7月上旬。
会社からの帰り道。
駅を目指して歩いてる途中で、俺は見慣れた後姿を見つけた。
「おーい。こうたろうー」
俺の呼びかけに振り向く我が息子。
「……ん? ああ、父さんか」
「学校の帰りか?」
「そ」
俺の問いかけにそっけなく返す息子。
親に対してそっけなさすぎるぞ。一体誰に似たんだ。
「ん? そっちの子は?」
こうたろうの隣には牛乳瓶の底のような眼鏡をかけた、息子と同じ私立中学の制服を着た少年が遠慮がちにこちらを見ていた。
会社からの帰り道。
駅を目指して歩いてる途中で、俺は見慣れた後姿を見つけた。
「おーい。こうたろうー」
俺の呼びかけに振り向く我が息子。
「……ん? ああ、父さんか」
「学校の帰りか?」
「そ」
俺の問いかけにそっけなく返す息子。
親に対してそっけなさすぎるぞ。一体誰に似たんだ。
「ん? そっちの子は?」
こうたろうの隣には牛乳瓶の底のような眼鏡をかけた、息子と同じ私立中学の制服を着た少年が遠慮がちにこちらを見ていた。
長い髪を後ろでひとつにまとめてしばっている、息子と同年代の男子にしては線の細い子だ。
「ああ、同じ学校の友達」
「は、はじめまして。日下部あやとです」
そう言って、深々とお辞儀をする。こうたろうの友達にしては珍しく礼儀正しい子だ。
「はじめまして。こうたろうの父の泉○○です。これからも息子と仲良くしてやってください」
礼儀正しい子だから、釣られてこちらも礼儀正しく返事をしてしまう。
「いえ、そんな……。逆にいつもこうたろう君にお世話になってばかりで……」
まだ声変わりしてないのだろうか。女の子のような声であやと君はそう答えた。
「ところで父さん。なんでこんな時間にこんな所をうろついてんのさ。まさかリストラ?」
話が長引きそうだと思ったのか、こうたろうが会話の途中で割り込んできた。
「リストラされた親父が学校帰りの息子に声をかけるか!! 2時間前に海外出張から帰ってきて、さっき会社に報告書出してきたから今日はもう終わりなんだ!!」
「あっそう。説明乙」
「……おまえはぁぁぁっ」
こうたろうの頭を右手で掴んでぐりぐりと前後左右に揺さぶる。
「ぐあぁぁ、やめれー」
小6の夏頃から急に背が伸びてきたが、父親である俺の目からみればまだまだ子供。
格の違いと言う物を思い知らせてくれるわ。
「……クスクス」
俺達親子のそんなやり取りをあやと君は微笑ましそうに見ていた。
「ああ、同じ学校の友達」
「は、はじめまして。日下部あやとです」
そう言って、深々とお辞儀をする。こうたろうの友達にしては珍しく礼儀正しい子だ。
「はじめまして。こうたろうの父の泉○○です。これからも息子と仲良くしてやってください」
礼儀正しい子だから、釣られてこちらも礼儀正しく返事をしてしまう。
「いえ、そんな……。逆にいつもこうたろう君にお世話になってばかりで……」
まだ声変わりしてないのだろうか。女の子のような声であやと君はそう答えた。
「ところで父さん。なんでこんな時間にこんな所をうろついてんのさ。まさかリストラ?」
話が長引きそうだと思ったのか、こうたろうが会話の途中で割り込んできた。
「リストラされた親父が学校帰りの息子に声をかけるか!! 2時間前に海外出張から帰ってきて、さっき会社に報告書出してきたから今日はもう終わりなんだ!!」
「あっそう。説明乙」
「……おまえはぁぁぁっ」
こうたろうの頭を右手で掴んでぐりぐりと前後左右に揺さぶる。
「ぐあぁぁ、やめれー」
小6の夏頃から急に背が伸びてきたが、父親である俺の目からみればまだまだ子供。
格の違いと言う物を思い知らせてくれるわ。
「……クスクス」
俺達親子のそんなやり取りをあやと君は微笑ましそうに見ていた。
※
「あやと君はどこから通ってるんだい?」
3人で駅まで向う道中、息子の友人に話しかけてみる。
「え、と……ひゃあっ!?」
突然、何もない道でつまずいて転びそうになるあやと君。
「あっ!!」
助けてやろうとするのだが、間に合わない。あやと君が地面に顔を打ち付けそうになる瞬間。
「……よっと」
こうたろうが無造作にあやと君の襟元を片手で掴んで、地面との激突を寸前で止めていた。
「……やれやれ。相変わらずそそっかしいやつだな」
そう言って、あやと君に手を貸して立ち上がらせてやるこうたろう。
「あ、ありがとう…」
そう言って立ち上がった彼の顔からは、さきほどバランスを崩したショックで眼鏡が外れていた。
「……おまえさ、これ、度数あってないんじゃないか?」
こうたろうは地面に落ちている眼鏡を拾って、あやと君に手渡す。
「そうかな?」
「そうだろ。でなきゃこんな頻繁に何もないとこでこけねぇよ」
「うーん。一度眼鏡屋さんに行ってみるよ」
「そうしとけ」
「うん」
「……」
そんな2人のやり取りを見て思う。
「……女の子?」
眼鏡を取ったあやと君の顔はどう見ても女の子にしか見えない顔立ちだった。
……しかもかなりかわいい。何と言うか、男装した美少女みたいだ。
「……父さん、言っとくけどこいつは男だから」
俺の呟きにこうたろうがやれやれといった感じで言い放つ。
「あ、ああ。あやと君すまない」
おれはそう言って息子の友人に謝る。
「いえ。別に気にしてませんから…」
そう言って笑う彼の顔はどこかで見た笑顔だった。
「……ん? うーん?」
「父さん、いきなり考え込んでどうかしたのか?」
「いや、どこかであった事があるような気が……」
「はあ?」
訳が判らないと言った顔で呆れる息子を尻目に記憶を遡る。この笑顔は……。
「……峰岸さん」
「は?」
「そうだ。どこかで会った気がすると思ったら、峰岸さんに似てるんだ」
「誰それ?」
「高校の同級生。俺やこなたと同じ陵桜学園の卒業生だ」
「あのぅ、もしかして、その峰岸さんって人、名前があやのって言いませんか?」
「ああ、そうだよって……もしかして……」
「ええ、多分ボクの母です。母の旧姓が峰岸なので……」
「そうか。峰岸さん、いや、今は日下部さんの息子さんか。妻に確か、子供が男の子が1人と女の子が2人いるらしいって聞いてたけど」
「はい、3人兄弟です」
「そうか。お母さんは元気にしてるかい?」
「はい」
俺達はそんな会話をしながら、歩いて行く。
やがて駅に到着し、改札を通って俺達親子とあやと君は別れる。
「それじゃあ、ボクはここで」
「ああ、お母さんによろしく」
「はい。それじゃあ失礼します」
「日下部、またな」
「うん、また明日」
3人で駅まで向う道中、息子の友人に話しかけてみる。
「え、と……ひゃあっ!?」
突然、何もない道でつまずいて転びそうになるあやと君。
「あっ!!」
助けてやろうとするのだが、間に合わない。あやと君が地面に顔を打ち付けそうになる瞬間。
「……よっと」
こうたろうが無造作にあやと君の襟元を片手で掴んで、地面との激突を寸前で止めていた。
「……やれやれ。相変わらずそそっかしいやつだな」
そう言って、あやと君に手を貸して立ち上がらせてやるこうたろう。
「あ、ありがとう…」
そう言って立ち上がった彼の顔からは、さきほどバランスを崩したショックで眼鏡が外れていた。
「……おまえさ、これ、度数あってないんじゃないか?」
こうたろうは地面に落ちている眼鏡を拾って、あやと君に手渡す。
「そうかな?」
「そうだろ。でなきゃこんな頻繁に何もないとこでこけねぇよ」
「うーん。一度眼鏡屋さんに行ってみるよ」
「そうしとけ」
「うん」
「……」
そんな2人のやり取りを見て思う。
「……女の子?」
眼鏡を取ったあやと君の顔はどう見ても女の子にしか見えない顔立ちだった。
……しかもかなりかわいい。何と言うか、男装した美少女みたいだ。
「……父さん、言っとくけどこいつは男だから」
俺の呟きにこうたろうがやれやれといった感じで言い放つ。
「あ、ああ。あやと君すまない」
おれはそう言って息子の友人に謝る。
「いえ。別に気にしてませんから…」
そう言って笑う彼の顔はどこかで見た笑顔だった。
「……ん? うーん?」
「父さん、いきなり考え込んでどうかしたのか?」
「いや、どこかであった事があるような気が……」
「はあ?」
訳が判らないと言った顔で呆れる息子を尻目に記憶を遡る。この笑顔は……。
「……峰岸さん」
「は?」
「そうだ。どこかで会った気がすると思ったら、峰岸さんに似てるんだ」
「誰それ?」
「高校の同級生。俺やこなたと同じ陵桜学園の卒業生だ」
「あのぅ、もしかして、その峰岸さんって人、名前があやのって言いませんか?」
「ああ、そうだよって……もしかして……」
「ええ、多分ボクの母です。母の旧姓が峰岸なので……」
「そうか。峰岸さん、いや、今は日下部さんの息子さんか。妻に確か、子供が男の子が1人と女の子が2人いるらしいって聞いてたけど」
「はい、3人兄弟です」
「そうか。お母さんは元気にしてるかい?」
「はい」
俺達はそんな会話をしながら、歩いて行く。
やがて駅に到着し、改札を通って俺達親子とあやと君は別れる。
「それじゃあ、ボクはここで」
「ああ、お母さんによろしく」
「はい。それじゃあ失礼します」
「日下部、またな」
「うん、また明日」
あやと君が背を向けて去って行くのを見届けてから、俺はこうたろうに話しかける。
「それにしても、礼儀正しい子だな。お前も少し見習ったらどうだ」
「めんどくせえから嫌だ」
普段のこなたみたいに眠そうな目をしながら、かったるそうに返す息子。
こいつは否定するが、こういう所は本当にこなたにそっくりだ。
やる気のかけらもない時やヒマな時など、こんな風に眠そうな目をしてる時が多い。
俺やこなたに対する態度もこなたがお義父さんに対する態度にそっくりだったりする。
こんな息子でも小さい頃はパパーって、じゃれついてきてかわいかったんだがな……。
「それにしても、礼儀正しい子だな。お前も少し見習ったらどうだ」
「めんどくせえから嫌だ」
普段のこなたみたいに眠そうな目をしながら、かったるそうに返す息子。
こいつは否定するが、こういう所は本当にこなたにそっくりだ。
やる気のかけらもない時やヒマな時など、こんな風に眠そうな目をしてる時が多い。
俺やこなたに対する態度もこなたがお義父さんに対する態度にそっくりだったりする。
こんな息子でも小さい頃はパパーって、じゃれついてきてかわいかったんだがな……。
「しかし、アレだな。こう言うとなんだが、あやと君は性別を間違えて生まれてきたとしか思えないな」
「はあ?」
「惜しかったな、こうたろう。あやと君、女の子だったらよかったのにな」
「はあ?」
「……いや、実は事情があって、男の振りをしてる女の子だったりとか……。実は女の子でしたー。なーんて事がもしあったら、おまえならどうする?」
「……父さんさっきから何言ってんの? 母さんみたいな事言うなよ。そんな漫画やゲームみたいな事があってたまるかよ」
「大体、あんなかわいい子が女の子なわけあるはずないだろう。jk」
そこまで言って、こうたろうはしまったという顔を一瞬してから慌てて言い繕う。
「……って母さんなら言うんだろうな。母さんなら」
「ああ、こなたがこうたろうの立場なら言いそうなセリフだよな」
気づかないフリをして話を合わせといてやる。いい親父だなぁ俺って。
しかし、息子よ。おまえもあやと君をかわいいと思ってたのか……。
父としては息子の同性愛は嫌だぞ。
せめて、かがみん家のたまちゃん辺りと結ばれる未来を見せてくれ。
「はあ?」
「惜しかったな、こうたろう。あやと君、女の子だったらよかったのにな」
「はあ?」
「……いや、実は事情があって、男の振りをしてる女の子だったりとか……。実は女の子でしたー。なーんて事がもしあったら、おまえならどうする?」
「……父さんさっきから何言ってんの? 母さんみたいな事言うなよ。そんな漫画やゲームみたいな事があってたまるかよ」
「大体、あんなかわいい子が女の子なわけあるはずないだろう。jk」
そこまで言って、こうたろうはしまったという顔を一瞬してから慌てて言い繕う。
「……って母さんなら言うんだろうな。母さんなら」
「ああ、こなたがこうたろうの立場なら言いそうなセリフだよな」
気づかないフリをして話を合わせといてやる。いい親父だなぁ俺って。
しかし、息子よ。おまえもあやと君をかわいいと思ってたのか……。
父としては息子の同性愛は嫌だぞ。
せめて、かがみん家のたまちゃん辺りと結ばれる未来を見せてくれ。
ロ リ コ ン で も い い 。 逞 し く 育 っ て 欲 し い 。
そんな事を思いながら、俺とこうたろうは電車に揺られて家路を急ぐのだった……。
※
「ただいま」
「こなたぁ、今帰ったぞー」
俺とこうたろうが玄関で靴を脱ぎながら帰宅を告げると、こなたが部屋から出てきた。
「おかえり、こーちゃん、○○君」
「○○君、今日は随分早いね。もしかして、リストラ?」
「おまえ達はどうして母子揃って、俺をそんなに失業させたがるんだっ」
こなたの軽口にそう言い返すと、こなたは笑いながら言う。
「冗談だよ冗談。海外出張お疲れ様」
「まったく。ところでその二本の棒は何なんだ?」
こなたが抱えてる2本の棒が気になって尋ねてみる。
「ああ、レイジングハートとバルディッシュだよ」
『はあ?』
俺とこうたろうが揃って聞き返そうとするよりも早く、こなたは背を向けるとさっさと2階に上がって行く。
俺とこうたろうは互いに顔を見合わせた後、こなたの後を追う。
こなたの入っていったリビングに続けて入っていくと、そこには……。
「いいね、いいねー。二人とも、すっごくかわいいぞぉぉぉぉぉぉっ!!」
一心不乱にデジカメを操作するお義父さんと。
リリカルなのはのなのはのコスプレをした愛娘のそなた。
同じくリリカルなのはのフェイトのコスプレをしたかがみんの娘のたまきちゃん。
そして満足そうに見守るこなたがいた……。
「こなたぁ、今帰ったぞー」
俺とこうたろうが玄関で靴を脱ぎながら帰宅を告げると、こなたが部屋から出てきた。
「おかえり、こーちゃん、○○君」
「○○君、今日は随分早いね。もしかして、リストラ?」
「おまえ達はどうして母子揃って、俺をそんなに失業させたがるんだっ」
こなたの軽口にそう言い返すと、こなたは笑いながら言う。
「冗談だよ冗談。海外出張お疲れ様」
「まったく。ところでその二本の棒は何なんだ?」
こなたが抱えてる2本の棒が気になって尋ねてみる。
「ああ、レイジングハートとバルディッシュだよ」
『はあ?』
俺とこうたろうが揃って聞き返そうとするよりも早く、こなたは背を向けるとさっさと2階に上がって行く。
俺とこうたろうは互いに顔を見合わせた後、こなたの後を追う。
こなたの入っていったリビングに続けて入っていくと、そこには……。
「いいね、いいねー。二人とも、すっごくかわいいぞぉぉぉぉぉぉっ!!」
一心不乱にデジカメを操作するお義父さんと。
リリカルなのはのなのはのコスプレをした愛娘のそなた。
同じくリリカルなのはのフェイトのコスプレをしたかがみんの娘のたまきちゃん。
そして満足そうに見守るこなたがいた……。
ドサッドサッ……。
あまりの光景に、俺とこうたろうは手にしていたカバンを床に落としてしまう。
「あっパパー。おかえりなさーい」
なのはのコスプレをしたそなたが、先ほどのレイジングハートを片手に飛びついてくる。
「あ、ああ。ただいま、そなた」
「あんた達は何をしているんだ!! 何を!!」
こうたろうがこなたとお義父さんに怒鳴る。
「何って見りゃわかるじゃん。コスプレだよ、コスプレ」
「そんな事を言ってるんじゃねぇ!! 大体そなだけならまだしも、人様の子まで!!」
「いいんだよ。たまちゃんは私の子も同然なんだから」
「勝手な事を抜かすな。大体かがみおばさんはどうしたんだよ」
「今日けんちゃんの定期健診」
「それでかがみおばさんがいないからって、好き放題してたって訳か?」
なのはのコスプレをしたそなたが、先ほどのレイジングハートを片手に飛びついてくる。
「あ、ああ。ただいま、そなた」
「あんた達は何をしているんだ!! 何を!!」
こうたろうがこなたとお義父さんに怒鳴る。
「何って見りゃわかるじゃん。コスプレだよ、コスプレ」
「そんな事を言ってるんじゃねぇ!! 大体そなだけならまだしも、人様の子まで!!」
「いいんだよ。たまちゃんは私の子も同然なんだから」
「勝手な事を抜かすな。大体かがみおばさんはどうしたんだよ」
「今日けんちゃんの定期健診」
「それでかがみおばさんがいないからって、好き放題してたって訳か?」
「何をそんなにカリカリしてんのかねぇ。この子は。カルシウムが足りないかな?」
「ふざけるな!! そなたもたまきも着せ替え人形じゃねえんだぞ!!」
「人聞きが悪いね。ただ2人にかわいい服を着せて、思い出になるような写真を撮ってあげてるだけじゃん」
「物は言いようだな。思い出の写真を撮るのに、なんでわざわざリリカルなのはなんて、古いアニメのコスプレさせる必要があるんだ? しかも劇場版なのはのコスプレなんて、どんだけマニアックなんだよ。ええ?」
「詳しいね、こーちゃん」
「あんたが幼い俺に一般的なアンパンマンや機関車トーマスじゃなくて、なのはシリーズを全部見せたからな」
「そんな昔の事をいつまでも……。そんなんじゃでっかい漢(おとこ)になれないよ、こーちゃん」
「だあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ふざけるな!! そなたもたまきも着せ替え人形じゃねえんだぞ!!」
「人聞きが悪いね。ただ2人にかわいい服を着せて、思い出になるような写真を撮ってあげてるだけじゃん」
「物は言いようだな。思い出の写真を撮るのに、なんでわざわざリリカルなのはなんて、古いアニメのコスプレさせる必要があるんだ? しかも劇場版なのはのコスプレなんて、どんだけマニアックなんだよ。ええ?」
「詳しいね、こーちゃん」
「あんたが幼い俺に一般的なアンパンマンや機関車トーマスじゃなくて、なのはシリーズを全部見せたからな」
「そんな昔の事をいつまでも……。そんなんじゃでっかい漢(おとこ)になれないよ、こーちゃん」
「だあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
うむ。まだまだこなたの方が一枚も二枚も上手だな。
妻と息子のやり取りを見ながら俺はそう思うのだった。
妻と息子のやり取りを見ながら俺はそう思うのだった。
「それよりほら、こーちゃん見てみて。たまちゃんかわいいでしょ」
そう言って、こなたはフェイトのコスプレをさせられた、たまちゃんの両肩に手を置いてこうたろうの前に突き出す。
「……お、お兄ちゃん、へ、変、かな……?」
そう言って上目遣いにこうたろうを見つめるたまちゃん。
正直かなりかわいい。
たまちゃんはかがみんとかがみんの旦那から、良いパーツだけもらって生まれて来たに違いないとこなたが言っていたが本当だな。
かがみんはツリ目だがたまちゃんはツリ目じゃなく、昔のかがみんみたいにツインテールにしても結構イメージが違う。
どちらかと言うとつかささんに顔立ちが似てるが、つかささんほどタレ目という訳でもない。
まあぶっちゃけ、フェイトのコスプレが恐ろしく似合ってる。
そう言って、こなたはフェイトのコスプレをさせられた、たまちゃんの両肩に手を置いてこうたろうの前に突き出す。
「……お、お兄ちゃん、へ、変、かな……?」
そう言って上目遣いにこうたろうを見つめるたまちゃん。
正直かなりかわいい。
たまちゃんはかがみんとかがみんの旦那から、良いパーツだけもらって生まれて来たに違いないとこなたが言っていたが本当だな。
かがみんはツリ目だがたまちゃんはツリ目じゃなく、昔のかがみんみたいにツインテールにしても結構イメージが違う。
どちらかと言うとつかささんに顔立ちが似てるが、つかささんほどタレ目という訳でもない。
まあぶっちゃけ、フェイトのコスプレが恐ろしく似合ってる。
「……あー、変じゃないよ」
「本当?」
「ああ。その髪型とかよく似合ってて、かわいいと思うぞ」
「……えへへ」
こうたろうはたまちゃんやそなたに対しては良い兄貴であろうとする。
さっきまでの母親への怒りの態度を納め、穏やかな表情と声で優しくたまちゃんの頭を撫でてやる。
たまちゃんは頬を赤く染めて、両腕の肘関節にバルディッシュを挟んで、口元に両手を当てて嬉しそうにしている。
「お兄ちゃん、そなたは? そなたはどうかな?」
たまちゃん達の様子を見ていたそなたがこうたろうに駆け寄って尋ねる。
「ああ、そなたも似合っててかわいいぞ」
「本当?」
「ああ」
そう言ってそなたの頭も優しく撫でてやるこうたろう。
「えへへ」
頭を撫でてもらい、そなたも嬉しそうに笑う。
「うんうん、微笑ましい光景だねぇ」
両手を胸元で組んで満足そうにうんうんと頷くこなた。
ぐるぐると子供達の周りを回りながら写真を撮り続けるお義父さん。
俺はそんな光景を見ながら、ソファーへ腰を降ろした。
「本当?」
「ああ。その髪型とかよく似合ってて、かわいいと思うぞ」
「……えへへ」
こうたろうはたまちゃんやそなたに対しては良い兄貴であろうとする。
さっきまでの母親への怒りの態度を納め、穏やかな表情と声で優しくたまちゃんの頭を撫でてやる。
たまちゃんは頬を赤く染めて、両腕の肘関節にバルディッシュを挟んで、口元に両手を当てて嬉しそうにしている。
「お兄ちゃん、そなたは? そなたはどうかな?」
たまちゃん達の様子を見ていたそなたがこうたろうに駆け寄って尋ねる。
「ああ、そなたも似合っててかわいいぞ」
「本当?」
「ああ」
そう言ってそなたの頭も優しく撫でてやるこうたろう。
「えへへ」
頭を撫でてもらい、そなたも嬉しそうに笑う。
「うんうん、微笑ましい光景だねぇ」
両手を胸元で組んで満足そうにうんうんと頷くこなた。
ぐるぐると子供達の周りを回りながら写真を撮り続けるお義父さん。
俺はそんな光景を見ながら、ソファーへ腰を降ろした。
※
「しかし、こなた。なんでまたリリカルなのはなんだ?」
「最近、新規格のDVD-BOXリマスター版が出たじゃん。あれ買って見たら、何となく衣装を作りたくなったんだよ」
「あっそう」
家にはDVD-BOXもブルーレイBOXもあった気がするんだが、また買ったのか・・・。
VHS、LD、DVD、ブルーレイ、新規格の映像媒体が出るたびに買い直すのは悲しいオタクの業(サガ)か……。
「うん。そなたは最近髪切ったからなのはの髪型が出来るし、たまちゃんも髪が伸びたからフェイトちゃんのコスプレが出来そうだし」
「それに前から思ってたんだけど、たまちゃんってなんかフェイトちゃんに似てるじゃん? 声も昔人気があった声優の水樹奈々っぽいし」
俺はフェイトのコスプレをさせられたたまちゃんを見て思わず頷く。
「まあ、見た目が幼フェイトに似てるって言うのは同意するが……」
「でしょ。これでかがみんにプレシアのコスプレさせれば完璧だよね。丁度かがみんはツリ目で紫の髪だし。 たまちゃんがツリ目じゃなくて、おまけに髪の色が旦那似なのはこの為に違いないよ。……させたいなぁ、かがみんにプレシアの格好。きっと似合うだろうなぁ……」
脳内でプレシアのコスプレをかがみんにさせて悦に入るこなた。
「しねえよ!!」
「うおっ!?」
いつの間にか、赤ん坊を抱いたかがみんがリビングに入って来ていた。
「最近、新規格のDVD-BOXリマスター版が出たじゃん。あれ買って見たら、何となく衣装を作りたくなったんだよ」
「あっそう」
家にはDVD-BOXもブルーレイBOXもあった気がするんだが、また買ったのか・・・。
VHS、LD、DVD、ブルーレイ、新規格の映像媒体が出るたびに買い直すのは悲しいオタクの業(サガ)か……。
「うん。そなたは最近髪切ったからなのはの髪型が出来るし、たまちゃんも髪が伸びたからフェイトちゃんのコスプレが出来そうだし」
「それに前から思ってたんだけど、たまちゃんってなんかフェイトちゃんに似てるじゃん? 声も昔人気があった声優の水樹奈々っぽいし」
俺はフェイトのコスプレをさせられたたまちゃんを見て思わず頷く。
「まあ、見た目が幼フェイトに似てるって言うのは同意するが……」
「でしょ。これでかがみんにプレシアのコスプレさせれば完璧だよね。丁度かがみんはツリ目で紫の髪だし。 たまちゃんがツリ目じゃなくて、おまけに髪の色が旦那似なのはこの為に違いないよ。……させたいなぁ、かがみんにプレシアの格好。きっと似合うだろうなぁ……」
脳内でプレシアのコスプレをかがみんにさせて悦に入るこなた。
「しねえよ!!」
「うおっ!?」
いつの間にか、赤ん坊を抱いたかがみんがリビングに入って来ていた。
「あ、かがみん、おかえりー」
「ただいま、じゃなくて!! なんで私がプレシアのコスプレなんかしなくちゃいけないのよ!!」
「だってたまちゃんがあんなにフェイトちゃんのコスプレが似合うんだから、かがみんはプレシアしかないじゃん」
「嫌よ!! 大体あのキャラ子供を虐待するキャラでしょうが!!」
2人のやり取りを見ながら、俺は思わず呟く。
「かがみん詳しいな。これが類友って奴なんだな」
「類友って言うな!! 私はオタクじゃない!!」
「ふえぇぇぇぇぇぇぇんっ!!」
母親の怒鳴り声にびっくりして、寝ていた赤ん坊が泣き出す。
「ああ、ごめんね。びっくりしたね。よしよし……」
慌てて泣いてる我が子をあやすかがみんを見ながらふと思う。
そういや、なんだかんだでかがみんとも付き合い長いよな……。
最初の頃はかがみさんと呼んでいたのが、こなたと付き合ってる内にいつの間にかかがみん呼ばわりに変わって。
大学の頃にふざけてかがみんって呼ぶと怒ってたのが、いつの間にかかがみんと呼んでも怒られなくなっ て。
こなたと結婚しても良く遊びに来てたし、結婚して近所に越してきてからは、朝のゴミ出しとかで顔を会わせる機会も多い。
何だかんだで俺とこなたは夫婦揃ってかがみんと会う機会が多いから、こういうやり取りは日常茶飯事なのだ。
「ただいま、じゃなくて!! なんで私がプレシアのコスプレなんかしなくちゃいけないのよ!!」
「だってたまちゃんがあんなにフェイトちゃんのコスプレが似合うんだから、かがみんはプレシアしかないじゃん」
「嫌よ!! 大体あのキャラ子供を虐待するキャラでしょうが!!」
2人のやり取りを見ながら、俺は思わず呟く。
「かがみん詳しいな。これが類友って奴なんだな」
「類友って言うな!! 私はオタクじゃない!!」
「ふえぇぇぇぇぇぇぇんっ!!」
母親の怒鳴り声にびっくりして、寝ていた赤ん坊が泣き出す。
「ああ、ごめんね。びっくりしたね。よしよし……」
慌てて泣いてる我が子をあやすかがみんを見ながらふと思う。
そういや、なんだかんだでかがみんとも付き合い長いよな……。
最初の頃はかがみさんと呼んでいたのが、こなたと付き合ってる内にいつの間にかかがみん呼ばわりに変わって。
大学の頃にふざけてかがみんって呼ぶと怒ってたのが、いつの間にかかがみんと呼んでも怒られなくなっ て。
こなたと結婚しても良く遊びに来てたし、結婚して近所に越してきてからは、朝のゴミ出しとかで顔を会わせる機会も多い。
何だかんだで俺とこなたは夫婦揃ってかがみんと会う機会が多いから、こういうやり取りは日常茶飯事なのだ。
「それにしても、普通は年を重ねたら、ちったあ落ち着く物なのに、こなたは変わんないわよね」
「いや、むしろパワーアップしてると思うぞ。昔はコスプレ衣装を作る趣味なんてなかったし」
「そういえばそうね」
「いやあ、服を作るのも結構面白いよ。かがみんも作ってみたら?」
こなたは結婚してからたまーに、マフラーやセーターを編む事があった。本人曰く、暇つぶしらしい。
それが高じて、いつの間にかコスプレ衣装を作るようになったのだ。
着せられるのは幼い頃の息子、今は娘が主だが。
「私はパス。そんなヒマないわ」
「そっかー。かがみん不器用だもんね」
「不器用って言うなっ」
「はははは……」
「あんたもそこで笑うなっ」
「いや、むしろパワーアップしてると思うぞ。昔はコスプレ衣装を作る趣味なんてなかったし」
「そういえばそうね」
「いやあ、服を作るのも結構面白いよ。かがみんも作ってみたら?」
こなたは結婚してからたまーに、マフラーやセーターを編む事があった。本人曰く、暇つぶしらしい。
それが高じて、いつの間にかコスプレ衣装を作るようになったのだ。
着せられるのは幼い頃の息子、今は娘が主だが。
「私はパス。そんなヒマないわ」
「そっかー。かがみん不器用だもんね」
「不器用って言うなっ」
「はははは……」
「あんたもそこで笑うなっ」
俺達がそんな会話をしていると、いつの間にかお義父さんが大量のアルバムを持ってきて、先ほど撮ったそなた達の写真を収め始めた。
「はい、たまちゃんの分」
出来上がった写真を手渡したり、そなたの写真を収めたりするお義父さんを、こうたろうがいつもの眠そうな目で冷ややかに見ていた。
「それにしても、凄まじい写真の量だな……」
時折顔をしかめながら、こうたろうがお義父さんに話しかける。
「まあそなたが生まれた時から、ずっと撮ってるからな」
「それにしても多すぎだろう。俺の昔の写真なんかは全然ないのにな」
「……ま、異性の孫のほうがかわいいのは判らんでもないけどさ」
「……コウ」
お義父さんが怒った顔で真剣にこうたろうの顔をじっと見つめる。
「な、何?」
「そこを動かずに待っていろ」
お義父さんはそう言うと背を向けてリビングを出て行った。
「はい、たまちゃんの分」
出来上がった写真を手渡したり、そなたの写真を収めたりするお義父さんを、こうたろうがいつもの眠そうな目で冷ややかに見ていた。
「それにしても、凄まじい写真の量だな……」
時折顔をしかめながら、こうたろうがお義父さんに話しかける。
「まあそなたが生まれた時から、ずっと撮ってるからな」
「それにしても多すぎだろう。俺の昔の写真なんかは全然ないのにな」
「……ま、異性の孫のほうがかわいいのは判らんでもないけどさ」
「……コウ」
お義父さんが怒った顔で真剣にこうたろうの顔をじっと見つめる。
「な、何?」
「そこを動かずに待っていろ」
お義父さんはそう言うと背を向けてリビングを出て行った。
つづく
おまけ らき☆すた キッズ設定
泉そなた
泉こなたとらき☆すた 陵桜学園 桜藤祭主人公の間に生まれた長女
泉こなたとらき☆すた 陵桜学園 桜藤祭主人公の間に生まれた長女
12月27日生まれ 6歳 左利き 血液型はA型
趣味はお絵かき 好きな物はフルーツのゼリー 嫌いな物はたばこの煙
知らない人間にはこなた似に見えるが、実は隔世遺伝で祖母のかなた似
こなたの4大要素(アホ毛、泣きぼくろ、猫口、眠そうな目)の内アホ毛を引き継ぐ
天真爛漫で人を疑う事を知らない少女
母親と違いオタク要素は持たない為、マニアックなマンガやアニメには興味を持たない
趣味はお絵かき 好きな物はフルーツのゼリー 嫌いな物はたばこの煙
知らない人間にはこなた似に見えるが、実は隔世遺伝で祖母のかなた似
こなたの4大要素(アホ毛、泣きぼくろ、猫口、眠そうな目)の内アホ毛を引き継ぐ
天真爛漫で人を疑う事を知らない少女
母親と違いオタク要素は持たない為、マニアックなマンガやアニメには興味を持たない
○○たまき
かがみと医者の父親の間に生まれたかがみの長女
苗字は読者の好きなのをつけてね
父親はこなかがと6歳年が離れている
父方の祖父は父親が子供の頃に亡くなっており、祖母もたまきが1歳の頃に亡くなっている為、家族構成は父、母、弟の4人家族。
かがみと医者の父親の間に生まれたかがみの長女
苗字は読者の好きなのをつけてね
父親はこなかがと6歳年が離れている
父方の祖父は父親が子供の頃に亡くなっており、祖母もたまきが1歳の頃に亡くなっている為、家族構成は父、母、弟の4人家族。
コンセプトは育つ環境が違ったかがみ
かがみみたいに守ってあげないといけない相手がいて、自分がしっかりしなきゃいけないという環境で育てば、かがみそのものとして育つはず……が、母親がしっかりしてて(過保護なくらい)、自分より格下の相手がいなくて、無駄に頼りになりすぎる兄的存在がいる状況で育った為、かがみに比べて気が弱く大人しい女の子に育つ
転んで泣くそなたを助けてあげたりするなど、面倒見のよさ等はかがみ譲り
こなたの息子のこうたろうが大好きでお兄ちゃんと呼んで懐く
将来の夢はお兄ちゃんのお嫁さん
大きくなると母親の代わりに家事をするようになる
かがみみたいに守ってあげないといけない相手がいて、自分がしっかりしなきゃいけないという環境で育てば、かがみそのものとして育つはず……が、母親がしっかりしてて(過保護なくらい)、自分より格下の相手がいなくて、無駄に頼りになりすぎる兄的存在がいる状況で育った為、かがみに比べて気が弱く大人しい女の子に育つ
転んで泣くそなたを助けてあげたりするなど、面倒見のよさ等はかがみ譲り
こなたの息子のこうたろうが大好きでお兄ちゃんと呼んで懐く
将来の夢はお兄ちゃんのお嫁さん
大きくなると母親の代わりに家事をするようになる
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- 息子さんはそっちの気が有るのかよ。 -- 名無しさん (2009-05-16 03:35:13)
- 待ってた甲斐があったぜ…GJ! -- 名無しさん (2009-02-25 02:39:47)
- ついにキターー!!! -- 名無しさん (2009-02-23 22:14:59)