<1>
日野守桜と天瀬麻衣は、二人で海岸沿いへと来ていた。
特になにかあるわけでは無かったが、海岸沿いでは二人の男が言い争っていた。
双海思永と喜屋武健だ。
双海「だから、よしたまえよ!君が行ってなんになる!」
喜屋武「止めないでください双海さん!僕がこっこを助けに行かないと…!」
双海「だから、今他の
ハンターが向かっているからそれに任せて…あ!君たちいいところに!手伝ってくれないか!」
貴方達はなんとか喜屋武をなだめると、話をきいた。
喜屋武「すみません、取り乱して…。わかってます、俺なんかが行っても足手纏いになるっていうのは…」
双海「あらら、落ち着きすぎて卑屈がこんにちはしちゃったようだね」
苦笑しつつ、喜屋武の頭をぽんぽんと撫でつつ、話をきいた。
双海「ランマーか。…話は聞いたよ、彼は
邪神ランマーなんかに傾倒するような人間ではなかったのに…」
おそらく大城太平のことを言っているのであろう。
彼は沈んだ目をすると、話を続けた。
双海「僕も前村長に脅されて、仲間になった振りをして調査を続けていたんだが…。色々調査した内容は、彼、大城さんへと伝えていたから、何もかも筒抜けという訳か。
邪神ランマーの復活は、6人の生贄が必要とされている。
過去に阿久津由恵、虹原奥子、多江吉見、長良涼、そして田中まゆみの5名。
そして小恋ちゃんをいれると6人になるわけだ。
僕が以前、君達の仲間に終わった話のように言ったのは、ランマーのある祭壇は常人には気づかないような仕掛けをしていたからなんだ。
魔力探知、気配探知の影響を受けない仕掛けだから、気づかれはしないだろうと思ったが…その解き方は大城さんは知っている。君たちの仲間が間に合えばいいが…。
おそらく、雑貨屋タイショーに火をつけたのも彼らだろう」
貴方達は話を聞いていたが、それを聞いた喜屋武が再びやっぱり助けに行くと騒ぎ始めたので、それの制止に時間がかかってしまった…。
<2>
六角屋灼は田中まゆみの家へと来ていた。
しかし田中家は留守で、玄関には鍵がかかっている。
貴方が鍵を開けようとしたその時、背後から声がかかった。
菅野「おい、何しようとしてんだクソガキ!!」
出会い頭、菅野は貴方の頬を殴る。
貴方は玄関前から飛ばされ、尻餅をついた。
菅野「ハンターだろテメェは!んな事…」
と、その時彼らの背後から雷光が迸り、田中家の玄関を吹っ飛ばした。
小此木剛毅だ。
菅野「ご、剛毅さん…!」
小此木「あン?楊弘、なんか文句あんのか?」
菅野「い、いえ別に。さすが剛毅さんです!これは調査で仕方なく、玄関をこじ開けたんスよね!」
おべっかを使う菅野はどうでもよさそうに、中へと入る小此木。
菅野は一度、罰が悪そうな顔で貴方を見たが、そのまま中へと入っていった。
貴方は続いて田中まゆみの家へと入っていく。
中では綺麗に物が片付いており、まるで引越しした後のような家具の少なさだった。
小此木「やっぱりな。菅野、後は任せる。ドア元に戻しとけよ」
菅野「えっ!?剛毅さん!?無茶ですよ~!」
何かを納得したように言うと、小此木はその場から去っていった。
菅野はその言葉に焦り、共に逃げようとしたが貴方を見て立ち止まる。
菅野「何見てんだよ!ちゃんとこのドアの弁償はすっから文句ねぇだろうが!」
言うだけ言うと、今度こそ立ち去っていった。
田中まゆみの父は、もうこの家には戻ってこないつもりなのだろう。
それがわかっただけでも、貴方には収穫だったのかもしれない。
<3>
宿酒場<民羽>には、志島武生・蛇姫神紗咲良・寒河江由加の3人がやってきていた。
店主の民羽六三郎から話を聞くためだ。
六三郎「…」
彼は頑なに答えようとはしなかったが、せっせと布団干しを始めた娘の柑奈を見て、観念したように口を開く。
六三郎「俺の知っている事は少ない。だが、柑奈や集落の若い者は何も知らない。若い奴に余り嗅ぎ回られても困る。だから俺の知っていることを話そう」
ひと呼吸おいて、ぽつりぽつりと六三郎は話を始める。
六三郎「俺の父は、長老会の一人だった。
俺は何も聞かされてなかったが、おそらく大体の話を父は知っていたのだろう。
父は高齢で、長老会も死ぬ翌年に俺に譲るつもりだったらしく、その時話していたことだ。
『六三郎、お前が長老会に入る前に一つだけ言っておく。村長には逆らうな。
村長には魔物が憑いておる。あの村長も元は優しく、朗らかな人柄じゃった。
じゃがいつの間にか、村の掟に縛られ、恐怖し、そして魅入られた。
おそらく、邪神ランマーと関係があるのかもしらん。
じゃから村長には絶対に逆らうな。逆らえば、次の生贄は柑奈じゃぞ』
とな。俺も詳しくは知らんが、柑奈も薄々は勘づいているのだろう。
まゆみちゃんと友達だったあの子だ。おそらくはな」
他のことを聞いても、よく知らなさそうなこの人に後の話を聞いても無駄だろう。
なんせ貴方達ハンターが滞在してから、他の客足はどんどん減り、この日は他の客が一人も来ていないのだ。
店から離れられない彼や柑奈にとって、情報も入らなければ外に殆ど出ることもないのだ。
「ククク…無知な者め…」
その時、背後から声がかかる。
振り返ると、貴方達の後ろに黒尽くめの男が立っていた。
一歩間違えれば変質者と見間違うような陰気な顔をした男だったが、この男が埠洋次だと貴方達は確信した。
埠「結局の所、お前達は水中で宝探しをしていればよかったのだ…。
余計な事に首を突っ込み、俺たちの本来の目的を妨げて…。
まあいい…。結局の所、全てはお前達が嗅ぎまわったせい…。
全ては余計な事に首を突っ込み、俺たちの本来の目的を妨げたせいだ…。
ヒヒヒ…結局の所、全て丸く片付きそうな気がするし、今回はお前達に華を持たせてやってもいいがな…」
少し雰囲気がおかしいのが彼の特徴のようで、貴方達の質問は無視し、一方的に語ると六三郎へ金を払った。
埠「俺達は一足先に蒼へ帰還する。結局の所、後輩に華を持たせてやる、というわけだ…」
どうやら別れの挨拶のようで、埠は港の方へと行ってしまった。
俺達、というように、六三郎の話によれば小此木、菅野、砂金の3人は既にチェックアウトしているようだ。
結局の所、彼らが何をしていたかは憶測に頼るしかないが、村長の大城の逮捕は貴方達に託したということでいいのだろう。
<4>
村長の家に一人できた桜木有布だったが、特に何かあるわけでもなかった。
家宅捜索しようにも、村長の妻がどっしりと構えていたからだ。
村長の奥さん「ちょっとあんた!あたしの依頼は達成できたのかい!?あの人もどっか行っちまうし、困ったもんだよ」
貴方は奥さんに長老会のことについて聞いた。
知らないはずがなく、少し考えてはいたが、彼女は貴方に話をしてくれた。
村長の奥さん「あたしもここの生まれだけどねえ、あの会は無くなってよかったと思ってる。
亡くなった人には申し訳ないけどねえ、一家から一人あの会に強制的に出させて、責任を共有して逃がさないようにしてるだけの会だったしねえ。
責任?そりゃああんた、アレだよ。この村が過去に起こした罪…ってやつさ。
皆まで言わせんじゃないよ!
…そういえばあの人、どこ行ったんだろうねえ。あんた、大城太平を見かけたら、飯が冷める前に帰ってきて食いな!って言っといてくれ!」
どうやら彼女からこれ以上の情報は得られなさそうだ。
挨拶して貴方は村長の家を後にした。
<5>
漣港には、甚目寺禅次郎、桐石登也、祠堂統、加賀見皐月、東雲直の5名がいた。
統は最初に、一番はじめに来た時に感じた気配を探ってみたが、特に何ももう感じない。
超感覚を持っている彼が探知できないということは、おそらくその気配は既にここにはないのだろう。
漁師の男「おいおい、前回より少ないが大丈夫なのかい?」
しかし彼の心配は他所に、貴方達の漁は無事成功し、大漁だった。
漁師の男「ファンタスティック!これで暫く魚料理にことかかないぜ!俺っちも大満足さ!」
詳しい話を聞ける時間はなく、また不審な船を見ることもなかったが、長く続いた漁の依頼はなんとか成功することができた。
天瀬麻衣:依頼P:490
加賀見皐月:依頼P:520
桐石登也:依頼P:520
寒河江由加:依頼P:380
桜木有布:依頼p:275
志島武生:依頼P:369
祠堂統:依頼P:325
東雲直:依頼P:541
甚目寺禅次郎:依頼P:479
日野守桜:依頼p:330
蛇姫神紗咲良:依頼P:380
六角屋灼:依頼P:380
依頼P内わけ:
別チームがシークレット達成(50)
依頼・漁の手伝い達成(港チームは150、それ以外は150÷2=75)
別チームが依頼・魔物の生体調査を達成(100÷2=50)
別チームが依頼・揺らぎの炎を達成(200÷2=100)
合計:275p
合計:350p(港チーム)
最終更新:2015年02月14日 16:12