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小銭入れ

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小銭入れ 03/06/20

  財布についてなのだが。

  右尻に入れる財布には小銭を収納する機能が付いておらず、というよりも財布が硬貨で膨れ上がっているのが嫌いなので紙幣と硬貨を分けることになる。長い間硬貨はそのまま右前に放り込んでいたが、歩く際にちゃらちゃら鳴るのはどうにも耐え難い。そこでいくつかの小銭入れを使ってみたが、開け閉めが大変で気を抜くと団子状に膨らみ、しかも目当ての硬貨だけを摘み出すのは非常に難しくつい掌にぶちまけることになる。小銭入れが事態をややこしくしているだけであることに気付いてからは、ちゃらちゃら男に戻ったが、ある時、理想的な小銭入れとはどんなものだろうか、出来るなら自分で作ってみようかなどと考えて、半日かけて出た結論がこうだ。

  一、膨らんではならない
  一、開閉が手軽でなければならない
  一、目当ての硬貨を簡単に摘み出せねばならない

  これを小銭入れ三原則と名付けて、形を模索するうちにどうやら理想と表現してもよいのではないかと思えるものが確固と浮かんだ。形は薄平べったいライターのサイズ。銀行で細かく両替をしたら凶器になりそうな塊がごろりと出てくるが、あれをずらして寝かせた形に収納すればよい。縦に細長く、旅行会社の前のパンフレット状態で硬貨を詰め込む。開くときは上からではなく、最も長い一辺だけを残してスーツケースのようにぱっかり開く形がよい。中で動き回ってちゃらちゃら鳴るのでは意味がないから何か柔らかい生地で裏打ちされたもの。当然五百円玉が余裕を持ってすっぽり収まりながらもちゃらちゃら鳴ってはいけない。そしてそう、当然皮製でなくてはならない。小銭入れだからこそ、皮でなくては。しかしそういうものを売っているところを見たことがないぞ。確かに一度もない。何故だ。あれば便利じゃないか。「硬貨だけを集中管理出来て簡単に開き簡単に摘み出せてしかも薄いライターサイズの小銭入れ!」これもしかして作れば馬鹿売れするのではないだろうか。儲かるのではないだろうか。をををを。素晴らしいアイデア商品ではないか。

  そして今。合成へなへな皮革の三辺ファスナー小銭入れを使用している。真黒に焦げた餃子を叩き潰したゴキブリのような雰囲気ではあるが、使い心地は抜群だ。ちゃらちゃら鳴らず、ポケットがぽっこり膨らまず、硬貨の出し入れが感動するほど楽なのだ。

  で、この小銭入れ、悲しいことに売っていたのだよ。百円均一店印鑑入れのコーナーに。
 
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