5月初旬。
街の緑が溢れるばかりの陽光によって、日毎に色彩を濃くしていく季節。
私はこなたの家に遊びに来ていた。
街の緑が溢れるばかりの陽光によって、日毎に色彩を濃くしていく季節。
私はこなたの家に遊びに来ていた。
おやつとジュースを頂いた後、こなたと格闘ゲームで30分程遊んだ頃……
「ふああっ」
こなたが、はしたないと言いたくなる程、盛大なあくびをした。
「こなた。昨日夜更かしでもしたの? 」
私は、コントローラーを握り締めながら、傍らに座っている少女に尋ねる。
「うーん。黒井先生達とネトゲをだね」
「何時までしてたのよ」
こなたは、再び、大きなあくびをしながら答える。とても眠そうだ。
「朝の、5時までかな」
「莫迦」
「ふああっ」
こなたが、はしたないと言いたくなる程、盛大なあくびをした。
「こなた。昨日夜更かしでもしたの? 」
私は、コントローラーを握り締めながら、傍らに座っている少女に尋ねる。
「うーん。黒井先生達とネトゲをだね」
「何時までしてたのよ」
こなたは、再び、大きなあくびをしながら答える。とても眠そうだ。
「朝の、5時までかな」
「莫迦」
私は、ため息をついてしまった。
そんな遅い時間まで起きていれば、昼間、眠くなるのも当然だ。
黒井先生も、教え子を夜更かしさせないで欲しい。
「ごめんね。かがみ。もう限界…… 」
コントローラーをぽとりと落とすと、こなたはふらふらと歩いて、ベッドに横になってしまう。
「かがみん。おやすみ~ 」
「おいおい」
ベッドで仰向けになっている、こなたに近づくと既に瞼を閉じてしまっている。
そんな遅い時間まで起きていれば、昼間、眠くなるのも当然だ。
黒井先生も、教え子を夜更かしさせないで欲しい。
「ごめんね。かがみ。もう限界…… 」
コントローラーをぽとりと落とすと、こなたはふらふらと歩いて、ベッドに横になってしまう。
「かがみん。おやすみ~ 」
「おいおい」
ベッドで仰向けになっている、こなたに近づくと既に瞼を閉じてしまっている。
「マジで寝たのか…… こいつ 」
ため息をついてから立ち上がり、こなたを見下ろす。
ちょっと悔しいけれど、瞼を閉じた顔はとても可愛らしい。
「むにゅー 」
両膝をついて近づき、こなたのほっぺに人差し指の腹をあてる。
「んー ふぐぅ」
ふにふにとした感触がとても柔らかくて心地よい。
ため息をついてから立ち上がり、こなたを見下ろす。
ちょっと悔しいけれど、瞼を閉じた顔はとても可愛らしい。
「むにゅー 」
両膝をついて近づき、こなたのほっぺに人差し指の腹をあてる。
「んー ふぐぅ」
ふにふにとした感触がとても柔らかくて心地よい。
「こなた…… 」
横になっている少女は、あまりにも無防備だ。
「起きないと、いたずらしちゃうぞっ」
頬をつつきながら、耳元で声をかける。
「うにゃー 」
こなたの猫のような口元が微かに動く。
「本当だぞ」
もう一度、囁いてみる。
「ん…… んむぅ」
しかし、微かな寝息をたてるだけだ。
横になっている少女は、あまりにも無防備だ。
「起きないと、いたずらしちゃうぞっ」
頬をつつきながら、耳元で声をかける。
「うにゃー 」
こなたの猫のような口元が微かに動く。
「本当だぞ」
もう一度、囁いてみる。
「ん…… んむぅ」
しかし、微かな寝息をたてるだけだ。
「まったく…… 」
本当に隙だらけだ。
今、私に襲われたらどうするんだろう?
不埒なことを思いついてしまって、すぐに顔が赤くなる。
私は何を考えているんだろう?
本当に隙だらけだ。
今、私に襲われたらどうするんだろう?
不埒なことを思いついてしまって、すぐに顔が赤くなる。
私は何を考えているんだろう?
こなたとは、宿題を写させてあげた時から始まった縁だ。
こなたは、小さな身体にあふれるばかりのパワーをもっている。
私は、彼女の魅力にいつのまにか引き込まれて、気がつけばかけがえのない親友になっていた。
高校時代が光り輝くものにしてくれたのは、まぎれもなく傍で寝息をたてている少女のおかげだった。
こなたは、小さな身体にあふれるばかりのパワーをもっている。
私は、彼女の魅力にいつのまにか引き込まれて、気がつけばかけがえのない親友になっていた。
高校時代が光り輝くものにしてくれたのは、まぎれもなく傍で寝息をたてている少女のおかげだった。
「こなた…… 」
さらさらとした髪をさわりながら呟く。
「わたしね…… 」
本人が起きていれば、恥ずかしくてとてもいえない言葉も、眠り姫となった今なら大丈夫だ。
想いを伝える言葉を、素直に口に出すことができる。
「こなた。私、あんたのことが好きなの…… 」
さらさらとした髪をさわりながら呟く。
「わたしね…… 」
本人が起きていれば、恥ずかしくてとてもいえない言葉も、眠り姫となった今なら大丈夫だ。
想いを伝える言葉を、素直に口に出すことができる。
「こなた。私、あんたのことが好きなの…… 」
「う、うにゅ…… 」
こなたが身じろぎをする。
「ま、まずいっ…… 起きてた!? 」
身体が硬直する。
眠っていると思って告白したら、実は起きているなんてオチはあまりにもベタすぎる。
鼓動が速まる。
かあっと、顔が熱くなってしまう。
こなたが身じろぎをする。
「ま、まずいっ…… 起きてた!? 」
身体が硬直する。
眠っていると思って告白したら、実は起きているなんてオチはあまりにもベタすぎる。
鼓動が速まる。
かあっと、顔が熱くなってしまう。
「こなた!? 」
しかし、こなたは目を覚ました様子がない。
ためしに耳たぶを、軽く触ってみても反応はない。
「ふぅ…… びっくりさせないでよ」
安堵のあまり胸をなでおろして、こなたから顔を離す。
しかし、こなたは目を覚ました様子がない。
ためしに耳たぶを、軽く触ってみても反応はない。
「ふぅ…… びっくりさせないでよ」
安堵のあまり胸をなでおろして、こなたから顔を離す。
幸せそうな寝息を立てているこなたは、もし、私が想いを伝えたらどう答えるのだろう?
『私も好きだよ。かがみ』
からかいとしての『好き』ではなくて、本当の『好き』を言ってくれるのだろうか。
それとも、困ったような顔をしながら、静かに首を横に振るのだろうか。
『私も好きだよ。かがみ』
からかいとしての『好き』ではなくて、本当の『好き』を言ってくれるのだろうか。
それとも、困ったような顔をしながら、静かに首を横に振るのだろうか。
私は、手を伸ばせば届く位置にいる眠り姫を眺めながらも、
容易に出口が見つからない思考の迷路を、彷徨うしかなかった。
容易に出口が見つからない思考の迷路を、彷徨うしかなかった。
(了)
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- やはり、かがみ→こなたが
すきです! -- チャムチロ (2012-08-25 16:23:06) - ↓確かに。こな×かががデフォルトで本当に良かった。 -- 名無しさん (2009-11-28 08:32:57)
- 駆け落ちシリーズを読んだあとだとこれは凄まじく切ない… -- 名無しさん (2008-05-04 01:27:56)