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実はゆたかの趣味のインターネットがかなりディープだったら:後編

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だれでも歓迎! 編集
 岩崎家のキッチン。
 そこには二人の少女が座り込んでいました。
 一人は家人の岩崎みなみ。
 そしてもう一人は小早川ゆたか。
 二人ともアルコール飲料のベジーテに目薬を含んだものを飲み込んで、あるいは他の理由から、
もしくは複合的な原因で頬も脳も熱く火照っています。
 特にゆたかの方は脳みそが溶けてしまったかのように蕩けて、もはや普段の彼女と同じような判
断能力は全く期待できない状態です。
 今の彼女なら、何をしろと言われてもするでしょう。
 嫌なことならともかく、通常は理性で抑えられているような行為に関しては、まったく抵抗を覚
えることはありません。
 そんなゆたかが今へたり込んでやっているのは、インターネットの掲示板。
 今や彼女の行動指針は、彼女自身にはなく、電子の海に委ねられていました。





722:1:2008/11/7(金) 17:12:11.41 ID:wAlk/mOE
やった
次どうすればいい?

あんな
≫730


727:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:12:25.37 ID:lkwep6aw
やばいぞ。
≫1が「安価」も打てなくて「あんな」になってやがるwww


730:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:12:39.46 ID:oi4892wF
1キター!!!!


738:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:12:50.28 ID:4Okkan24
≫730
お前にはガッカリだ…


742:730:2008/11/7(金) 17:13:05.46 ID:oi4892wF
自分にガッカリだ…
吊ってくるorz


748:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:13:12.45 ID:jieomapp
流れ速ぇ。
とりあえず>>1落ち着いて現状報告たのむ


765:1:2008/11/7(金) 17:13:50.41 ID:wAlk/mOE
目薬入れたベジータを口移しで飲ませることに性交。でも一回間違えて自分でののんだ
あたなが回らない。ふらふらする。
たぶんもう書きこめそうない。
最後の安価

≫780


770:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:13:29.01 ID:VGTDY?mm
何自分で飲んじゃってんだwww
ベジータじゃねーしwwベジーテww

しかし>>1の勇者っぷりは異常


771:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:13:30.51 ID:bytUJ1OK
ガチ百合wwww
まさに性交ww誤字であって誤字でないww
≫1の有言実行に感服www


773:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:13:35.07 ID:KoLMH24D
さあ最後の安価だ。
≫1のはなむけに一発いいの頼むぜ。



779:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:01.23 ID:uSA168jk
そこまでイッたら愛の告白シロ

780:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:02.46 ID:Cv//a-yA
再び↑+↓

781:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:04.04 ID:miNorIcV
バナナで合体



788:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:22.28 ID:4Okkan24
≫780おまwwwww
またwwwwww


789:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:25.37 ID:lkwep6aw
テラゴルゴwwwwww


790:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:30.34 ID:mine4dg7
バナナこのために持ってきたのかよwwwwww


794:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:37.12 ID:rzebdo36
≫779-781
神ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!


799:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:54.12 ID:yAMayUri
百合だからむしろ女神じゃね。
きっとマリア様だ!!
マリア様が見てるぅぅ


800:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:55.12 ID:87N?lko2
恐ろしい事実に気づいた…
≫569-571と>>779-781
が同じ三人だ……


802:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:14:59.46 ID:sd2fs0sd
愛の告白して、
バナナをち●ぽに見立てて百合セッ●ス
というわけですねわかります

イってこい>>1!!!


805:1:2008/11/7(金) 17:15:10.41 ID:wAlk/mOE
おk
把握

やる

ここまであるがとう。

折れがガンダム…もとい

俺がVIPPERだッ!!!


827:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 17:15:49.01 ID:mowsz2s1
≫1は
VIPPERの鑑だなwww




 数分の間携帯電話になけなしの意識を傾けていたゆたかは、座ったまま這うように動いてバナナ
を房ごと手に取るとのそりと振り返ります。
 みなみも何をしていたのか携帯電話を手にしていましたが、ゆたかは特に気にせずに近づきます。
 ぽすっ…
 まるでチェリーがゆたかにしたように、ゆたかは全く減速せずにそっとみなみに身体を預けまし
た。チェリーの場合と違ってみなみの胸のあたりにゆたかの顔が当たり、そのまま重なってゆたか
はうつ伏せに、みなみは仰向けに倒れます。
「ねえみにゃみちゃん」
「…うん」
「すき」
 躊躇は、ありませんでした。
 その言葉を今口にするのは当然のこと。普段通りのおはようの挨拶と同じようなもの。
 まるでそんな作業の一つかのように、ゆたかは自然に言いました。
 顔は赤いものの、いつもの笑顔で。
 あまりにも、自然すぎました。
「……うん」
 反対にみなみは、少しだけ、瞬き一つ分ほどの間だけ沈黙を長くして返事をします。
 ゆたかは、みなみのことが好きです。
 大好きです。
 それは疑う余地のない確実な事柄でした。
 ですが、普段のそれは頭に「友達として」という言葉がつくものです。
 同じ「好き」でも恋人に向ける「好き」とは性質の違うものです。
 今のゆたかは頭にもやがかかったせいでその境が曖昧になって、友達としての好きの度合が、そ
のまま恋人へ向けるような好意と勘違いしてしまっているだけなのです。
 ゆたかはバナナを身体のすぐそばに置いて両手を自由にすると、するりとみなみの服の中にすべ
り込ませました。
「んんっ……」
 すべすべのみなみの柔肌を、スケートリンクを滑るようになめらかに撫でまわすゆたか。
 やがてたどり着いた先は、一般的な平均値よりも布面積の小さな胸当て、ブラジャーでした。
 かなり小さめのはずのブラなのに、みなみの肌との間には隙間ができています。そのため這い上
ってきたゆたかの手は、容易にその中に滑りこんでしまいました。
 さわさわと揉み…いや、その有るような無いような膨らみをさすります。
「はぁっぁ……」
 やがて指先に、二つの突起が触れました。
 ゆたかはすでにつんと尖っているその頂きを、両の手の指でつんつんと突っついてみます。
「んっ、んっ」
 その度に、みなみは切なげな声を洩らしました。
 ゆたかが胸を弄るごとに、みなみの表情に悦楽と悲哀が複雑に入り混じります。
「ゆた…か」
「あに?みなみちゃぅ?」
 喉の奥から振り絞るような声でゆたかを呼ぶと、みなみは目を細めてすっと微笑みました。
 糸のようになった目の端から、数滴のしずくを落として。

「胸、小さくて……ごめんなさい」

 ぼやけているゆたかの脳に、衝撃が走ります。
 立ち込めた霧の中に、突然大きな槍が豪速で突き抜けたかのようでした。 
「胸無いから…触ってもあんまり面白く、ない…よね」
 微弱に震えるみなみの声が、ゆたかの心をきゅっと締め付けます。
 掲示板のことを思い出して、ゆたかの胸の中で、後悔の嵐が吹き荒れました。
 みなみが胸のことを気にしているのは、よく知っていました。それなのに、自分は掲示板にあん
なことを書いてしまった。
 スレッドのタイトルに、貧乳、絶壁。
 みなみの人物像に、ナイチチ女。
 名前を書いたわけではないし、みなみが目にするとはゆたかは思っていない。けれど、それでも
みなみのコンプレックス部分を軽く扱ってしまったという罪悪感は、ゆたかの心を直撃しました。
「そんなころないよみなみちゃん!そんなことあい!」
「……嘘」
「嘘ひゃないよ!らって…みなみちゃんのなら、どこだって好きりゃもん!」


 くちゅ、ちっ、ちゅっ、ぷちゅ…
 淫らな水音が、コトコトと弱火で煮られているカレー鍋の音に混じって響きます。
 ゆたかは床に膝立ちになると、寝転がったままのみなみの服を脱がせて、その秘部を念入りにほ
ぐしていました。
 すでにいやらしい匂いの粘液は充分に滴っていたけれど、まずは舌で粘膜同士の交流から始めま
した。
 初めてじっくりと見る他人の膣内。お互い使い込まれてない代物ではあるものの、やはり個人差
という物は厳然と存在し、自分で見るのとは違う角度で目にするそれはけっこうな感慨をゆたかに
もたらします。舌でぴちゃりと裂け目を広げるさい、むわっと湿った空気が下腹部を中心に漂って
いるのを初めて知りました。
 やがて、ゆたかは舌から指を使った行為へとエスカレートしていきます。
 最初は人差し指1本でいっぱいだったみなみの入り口には、今や人差し指と中指が入っています。
 ぬぷり……
 2本の指で丹念に、中の壁の感触を確かめてみました。
「く、ぁぅ……」
 次に引っ掻くように指を曲げ、
「っはぁ、ふぅぅっ!」
 次に入り口を拡げるように指を開き、
「ッ……!!!」
 そしてそのまま、ゆっくりと手首を180度回しました。
「ひぅっっ!?……ぃ、ぃあ―――っ!」
 聴いたことの無いようなみなみの大きな声が、岩崎家の中にこだまします。
「ゆ、ゆたか……もう、いい。もうだいじょうぶだか、ら」
 荒い息をしながら、みなみが蕩けた目でゆたかに懇願しました。
 その言葉だけだと、もう終わりにしようと言っているのか、さらに次のステップに行こうと言っ
ているのかわかりません。どちらともとれる内容です。
 ですが、今のゆたかには、後者の意味しか考えつきませんでした。
 自分の服も脱ぐと、そばに置いておいたバナナの房に手を伸ばし、そのうちの一本をもぎ取りま
す。
 そしてそれを自分の膣口に押し当てると、ぐいっと押しこみました。
 ずぷ……
「ひぎぃッ…!!」
 予想以上の痛みがゆたかを襲います。まだほんの先っぽが侵入しただけだというのに、ぼやけた
頭でも我慢できず、思わずバナナを落としてしまうほどの激痛でした。
 それもそのはず。さっきから丹念にほぐしていたのはみなみの身体で、ゆたかの方は直接触った
りは全くしていなかったのです。
 しかも初めての行為からいきなり異物を挿入するなど、あまりにもハードルが高すぎました。
 さらに仮に痛みに我慢できたとしても、青い固いバナナならともなく黄色い食べごろのバナナで
は柔らかくて使い物になりません。少しだけ入ったバナナの先端は無残にも中身が潰れ、甘くてド
ロドロした白い果汁が垂れ出ていました。
「バナナ…あるぇ。潰れちゃ…あぇ、入らな…んっ」
 先が潰れたバナナを拾い、再び股間に押しつけるゆたか。
 でも、もはやそのバナナでは一ミリたりとも中に挿れることはできず、どんどん潰れていくばか
りです。
「ゆたか……無理、しないで」
 何かに取り憑かれているかのような様子でバナナを潰し続けるゆたかを、みなみは身体を起こし
てそっと抱き締めました。
「えも、わたし…ばららでみなみちゃんと、がっらいしなきゃ」
 ゆたかは今にも眠りそうに半分閉じかけている目を虚ろに泳がせて、うわ言のように呟きます。
 ゆたかの思考能力は、目薬を入れたアルコールによって正常な機能を一時的に失っていました。
 刷り込みの要領で、まだ行動決定を選択出来ていたころの記憶に従って、まるで赤子のごとくた
だ緩慢に四肢を動かすのみです。
「ほらゆたか…こうすれば、合体できる」
 みなみはゆたかのうわ言を正確に理解したようで、ゆたかが手にしていた崩れたバナナを手放さ
せます。
 それから新たにバナナを一本もぎ取ると、ゆたかの大事なところを隠すように触れさせました。
「…う、ん…」
 ほとんど無毛でつるつるのゆたかの股間において、唯一ある突起にバナナの皮がむにっと当たり、
ぴくりと下半身を震えさせます。
 今度はバナナを体内に差し込むのではなく、ただ縦に添えているだけでした。
 これなら痛みを伴うことはありません。
 そして、脚を交差させてバナナを反対側からみなみが挟みこめば完成です。
「く、ぁ……」
 二人の股間に挟まれたバナナは、一本目のバナナのぬめぬめとした白い残骸が潤滑油となって絶
えずわずかに動きます。その微かな動きが、接している二人の敏感な突起を存分に刺激してくれる
のでした。
 さらに、自ら動いてしまえば、摩擦力に比例して快感は増加するのは当然。
「ふ、ぁ……っ」
 意識してなのか無意識のうちになのか、ゆたかがもぞもぞと動いて自分から擦りつけ始めました。
 バナナの皮に、小さなお豆を。
 みなみの太ももに、ねっとりと上気した柔脚を。
 みなみのすらりと無駄な肉の無い腹部に、桜色の二つの蕾を。
 みなみの艶めかしく浮き出た鎖骨から首筋に、ぬらぬらと光る舌と唇を。
「ゆたか…ん、私も動く…よ」
 みなみもやがて我慢できなくなり、脚が、腕が、口が、心がゆたかを欲してじっとしてはいられ
なくなりました。
 すると二本目のバナナもぐちゃぐちゃになり、三本目のバナナを挟みこみます。
 このままではバナナを何本消費してしまうかわかったものではありませんが、下腹部から燃え上
がった熱はバナナがもったいないという精神で鎮火するにはあまりにも大きくなりすぎていました。
「ん…あ。止まらな……!」
「あ、み、みなみちゃ…す、き。しゅ、きぃ……」
 立ち込める甘い香りの中、白濁の半固形物にまみれて身体中を可能な限り密着させて擦りつけ合
う二人。
 みなみが少し身をかがめてゆたかの口が届くところに顔を寄せると、蜜に誘われる蝶のようにゆ
たかの唇はみなみの唇にむしゃぶりつきます。
 息をするのも億劫なほどに舌と舌が別の生き物かのように絡み合い、湿った音を発していました。
 バナナだった物が触れあう肌の間で立てる音。
 そして二人の上下の粘膜が奏でる音も加わり、二人の耳にはそれはそれは素敵な三重奏に聴こえ
ていました。
「あぁっ……気持ちい、ゆたか……っ!」
「あ、あ、やふ…」
 ちゅぷちゅぷちゅぷ…
 じゅぷ、じゅぷ、じゅぷっ…
 くちゅくちゅくちゅ……
「あ、だめ…も、だぇぇ……っ!」
「んっ……いい、よ。ゆた、か……我慢しないで……ぇっ!!」
「あ、はっあああぁぁ、ああああああああっーーーー……!!!!」

 ぞくぞくっ、という悪寒とも違う波が身体のつま先から頭頂まで駆け巡った瞬間、ゆたかの意識
は今度こそ塗りつぶされて景色も感覚もなにもかもが消えうせました。





 ゆたかが気がついたのは、午後七時をまわってすっかり陽も落ちてしまってからでした。
「ぇ……いたッ」
 急にがばっと起きあがると、頭の奥でトライアングルを鳴らされたようなキーンという痛みが走
ります。
 その不快な頭痛に耐えながら周囲を見回すと、そこはみなみの部屋でした。ゆたかは、みなみの
ベッドに寝かされていたのです。
 なぜ自分がここで眠っていたのか。ゆたかはその経緯を思い出そうとして、意識を失う直前のこ
とをよく覚えていないことに気づきました。
 痛む頭を堪えて、順序立てて思い返してみます。
 ベジーテという野菜ジュースに似たお酒とバナナを買って、岩崎家に到着。それからカレーをみ
なみと作り始めて………
 その後の記憶は、ゆたかの脳内にほとんど残っていませんでした。
 もやのかかった、ところどころ断片的なシーンが、大量のノイズの中でぼんやりと見えるだけ。
ですが、その限界まで擦り切れたビデオテープのような脳内映像でも、ゆたかを赤面させるだけの
破壊力は備えていました。
 それは、みなみと唇を合わせているところ。
 それは、二人とも生まれたままの姿で肌を合わせているところ。

 ボンッ。

 頭の上から煙が噴き出ます。
 もちろん本当に煙が出てはいないけれど、ゆたかの頭の中で爆発的に恥ずかしさが噴き出してい
ました。
 そこに、ゆたかが目覚めたことに気がついたみなみが部屋に入ってきます。
「……ゆたか起きた?」
「みみみ、みなな、みなみちゃん!!」
 頭から布団を被って恥ずかしさを紛らわせたい気持ちを、鼻まで布団を上げる程度に抑えました。
 みなみに事の次第を尋ねてみるべきなのかも。そんな考えが浮かんできますが、わずかに頭に浮
かんだシーンに映っていたみなみを思い出すと、どうしても恥ずかしくて質問を口に出来ません。
 しかしみなみの方は、特に恥ずかしそうな様子もなく、さらりとゆたかが眠ってしまった原因ら
しいことを口にしました。
「急にお酒なんて飲んじゃうからだよゆたか……」
「…ふぇ?」
「覚えてない?ゆたかが野菜ジュースって言って持ってきたのを味見したら、酔って寝ちゃったの
 ………あれ、後でよく見たらお酒って書いてあった」
 みなみの説明によると、お酒だと知らなかったゆたかがベジーテの味見で酔ってしまったという
ことになっていました。
 ゆたかも必死であやふやな記憶を掘り返すと、確かにベジーテを飲んでしまったような気がしま
す。
 でも、みなみの言葉とは違ってベジーテがお酒であることは知ってたのに、なんで自分が飲んで
しまったのだろう。ゆたかにはそこのところの細かい記憶までは再生できなかったので、不思議に
思いました。
 それに、その時に眠ってしまったのなら、なんでみなみと口づけをしてる記憶なんかがあるのか
わかりません。
 意を決して、直接尋ねてみます。
「ねえ、みなみちゃん…あの、私ってなんか変なこと、しなかった?」
「特には無いけど……そういえば、携帯電話で何かしてた。ふらふらなのに」
「ケータイ……ぁあ!」
 インターネットの掲示板。ゆたかはすぐにピンときました。
 自分で立てたスレッドのことを思い出し、そこに自分の行動も書き込んでいたのも思い出します。
 試しにそのスレッドを開いてみると、いつの間にか1000レス間近になっていました。
 その中から自分が書いたと思しきものを探して読んでいくと、あるところから急におかしくなっ
ています。
 主に漢字の誤変換や、平仮名自体の打ち込みミス。そういった初歩的なミスが、間違えてお酒を
飲んでしまったあとから頻発しているのです。
 それを目にすると、ゆたかはなんとなく合点がいきました。

 夢……のようなもの。

 ゆたかは、そう結論づけました。
 みなみとの艶々しい行為の記憶はきっと夢なのだと。きっと掲示板でそういうことを書いていた
ので、酔っ払い状態の脳がまだやってないことをすでに行ったことと勘違いしたんだと。おそらく
掲示板への自分の書き込みは、ベジーテを間違えて自分で飲んでしまったというところまでが事実
で、それ以降はアルコール脳が作りだした妄想だったのだと。
 そう考えないと、みなみのセリフと適合しませんでした。
 もし二人が行為に及んでいたのなら、みなみがいつも通りと変わらないなんてありえない。
 いくら沈着冷静なみなみでも、それまで普通に友達だった少女と心の準備もなしに不意に性的な
関係になったら、激しく動揺するはず。
 ゆたかはそう考え、全ては夢だったのだという結論に、たどり着いたのです。

「ゆたか……変なことって?」
 ゆたかの思考を読むことができるのか、ちょうど考え事にけりがついたところでみなみが、少し
躊躇いがちに話しかけました。
「ん~…ちょっと変な夢を見てたみたい」
「そう…なら、いいけど」
 この瞬間、みなみがほっと息を吐きましたようにゆたかには見えました。
 みなみの表情の変化を見抜く術は世界でも五指に入るはずのゆたかです。そのゆたかにも、表情
の変化を感じ取ったわけではなかったので、気のせいだったのかもしれません。
 当のみなみは少々携帯電話をいじると、いつもの調子で口を開きました。
「そうだ。もうすぐ田村さん来るけど、動ける?」
 どうやら突発的に入ったイラスト描きの依頼を無事に終えて、ひよりがやっと到着するようです。
現時刻は七時二十分。七時ごろという予告より若干遅いけれど、ゆたかがちょうど目覚めたことを
鑑みるとベストタイミングと言えます。
「うん、だいじょうぶだよ!………あ、結局カレー作るのみなみちゃんに任せちゃってごめんね」
「ううん……………………………私のせいみたいなものだし」
「え??」
「……なんでもない。田村さんが来る前にごはんの準備しちゃおう」
 みなみに促されてベッドから出ると、ゆたかは着ている服が家を出た時と変わっていることに気
が付きました。お泊まりのために持ってきていた着替えのパジャマとも違います。というか、明ら
かにぶかぶかでした。
 みなみいわく、ゆたかが酔っぱらったときに派手にベジーテを身体にこぼしてしまったので、眠
ってる間に服を替えていたのです。目立つところは拭いたのだけれど、残り汁がついてもいいよう
にお風呂に入るまではみなみの替えを着させておこうということでした。
 確かに、布団の中にいるときはわからなかったけれど、鼻を近づけると身体中に甘い匂いが染み
ついています。
 こぼしただけで身体中についちゃったりするかな?とも思いましたが、ゆたかは深くは考えませ
んでした。
 ベジーテよりも、もっと生の果物の甘ったるい匂いだったのですが、それ以上は考えませんでし
た。



 みなみとゆたかがてきぱきと食事の準備を整え、ひよりが到着すると、さっそく夕食の時間です。
「それじゃあ……いただきます」
「いただきまーす」
「いただきますよー。お、うま!このカレーなんか甘めだね。砂糖っていうより、自然な甘さって
 いうか」
 ゆたかが寝ている間に完成していたカレーを口に運ぶと、ひよりは感嘆の声をあげました。
「バナナ一房分使うことになって……いっぱい入ってるから。田村さん、甘いの嫌い?」
「そんなことないよ!すごい美味しいよ!こういう甘み大好き」
 みなみがバナナという単語を口にしたとき、ゆたかは頭の中に何かひっかかる感覚がしました。
 ただの夢。
 アルコールの見せた妄想だと決めたみなみとの肌のふれあい。
 それが、なぜかバナナの一語で蘇りました。
 なんでだろうと思いみなみに目を向けると、ちょうどこちらを見ていた彼女とゆたかの視線が交
錯します。
 その瞬間、正体不明の高揚感が身体の奥底から湧きあがってきました。
 みなみの顔を見ていると、なぜかどきどきと胸が高鳴ります。
 この感覚に似ている物を、彼女は知識として知っていました。
 ただ、それを自分の中に自覚したのは初めてでした。

 百合。

 それは俗世でそう呼ばれる感情でした。
 草津の湯でも治らない病のうち、女の子だけがかかる類の病です。
 ゆたかは普段みなみに対して、親友だとは思っていても恋人という視点で見てはいませんでした。
 百合とは二次元の世界での話。三次元であっても、それは遠くで伝え聞く物で自身に降りかかる
ものではないと思っていました。
 でも、たった今、百合に似た感情を持っている自分がいる。
 なぜいつもそばにいたみなみに対して、今突然意識するようになったのかはゆたかにはわかりま
せん。何がきっかけになったのか、ゆたかの今持ちうるしっかりとした記憶の中には探し出せませ
ん。それでも彼女は自分の中に、みなみへの友情とは別種の好意が存在するかもしれないという可
能性を見つけました。

 それは最終的に勘違いなのか、
 それとも本物なのか、
 どういう結論に達するのかは誰にも、
 ゆたか自身にもまだわかりません。
 ただ、そのことについて、いつか考えてみよう。
 ゆたかが頭の隅にそっと留め置くのは、小さな前進でした。

 どんな結果になるとしても。

「そういえば、小早川さんだいじょーぶ?」
 カレーを盛ったスプーンを口に運びながら、ひよりが声をかけました。ひよりは自分が来る前に
ゆたかが倒れたと聞いていたので、ゆたかの身体を気遣ってこのことです。
 お酒を飲んで酔っ払っただけとはいえ、基本的に身体の弱いゆたかですから心配にもなります。
「うん、もうすっかりだいじょぶだよ」
 ゆたかは笑顔で応えました。
 わりとだいじょうぶじゃない時でもだいじょうぶと言ってしまう彼女ですが、今回は本当にだい
じょうぶなようでした。
 笑顔も、無理をして作っているものではありません。
 実際、飲み込んだお酒の量は少ないので、身体から抜けるのも早いのでしょう。
 むしろ大酒飲みの実姉をもちながら、目薬を混ぜた物とはいえ少しのアルコールで泥酔してしま
ったことが、ゆたかにとって残念なことでした。
 徹底的に頑健な身体を持った姉と病弱な妹。身体のサイズも正反対。その全く似ることのなかっ
た体質は、こんなところでも覆すことができなかったのだと思うと、少し寂しくもありました。
「無理しちゃ駄目だよー?小早川さんに何かあったら泉先輩にこっなこなにされちゃうよ」
 ひよりはそう言うと、頭頂部の髪の毛を一束持ってぴょんぴょんと頭の上に立たせます。
 こなたのアホ毛の真似でした。
「レバ剣げと~」
 続けて声も真似ます。
「………ぷっ」
「あはは。似てる似てる~。お姉ちゃんよく夜中にそういうこと言ってるよ」
「さすが先輩。夜行性は我々の業界では基本なんだよ」
 三人は、それぞれのスタイルで会話を楽しみました。
 ゆたかも、みなみも、ひよりも、誰ひとりとして似たタイプではない三人。
 それでも角がぶつかり合うということはなく、パズルのピースがはまり込むように自然と居心地
の良い空間を生み出しています。

 さあ、楽しい楽しい岩崎邸お泊まり会はこれからです。

 みなみ所蔵のチェリーばかりの画像集や、
 ひよりの18歳未満の閲覧をお断りしているブログの話が、
 きっとこの後にあったことでしょう。










975:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:12:37.12 ID:rzebdo36
≫1も去ったみたいだし、ここも1000まで埋めて終わるか
無事百合カップルが誕生してればいいが


978:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:14:47.12 ID:mosk42e0
今北産業


980:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:14:59.45 ID:jieomapp
≫978
遅えよwww


984:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:15:54.12 ID:yAMayUri
≫978
百合フラグびんびんなので
それをマリア様がみてたら
結果この国の少子化がまた一歩進んだのでしためでたしめでたし


987:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:16:40.51 ID:bytUJ1OK
≫984
だいたいあってる


990:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:17:19.01 ID:VGTDY?mm
マリア様って安価の神スナイパーのことかwww
いや百合女神スナイパーかww
このスレ異常にいたからなw

もうすぐ1000だがなんか来るか?


995:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:17:52.28 ID:4Okkan24
そういや、
今の目薬って酒に入れても大丈夫って聞いたんだが、
どうなんだ?


999:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:19:17.35 ID:Cv//a-yA
999だったら
≫1が無事幸せになる


1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/11/7(金) 19:19:19.24 ID:miNorIcV
計画通り


























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名前:
コメント:
  • さらっととんでもないリクエストすんなww -- FOAF (2014-02-13 22:10:14)
  • ガチに友達に手出そうと思うんだが…
    どうやればいいのか、分からん。
    誰か教えてくれ~(-ω-) -- ガチ百合 (2013-04-25 23:38:33)
  • レスありがとう。詳細はこれです(´-ω-)◎ http://mbtu.net -- 俺だ (2012-03-05 23:17:58)
  • 1000の計画通りってなにが?って思ったけど ID見直したら・・・・・・wwwww みなみ自重ww -- 名無しさん (2009-10-06 12:27:15)
  • 最初は百合フラグで心臓バクバクだったのにID見直してもう一度読んだら不覚にも爆笑したw -- 名無しさん (2009-09-25 13:05:33)
  • すごく面白かった
    個人的にはネタ系では玄関シリーズに並んで、このスレ屈指だと思うw -- 名無しさん (2009-09-11 23:18:57)
  • GJ -- 名無しさん (2009-03-17 21:24:14)
  • ↓やるなwww
    -- 名無しさん (2009-03-14 00:01:39)
  • 久しぶりにめちゃめちゃ面白いSSだった。
    テラGJ!!


    今度俺も友達の家に泊まりに行くときやってみようかな… -- 名無しさん (2009-01-14 17:13:55)
  • この作者さんは、きっと、某板で安価スレの>>1になって、その指示を実際に実行したことがあるんだろうな。

    うむ。私もある。

    いやー、面白い作品を有難うw -- 名無しさん (2008-12-23 20:58:52)
  • IDネタバレです(エロパロスレから転載)。

    ゆたかID eIEnroRi + wAlk/mOE
    こなたID AhOgeOta + Cv//a-yAみなみID South/AA + miNorIcV
    パティID uSA168jk

    みなみwちょww -- 名無しさん (2008-12-23 16:53:47)
  • バナナ 全 て カレーに入れたのか


    バナナ 全 て カレーに入れたのか


    大事なことだから
    二回言う。 -- 名無しさん (2008-12-23 10:09:14)
  • IDにヒントがごっそり入ってますよ。わかると爆笑もんですw
    スレではそのあたりのタネ明かしもあったんですが…… -- 名無しさん (2008-12-23 00:18:58)
  • こ…れ…は…

    え?え? -- 名無しさん (2008-12-22 22:48:54)

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