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名前で呼び合うという行為

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匿名ユーザー

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☆☆
「…下の名前で呼び合うっていいっスよね……」
田村は蕩けきった表情でそれを口に出した
「…何だ?、藪から棒に」
「そのまんまっスよ…ほらそういうのよくあるじゃないですか」
「なるほど…今度は何に影響されたんだ?」
「うぐっ!」
どうやら図星だったらしい、田村は一瞬険しい表情に変わった
「そりゃ…そうですけど…でも……」
「“でも”、何だ?」

「ひかるさんと付き合う様になって結構たってるのに…何だか遠い感じがして……」
「まぁ…年上だからなぁ」
「そうじゃないんス……なんというか…こう…」
“こう”って…と言われても分からん、とツッコミそうになったがグッとこらえ
「あー…うん、ひよりの気持ちも考えるべきだったな」
「――!」
……ウチのお姫様は結構なわがまま姫だな…でもまぁこれで――
「…初めて……」
「うん?」

「初めて…名前を呼び捨てにされた…」
そう言いながらひよりはぽろぽろと涙を流す、いや…初めてって訳じゃ……いや付き合ってからと言う事か?
でも…こんな嬉し泣きする程の事なのか?
「――ありがとう、ひかる」
「―――…!」
ひよりはめいいっぱいの心からの笑顔で私の名を呼ぶ…田む…ひよりって…こんなに可愛かった……か?
「………」
…ふむ……

「…たまになら名前で呼び合うのもいいかもしれないな」
「…たまにっスか?」
「……毎日でもいいかもしれん」
「…ひかる……」
「!」
ひよりを見ると頬が赤くなっていた、それでいて笑顔なんだから…文句の言い様もない
「……ひより」
「…!」


ひよりはしばらく目を閉じて、名を呼ばれた余韻を噛み締めている様に見えた
「ひかる…」
そしてまた私の名を呼ぶ
「ひより」
「…ひかるv」
今度は先ほどよりも甘い声で私を呼んだ
「…ひより」
「その、、」
ひよりはもじもじしながら私を見つめる、何か言いにくい事なのだろうか
「うん?」
「わがままですけど…もっと…愛を込めて欲しいんス」

「込めてるつもりなんだが…」
「すいません…」
「それにアレだぞ、私みたいなオバサンが甘い声なんて出してみろ、誰がヨロコぶ?」
「私がヨロコぶっス」
ひよりは“なに当然の事を聞いているんスか?”と言いたげにさらりと・恥ずかしがるそぶりを見せずに――それを口に出した
――あぁ、そうか…そうだった、、私たちは、私とひよりは、こいびとどうしなんだ
「ふふっ……」
「ひかる…?」
「ひより、キスしようか?」

「…え…はい」
ひよりの表情が急に固くなっていった、動きもぎこちないし、声も上ずっている様だ
「でも、今日はその先は出来んぞ?…ふ…天原先生が何時戻るか分からないからな」
ひよりを抱き寄せ、その顔を見ながら喋る
「…はいっ」
ひよりは涙を拭いながら答えた
――ちゅうぅっ…!
そのまま、唇を持っていきキスをした
―今日のキスは、しょっぱくて…でも何だか爽やかで……甘いな…



「あれ?、やさこ保健室行ったんじゃないの?」
「入ったらもっと具合悪くなりそうだから帰ってきた」
「??」














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