13.26) |
板 |
ハイパー爆ダッシュeng | 2.11 | 14720 | 18400 | 5.764 (58.78) |
2.9 (29.57) |
板 |
*トルクデータ( )内は、単位を「g-cm」に換算した値