そして、泉こなたはこの世界から消失した。
それでも、変わらない風景。
穏やかに流れる日々。
「つかさー、帰るよ」
「あ、お姉ちゃん。ゆきちゃんと今日遊びに行こうって話しててね」
「あっ、いいねー。私も混ぜてもらっていい?」
「うん、これからお姉ちゃんにメールしようとしてたとこ」
いつものように三人で帰り道のショッピング。
「あ、これゆきちゃんに似合わない?」
「あ、ありがとうございます。これなどつかささんに似合いそうですよ」
もちろん、お金がないから見るだけ。
そんな穏やかな日々が、嬉しくて。
「あっ……」
ふと目に付いた服。
私にはちょっと小さいかな。でもこれ、きっとアイツにもよく似合って……
あれ、アイツって誰だっけ。
頭に思い浮かべた姿。小さくて、長い髪。たれ目がちな大きな瞳と、小さな泣きホクロ……
「くっ……」
ヤバかった。一瞬こなたのことを忘れかけていた。
こなたが消えてしまってからも、世界は何も変わらずに回っている。
最初から、こなたなんていなかったかのように。
そして、世界は私をも侵食する。
こなたに関する記憶が、少しづつ、少しづつ失われていく。
気を抜いてしまえば、こなたがいたことなんて忘れてしまいそうになる。
(こなたと、約束したんだから……)
あの日、世界から消えてしまったこなた。
私は約束したんだ。
絶対、こなたのことを忘れないって。
そして、絶対こなたは帰ってくるんだって。
そうよ、絶対忘れないんだから。
あの日、あんなことまでしておいて、勝手に消えるなんて絶対に許さない。
こんなに私を待たせておいて、ただじゃ済ませないんだから。
「? お姉ちゃん、どうかしたの?」
「え、な、なんでもないわよ」
つかさ達はこなたのことを覚えていない。
一度問いただしたこともあったけれど、変な目で見られておしまいだった。
それ以来、私はこなたのことを口にしなくなった。
こなたが帰ってきたとき、四人の関係が壊れちゃったら嫌じゃない。
でも、他の人がみんな忘れてしまっても、私は絶対忘れない。
ずっと心の奥底で、こなたのことを待ち続けている。
こなたが、帰ってこれるように……
穏やかに流れる日々。
「つかさー、帰るよ」
「あ、お姉ちゃん。ゆきちゃんと今日遊びに行こうって話しててね」
「あっ、いいねー。私も混ぜてもらっていい?」
「うん、これからお姉ちゃんにメールしようとしてたとこ」
いつものように三人で帰り道のショッピング。
「あ、これゆきちゃんに似合わない?」
「あ、ありがとうございます。これなどつかささんに似合いそうですよ」
もちろん、お金がないから見るだけ。
そんな穏やかな日々が、嬉しくて。
「あっ……」
ふと目に付いた服。
私にはちょっと小さいかな。でもこれ、きっとアイツにもよく似合って……
あれ、アイツって誰だっけ。
頭に思い浮かべた姿。小さくて、長い髪。たれ目がちな大きな瞳と、小さな泣きホクロ……
「くっ……」
ヤバかった。一瞬こなたのことを忘れかけていた。
こなたが消えてしまってからも、世界は何も変わらずに回っている。
最初から、こなたなんていなかったかのように。
そして、世界は私をも侵食する。
こなたに関する記憶が、少しづつ、少しづつ失われていく。
気を抜いてしまえば、こなたがいたことなんて忘れてしまいそうになる。
(こなたと、約束したんだから……)
あの日、世界から消えてしまったこなた。
私は約束したんだ。
絶対、こなたのことを忘れないって。
そして、絶対こなたは帰ってくるんだって。
そうよ、絶対忘れないんだから。
あの日、あんなことまでしておいて、勝手に消えるなんて絶対に許さない。
こんなに私を待たせておいて、ただじゃ済ませないんだから。
「? お姉ちゃん、どうかしたの?」
「え、な、なんでもないわよ」
つかさ達はこなたのことを覚えていない。
一度問いただしたこともあったけれど、変な目で見られておしまいだった。
それ以来、私はこなたのことを口にしなくなった。
こなたが帰ってきたとき、四人の関係が壊れちゃったら嫌じゃない。
でも、他の人がみんな忘れてしまっても、私は絶対忘れない。
ずっと心の奥底で、こなたのことを待ち続けている。
こなたが、帰ってこれるように……
どうして帰ってしまうの? ここにはこなたの好きなものが、なんでも揃ってるのに。
ごめんね、おかあさん。私は帰らなくちゃいけない。一緒に居たい人がいるんだ。
それは、こなたのことをずっと見ていたあの娘?
そう、かがみ。とっても優しくて、強くて、私のこと大好きなのにずっと我慢してた、ツンデレの女の子。
こなたは、その娘のこと、好きなの。
好き、大好き。
それは、私よりも?
おかあさんにたいしての好きと、かがみへの好きは違うから、比べられないよ。
でも、こなたは私よりもその娘と一緒にいたいんだよね。
……ごめん。おかあさんのこと、大好きだった。ずっと一緒にいたいと思ってた。
……
でもね、かがみが一人ぼっちで私のこと待ってること考えると、胸がキューっとするの。
すぐにでも駆けつけてキスしたい。ぎゅっとしてあげたいって。
すぐにでも駆けつけてキスしたい。ぎゅっとしてあげたいって。
……そっか。
だから、ゴメン。
いいのよ、私もそうだったの。お父さんとお母さんに反対されたけど、私はそうくんと一緒にいることを選んだ。
駆け落ちしてから一度も会わずに、喧嘩別れのまま私は死んじゃったけど、
でもそうくんと一緒にいたことを後悔したことはなかった。
駆け落ちしてから一度も会わずに、喧嘩別れのまま私は死んじゃったけど、
でもそうくんと一緒にいたことを後悔したことはなかった。
おかあさん……
まったく、この母にしてこの娘あり、ね。でもしょうがないか。
女の娘は恋をして、両親から離れていってしまうものだから。
女の娘は恋をして、両親から離れていってしまうものだから。
……うん、お母さん。私はお母さんの娘だから。恋をしたら一途で、何があっても諦めないから。
ほら、行きなさい。かがみちゃんが待ってるわよ。いってらっしゃい。末永く、幸せにね。
うん、おかあさん。ありがと。
……さよなら。
……さよなら。
そして、夏が過ぎ、秋が過ぎ、冬が過ぎ、また春が来た。
こなたがいない、そんな一年が過ぎた頃、みゆきからの誘いで、
私とつかさとみゆき、三人で桜を見に出掛けることになった。
「?」
このあたりで有名な桜の名所の最寄り駅。
改札口を潜ると、首をかしげるつかさ。
「つかさ、どうしたの?」
「お姉ちゃん、ここ前に来なかったっけ?」
「そうですね、ここの桜は初めてみるはずですのに、どうして……」
そう、最近現われた兆候。
みんなが少しづつこなたのことを思い出してきている。
権現桜の最寄り駅の幸手は、こなたの家の最寄り駅。
こなたに会いにこの駅に来たことが何回もある。
いままでこなたと一緒に忘れ去られた記憶が、少しづつ戻ってきている。
だんだんと、こなたに近づく、そんな予感がする。
駅からバスを乗り継いだ先。
堤防にずっと桜並木が続いている。
桜並木の下、私達は桜を見上げながら歩く。
ちらちらと舞い降りる花びらが、あたりをピンクに染めていく。
屋台で買ったたこ焼きを口に運び……
(そんなに食べると太るよ、かがみ)
「うるさいわね……って、あれ?」
懐かしい声がした気がする。
「どうしたの?お姉ちゃん」
不思議そうにするつかさの横で、私は必死に耳を澄ます。
(こっち、こっちだよ、かがみ)
小さい声、でも、決して聞き逃したりなんかしない。
声のする方向へ、無我夢中で駆け出す。
道からはずれ、草むらの中。服が汚れるのも気にせず草むらに飛び込む。
草むらを抜ける。ぽっかりと草のない、穴が開いたところに、倒れる姿。
仰向けに倒れているのは、間違いなく……
「こなた、こなたぁっ」
肩を揺する。
こなたはけほっ、と小さく咳をする。
口からひらひらと舞う桜の花びら。
「……ダ・カーポ」
……えっと、それ、なんてエロゲ?
ぺっぺっと口に入った花びらを吐き出し、こなたは起き上がる。
あの日、別れた時と変わらないこなた……
「お姉ちゃん、待ってよ~」
後ろからつかさの声。
草むらを抜けたつかさとみゆきは、目を丸くして。
「こなちゃん!!」「泉さん!!」
ああ、二人にも記憶が戻ったみたい。
「ただいま、二人とも。そして……」
こなたの腕が私を掴む。
顔が近付き、唇に一年ぶりのあの感触が訪れる。
「ただいま、かがみ」
こなたがいない、そんな一年が過ぎた頃、みゆきからの誘いで、
私とつかさとみゆき、三人で桜を見に出掛けることになった。
「?」
このあたりで有名な桜の名所の最寄り駅。
改札口を潜ると、首をかしげるつかさ。
「つかさ、どうしたの?」
「お姉ちゃん、ここ前に来なかったっけ?」
「そうですね、ここの桜は初めてみるはずですのに、どうして……」
そう、最近現われた兆候。
みんなが少しづつこなたのことを思い出してきている。
権現桜の最寄り駅の幸手は、こなたの家の最寄り駅。
こなたに会いにこの駅に来たことが何回もある。
いままでこなたと一緒に忘れ去られた記憶が、少しづつ戻ってきている。
だんだんと、こなたに近づく、そんな予感がする。
駅からバスを乗り継いだ先。
堤防にずっと桜並木が続いている。
桜並木の下、私達は桜を見上げながら歩く。
ちらちらと舞い降りる花びらが、あたりをピンクに染めていく。
屋台で買ったたこ焼きを口に運び……
(そんなに食べると太るよ、かがみ)
「うるさいわね……って、あれ?」
懐かしい声がした気がする。
「どうしたの?お姉ちゃん」
不思議そうにするつかさの横で、私は必死に耳を澄ます。
(こっち、こっちだよ、かがみ)
小さい声、でも、決して聞き逃したりなんかしない。
声のする方向へ、無我夢中で駆け出す。
道からはずれ、草むらの中。服が汚れるのも気にせず草むらに飛び込む。
草むらを抜ける。ぽっかりと草のない、穴が開いたところに、倒れる姿。
仰向けに倒れているのは、間違いなく……
「こなた、こなたぁっ」
肩を揺する。
こなたはけほっ、と小さく咳をする。
口からひらひらと舞う桜の花びら。
「……ダ・カーポ」
……えっと、それ、なんてエロゲ?
ぺっぺっと口に入った花びらを吐き出し、こなたは起き上がる。
あの日、別れた時と変わらないこなた……
「お姉ちゃん、待ってよ~」
後ろからつかさの声。
草むらを抜けたつかさとみゆきは、目を丸くして。
「こなちゃん!!」「泉さん!!」
ああ、二人にも記憶が戻ったみたい。
「ただいま、二人とも。そして……」
こなたの腕が私を掴む。
顔が近付き、唇に一年ぶりのあの感触が訪れる。
「ただいま、かがみ」
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- 読み終えた後某エイエソを買いに行った漏れガイル -- 名無しさん (2010-01-01 21:53:21)
- この話最高 -- 伝説の男 (2009-10-28 20:53:34)
- 俺の中の全俺が泣いた! -- 名有りさん (2009-10-28 20:22:03)