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目覚まし時計

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目覚まし時計 03/04/12

  目覚まし時計の話をしようか。

  実のところ寝起きが悪くて朝は極端に苦手である。苦手であるから目覚まし時計には逆恨みしている。そして増々朝が嫌いになってゆく。

  例えば朝も早よから授業の頭に出席を取る必修科目があり、何としてでも起きなければならない事態に追い込まれる。そうなると目覚ましが一つだけというのは不安であるから予約機能のあるものは総動員して朝に備える。まず目覚まし時計を目的の一時間前に設定し、電話のモーニングコールをその十分後に設定し、CDラジカセを更に十分後に設定し、もう一つある目覚まし時計を更に十分後に設定する。

  これらはベッドから近い順に鳴ってゆくことになる。まず枕元の目覚ましでとりあえず目が覚める。覚めるが起きることはなく伸ばした手で直ぐに止める。しかし十分後、少し遠い電話が鳴る。それでも起き上がることなく体を伸ばして電話を止める。また落ちそうになった頃ラジカセが鳴りはじめる。仕方なく起き上がり止めにゆくがまだ寝ながら歩いている。うんざりしながら戻ってまた落ちそうになっていたら部屋の一番遠くにある目覚ましが鳴る。止めにゆく頃には相当機嫌が悪い。

  何回かはそれでも一応起きることが出来ていた。しかし人間とは状況に馴れる動物であり、とくに前日酒などを飲むと次の日の朝は驚く程の対応をする。

  まず枕元の目覚ましが鳴った瞬間止めるわけだが、その後我ながら寝起きとはとても思えない確実な足取りで部屋中の目覚ましを全て鳴る前に止めてまわる。そして寝る。「必修・・・出席・・・無理・・・」

  何度もこれを繰り返すとさすがにこれではいけないと思いはじめる。人間とは学習もする動物である。時計の時間をきっちり合わせて、どうせ全部止めてまわるなら一斉に鳴りだすように設定しよう。いくら合わせたつもりでも必ず数秒ずれる。そのずれを冷静に聞き分けながら起きるとき、大変機嫌が悪い。

  そして機嫌が悪くならないような状況を学習してゆく。ラジカセは止めることなくそのまま流せるように音量は普通にしてラジオが鳴りだすようにする。これで止めにゆく必要はない。一番遠い冷蔵庫の上に置いてあった目覚まし時計は叩き壊してしまわないうちに使わないことを決意する。目覚まし時計はラジオとセットになっているもので時計をカバーするプラスチックが円盤状で回転して時間を設定出来るので止めるときには目盛りをふたつずらして二十分後に鳴るようにする。電話はそのままでよい。

  これで快適になった。しかし起きることも出来なくなった。

関連:目覚まし騒動
 
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