季節の移り変わり。
それは普段意識する事はないけど特に立春の前日の事。
私達は豆を撒いたり食べたりする習慣がある。
それは普段意識する事はないけど特に立春の前日の事。
私達は豆を撒いたり食べたりする習慣がある。
季節を分かつ慣わし
穏やかな日差しが春の近づきを感じさせる、そんなある日曜日の午後。
「遊びに来たよー」
我家の玄関に聞き慣れた友人の声と客人の訪問を告げるチャイムの音が響いた。
「ほーい」
居間でくつろいでいた私はこなたがやってきた事を知って、読んでいた本を閉じて返事をした。すぐに立ち上がり出迎えに行くと、私の背中を追いかけるようにつかさも神棚が設置された部屋を抜ける。
「いらっしゃい」
ドアを開け目の前に現れた、ファーが付いた狐色のコートに身を包んだこなたに歓迎の言葉を掛ける。
「お邪魔しまーす」
そう言うこなたは既に家の中。もうお邪魔してるんじゃないかとかくだらない事を一瞬考えて、即行で消し去る。
「いやー、外は寒いねぇ」
白い息を吐きながらしみじみと語るこなた。吐息の色や手をすり合わせる仕草から、実際にはその寒さを体験してはいないのだが、屋外は相当寒いと言う事を私は感じ取った。
「そうでしょうね。暖房効いてるわよ」
早く温まりたいとはこなただけでなく私の願望でもあったので、先程まで姉妹揃って温もっていたこの家で一番間取りの広い部屋にこなたを通す。
通路から居間に舞い戻ると、再び訪れた温もりに私達は至福の表情を浮かべた。扉を一枚隔てただけでこんなに気温が違うとは、人間の発明品とは実に素晴らしいと実感する。
特にこなたは玄関付近の室内より更に冷える外で寒風に吹き曝されていたから、室内を天国のように思っているのではないだろうか。
鼻の頭を赤く染めている小さな来訪者に向き直ると、目を極限まで細めてとても幸せそうな笑みを浮かべていた。私の思っている通りで間違いなさそうだ。
「何か温かい飲み物持ってくるね」
つかさが此処と隣接している台所の方を指差して言った。
「おー、ありがとー」
「悪いわね」
私達の返事を確認して優しく微笑み、つかさは歩みを進め始めた。
隣の部屋に入っていく妹の後姿が見えなくなった頃、再度呼び鈴が鳴らされた。
恐らく本日召集を掛けたもう一人の人物が到着したのだろう。
「みゆきさんかな?」
こなたも同意見らしく、私が脳内に思い浮かべた人物の名前を口にした。
「多分そうね。つかさー、みゆきの分もお願い」
前半はこなたに、後半は呼んだ名と同様に少し離れて位置しているつかさに向けて言う。
少々のタイムラグを生じて返ってきた、了解の意を示した少し大きめのつかさの声。それを聞きとった後、私はこの場所から身を移す事を憂鬱に思いながらも、二人目の訪問者を家に上がらせるべくゆっくりと歩き出した。
「遊びに来たよー」
我家の玄関に聞き慣れた友人の声と客人の訪問を告げるチャイムの音が響いた。
「ほーい」
居間でくつろいでいた私はこなたがやってきた事を知って、読んでいた本を閉じて返事をした。すぐに立ち上がり出迎えに行くと、私の背中を追いかけるようにつかさも神棚が設置された部屋を抜ける。
「いらっしゃい」
ドアを開け目の前に現れた、ファーが付いた狐色のコートに身を包んだこなたに歓迎の言葉を掛ける。
「お邪魔しまーす」
そう言うこなたは既に家の中。もうお邪魔してるんじゃないかとかくだらない事を一瞬考えて、即行で消し去る。
「いやー、外は寒いねぇ」
白い息を吐きながらしみじみと語るこなた。吐息の色や手をすり合わせる仕草から、実際にはその寒さを体験してはいないのだが、屋外は相当寒いと言う事を私は感じ取った。
「そうでしょうね。暖房効いてるわよ」
早く温まりたいとはこなただけでなく私の願望でもあったので、先程まで姉妹揃って温もっていたこの家で一番間取りの広い部屋にこなたを通す。
通路から居間に舞い戻ると、再び訪れた温もりに私達は至福の表情を浮かべた。扉を一枚隔てただけでこんなに気温が違うとは、人間の発明品とは実に素晴らしいと実感する。
特にこなたは玄関付近の室内より更に冷える外で寒風に吹き曝されていたから、室内を天国のように思っているのではないだろうか。
鼻の頭を赤く染めている小さな来訪者に向き直ると、目を極限まで細めてとても幸せそうな笑みを浮かべていた。私の思っている通りで間違いなさそうだ。
「何か温かい飲み物持ってくるね」
つかさが此処と隣接している台所の方を指差して言った。
「おー、ありがとー」
「悪いわね」
私達の返事を確認して優しく微笑み、つかさは歩みを進め始めた。
隣の部屋に入っていく妹の後姿が見えなくなった頃、再度呼び鈴が鳴らされた。
恐らく本日召集を掛けたもう一人の人物が到着したのだろう。
「みゆきさんかな?」
こなたも同意見らしく、私が脳内に思い浮かべた人物の名前を口にした。
「多分そうね。つかさー、みゆきの分もお願い」
前半はこなたに、後半は呼んだ名と同様に少し離れて位置しているつかさに向けて言う。
少々のタイムラグを生じて返ってきた、了解の意を示した少し大きめのつかさの声。それを聞きとった後、私はこの場所から身を移す事を憂鬱に思いながらも、二人目の訪問者を家に上がらせるべくゆっくりと歩き出した。
「そう言えばこなた、あんた何か用があるって言ってたでしょ」
四人揃ったところでこなたに話題を振る。
「おお、そうだったそうだった」
こなたは私の言葉でようやく当初の目的を思い出したようで、持参してきた荷物の中を探り始めた。
「皆、今日が何の日か勿論知ってるよね?」
「カリスマアパレル系ショップの店員というネタをされている芸人さんの誕生日ですね」
そうだったのか。『かしこまり~』とか言っているちょっと太った女の人が私の頭に浮かぶ。
あの人幼児期から赤ちゃんモデルやってたらしいわね。生まれた時の体重は四千四百近くあったそうな。
「違うよゆきちゃん。今日はバルトロメウ・ディアスが喜望峰に到達した日だよ」
マジか。っていうかつかさ何でそんな事知ってるんだ。
私もこの流れに乗って、今日はのり巻きの日よと発言しようとしたが、こなたがしょんぼり顔になっているのを見て慌てて口を閉じる。
「今日は節分でしょ」
私のもっともな回答に、こなたの顔が見る見る内に明るくなっていく。それに比例して私の理性が削られていく。何という理性デストロイヤー。
ちなみにのり巻きの日とは、節分の夜に恵方に向かって太巻きを食べると幸福になると言い伝えから、約二十年前に全国海苔貝類漁業協同組合連合会によって制定されたらしい。
「そうだよかがみん。それで私はこんなものを用意したのだよ」
目を爛々と輝かせたこなたがちらりと見せた、黄色の地に黒の横縞をあしらった布地。
「鬼の衣装ね」
私はその模様でこなたの準備したものとその後の展開を理解した。
「皆で豆撒きパーチーだ!みゆきさん、例のもの持ってきてくれた?」
「ええ、ここに」
そう答えてハンドバッグから大量の炒られた豆を取り出すみゆき。ご丁寧な事に複数の升の中に均等に分けられていた。
明らかに許容量を超えるその多さに、何処か異空間にでも繋がっているのではないだろうかと本気で考えた。しかし答えを聞くのが怖くて私は押し黙る。
「食用の分も残してあるので遠慮なく使ってください」
「んで、問題は誰が鬼をやるかなんだけど……」
こなたが私の方を見た。瞳を潤ませて哀願するような目線で私を射抜く。
こっち見……てください。
「嫌よ。こなたがやりなさいよ」
こなたに鬼の役割を譲渡した理由は主に二つ。私がやりたくなかったのと、こなたの鬼の姿を見てみたかったから。
配分がどちらかに偏ってるけど気にしない。
「では公平にじゃんけんで勝った人がかがみさんに鬼をやって貰うよう頼みましょう」
待てこら。それではこなたが着るケースがないじゃないか。
結局一人五指を収束させたみゆきは、手の平を開いた私達に負けて鬼の役をやる事になった。じゃんけんって大概言い出しっぺが負けるのよね。
「かがみさん、常識的に考えて紙が石を上回るなんてあり得ませんよね?」
言い訳がましく抗議するみゆきは放っておく。
四人揃ったところでこなたに話題を振る。
「おお、そうだったそうだった」
こなたは私の言葉でようやく当初の目的を思い出したようで、持参してきた荷物の中を探り始めた。
「皆、今日が何の日か勿論知ってるよね?」
「カリスマアパレル系ショップの店員というネタをされている芸人さんの誕生日ですね」
そうだったのか。『かしこまり~』とか言っているちょっと太った女の人が私の頭に浮かぶ。
あの人幼児期から赤ちゃんモデルやってたらしいわね。生まれた時の体重は四千四百近くあったそうな。
「違うよゆきちゃん。今日はバルトロメウ・ディアスが喜望峰に到達した日だよ」
マジか。っていうかつかさ何でそんな事知ってるんだ。
私もこの流れに乗って、今日はのり巻きの日よと発言しようとしたが、こなたがしょんぼり顔になっているのを見て慌てて口を閉じる。
「今日は節分でしょ」
私のもっともな回答に、こなたの顔が見る見る内に明るくなっていく。それに比例して私の理性が削られていく。何という理性デストロイヤー。
ちなみにのり巻きの日とは、節分の夜に恵方に向かって太巻きを食べると幸福になると言い伝えから、約二十年前に全国海苔貝類漁業協同組合連合会によって制定されたらしい。
「そうだよかがみん。それで私はこんなものを用意したのだよ」
目を爛々と輝かせたこなたがちらりと見せた、黄色の地に黒の横縞をあしらった布地。
「鬼の衣装ね」
私はその模様でこなたの準備したものとその後の展開を理解した。
「皆で豆撒きパーチーだ!みゆきさん、例のもの持ってきてくれた?」
「ええ、ここに」
そう答えてハンドバッグから大量の炒られた豆を取り出すみゆき。ご丁寧な事に複数の升の中に均等に分けられていた。
明らかに許容量を超えるその多さに、何処か異空間にでも繋がっているのではないだろうかと本気で考えた。しかし答えを聞くのが怖くて私は押し黙る。
「食用の分も残してあるので遠慮なく使ってください」
「んで、問題は誰が鬼をやるかなんだけど……」
こなたが私の方を見た。瞳を潤ませて哀願するような目線で私を射抜く。
こっち見……てください。
「嫌よ。こなたがやりなさいよ」
こなたに鬼の役割を譲渡した理由は主に二つ。私がやりたくなかったのと、こなたの鬼の姿を見てみたかったから。
配分がどちらかに偏ってるけど気にしない。
「では公平にじゃんけんで勝った人がかがみさんに鬼をやって貰うよう頼みましょう」
待てこら。それではこなたが着るケースがないじゃないか。
結局一人五指を収束させたみゆきは、手の平を開いた私達に負けて鬼の役をやる事になった。じゃんけんって大概言い出しっぺが負けるのよね。
「かがみさん、常識的に考えて紙が石を上回るなんてあり得ませんよね?」
言い訳がましく抗議するみゆきは放っておく。
「結論から申し上げると、サイズが合いませんでした」
こなたから渡された衣装を手に一人脱衣所に入っていったみゆきだったが、数十秒後元の服装のまま出てきた。
「非常に残念です」
残念じゃなさそうにみゆきが呟く。
「こなた、あんたサイズ調べてきたの?」
振り返ってたった今問題となった衣服を調達した本人に確認を取る。
「そう言えば私に合わせたかも」
ちょろっと舌を出すこなた。他に人がいなければ床をのたうち回っているところだ。
「結局自分が着る気だったんじゃないの」
にやけが止まらない私は、少し前に悔いた事がこんなにも早く現実になるこの流れに、多大なる感謝の気持ちを寄せた。
「うーん、私しか着れないだろうし……よし!私が着てしんぜよう!」
「では泉さん、どうぞ」
みゆきから縞模様の布地を受け取って、こなたは扉を開けた。閉められるのを目の当たりにすると、自然と舌打ちが漏れた。
「みゆきの眼鏡って透視出来るみたいな特殊能力ついてないの?」
無茶振りも良いところだと自分でも思う。
「ついてますよ」
今すぐその眼鏡をこっちに寄越せ。
「本当に?」
「浮かび上がった光の色で宝箱の中身がアイテムかゴールドかエネミーか判断出来ます」
使う機会あるのかそれ。
ドアを前に佇む三人。沈黙が流れる。
「かがみさん、つかささん、これをご覧になってください」
みゆきが私達に提示するように突き出したのは、何の変哲もないみゆきの腕だった。
何か見せてくれるのではなかったのかとしげしげと眺めていると、みゆきの指が変に折り畳まれているのに気づいた。人差し指と中指は前側に、その他の指は手の平に向かっている。
「じゃんけんの第四勢力のピョーです」
何言ってるんだこいつは。
「パーには勝てますがグーとチョキには勝てません」
どうやら先程パーに負けたのが余程悔しかったらしい。心中でそう読み取ると、丁度扉が開かれる音がした。着替え終わったようだ。
「じゃじゃーん!どう?」
それを合図に視線を向ければ、目に飛び込んでくるのは鬼の衣装に身を包んだこなた。
その服装は所謂ツーピース。みゆきの特殊能力になんか頼らなくても、今だけはこなたの腰の括れや小さなおへそも丸見えだ。
上半身は肩紐のない黄色と黒色を基調とした布だけに巻かれるように覆われていて、こなたがもっと見てと言うように動けば連動するように同色系統のフレアスカートも揺れる。
「ねぇかがみ、どう?似合ってる?」
こなたが私の前に歩み出れば、鬼をモチーフとした衣装はひらりと翻る。ミニスカートが、着用している人物の動作に遅れて元に戻る。
これは核兵器並の破壊力だ。威力が鬼ヤバい。皆に危害が及ぶ前に実態を調査せよ柊かがみ。
「お……」
「お?」
「鬼は内いいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!!!」
「にゃあああああ!!」
私はこなたを担いで自室へと駆け出した。核実験の為だ。
もう一度敢えて言う。核実験の為だ。
「ちょ!かがみっ!普通鬼は外だよ!?つかさ、みゆきさん、そうだよねっ!?」
「こなちゃん、鬼を祭神や神の使いと扱う神社は鬼も内で良いんだよ」
「他にも姓に鬼のつく家庭でも鬼は内で良いんですよ。鬼塚とか鬼丸とかオニオンとか」
「ええっ!?そうなのっ!?」
「そうなのっ!」
「いやかがみ!?絶対知らなかったよね!?今確実に話合わせたよね!?ほら!早く皆で健全に豆撒きしようよ!二人だけでかがみの部屋直行なんて―――誰かー!」
こなたから渡された衣装を手に一人脱衣所に入っていったみゆきだったが、数十秒後元の服装のまま出てきた。
「非常に残念です」
残念じゃなさそうにみゆきが呟く。
「こなた、あんたサイズ調べてきたの?」
振り返ってたった今問題となった衣服を調達した本人に確認を取る。
「そう言えば私に合わせたかも」
ちょろっと舌を出すこなた。他に人がいなければ床をのたうち回っているところだ。
「結局自分が着る気だったんじゃないの」
にやけが止まらない私は、少し前に悔いた事がこんなにも早く現実になるこの流れに、多大なる感謝の気持ちを寄せた。
「うーん、私しか着れないだろうし……よし!私が着てしんぜよう!」
「では泉さん、どうぞ」
みゆきから縞模様の布地を受け取って、こなたは扉を開けた。閉められるのを目の当たりにすると、自然と舌打ちが漏れた。
「みゆきの眼鏡って透視出来るみたいな特殊能力ついてないの?」
無茶振りも良いところだと自分でも思う。
「ついてますよ」
今すぐその眼鏡をこっちに寄越せ。
「本当に?」
「浮かび上がった光の色で宝箱の中身がアイテムかゴールドかエネミーか判断出来ます」
使う機会あるのかそれ。
ドアを前に佇む三人。沈黙が流れる。
「かがみさん、つかささん、これをご覧になってください」
みゆきが私達に提示するように突き出したのは、何の変哲もないみゆきの腕だった。
何か見せてくれるのではなかったのかとしげしげと眺めていると、みゆきの指が変に折り畳まれているのに気づいた。人差し指と中指は前側に、その他の指は手の平に向かっている。
「じゃんけんの第四勢力のピョーです」
何言ってるんだこいつは。
「パーには勝てますがグーとチョキには勝てません」
どうやら先程パーに負けたのが余程悔しかったらしい。心中でそう読み取ると、丁度扉が開かれる音がした。着替え終わったようだ。
「じゃじゃーん!どう?」
それを合図に視線を向ければ、目に飛び込んでくるのは鬼の衣装に身を包んだこなた。
その服装は所謂ツーピース。みゆきの特殊能力になんか頼らなくても、今だけはこなたの腰の括れや小さなおへそも丸見えだ。
上半身は肩紐のない黄色と黒色を基調とした布だけに巻かれるように覆われていて、こなたがもっと見てと言うように動けば連動するように同色系統のフレアスカートも揺れる。
「ねぇかがみ、どう?似合ってる?」
こなたが私の前に歩み出れば、鬼をモチーフとした衣装はひらりと翻る。ミニスカートが、着用している人物の動作に遅れて元に戻る。
これは核兵器並の破壊力だ。威力が鬼ヤバい。皆に危害が及ぶ前に実態を調査せよ柊かがみ。
「お……」
「お?」
「鬼は内いいいいいいいいいぃぃぃぃぃ!!!」
「にゃあああああ!!」
私はこなたを担いで自室へと駆け出した。核実験の為だ。
もう一度敢えて言う。核実験の為だ。
「ちょ!かがみっ!普通鬼は外だよ!?つかさ、みゆきさん、そうだよねっ!?」
「こなちゃん、鬼を祭神や神の使いと扱う神社は鬼も内で良いんだよ」
「他にも姓に鬼のつく家庭でも鬼は内で良いんですよ。鬼塚とか鬼丸とかオニオンとか」
「ええっ!?そうなのっ!?」
「そうなのっ!」
「いやかがみ!?絶対知らなかったよね!?今確実に話合わせたよね!?ほら!早く皆で健全に豆撒きしようよ!二人だけでかがみの部屋直行なんて―――誰かー!」
こなたは仰向けで私の部屋にあるベッドの上。そして私はこなたの上。
「もぅ……強引なんだから」
私を見上げて頬を染めながら囁くこなたに私は自我と記憶と魂を失いかけたが、何とか現世に踏み止まる。
「こなたぁ……良いよね?」
私が顔を近づけながら猫なで声で聞くと、こなたはより一層顔面に浮き出た朱色の部分の面積を広くした。
「どうせダメって言ってもやるんでしょ?」
こなたの声には諦めと期待が入り混じっていた。自然と顔が綻ぶ。
「良く分かってるじゃない……」
私はそう呟いて、こなたの唇を奪った。反射的にこなたが目を瞑る。
両手を繊細なものを扱うかのように優しくこなたの頬に添え、自分の唇をこなたの柔らかい部分に押し当てていく。
「ん……」
存分に堪能した後、私は更なる繋がりを求めて舌端を伸ばした。こなたの熱い口内をうねりながら進む私の舌は、すぐに同じ形状の物体に出会う。
粘膜に覆われたそれらはお互いを必要とするかのように絡み合い、存在を確かめ合う。
私達だけの世界に響く淫猥な水音。刺激に反応して時たま漏れる嬌声。一種の心地良さを感じさせるこなたの香り。
どれも私しか知らないこなたの淫らな様子。気分を高揚させるには十分すぎるほどだった。
更なる興奮を手に入れようと、私は激しく舌を動かす。
「んむぅ……んふっ……」
唇から歯茎まで余す事なく隅々まで舐め回す。縦横無尽に快感を弄る私の舌は暴れるような動きで、もしかしたら私の心理状態を表していたのかもしれない。現に私の脳は、唾液にまみれた部分同士の接触によって起こる淫靡な感触にショート寸前だった。
それでもこなたはまだ満足していないのか本能のままの行動なのか、積極的に巻きついてきた。こなたを私が欲情させているという事実に私は嬉しくなって、もっと強くこなたの唇を吸った。
濃厚な口づけをたっぷりと味わって、私は名残惜しさを感じながらも接合部を離した。大分密着していたはずなのに、まだ足りないと不満を示す私の心は貪欲なのだろうか。
混ざり合った私達の唾液は細く長い糸を引いていて、もっと深い連繋を欲する私の心情を表しているようだった。
それが千切れてシーツに染みが出来た時、私の中の何かも切れた気がした。
「かが……ふあっ!」
突然訪れた快感にこなたの発言は中断を余儀なくされたのだろう。原因を生み出した張本人なのに、私は随分と冷静な視点から観察していた。
こなたの水色の縞々パンツは既に下着の役割を果たせない状態になっていた。布を隔てていても伝わるこなたの秘所の湿り具合に、私は今一度こなたを高ぶらせた事を実感する。
この模様も今日の衣装と合わせて選んだのだろうか。もしかしたらこういう状況を予想して私の為にはいてきてくれたのだろうか。
「か、かがみ?こういう事はさ、また今度にしない?」
こなたの上目遣い攻撃が開始された。私のハートに天使が放った矢が突き刺さる光景が浮かぶ。急所に当たり効果は抜群、こなたの属性とも一致していてその威力は実に通常の六倍である。
「ほら、つかさやみゆきさんもいるわけだし……」
気合の何とやらで何とか瀕死だけは防いだ私に追加攻撃が襲い掛かる。第二防衛ラインも突破されそうな勢いだ。
「今日は節分なんだから、節分っぽい事しようよっ」
一気に勝負を決めるつもりなのかこなたは力強く提案した。しかしここで諦める私ではない。
何とか節分からに関する事で私の望む結果にありつける言葉はないだろうか。凄まじい速さで脳内に様々な知識を巡らせる。
節分……鬼……鰯……太巻き……豆……
―――豆?
閃いた。
「もぅ……強引なんだから」
私を見上げて頬を染めながら囁くこなたに私は自我と記憶と魂を失いかけたが、何とか現世に踏み止まる。
「こなたぁ……良いよね?」
私が顔を近づけながら猫なで声で聞くと、こなたはより一層顔面に浮き出た朱色の部分の面積を広くした。
「どうせダメって言ってもやるんでしょ?」
こなたの声には諦めと期待が入り混じっていた。自然と顔が綻ぶ。
「良く分かってるじゃない……」
私はそう呟いて、こなたの唇を奪った。反射的にこなたが目を瞑る。
両手を繊細なものを扱うかのように優しくこなたの頬に添え、自分の唇をこなたの柔らかい部分に押し当てていく。
「ん……」
存分に堪能した後、私は更なる繋がりを求めて舌端を伸ばした。こなたの熱い口内をうねりながら進む私の舌は、すぐに同じ形状の物体に出会う。
粘膜に覆われたそれらはお互いを必要とするかのように絡み合い、存在を確かめ合う。
私達だけの世界に響く淫猥な水音。刺激に反応して時たま漏れる嬌声。一種の心地良さを感じさせるこなたの香り。
どれも私しか知らないこなたの淫らな様子。気分を高揚させるには十分すぎるほどだった。
更なる興奮を手に入れようと、私は激しく舌を動かす。
「んむぅ……んふっ……」
唇から歯茎まで余す事なく隅々まで舐め回す。縦横無尽に快感を弄る私の舌は暴れるような動きで、もしかしたら私の心理状態を表していたのかもしれない。現に私の脳は、唾液にまみれた部分同士の接触によって起こる淫靡な感触にショート寸前だった。
それでもこなたはまだ満足していないのか本能のままの行動なのか、積極的に巻きついてきた。こなたを私が欲情させているという事実に私は嬉しくなって、もっと強くこなたの唇を吸った。
濃厚な口づけをたっぷりと味わって、私は名残惜しさを感じながらも接合部を離した。大分密着していたはずなのに、まだ足りないと不満を示す私の心は貪欲なのだろうか。
混ざり合った私達の唾液は細く長い糸を引いていて、もっと深い連繋を欲する私の心情を表しているようだった。
それが千切れてシーツに染みが出来た時、私の中の何かも切れた気がした。
「かが……ふあっ!」
突然訪れた快感にこなたの発言は中断を余儀なくされたのだろう。原因を生み出した張本人なのに、私は随分と冷静な視点から観察していた。
こなたの水色の縞々パンツは既に下着の役割を果たせない状態になっていた。布を隔てていても伝わるこなたの秘所の湿り具合に、私は今一度こなたを高ぶらせた事を実感する。
この模様も今日の衣装と合わせて選んだのだろうか。もしかしたらこういう状況を予想して私の為にはいてきてくれたのだろうか。
「か、かがみ?こういう事はさ、また今度にしない?」
こなたの上目遣い攻撃が開始された。私のハートに天使が放った矢が突き刺さる光景が浮かぶ。急所に当たり効果は抜群、こなたの属性とも一致していてその威力は実に通常の六倍である。
「ほら、つかさやみゆきさんもいるわけだし……」
気合の何とやらで何とか瀕死だけは防いだ私に追加攻撃が襲い掛かる。第二防衛ラインも突破されそうな勢いだ。
「今日は節分なんだから、節分っぽい事しようよっ」
一気に勝負を決めるつもりなのかこなたは力強く提案した。しかしここで諦める私ではない。
何とか節分からに関する事で私の望む結果にありつける言葉はないだろうか。凄まじい速さで脳内に様々な知識を巡らせる。
節分……鬼……鰯……太巻き……豆……
―――豆?
閃いた。
「ねぇこなた。節分って歳の数だけ豆を食べるわよね?」
答えは分かってはいるのだが、そう聞きつつ私はこなたのスカートを脱がせる。
「そうだけど……」
堂々とショーツを覗く私に歯切れ悪く答えるこなた。
咎められないという事は、こなたもこの後の展開を受け入れる準備をしているのだと良いように解釈して、私は下着に手を掛ける。
「じゃあ節分らしく豆でも頂こうかしら」
私は上機嫌にこなたの秘所を露出させた。何度見ても飽く事のない、魅力的な光景が繰り広げられる。
透明な液体が僅かに光り輝くこなたの陰唇は、ひくひくと微かな反応を見せる割れ目を襞が囲っていた。
「な、何をするつもりなのかな?」
じっくりとそれを視認する私に上擦った声でこなたが尋ねる。
「だから節分に因んで豆を食べるのよ」
私は強引にこじつけた行為続行の理由を伝えた。
「こなたの豆を……歳の数だけね」
言い足して、私は頭部の全面を露わとなったこなたの大切な場所に寄せる。
「ひゃっ!」
甘酸っぱい匂いが鼻腔をくすぐる。軽い目眩が起こりそうな感覚に人格のコントロール権を奪われそうになったが、私は何とか見えない力の強奪のもくろみを失敗に終わらせる。
愛液滴る秘裂に、私はそっと舌を差し入れた。
「ひゃうっ!」
自分の意志ではないだろうが、恥部に無断で入り込んできた異物を拒絶するかのように膣口をすぼませるこなた。
私はこなたの両脚を半ば無理矢理開かせ、侵入者扱いされた自分の口中の突出した器官を押し付けるように顔をなお一層接近させる。
「んっ……」
陰部を妖艶に煌かせる愛液はまるで媚薬、私の性的欲求を急速に催させた。
酸味のあるこなたの味を知覚しながら、包皮に包まれた肉芽を舐め上げる。
「んあっ」
途端にこなたの足先が伸びて、筋肉の収縮を行動で表した。
真珠のように小さく優美な突起を、唾液を乗せた舌先でつついたり転がしたりするだけで、秘裂の奥から粘り気のある液体が滲み出る。
全てを舐り取るようにこなたの中を掻き回す。
「ひあっ……」
こなたの下半身の猥りがわしい有様を当人に示すように音を立てる。
私は内部をなぶるような動かし方を止め、引き抜いては両度差し込むといった愛撫の方法に変更した。直後、身体を反らしてスプリングを軋ませるこなた。
突き入れる時は強烈な圧迫感、抜き出す時はざらつく吸引力がまるで誘っているかのように私の火照りを増させる。
「大分濡れてきたわね。そろそろ限界なんじゃないの?」
いやらしい効果音を立てるのを止めて、こなたに問い掛ける。
「そ、そんな事ないもん」
本人は強がっているようだったが、私には恥らっているように見えた。
羞恥の色に染められた顔、無意識によじられる身体。大部分は欲求に正直で、与えられる感覚に抗う術を持ち合わせていなかった。
こなたの大事な箇所を包む皮に再び舌を這わせる。
密接させてから少しの間は擦るように動かした。甘さを含んだ声が自然と出てしまう度に、新たに愛液が溢れ出してくる。
「んんっ……」
次いで掻き分けるように進める。一際敏感な局部に突き当たり、私はそこを拠点とし辺りをなぶり始める。
「はぁん!」
甲高い声が上がる。それはこなたがもうすぐ達するという事を私に伝えてくれるようだった。
こなたに気持ち良くなって貰いたい一心が私を加速させる。
「んっ……くぅん……!」
慎ましやかに鎮座する突起に口唇を丸めて吸いついた。
焼痕が残りそうなほどの高熱に覆われる感覚に、何も考えられなくなる。
私の頭が真っ白になった瞬間―――
「ああっ!ああぅ……!あっ!うああぁっ!!」
こなたの全身が硬直し、痙攣する。止め処なく湧き出す絶頂に達した証は、私の鼻の頭を、紅潮したこなたの身に降り掛かっていった。
「数分後に第二ラウンド開始ね」
「ど、どんだけぇ……」
私の宣言に眉をひそめるこなたはしかし、嫌がっているようには見えなかった。
答えは分かってはいるのだが、そう聞きつつ私はこなたのスカートを脱がせる。
「そうだけど……」
堂々とショーツを覗く私に歯切れ悪く答えるこなた。
咎められないという事は、こなたもこの後の展開を受け入れる準備をしているのだと良いように解釈して、私は下着に手を掛ける。
「じゃあ節分らしく豆でも頂こうかしら」
私は上機嫌にこなたの秘所を露出させた。何度見ても飽く事のない、魅力的な光景が繰り広げられる。
透明な液体が僅かに光り輝くこなたの陰唇は、ひくひくと微かな反応を見せる割れ目を襞が囲っていた。
「な、何をするつもりなのかな?」
じっくりとそれを視認する私に上擦った声でこなたが尋ねる。
「だから節分に因んで豆を食べるのよ」
私は強引にこじつけた行為続行の理由を伝えた。
「こなたの豆を……歳の数だけね」
言い足して、私は頭部の全面を露わとなったこなたの大切な場所に寄せる。
「ひゃっ!」
甘酸っぱい匂いが鼻腔をくすぐる。軽い目眩が起こりそうな感覚に人格のコントロール権を奪われそうになったが、私は何とか見えない力の強奪のもくろみを失敗に終わらせる。
愛液滴る秘裂に、私はそっと舌を差し入れた。
「ひゃうっ!」
自分の意志ではないだろうが、恥部に無断で入り込んできた異物を拒絶するかのように膣口をすぼませるこなた。
私はこなたの両脚を半ば無理矢理開かせ、侵入者扱いされた自分の口中の突出した器官を押し付けるように顔をなお一層接近させる。
「んっ……」
陰部を妖艶に煌かせる愛液はまるで媚薬、私の性的欲求を急速に催させた。
酸味のあるこなたの味を知覚しながら、包皮に包まれた肉芽を舐め上げる。
「んあっ」
途端にこなたの足先が伸びて、筋肉の収縮を行動で表した。
真珠のように小さく優美な突起を、唾液を乗せた舌先でつついたり転がしたりするだけで、秘裂の奥から粘り気のある液体が滲み出る。
全てを舐り取るようにこなたの中を掻き回す。
「ひあっ……」
こなたの下半身の猥りがわしい有様を当人に示すように音を立てる。
私は内部をなぶるような動かし方を止め、引き抜いては両度差し込むといった愛撫の方法に変更した。直後、身体を反らしてスプリングを軋ませるこなた。
突き入れる時は強烈な圧迫感、抜き出す時はざらつく吸引力がまるで誘っているかのように私の火照りを増させる。
「大分濡れてきたわね。そろそろ限界なんじゃないの?」
いやらしい効果音を立てるのを止めて、こなたに問い掛ける。
「そ、そんな事ないもん」
本人は強がっているようだったが、私には恥らっているように見えた。
羞恥の色に染められた顔、無意識によじられる身体。大部分は欲求に正直で、与えられる感覚に抗う術を持ち合わせていなかった。
こなたの大事な箇所を包む皮に再び舌を這わせる。
密接させてから少しの間は擦るように動かした。甘さを含んだ声が自然と出てしまう度に、新たに愛液が溢れ出してくる。
「んんっ……」
次いで掻き分けるように進める。一際敏感な局部に突き当たり、私はそこを拠点とし辺りをなぶり始める。
「はぁん!」
甲高い声が上がる。それはこなたがもうすぐ達するという事を私に伝えてくれるようだった。
こなたに気持ち良くなって貰いたい一心が私を加速させる。
「んっ……くぅん……!」
慎ましやかに鎮座する突起に口唇を丸めて吸いついた。
焼痕が残りそうなほどの高熱に覆われる感覚に、何も考えられなくなる。
私の頭が真っ白になった瞬間―――
「ああっ!ああぅ……!あっ!うああぁっ!!」
こなたの全身が硬直し、痙攣する。止め処なく湧き出す絶頂に達した証は、私の鼻の頭を、紅潮したこなたの身に降り掛かっていった。
「数分後に第二ラウンド開始ね」
「ど、どんだけぇ……」
私の宣言に眉をひそめるこなたはしかし、嫌がっているようには見えなかった。
「いやー、すっかり遅くなっちゃったわね」
一階へと続く階段を下りながら、私は満悦の笑顔を浮かべる。
「全く、本当に十八回やるとは思わなかったよ……」
こなたはそのまま自分の心情を表現するかのように複雑な表情で返す。
結局私達はつかさとみゆきを完全にほったらかしてしまっていた。気がついたらもう太陽は沈み掛けて、世界が紅一色に染まる美しき夕方の風景が見えていた。
「時間って忘れるもんねー。今日は泊まっていきなよ」
これから帰宅するのも大変だろうと思い、こなたに言う。
「んー、じゃあそうしようかな……」
こなたは思案顔で答えを出すと、扉を開けた。
つかさとみゆきがほぼ同時に振り返る。二人は向かい合うように座って、何かを話し合っていた。
「何してたの?」
「じゃんけんの第三十七勢力について討論していたんですよ」
お前ら私達がニュークリアーテストしてる間中ずっと議論を交し合っていたのか。どこまで根に持ってるんだ。
「みゆきさん、それ本気で使うつもりなの?」
「当然です」
「誰も分からないしみゆきしか使えないじゃない」
「私ルールです」
もはや螺子が数本外れているどころの騒ぎではない。狂っている。私が凶ちゃんならみゆきは狂ちゃんだ。
「では第五勢力から紹介しましょう。これがペーで……」
様々な形に手を変形させながら熱く語るみゆきの話を、私達はそれぞれ思い思いの事をしながら流していた。
「つかさ、私泊まる事になったから」
「あ、そうなんだ。じゃあご飯は二人分追加だね」
こなたとつかさのやり取りを聞いて、私は疑問に思った事を口に出す。
「みゆきも泊まるの?」
「これがポーで第十八勢力に当たります」
聞いちゃいねぇ。私達も聞いてないけど。
「私と一緒に今日中に五十は作るって張り切ってたよ」
つかさが代わりに回答してくれたところで、私のお腹が空腹を訴えてきた。
「今お母さんが夕ご飯作ってるよ。もうちょっと掛かりそうだけど」
「私もお腹空いたなぁ」
両手で腹部を押さえてしょげるこなた。気持ちアホ毛も項垂れている。これだけでご飯十杯はいける。太ったらその分こなたとの室内運動で消化すれば良い。こなたが原因なんだから手伝わせる権利が私にはある。
「ではその間大豆を食べませんか?」
全て説明し終えたのか途中で誰も聞いていない事に気づいたのか。いつの間にかみゆきのオンステージは終焉を告げていた。
「そ、そうだね。折角持ってきてくれたんだし」
賛同するこなたの声は少し裏返っていた。理由を知っているのは私だけ。
私達はみゆきが取り出した大豆を自分の年齢と同じ数だけ手に取った。私はさっき食したけどまぁ良いや。一つずつ口へと運んでいく。
全部食べ終えてから、こなたの方を見た。小さなその手にはまだ豆が握られている。
豆になりたいなぁ。でも禁忌を犯して腕と足を失うのはごめんだわ。
「何で豆って歳の数だけしか食べちゃいけないんだろうねぇ」
今のこなたの台詞が『もっとかがみに私のを食べて欲しかったのに!』と幻聴で補足された私は病気だろうか。
「イエス高須クリニック!」
叫ぶみゆき。通じる人が多いか少ないか微妙なラインだ。というか私の心の中と普通に会話しないでくれ。
「でも歳の数より一つ多く食べると身体が丈夫になるって言い伝えもあるみたいだよ」
「っ!」
みゆきの発言ををまるでなかったかのようにして、こなたの疑問に答えるつかさの何故か豊富な知識に反応した人間がこの場に二人。言うまでもなく私とこなた。
「いやっ!かがみっ!私もう限界……」
一階へと続く階段を下りながら、私は満悦の笑顔を浮かべる。
「全く、本当に十八回やるとは思わなかったよ……」
こなたはそのまま自分の心情を表現するかのように複雑な表情で返す。
結局私達はつかさとみゆきを完全にほったらかしてしまっていた。気がついたらもう太陽は沈み掛けて、世界が紅一色に染まる美しき夕方の風景が見えていた。
「時間って忘れるもんねー。今日は泊まっていきなよ」
これから帰宅するのも大変だろうと思い、こなたに言う。
「んー、じゃあそうしようかな……」
こなたは思案顔で答えを出すと、扉を開けた。
つかさとみゆきがほぼ同時に振り返る。二人は向かい合うように座って、何かを話し合っていた。
「何してたの?」
「じゃんけんの第三十七勢力について討論していたんですよ」
お前ら私達がニュークリアーテストしてる間中ずっと議論を交し合っていたのか。どこまで根に持ってるんだ。
「みゆきさん、それ本気で使うつもりなの?」
「当然です」
「誰も分からないしみゆきしか使えないじゃない」
「私ルールです」
もはや螺子が数本外れているどころの騒ぎではない。狂っている。私が凶ちゃんならみゆきは狂ちゃんだ。
「では第五勢力から紹介しましょう。これがペーで……」
様々な形に手を変形させながら熱く語るみゆきの話を、私達はそれぞれ思い思いの事をしながら流していた。
「つかさ、私泊まる事になったから」
「あ、そうなんだ。じゃあご飯は二人分追加だね」
こなたとつかさのやり取りを聞いて、私は疑問に思った事を口に出す。
「みゆきも泊まるの?」
「これがポーで第十八勢力に当たります」
聞いちゃいねぇ。私達も聞いてないけど。
「私と一緒に今日中に五十は作るって張り切ってたよ」
つかさが代わりに回答してくれたところで、私のお腹が空腹を訴えてきた。
「今お母さんが夕ご飯作ってるよ。もうちょっと掛かりそうだけど」
「私もお腹空いたなぁ」
両手で腹部を押さえてしょげるこなた。気持ちアホ毛も項垂れている。これだけでご飯十杯はいける。太ったらその分こなたとの室内運動で消化すれば良い。こなたが原因なんだから手伝わせる権利が私にはある。
「ではその間大豆を食べませんか?」
全て説明し終えたのか途中で誰も聞いていない事に気づいたのか。いつの間にかみゆきのオンステージは終焉を告げていた。
「そ、そうだね。折角持ってきてくれたんだし」
賛同するこなたの声は少し裏返っていた。理由を知っているのは私だけ。
私達はみゆきが取り出した大豆を自分の年齢と同じ数だけ手に取った。私はさっき食したけどまぁ良いや。一つずつ口へと運んでいく。
全部食べ終えてから、こなたの方を見た。小さなその手にはまだ豆が握られている。
豆になりたいなぁ。でも禁忌を犯して腕と足を失うのはごめんだわ。
「何で豆って歳の数だけしか食べちゃいけないんだろうねぇ」
今のこなたの台詞が『もっとかがみに私のを食べて欲しかったのに!』と幻聴で補足された私は病気だろうか。
「イエス高須クリニック!」
叫ぶみゆき。通じる人が多いか少ないか微妙なラインだ。というか私の心の中と普通に会話しないでくれ。
「でも歳の数より一つ多く食べると身体が丈夫になるって言い伝えもあるみたいだよ」
「っ!」
みゆきの発言ををまるでなかったかのようにして、こなたの疑問に答えるつかさの何故か豊富な知識に反応した人間がこの場に二人。言うまでもなく私とこなた。
「いやっ!かがみっ!私もう限界……」
ここから先の私の記憶は自室で全裸のこなたに寄り添っている場面から始まっている。
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- GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-09-26 07:45:33)
- なんすか、このカオスは・・・(特にみゆきさん) -- 名無しさん (2009-02-04 23:15:21)
- もう何度でも言わせてもらうし異論は勿論認めない。
あ な た が 神 だ 。 -- 名無しさん (2009-02-04 22:25:47) - あれからはや1年……
今年は19+1でついに20回の大台に乗せてしまったんですね、わかりますw -- 名無しさん (2009-02-04 15:45:02) - エロと笑いの両方が取れるってすげえwww -- 名無しさん (2008-10-12 13:41:14)
- ピョーwwwwwwwwポーwwwwwwwwペーwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2008-08-07 12:51:44)
- かがみの記憶がまた飛んでるよ!
続編に期待大!! -- 名無しさん (2008-06-12 23:14:03) - 高須クリニックwwwwwww
そんなにマイナーネタですかね?
とりあえず、かがみんとみゆきさんの頭の壊れ具合がGJw -- 名無しさん (2008-06-01 20:45:16) - みゆきさんのキャラがいいww
かがみも十分こなた中毒だし
ワロエロGJ! -- 名無しさん (2008-02-25 22:51:35) - みゆきさん何やってんだよwwwwwwwwww -- 名無しさん (2008-02-20 05:25:29)
- また記憶すっとんでるwww -- 名無しさん (2008-02-06 09:08:39)
- クオリティがヤバい -- 名無しさん (2008-02-03 22:32:31)