この世界の構成物質について。
◆魔力について
この世界を構成する根源物質。それらは地核で生み出され、各地に点在する『
ネクタル』から絶えず地上に放出されており、
この世界に生きる生命体のほとんどは『魔力』を体内に貯蔵し、生を営んでいる。
後述するが、この世界での『魔力』には正と負が存在し、それぞれ『ピュシス』、『ノモス』と呼ばれ、世界を循環しており、
循環の過程で大気中に存在する『魔力』の比率がバランスよく調整されていることで、世界全体の生態系が程よく成り立っている。
しかし、人類における近年の『科学文明』の発達により、人間社会において『ピュシス』を過剰消費する生活が増えたため、
魔力の循環サイクルの乱れが起きているという研究報告もあり、この世界の先行きは不明瞭である。
また、普段これら『魔力』は視認することができないが、『
ネクタル』など比較的濃度が高いところでは、
条件さえそろえば、きらきらと七色の淡い光を放ちながら立ち上るそれを観測することができる。
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以下、ネタバレ項目 |
その正体は、太古の時代、勇者によって星の核に封印された龍魔王バラウールが体内に秘めていた瘴気。
バラウールが封印された後もその核からは毒性の薄まった瘴気が流れ続け、世界を循環している。
本来、瘴気はこの世界の生命体に害を与えるものだったが、それが長い年月を経てこの世界のシステムとしてなじんだことで、
今日の魔力循環のサイクルが生まれ、世界を構成する根源物質となった。
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◆『ピュシス』と『ノモス』
この世界における『魔力』は、その性質によって正と負に分けられており、それぞれ『ピュシス』、『ノモス』と呼ばれている。
たいていの生物は正の魔力である『ピュシス』を体内に貯蔵して生命活動を行い、活動の過程で負の魔力である『ノモス』が生み出されている。
ただし、多くの人々は単に『魔力は循環するものだ』という認識をしているため、この呼称を使うのは研究者など限られた人々の場合が多い。
詳しく言えば、『
魔法』を行使するなどの行為により、正の魔力『
ピュシス』が消費されることで、負の魔力『
ノモス』が生み出され、
その『
ノモス』が地核に吸収された際に『
ノモス』に変換され、再び『
ネクタル』から正の魔力『
ピュシス』が放出される…
という
非常にわかり辛い黒星理論で『魔力』の循環サイクルが生み出されている。……わかり易くたとえれば、酸素と二酸化炭素のような関係だろうか。
とにもかくにも『
ピュシス』はエネルギー、『
ノモス』はエネルギーを使った後に生まれる廃棄物だという認識をしていただければ幸いである。
基本的に魔力循環のサイクルが正しく機能していれば『
ピュシス』と『
ノモス』は大気中にほぼ同じ比率で存在しているが、サイクルが乱れるとその限りではなく、
『
ピュシス』、の濃度が高すぎると生物や自然環境に悪影響を与え、その莫大なエネルギーによる
環境異常や生物の突然変異など様々な弊害が現れる。
逆に『
ノモス』の濃度が高すぎると、『
ピュシス』欠乏症などの症状が起こり、生命活動が困難になったり動植物が育たない死の土地になってしまう。
普通に生活していればサイクルが乱れることはほぼないが、人類の生み出した『科学文明』の発達によってサイクルがかき乱されていることが判明し、
(例としてはルニオ大陸などで起きた『
ネクタル』の枯渇など)それらをどう抑えていくかが今後の国際社会の課題である。
最終更新:2012年03月19日 13:39