DMKP-05背景ストーリー - オリオキバのデュエマオリカ置き場（kokiさんのオリカ置き場） @ ウィキ | デュエマオリカ

　文明間の争いが絶えなかったとある時代、無垢の宝剣をはじめとする気鋭の若者たちによって組織されたバーニング・ビーストは、戦争を続ける各々の文明圏を破壊する為、3種類のドラゴンを復活させようと奔走し、遂にボルケーノ・ドラゴン、アース・ドラゴン、ドラゴン・ゾンビの復活に成功した。エンペラー・アクアの計画を阻止する為にドラゴンが攻撃を開始しようとした瞬間、時空の裂け目からV・フォース率いる巨大な神輿行列が現れた！

　ビザラ・パレードの開始である。
現れたドラゴン達は皆、攻撃を止め、ビザラ・パレードを鑑賞し始めた。ドラゴン達は、己の強さを武力ではなく、その堂々たる存在で魅せつけるかのように立ち、或いは座り、荘厳たる神輿行列が通り過ぎるのを鑑賞していた。
　1万年振りに開催された楽しい楽しいビザラ・パレードには暗黙のルールが存在し、それを破った者には相応の罰が下る。ビザラ・パレードの暗黙のルールとは、“パレード中は、何人たりともパレードを邪魔してはならず、争ってはならない”というものであり、バーニング・ビーストや3種類のドラゴン達はその暗黙のルールにより攻撃を中止したのだ。
ビザラ・パレードの前で争わないことは弱さの現れではない。それは、白き伝説と謳われる竜が闘いを止めたことから一目瞭然である。暗黙のルールとはそれほど絶対なのである。

　しかし、ビザラ・パレードにアクシデントは付き物。ビザラ・パレードが現れた時空の裂け目は、数百年後ほぼ同じ場所にできるはずのユニバースとも繋がってしまった。
　偶然繋がったユニバースから現れたのは災厄の名を冠す5つのクロスギアと仙界を汚染された怒りから復活した3体のドラゴン達だった。この争いで既に猛威を奮っていたドラゴンに、戦争を終わらせる為に永年の眠りから目覚めた3種のドラゴン、偶然繋がったユニバースから現れた仙界の汚染に怒る3体のドラゴンと、歴史と地形を変える程の力を持つドラゴンが同じ刻同じ地に揃ってしまった。 この時代には珍しい存在であるドラゴンが集まるこの状況を、この時代この大陸を支配していたバジュラが放っておく訳がなく、空から舞い降りてきた。同一点に集まってしまったドラゴンたちのエネルギーを感じ取り、スター・グリムが開いた時空の裂け目は龍幻郷とも繋がってしまう。そこから無双龍幻バルガ・ド・ライバー率いる龍幻郷に住むドラゴン達も続々と現れた。

　ビザラ・パレードそのものの力やビザラ・パレードが引き起こすあらゆる事象の影響を強く受けた者は肉体的、精神的に変化する。ビザラ・パレードと周りのドラゴンの影響を、最初に大きく受けたのは超神龍アバス・ノナリスだった。その白い体躯は黒く染まり、九つの尾は無数に増え更に荒々しく牙を剥いた。

　あらゆるドラゴンが集まりパレード化が進む混沌に加え、暗黙のルールにより闘うことを止めたドラゴンの隙をついたエンペラー・アクアは、光文明が守る空中要塞に向かってマリン・スクランブルを発動した。エンペラー・アクアがマリン・スクランブルを発動したのは、計画が実行されれば、暗黙のルールも眼前のドラゴン達も恐るるに足らないと考えたからだ。
　しかし、暗黙のルールは絶対である。神輿の上に鎮座するルードゥスは、マリン・スクランブルによりシルヴァー・グローリー城に向かう水のクリーチャー達をすべて風船に変えてしまう。ググッ首領は、ルードゥスが風船に変えたサイバーロードの遺伝子からアカシック・3の居場所と進行中の計画、ついでに12のプログラムについての情報を得ると、それらを残らず消滅させてしまう。エンペラー・アクアの思惑はV・フォースにより失策した。

　ルードゥスが風船に変える頃、ビザラ・パレードがこの時代に呼んでしまった暴走する魔道具を一時的に停止させていたのは、ローナだった。災厄“カタストロフィ”の名を冠す魔道具らは、ゼバスの力によって、世界の均衡を保つ為の礎、“コンコルド”に変えられ世界の各地に納められた。

　ビザラ・パレードが終わる時、争いから解放されたこの世界の住人はそれぞれの拠点へと帰っていった。闇文明は地底へと還り、光文明も用意していた対ドラゴン兵器を出さずに済み、幾許か安堵しているようだった。
ビザラ・パレードの登場により、争いの幕が下りた。水文明の暴走を止め半壊させることで、再び争いが起こらないように仕向けたV・フォース。これが、この時代を生きる者たちにとって幸せなのかは分からない。少なくとも、本来進むべき未来へは進まないだろう。

　ビザラ・パレードが次の世界に向かおうとした時、ビザラ・パレードに大きく影響を受けた滅亡の調べ アバス・ノナリス、龍幻郷龍バルガ・ド・ライバー、戦争を終わらせるという使命を終えた無垢の宝剣がパレードの前に立ち、V・フォースのマスター達にこのパレードに同行したいという意思を伝えた。マスター達は自らの命は自ら守る事を条件に同行を許可した。