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占い

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占い 03/05/23

  さて、ところで貧乏な格好をした占い師を信用するだろうか。それともド派手な格好をした占い師を信用するだろうか。あるいはどちらも信用しないのだろうか。貧相な占い師が「運命は自分の手で切り開くのです」まずはお前が自分の運命どうにかせいやと思うだろう。ぎんぎらぎんの占い師が「運命は自分の手で切り開くのです」あなたきっと自分の手では何もしてへんやろと思うだろう。

  盛り場の灯が消える頃、手相などと書かれたぼんぼりの灯りがよく見ると蝋燭ではなくて盗電していたりする。占い師は厳密に「占いをする」のではなくて「悩みを巧妙に聞き出して当てたと思わせる」セラピストもどきが主流であるから、悩みを誰かにぶちまけて聞いて貰えばすっきりする、というならそれでもいいだろう。

  なお、手前は中学生の時、親の本棚にあった占星術の本を読んだことがある。おのれは何とか木星であるからそこを見よ、とあったが、これだけ字があるのに勿体無い、と考えて最初から全部読んだ。全部読むと全部当て嵌るように書いてあることがわかった。それ以降まったく占いを信用していない。時々雑誌の占い欄があって、そこしか読むところが残っていない場合、やはり全部読む。全部読んでみて性格分析が全部当て嵌ることを改めて確認し「相変わらずやっとるな、騙して騙されて尚も双方共に幸せになるならめでたい事だ」とうつろに思い、やがて阿呆らしくなる。

  手前は魚座であるが、「魚座の貴方はロマンチスト」「魚座の貴方は芸術家」これをうんざりするほど繰り返されると確かに多少洗脳された気もする。しかし芸術家が全員魚座ではないし、魚座が全員芸術家でもない。それをわかっていながら芸術家を志していたらどうなっているかを夢想することもある。ロマンチストかもしれない。

  占い師の手口はほぼこうだ。

  「今年出会いがあるでしょう」出会いはいつだってある。気付かないか、気にいらないだけだ。
  「何か悩み事がありますね」あるから相談している。
  「人間関係ですね」大抵そうだろうね。ペット探すなら張り紙とペット探偵だろうからね。
  「将来の不安ですね」誰でも不安だろうね。ところで占い師の年金どうなんだろうね。

  占い師は統計学と心理学を適当に組み合わせて相談者の心の安定を図ろうとする。巧妙に組み合わせることが出来るならば「どこそこの母」などと有名になれる。

  「なくした物を見つけてください」
  「それは大切なものですね?」
  「占いで当ててみてください」
  「では手を見せてください」「これが生命線」「これが頭脳線」「これが運命線」
  「なくした物は」
  「ちょっと待って」「今貴方悩み事がありますね」
  「そうですね。時間の無駄かどうか悩んでますね」
  「何か大切なものをなくしましたね?」
  「最初にそういいましたよね」
  「貴方はそれをなくしたことで困っていますね」
  「貴方は信用なくすと困るでしょうね」
  「何しに来たんですか」
  「鍵をなくしたんですが」
  「東南です」
  「今凄く適当に言いませんでした?」
  「すいません。貴方は私を信用していないようなのでこれ以上お相手できません」
  「さいですか。では」
  「あちょちょちょと」「心ざしを」
  「東南で見つかったら御礼にきますわ」
  「ああっ。貴方。近いうちに非常によくないことがあります」
  「いつものことやし」
  「貴方のそういう心が」
  信号ダッシュ。

  まあ、確かに茶柱が立てば嬉しいですけどね。
 
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