宮比温泉物語―――μによって、仮想世界メビウスに創られた温泉アミューズメント施設。
本来であれば、多くの客が押し寄せ、野外の縁日も含めて大いに賑わう場所である。
しかし、この殺し合いの場にて複製されたこの空間は、本来の和気藹々とした雰囲気とは程遠く、殺伐としたものになっていた。
事実、この場所では既に二人の少女がその命を散らしており、琵琶坂永至、魔王ベルセリアといった戦禍が去った今尚も、血と争いの臭いが静寂の中に立ち込めている。
そして、先の戦闘によって生じた次元の断裂より、雨が降り注ぎ、施設内には、外で打ち付ける雨音が断続的に響いている―――まるで、この施設で起こった悲劇を代弁する涙のように。
本来であれば、多くの客が押し寄せ、野外の縁日も含めて大いに賑わう場所である。
しかし、この殺し合いの場にて複製されたこの空間は、本来の和気藹々とした雰囲気とは程遠く、殺伐としたものになっていた。
事実、この場所では既に二人の少女がその命を散らしており、琵琶坂永至、魔王ベルセリアといった戦禍が去った今尚も、血と争いの臭いが静寂の中に立ち込めている。
そして、先の戦闘によって生じた次元の断裂より、雨が降り注ぎ、施設内には、外で打ち付ける雨音が断続的に響いている―――まるで、この施設で起こった悲劇を代弁する涙のように。
「竜馬さん…それに、えっと―――」
「メアリ・ハントですわ……」
「メアリ・ハントですわ……」
施設の大広間の片隅。
それぞれ思うところがあったのか、沈黙したまま佇む、流竜馬とメアリ・ハント。
そんな二人にドッピオは歩み寄り、恐る恐るといった感じで尋ねる。
それぞれ思うところがあったのか、沈黙したまま佇む、流竜馬とメアリ・ハント。
そんな二人にドッピオは歩み寄り、恐る恐るといった感じで尋ねる。
「メアリちゃんね、宜しく……。
それで二人共、これから、どうするつもり?」
それで二人共、これから、どうするつもり?」
ドッピオとしては、先程の「乗った側」と思わしき連中―――琵琶坂永至に魔王ベルセリアは、一目見ただけでも、まるで核弾頭のような危うさを放っているように映っていた。
アレらには関わってはいけない―――彼の生物としての本能が内側から警鐘を鳴らしていた。
アレらには関わってはいけない―――彼の生物としての本能が内側から警鐘を鳴らしていた。
しかし、眼前の二人―――竜馬もメアリも、鬼気迫る表情を浮かべており、その眼光は敵意、憎悪とも取れる強い感情を宿しているようだった。
その感情の矛先は、恐らくは先の魔王達―――このままでは、直ぐにでも連中の追跡しようと言い出しかねない状況だ。
その感情の矛先は、恐らくは先の魔王達―――このままでは、直ぐにでも連中の追跡しようと言い出しかねない状況だ。
しかし、ドッピオとしては、それは困る。
彼としては、この殺し合いでの生存率を上げるため、わざわざ西に赴き、密かに本物の「ブチャラティ」に繋がる者たちの排除を目論んでいたのに、自らの生存を脅かすような死地に飛び込むような真似は絶対に避けておきたいのだが―――。
彼としては、この殺し合いでの生存率を上げるため、わざわざ西に赴き、密かに本物の「ブチャラティ」に繋がる者たちの排除を目論んでいたのに、自らの生存を脅かすような死地に飛び込むような真似は絶対に避けておきたいのだが―――。
「―――『どうするつもり?』ですって?」
ギロリ
「……っ!?」
そんなドッピオの思惑など知る由もなく、最愛の友人を失った少女は、氷のように冷たい眼光を以って、ドッピオを睨み付け、あまりの威圧に彼は後退る。
「決まっていますわ、私はあいつらを追います。 そして―――」
高坂麗奈、ヴァイオレット・エヴァーガーデン、東風谷早苗―――。
ドッピオは殺し合いの地において、三人の少女達と接してきた。
彼女達は、基本的に殺し合いを是とせず、ドッピオとしても、割と穏やかに交流できていた。
ドッピオは殺し合いの地において、三人の少女達と接してきた。
彼女達は、基本的に殺し合いを是とせず、ドッピオとしても、割と穏やかに交流できていた。
しかし、彼女らと同年代と思わしき眼前の少女は、一線を画していた。
「必ずこの手で殺す……私からカタリナ様を奪った、あの男を……」
ゴクリと息を呑むドッピオ。彼は思う。
ただならぬ殺意を放つこの少女は、言うなれば、劇薬―――。
取り扱いを間違えると、こちらにも牙を剥きかねない危険因子であると。
ただならぬ殺意を放つこの少女は、言うなれば、劇薬―――。
取り扱いを間違えると、こちらにも牙を剥きかねない危険因子であると。
「俺も、野郎を追うぜ、ブチャラティ」
竜馬もまた、その闘志を隠すことはない。
メアリの殺意に呼応するかのように、ギラついた眼差しでドッピオを見据える。
メアリの殺意に呼応するかのように、ギラついた眼差しでドッピオを見据える。
「奴が手にしたゲッターの力、野放しにしておくわけにもいかねえし、何よりも――」
竜馬の脳裏に浮かぶのは、自分以外の他者をゴミのように見下し、ゲッターという力に酔いしれ、慢心しきっている男の醜悪な笑み。
「野郎のことが、気に入らねえ」
琵琶坂という男と接した時間はごく僅かであったが、それでも一目見ただけでも、不快感とともに、竜馬は直感的に理解できた。
あの男は自分の最も嫌悪するタイプであると。
あの男は自分の最も嫌悪するタイプであると。
「む、無理ですよぉ……二人とも、分かるでしょ?
あいつの攻撃、早すぎて目で追うことができなかった。
奴ら、正真正銘の化け物ですよ、敵うわけが――」
「関係ねえ(ない)っ!!」
「ひぃっ……!?」
あいつの攻撃、早すぎて目で追うことができなかった。
奴ら、正真正銘の化け物ですよ、敵うわけが――」
「関係ねえ(ない)っ!!」
「ひぃっ……!?」
声を揃えて、ドッピオの忠告を一蹴する竜馬とメアリ。
直情的な嫌悪と、愛する者を奪われた憎悪――二人の心に灯った炎は容易く消えそうにはない。
(やはり、説得するのは困難か――)
二人の勢いに、圧倒されるような表情を張り付かせつつ、ドッピオは内心ではそのように分析する。
二人の意志が固いのであれば、ドッピオとしても無理に説得するつもりもない。
追従する義理もないのだから、ここらで竜馬達とは袂を別つべきで、今後行動を共にするべきは、今この場にいない残り二人の少女といったところか。
であれば、彼女達の意見を聞きたいところではあるが―――。
二人の意志が固いのであれば、ドッピオとしても無理に説得するつもりもない。
追従する義理もないのだから、ここらで竜馬達とは袂を別つべきで、今後行動を共にするべきは、今この場にいない残り二人の少女といったところか。
であれば、彼女達の意見を聞きたいところではあるが―――。
「―――それで、てめえらはどうするつもりなんだよ」
「はい?」
ドッピオの思考を遮る、竜馬の問い掛け。
「てめえ」ではなく、「てめえら」というう複数形の言葉に、首を傾げるも、竜馬の視線は真っ直ぐにドッピオ―――ではなく、彼の遥か後方へと、向けられていることに気付く。
メアリもまた、そちらに見据えている。
二人に釣られるように、ドッピオが振り返ると―――。
「てめえ」ではなく、「てめえら」というう複数形の言葉に、首を傾げるも、竜馬の視線は真っ直ぐにドッピオ―――ではなく、彼の遥か後方へと、向けられていることに気付く。
メアリもまた、そちらに見据えている。
二人に釣られるように、ドッピオが振り返ると―――。
「……。」
メアリの様子を伺いに来た間宮あかりが、そこに佇んでいたのであった。
◇
「こんな格好で失礼します。まずは改めて、自己紹介を……。
私は、岩永琴子と申します。」
私は、岩永琴子と申します。」
壁に靠れるような形で、地面に座り、挨拶を行うのは『知恵の神』こと、岩永琴子。
あかりに引き連られる形で、彼女の元を訪れた竜馬、メアリ、ドッピオの三人に対して、恭しく頭を下げて見せる。
あかりに引き連られる形で、彼女の元を訪れた竜馬、メアリ、ドッピオの三人に対して、恭しく頭を下げて見せる。
「流竜馬だ」
「ブローノ・ブチャラティです」
「……メアリ・ハントですわ……」
「ブローノ・ブチャラティです」
「……メアリ・ハントですわ……」
そんな琴子に対して、竜馬達は三者三様の反応を見せる。
竜馬はぶっきらぼうに、ドッピオは丁寧な態度で、メアリはどことなく刺々しい態度で。
竜馬はぶっきらぼうに、ドッピオは丁寧な態度で、メアリはどことなく刺々しい態度で。
―――岩永さんを交えて、お話ししませんか。
あかりからの提案に則った形で、一同は、改めて彼女と対面する運びとなった。
一応は皆納得した形ではあるが、すぐにでも琵琶坂を追走したいメアリは、早く済ませろと言わんばかりの表情を浮かべている。
一応は皆納得した形ではあるが、すぐにでも琵琶坂を追走したいメアリは、早く済ませろと言わんばかりの表情を浮かべている。
「…それで、何か用かよ、ガキんちょ」
「むっ! ガキんちょとは失礼極まりない。私は大学生で、れっきとした大人の淑女ですが!?
全く―――。あなたといい、神隼人さんといい、ゲッターロボのパイロットとやらは、女性に対する礼儀というものを知らないんですかね?」
「っ!? おい、ちょっと、待てガキ。お前、隼人のことを知っているのか?」
「だから、ガキ呼ばわりするのは止めろと―――まぁ、これ以上言っても仕方ないですね……」
「むっ! ガキんちょとは失礼極まりない。私は大学生で、れっきとした大人の淑女ですが!?
全く―――。あなたといい、神隼人さんといい、ゲッターロボのパイロットとやらは、女性に対する礼儀というものを知らないんですかね?」
「っ!? おい、ちょっと、待てガキ。お前、隼人のことを知っているのか?」
「だから、ガキ呼ばわりするのは止めろと―――まぁ、これ以上言っても仕方ないですね……」
竜馬の物言いにカチンと来た様子の琴子は、負けじと言い返そうとするも、踏みとどまり、コホンと咳払い。
何かと突っかかってくる眼前の男に対して、眉を顰めながらも、話を戻す。
何かと突っかかってくる眼前の男に対して、眉を顰めながらも、話を戻す。
「お察しの通り、神隼人さんとは、最初の放送後に少しだけ会話を交わしました。
今は別行動を取っていますが、協力関係にあります。」
「あいつは、どこにいる?」
「あなたが欲している情報も含めて、我々は互いに把握していることを共有して、状況を整理する必要があると考えますが、如何でしょうか?」
「……だーっ! いちいち周りくどいんだよ、てめえは! 要は、情報交換したいってことだろ、わーったよ!」
今は別行動を取っていますが、協力関係にあります。」
「あいつは、どこにいる?」
「あなたが欲している情報も含めて、我々は互いに把握していることを共有して、状況を整理する必要があると考えますが、如何でしょうか?」
「……だーっ! いちいち周りくどいんだよ、てめえは! 要は、情報交換したいってことだろ、わーったよ!」
遠回しに情報交換の必要性を諭してくる琴子に、竜馬は面倒くさそうに髪を掻きながら、ぶっきらぼうに首肯する。
そんな竜馬の態度に、やれやれといった表情を浮かべる琴子。
そんな竜馬の態度に、やれやれといった表情を浮かべる琴子。
(隼人さんと違って、此方は直情的な漢のようですね……)
怪異達より『知恵の神』として、畏れ敬われる琴子ではあるが、如何せん理屈や道理が通用しない人間に対しては、真価を発揮できない。
眼前の竜馬は、その典型的なタイプであると言える。
盤上で駒を動かし、着実に理詰めに尽くす琴子に対し、盤面そのものをひっくり返してくるような類の人間だ。
そういった人間を相手取る場合は、いつものように理詰めをするのではなく、その感情の方向性を読み取った上で、上手くコントロールするのに限る。
琴子は、脳内で竜馬をその様に評しつつ、傍に立つ他の三人に視線を移す。
眼前の竜馬は、その典型的なタイプであると言える。
盤上で駒を動かし、着実に理詰めに尽くす琴子に対し、盤面そのものをひっくり返してくるような類の人間だ。
そういった人間を相手取る場合は、いつものように理詰めをするのではなく、その感情の方向性を読み取った上で、上手くコントロールするのに限る。
琴子は、脳内で竜馬をその様に評しつつ、傍に立つ他の三人に視線を移す。
「他の皆さんは、如何でしょうか?」
「岩永さんに、お任せします」
「えっと、ぼくとしては望むところだけど……」
「岩永さんに、お任せします」
「えっと、ぼくとしては望むところだけど……」
琴子の提案に、あかりとドッピオは、竜馬に続くように同意する。
そして、一同の視線は、腕を組んだまま沈黙するメアリへと注がれるも―――。
そして、一同の視線は、腕を組んだまま沈黙するメアリへと注がれるも―――。
「……手短にお願いしますわ……」
未だ不機嫌そうな表情のまま、彼女は小さく呟いた。
「感謝します。では、早速ですが――」
琴子は、改めて話を切り出すと、まずは自身のここに至るまでの経緯を語りだす。
そして、それに続く形であかり、ドッピオ、竜馬、メアリの順に、それぞれが遭遇した出来事を語っていった。
そして、それに続く形であかり、ドッピオ、竜馬、メアリの順に、それぞれが遭遇した出来事を語っていった。
――そうして、一通りの話を終えた後。
「……なるほど。皆様のおかげで、残っている参加者のおおよそのスタンスを把握することができました。」
顎に手を添えながら、各自提供の情報を総括していく琴子。
今回の情報交換で、この殺し合いにおける、おおよその勢力図が見えてきた。
今回の情報交換で、この殺し合いにおける、おおよその勢力図が見えてきた。
「二回目の放送後に生き残っているとされていたのは46人。
ここから私達5人と、富岡さん、カタリナさん、シグレさんを除くと、残るは38人となりますが―――」
ここから私達5人と、富岡さん、カタリナさん、シグレさんを除くと、残るは38人となりますが―――」
カタリナの名前が挙がると、メアリとあかりは、ぴくりと反応を見せるも、それに構わず、琴子はドッピオに問い掛ける。
「ときに、ブチャラティさん。あなたが、ゲーム開始当初に出会った男性も、『富岡義勇』を名乗っていたということで間違い無いですよね?」
「ああ、うん。役者をやっていて、通称は『月彦』で、本名が『富岡義勇』だと言っていたけど……」
「そして、高坂麗奈さんと共に、電車を利用して『北宇治高等学校』へと先行したはずだと……。」
「うん……だけど、ぼく達が高校に辿り着いたころには、彼らの姿はなかったよ」
「なるほど、少なくとも我々が知りうる富岡さんの経緯とは合致していないですね、つまりは―――」
「ああ、うん。役者をやっていて、通称は『月彦』で、本名が『富岡義勇』だと言っていたけど……」
「そして、高坂麗奈さんと共に、電車を利用して『北宇治高等学校』へと先行したはずだと……。」
「うん……だけど、ぼく達が高校に辿り着いたころには、彼らの姿はなかったよ」
「なるほど、少なくとも我々が知りうる富岡さんの経緯とは合致していないですね、つまりは―――」
琴子は、直接義勇と接することはなかったので、富岡義勇の人物像を大まかに把握しているわけではない。
しかし、少なくとも神隼人との情報交換の際に、彼の経緯を聞いた限りでは、彼は、ゲーム開始当初は、魂魄霊夢という少女と行動を共にしていたと聞いており、高坂麗奈という少女の名前は出てこなかった。
しかし、少なくとも神隼人との情報交換の際に、彼の経緯を聞いた限りでは、彼は、ゲーム開始当初は、魂魄霊夢という少女と行動を共にしていたと聞いており、高坂麗奈という少女の名前は出てこなかった。
「どちらかが、偽名を名乗っていたということでしょうね」
琴子は、そのように結論付ける。
仮に、先程まで一緒にいた此方側の義勇とまともに会話する機会があれば、リュージの能力で、その真偽を確かめられただろう。
しかし今となっては、それも叶わない。
次の判断材料は、第三回放送で富岡の名前が呼ばれるか否かであろう。
仮に、先程まで一緒にいた此方側の義勇とまともに会話する機会があれば、リュージの能力で、その真偽を確かめられただろう。
しかし今となっては、それも叶わない。
次の判断材料は、第三回放送で富岡の名前が呼ばれるか否かであろう。
「って事は、月彦さんが、ぼく達に嘘ついてた可能性があるってことか……。
言われてみれば、あの人は、何かと腹に一物抱えてそうな印象があったけど……。
っていうか、彼が偽物なんじゃないかな? うん…なんかそんな感じがしてきたぞ―――」
言われてみれば、あの人は、何かと腹に一物抱えてそうな印象があったけど……。
っていうか、彼が偽物なんじゃないかな? うん…なんかそんな感じがしてきたぞ―――」
ドッピオは、ぶつぶつと呟きながら、考え込む仕草を見せつつ、そのようなことを口走る。
彼の中では、元々月彦のことは、油断ならない人物だと考えていたが、徐々に彼に対する疑念が深まっていく。
彼の中では、元々月彦のことは、油断ならない人物だと考えていたが、徐々に彼に対する疑念が深まっていく。
「あークソっ、もしそうだとしたら、無性に腹が立ってくるなぁ。
澄ました顔で平然と嘘吐きやがって、こんちくしょうめぇっ!!」
「……。」
澄ました顔で平然と嘘吐きやがって、こんちくしょうめぇっ!!」
「……。」
苛つくドッピオ。
その様子を冷ややかに観察した琴子は、一呼吸おくと一同に問い掛ける。
その様子を冷ややかに観察した琴子は、一呼吸おくと一同に問い掛ける。
「―――もし仮に、ブチャラティさんの出会った『義勇』さんが偽物だったとして、彼は何故、偽名を名乗ったのでしょうか?」
「えっと、本名を知られると困ることがあった……ってところでしょうか?」
「えっと、本名を知られると困ることがあった……ってところでしょうか?」
未だ荒ぶるドッピオを他所に、あかりが静かに応えると、琴子は首肯する。
「ええ……恐らくは名簿の中に、自分に敵対する者、それに準ずる者の名前を見つけたのでしょう。
だから、彼は本名を明かさなかった―――敵対勢力の者によって、参加者間に、自分に関する悪評を振り撒かれたりすると、後々、厄介なことになりますからね」
だから、彼は本名を明かさなかった―――敵対勢力の者によって、参加者間に、自分に関する悪評を振り撒かれたりすると、後々、厄介なことになりますからね」
琴子は、更にここで一呼吸置くと、ドッピオに向き直る。
「そこで質問なのですが、ブチャラティさん。
もし、あなたが月彦さんの立場なら、あなたは誰の名前を騙りますか?」
「えっ、ぼく? し、知るわけないだろ!? そんな事……」
「では、名簿の中にいる見知らぬ誰かの名前を騙りますか?
もし仮に、その『見知らぬ誰か』の知り合い相手に『見知らぬ誰か』の名前を騙った場合、どうなりますかね?」
「そ、それは……」
もし、あなたが月彦さんの立場なら、あなたは誰の名前を騙りますか?」
「えっ、ぼく? し、知るわけないだろ!? そんな事……」
「では、名簿の中にいる見知らぬ誰かの名前を騙りますか?
もし仮に、その『見知らぬ誰か』の知り合い相手に『見知らぬ誰か』の名前を騙った場合、どうなりますかね?」
「そ、それは……」
思わぬ尋問に、言葉を詰まらせるドッピオ。
その額には、いつの間にか脂汗が浮かんでいた。
その額には、いつの間にか脂汗が浮かんでいた。
(何だ、これ……?)
ドッピオは、違和感を覚える。
先程までは月彦について議論しているはずだったが、いつの間にか、彼と同じく偽名を名乗っている自分も、一緒に糾弾されている感覚に陥っている。
先程までは月彦について議論しているはずだったが、いつの間にか、彼と同じく偽名を名乗っている自分も、一緒に糾弾されている感覚に陥っている。
(まさか、こいつは……ぼくがブチャラティを騙っていることに気付いている?)
そんな疑念が脳裏に過ぎると、ドッピオは、思考をフル回転させ、状況を整理する。
琴子達は、ゲームが始まってから、会場の西側を中心に活動していたと聞く。
であれば、本物のブチャラティと接触していた、或いは人づてに彼の情報を取得していても不思議ではない―――否、直接会っていたという線は薄いか。
わざわざ、こちらを試すようにカマをかけているのは、そこに確信はないためのように見受けられる。
恐らくは、琴子が接触した誰か、さしあたり、先程魔王達に連れて行かれたリュージあたりが、本物と接触して、彼を通じてその情報を得ている――といったところだろうか。
であれば、本物のブチャラティと接触していた、或いは人づてに彼の情報を取得していても不思議ではない―――否、直接会っていたという線は薄いか。
わざわざ、こちらを試すようにカマをかけているのは、そこに確信はないためのように見受けられる。
恐らくは、琴子が接触した誰か、さしあたり、先程魔王達に連れて行かれたリュージあたりが、本物と接触して、彼を通じてその情報を得ている――といったところだろうか。
(仮にそうだとしても、こいつが掴んでいるのは『ブチャラティ』を名乗る者が二人いる、という情報のみ。
本物と接触もしていないし、どちらが本物なのかの確信もないから、こんなカマをかけているだけだ)
本物と接触もしていないし、どちらが本物なのかの確信もないから、こんなカマをかけているだけだ)
脳内でそのように結論づけ、ドッピオは一呼吸落ち着かせ、平静を取りもどす。
そして、突き付けられている問いに対して、解を口にする。
そして、突き付けられている問いに対して、解を口にする。
「偽名を看破されて糾弾され、周囲からの信用はガタ落ちになる?」
「ええ、そうなりますね。
それでは、改めてお尋ねしますが、この場合の彼の最適解は、何になると思いますか?」
「……彼と敵対する者の名前を騙る……ってところ?」
「ええ、そうなりますね。
それでは、改めてお尋ねしますが、この場合の彼の最適解は、何になると思いますか?」
「……彼と敵対する者の名前を騙る……ってところ?」
自身の行いをなぞり、疑問符を交えつつも、ドッピオは、堂々と受け答えをした。
ボロを出さないために、慎重に言葉を選びながら。
ボロを出さないために、慎重に言葉を選びながら。
琴子はというと、そんなドッピオの目をじっと見つめた後、ふっと満足そうに笑みを溢した。
「正解です。まぁこの戦略を取る場合にも、この殺し合いに、騙る相手の知己として誰がいるのかを、把握していなければいけませんが……間違っても、その知り合いに名前を騙るなどしたら台無しですからね」
そのお人形さんのような可愛らしい微笑みに、思わず見惚れてしまうドッピオ。
しかし、すぐにいかんいかんと、心の中で首を横に振る。
何呆けてるんだ、こいつはぼくを疑っているかもしれないんだぞ!と自らを諫める。
しかし、すぐにいかんいかんと、心の中で首を横に振る。
何呆けてるんだ、こいつはぼくを疑っているかもしれないんだぞ!と自らを諫める。
そんなドッピオの葛藤を他所に、琴子は推理を続けていく。
「そして、そこから鑑みるに、富岡さんの名前を騙る者に、私は心当たりがあります」
「一体誰だってんだよ、そいつは?」
「一体誰だってんだよ、そいつは?」
じれったそうに竜馬が、琴子に結論を急かした。
彼としては、先程からのドッピオと琴子のやり取りは、とても回りくどいもので、イライラが募って仕方がなかったのである。
彼としては、先程からのドッピオと琴子のやり取りは、とても回りくどいもので、イライラが募って仕方がなかったのである。
「――鬼舞辻無惨……。富岡さん達、鬼狩りが追っているという鬼の首魁こそが、月彦さんの正体かと」
「なるほど、鬼ねぇ……」
「なるほど、鬼ねぇ……」
『鬼』という単語に、竜馬は興味深そうに鼻を鳴らす。
『鬼』という存在は、竜馬にとってみれば、少し前までは空想の怪物に過ぎなかったが、ゲッターのパイロットになってからは、彼らとの交戦が日常茶飯事となっていた。
『鬼』という存在は、竜馬にとってみれば、少し前までは空想の怪物に過ぎなかったが、ゲッターのパイロットになってからは、彼らとの交戦が日常茶飯事となっていた。
「鬼舞辻無惨は、非常に強力な鬼と聞き及んでいます。
仮に、次の放送で、富岡さんの名前が呼ばれた上で、今後月彦さんと遭遇することがあれば、用心するに越したことは―――」
「んな必要はねえ」
仮に、次の放送で、富岡さんの名前が呼ばれた上で、今後月彦さんと遭遇することがあれば、用心するに越したことは―――」
「んな必要はねえ」
琴子の言葉尻に被せるように、竜馬は言い放つ。
「疑わしきはなんちゃらって奴だ。その月彦とかいうやつを見かけたら、問答無用でぶっ飛ばしちまえば良い。そっちの方が手っ取り早い」
拳をポキポキと鳴らして、不敵な表情を見せる竜馬。
そんな彼に対して、琴子はやれやれと言った様子でため息をつくと――。
そんな彼に対して、琴子はやれやれと言った様子でため息をつくと――。
「……注意してください、と言いたかったんですが、まぁいいでしょう……。
もう、あなたに関しては、それで良いと思います」
もう、あなたに関しては、それで良いと思います」
と、半ば諦めたように言うと、次の話へと移っていく。
「――話を戻して、会場に残る参加者38人について、整理しましょう。
まずは、既に判明している危険な参加者について、おさらいしましょうか。
先ほど話の上がった月彦さん以外に、注意すべき危険な参加者は、10人います」
まずは、既に判明している危険な参加者について、おさらいしましょうか。
先ほど話の上がった月彦さん以外に、注意すべき危険な参加者は、10人います」
琴子は、一同に確認するように危険人物の名前を上げていく。
まずは、目下最大の脅威とされるベルベット・クラウと琵琶坂永至。それにベルベットと手を結んでいる麦野沈利と夾竹桃の4人だ。
夾竹桃とは、第一放送後の主催との戦闘後、停戦協定を交わしていたが、こうなってしまった以上激突は避けられない。
夾竹桃とは、第一放送後の主催との戦闘後、停戦協定を交わしていたが、こうなってしまった以上激突は避けられない。
次に、あかりたちが学園で遭遇したという、マロロと十六夜咲夜の二人。この二人についても徒党を組んでおり、マロロについては、オシュトルに対して、強い執念を抱いてるとのこと。
学園で、あかりたちが出くわした脅威はこの二人だけではない。顔半分を仮面に覆われた巨漢ヴライもまた圧倒的な力を以って、破壊の限りをつくしていたと聞いている。
個の戦闘力という点で鑑みれば、間違いなく最上級に位置するだろう。
個の戦闘力という点で鑑みれば、間違いなく最上級に位置するだろう。
また、この場にいる者が直接接触したわけではないが、人づてに聞くところによると、オスティナートの楽士ウィキッドと、ビルドが探しているシドーに関しても、既に他の参加者を殺害しているということで注意が必要であろう。
そして、最後にフレンダ=セイヴェルン。
戦闘力だけみれば、それ程の脅威にはなり得ない。
しかし、ゲーム開始早々、竜馬に不意打ちを仕掛け、失敗すれば彼の悪評を振り撒き、参加者間にいらぬ誤解と争いを拡散しているという意味では、害悪な存在であることには違いない。
戦闘力だけみれば、それ程の脅威にはなり得ない。
しかし、ゲーム開始早々、竜馬に不意打ちを仕掛け、失敗すれば彼の悪評を振り撒き、参加者間にいらぬ誤解と争いを拡散しているという意味では、害悪な存在であることには違いない。
ちなみに、第一放送後に、彼女と遭遇したメアリにも、しっかりと竜馬の悪評を吹き込んでいた。
それをメアリから聞かされた竜馬―――。一同は、怒り狂うのではと身構えたが、彼は、ただ静かに「やっぱ、分からせねえといけねえようだなぁ、あのガキは」と見るものをゾッとさせるような笑顔を浮かべたのであった。
それをメアリから聞かされた竜馬―――。一同は、怒り狂うのではと身構えたが、彼は、ただ静かに「やっぱ、分からせねえといけねえようだなぁ、あのガキは」と見るものをゾッとさせるような笑顔を浮かべたのであった。
「―――さて、次は、殺し合いに乗っていない側の人間について整理しましょうか」
殺し合いに乗っている側、危険人物についての情報の整理が完了すると、次は殺し合いに乗っていない側、恐らくは味方となり得る人物について、琴子は名前を挙げていく。
この場にいる5人が接触した人物及び、人づてに聞いた「殺し合いに乗っていない側のスタンスを取っている人間」として名前が挙がったのは―――。
この場にいる5人が接触した人物及び、人づてに聞いた「殺し合いに乗っていない側のスタンスを取っている人間」として名前が挙がったのは―――。
オシュトル、東風谷早苗、ロクロウ・ランゲツ、ヴィオレット・エヴァ―ガーデン、高坂麗奈、カナメ、博麗霊夢、平和島静雄、レイン、折原臨也、クオン、神隼人、ビルド、リュージ、梔子、神崎・H・アリア。
以上の16人。
とはいえ、折原臨也や梔子などは、この場で直接対面したものはおらず、あくまでも人づてに「乗っていない側」と聞かされているだけであり、人物像に不明なところは多い。
それに、殺し合いが進行する中で、先の琵琶坂のように方針転換する人物が現れることも無きにしも非ずのため、くれぐれも過去の接触での印象のみを過信するのは禁物であると、琴子は注意を促した。
とはいえ、折原臨也や梔子などは、この場で直接対面したものはおらず、あくまでも人づてに「乗っていない側」と聞かされているだけであり、人物像に不明なところは多い。
それに、殺し合いが進行する中で、先の琵琶坂のように方針転換する人物が現れることも無きにしも非ずのため、くれぐれも過去の接触での印象のみを過信するのは禁物であると、琴子は注意を促した。
「―――これで27人。スタンス不明の参加者は残り11人となりましたが、11人の内、4人は我々の元々の知り合いのようです」
琴子は、そう言って一呼吸おくと、5人の名前を列挙していく。
まずは、武蔵坊弁慶。
竜馬や隼人と同じゲッターロボのパイロット。
大柄な体格で女好きな坊主がいれば、それは彼であると見て間違いないとのこと。
竜馬や隼人と同じゲッターロボのパイロット。
大柄な体格で女好きな坊主がいれば、それは彼であると見て間違いないとのこと。
次に、桜川九郎。
琴子のパートナー兼恋人。
落ち着いた感じの見た目の大学生であり、交際関係にある琴子とは、それはもう相思相愛の間柄であると、彼女は熱弁した。
琴子のパートナー兼恋人。
落ち着いた感じの見た目の大学生であり、交際関係にある琴子とは、それはもう相思相愛の間柄であると、彼女は熱弁した。
ジオルド・スティアートは、メアリとカタリナの幼馴染とのこと。
ソルシエ王国の第三王子にあたり、金髪碧眼の美青年で文武両道。
また、メアリと同じく、魔力持ちであり、火を自在に操るとのこと。
尚、メアリは当初、ジオルドに関する情報は、外見と出自のみを簡略的に伝えるに留まっていたが、琴子が彼女を追及することで、魔力についての情報も引き出すことが出来た。
ソルシエ王国の第三王子にあたり、金髪碧眼の美青年で文武両道。
また、メアリと同じく、魔力持ちであり、火を自在に操るとのこと。
尚、メアリは当初、ジオルドに関する情報は、外見と出自のみを簡略的に伝えるに留まっていたが、琴子が彼女を追及することで、魔力についての情報も引き出すことが出来た。
そして、最後に佐々木志乃。
彼女は、あかりの同級生であり、同じ武偵とのこと。
しかし、いざ志乃の話題に移ったところで、あかりは表情を曇らせた。
彼女は、あかりの同級生であり、同じ武偵とのこと。
しかし、いざ志乃の話題に移ったところで、あかりは表情を曇らせた。
「……? どうしたんですか、あかりさん?」
「岩永さん……志乃ちゃんは、多分もう―――」
「どういうことでしょうか?」
「岩永さん……志乃ちゃんは、多分もう―――」
「どういうことでしょうか?」
言葉を詰まらせ俯くあかりに、首を傾げる琴子。
あかりの様子から、佐々木志乃の身に、何が起こったかは概ね察することは出来る。
しかし、何故志乃と接触していないはずのあかりが、彼女の安否を知っているのか。
その点について、言及を促す琴子に対して、あかりは、ぽつりぽつりと口を開いた。
あかりの様子から、佐々木志乃の身に、何が起こったかは概ね察することは出来る。
しかし、何故志乃と接触していないはずのあかりが、彼女の安否を知っているのか。
その点について、言及を促す琴子に対して、あかりは、ぽつりぽつりと口を開いた。
「私、志乃ちゃんの声を聞いたんです―――」
そして、あかりは語り出す。
先の魔王ベルセリアとの戦いの裏で、生と死の狭間にて、彼女が体験した全てを―――。
先の魔王ベルセリアとの戦いの裏で、生と死の狭間にて、彼女が体験した全てを―――。
「――なるほど、そういうことがあったのですね」
時間と空間から隔絶された世界―――。
シアリーズとシュカ―――。
情報の破損と補完―――。
奈落からの回帰―――。
シアリーズとシュカ―――。
情報の破損と補完―――。
奈落からの回帰―――。
あかりから齎された情報は、どれも浮世離れしていたものであり、実際のところ、竜馬、メアリ、ドッピオの三人は話についていけなかった。
しかし、元来そういった浮世離れした世界に通じていた琴子にとっては、これまで積み上げてきた自身の考察と合点のいくことが多く、むしろ得心がいったとばかりに受け入れられる内容であった。
しかし、元来そういった浮世離れした世界に通じていた琴子にとっては、これまで積み上げてきた自身の考察と合点のいくことが多く、むしろ得心がいったとばかりに受け入れられる内容であった。
μによって構築された電子の世界―――。
データ化されている参加者―――。
交わる異能―――。
データ化されている参加者―――。
交わる異能―――。
これらの符号が真実味を帯びていくのを感じながら、琴子は顎に手を添えて、考え込む。
「虚構と現実が、ひっくり返る……ですか……」
改めて、先の魔王ベルセリアから齎された主催者の目的を思い出し、琴子はそう呟いた。
そして、今一度、目の前で佇むあかりをじっと見つめる。
そして、今一度、目の前で佇むあかりをじっと見つめる。
(もし仮に、複合異能―――『覚醒者』の誕生が主催者の目的だとすれば、あかりさんもまた、その領域に達した存在と言えるでしょう)
あかりもまた、魔王ベルセリアと同じく、秩序から逸脱してしまった存在と言える。
しかし、ベルベット・クラウという自我を喪失していた魔王ベルセリアとは異なり、あかりの自我は保たれたままだ。
そういう意味では、彼女の方が『進化』という観点で見ると、成功事例と言えなくもない。
だが、間宮あかりという少女は、恐らくもう―――。
しかし、ベルベット・クラウという自我を喪失していた魔王ベルセリアとは異なり、あかりの自我は保たれたままだ。
そういう意味では、彼女の方が『進化』という観点で見ると、成功事例と言えなくもない。
だが、間宮あかりという少女は、恐らくもう―――。
「……? 岩永さん、どうかしましたか?」
琴子の視線に気付いたあかりが、小首を傾げて問いかけてくる。
そんな彼女に琴子は、何でもないと首を振ると――。
そんな彼女に琴子は、何でもないと首を振ると――。
「……いえ、お気になさらず。少し脱線してしまいましたが、話を戻しましょうか。
残っている参加者のうち、これで31人のスタンス及び情報は整理できたので、これで我々が把握できていない参加者は、残り7人となりましたが―――」
「鎧塚みぞれさんは、私たちが出逢う前に、琵琶坂さんが遭遇して、襲撃されたようです。友達を殺したということでしたが―――」
「今となっては、真偽不明ですね。逆に琵琶坂永至が、鎧塚さんを襲撃したという可能性も疑わしいですね」
「同意ですわ。狡猾で卑劣……あの男なら、やりかねませんわね」
残っている参加者のうち、これで31人のスタンス及び情報は整理できたので、これで我々が把握できていない参加者は、残り7人となりましたが―――」
「鎧塚みぞれさんは、私たちが出逢う前に、琵琶坂さんが遭遇して、襲撃されたようです。友達を殺したということでしたが―――」
「今となっては、真偽不明ですね。逆に琵琶坂永至が、鎧塚さんを襲撃したという可能性も疑わしいですね」
「同意ですわ。狡猾で卑劣……あの男なら、やりかねませんわね」
琴子の言葉に、メアリは憎々しげに同意を示す。
結論としては、琵琶坂の証言は当てにならないとのことで、鎧塚みぞれと、その他6名―――ライフィセット、ムネチカ、鎧塚みぞれ、黄前久美子、垣根帝督、ディアボロ、岸谷新羅についてはスタンス不明とのことで話は纏まった。
結論としては、琵琶坂の証言は当てにならないとのことで、鎧塚みぞれと、その他6名―――ライフィセット、ムネチカ、鎧塚みぞれ、黄前久美子、垣根帝督、ディアボロ、岸谷新羅についてはスタンス不明とのことで話は纏まった。
「で、結局これからどうするつもりだ、ガキんちょ?」
一応の区切りがついたのを見計らって、竜馬が琴子に尋ねる。
彼としては長ったらしい情報交換を終えた今、ここに長居するつもりはない。
彼としては長ったらしい情報交換を終えた今、ここに長居するつもりはない。
「私達は、ブチャラティさんが仰る遺跡に向かうつもりです。
オシュトルさんを始めとする方々が其処に集まるようですし、こんな事態ですので、やはり仲間は増やしておきたいですからね。
竜馬さんは、“彼ら”を追うつもりなのですね?」
オシュトルさんを始めとする方々が其処に集まるようですし、こんな事態ですので、やはり仲間は増やしておきたいですからね。
竜馬さんは、“彼ら”を追うつもりなのですね?」
ガキ呼ばわりされたことには、もはや触れることはなく、琴子は竜馬の意思を改めて確認する。
「ああ、ゲッターの力を手にしている以上、野放しには出来ねえ。
何より、野郎の事は気にいらねえからな」
「であれば、リュージさんの救出を、お願いできませんでしょうか?
彼らが、リュージさんに利用価値を見出しているのであれば、まだ生かされている可能性はあるので…」
「いちいち注文の多いやっちゃなぁ。まぁ一応は頼まれてやるよ。
ただし、俺は俺のやりたいようにやらせて貰うからな」
何より、野郎の事は気にいらねえからな」
「であれば、リュージさんの救出を、お願いできませんでしょうか?
彼らが、リュージさんに利用価値を見出しているのであれば、まだ生かされている可能性はあるので…」
「いちいち注文の多いやっちゃなぁ。まぁ一応は頼まれてやるよ。
ただし、俺は俺のやりたいようにやらせて貰うからな」
用は済んだとばかりに踵を返す竜馬に、そんな彼の背に向けて、「ありがとうございます」と頭を下げる琴子。
竜馬はひらりと手を挙げると、そのまま歩み去って行く。
それに続くように、メアリもまた一同から去ろうとするが―――。
竜馬はひらりと手を挙げると、そのまま歩み去って行く。
それに続くように、メアリもまた一同から去ろうとするが―――。
「竜馬さんと、一緒に行くつもりですか? メアリ・ハントさん」
「……ええ、そのつもりですが……」
「……ええ、そのつもりですが……」
琴子に呼び止められ、まだ何か用かと言わんばかりの目つきで彼女を見る。
「単刀直入にお聞きします。あなたは、カタリナさんを甦らせるために、この殺し合いに乗るつもりですよね?」
「――っ!? 岩永さんっ!?」
「――っ!? 岩永さんっ!?」
唐突に切り出された琴子の発言に、あかりとドッピオは驚きの声を上げる。
しかし、当のメアリは特に動揺することもなく、しばらく沈黙。
しかし、当のメアリは特に動揺することもなく、しばらく沈黙。
「……突然、何を言い出しますの?……」
「あなたのカタリナさんへの執着は常軌を逸しています。
それ故、今は、琵琶坂永至への復讐を最優先としているようですが、復讐をやり遂げたとして、その後はどうするおつもりですか?
最終的には優勝を目指して、カタリナさんを取り戻そうなんて考えているのではないでしょうか?」
「あなたのカタリナさんへの執着は常軌を逸しています。
それ故、今は、琵琶坂永至への復讐を最優先としているようですが、復讐をやり遂げたとして、その後はどうするおつもりですか?
最終的には優勝を目指して、カタリナさんを取り戻そうなんて考えているのではないでしょうか?」
問い詰める琴子に、メアリは再び沈黙。
そして、数秒の後、琴子を睨みつけると――。
そして、数秒の後、琴子を睨みつけると――。
「――だったら、どうするのです?」
「……やはり、そうですか……」
「……やはり、そうですか……」
メアリの反応に、琴子は小さく息を吐いた。
「……。」
メアリは直感的に理解していた。ここまでのやり取りをみるに、ここで下手に誤魔化したとしても、琴子はしつこく追及してくるだろうし、彼女のような聡い人間を欺き通せるとは思えない。そんな事で無駄な時間は割きたくない。
そして何より―――。
そして何より―――。
「メアリさん、どうして―――」
「カタリナ様をお慕いしているからに決まっていますわ。
私にとってカタリナ様は全て―――カタリナ様のいない世界に何の価値もありませんわ」
「カタリナ様をお慕いしているからに決まっていますわ。
私にとってカタリナ様は全て―――カタリナ様のいない世界に何の価値もありませんわ」
カタリナに対する想いだけは偽りたくなかった。
悲痛な面持ちを浮かべ問いかけるあかりに、淡々と答えるメアリ。
思い返す―――。
幼少のころ、何事にも自信を持てず、人と接することも避けていた自分に手を差し伸べてくれた陽だまりのような彼女―――。
彼女のあの屈託のない眩しい笑顔にどれだけ、助けられたことか―――。
だから彼女を取り戻すためには、何だってしてみせる。
幼少のころ、何事にも自信を持てず、人と接することも避けていた自分に手を差し伸べてくれた陽だまりのような彼女―――。
彼女のあの屈託のない眩しい笑顔にどれだけ、助けられたことか―――。
だから彼女を取り戻すためには、何だってしてみせる。
「―――そんなのカタリナさんは、望まない」
「ええ、カタリナ様は、絶対に望まれないですわ。
もし殺し合いに勝ち残って、カタリナ様を生き返らせても、きっと私のために怒ってくださるでしょう、泣いてくださるでしょう、叱ってくださるでしょう、もしかしたら大喧嘩するかもしれません―――」
「ええ、カタリナ様は、絶対に望まれないですわ。
もし殺し合いに勝ち残って、カタリナ様を生き返らせても、きっと私のために怒ってくださるでしょう、泣いてくださるでしょう、叱ってくださるでしょう、もしかしたら大喧嘩するかもしれません―――」
あかりの指摘に、メアリははっきりと首肯すると――。
「―――でも最後には、きっと許してくださると思います。
あの方は、どうしようもなくお優しいので」
あの方は、どうしようもなくお優しいので」
胸に手を当て、寂しそうな笑みと共に言い切った。
「だからと言って、他の誰かを犠牲にするなんて間違っています!!」
「だとしたら、どうなされるおつもりで? ここで私を止めるおつもりですか、あかりさん?」
「だとしたら、どうなされるおつもりで? ここで私を止めるおつもりですか、あかりさん?」
ビシリ
空間そのものが軋むような錯覚すら覚える程の殺気が、辺り一面を支配する。
「――っ!」
「あかりさん、貴女には先刻命を救われました。そのことには感謝しています。
しかし、貴女がもし今ここで、私の邪魔をするということであれば、容赦は致しませんわ」
「……メアリさん……」
「私は、カタリナ様を諦めたりしない。カタリナ様との日々を『過去』にはしない―――カタリナ様は、必ず取り戻しますわ!!」
「あかりさん、貴女には先刻命を救われました。そのことには感謝しています。
しかし、貴女がもし今ここで、私の邪魔をするということであれば、容赦は致しませんわ」
「……メアリさん……」
「私は、カタリナ様を諦めたりしない。カタリナ様との日々を『過去』にはしない―――カタリナ様は、必ず取り戻しますわ!!」
ビシリビシリ
空間がひび割れて崩れていくかのような感覚に、その場にいるドッピオは「ひぃ」と悲鳴を上げる。
メアリの覚悟は本物であり、それを前にあかりは言葉を詰まらせた。
まさに一触即発の状況。そんな中――。
メアリの覚悟は本物であり、それを前にあかりは言葉を詰まらせた。
まさに一触即発の状況。そんな中――。
「そこまでにしていただけましょうか、メアリ・ハントさん。
我々としても、あなたとここで争うつもりはありません」
我々としても、あなたとここで争うつもりはありません」
暫く二人の問答を眺めていた、琴子が割って入る。
「岩永さん――」
「ここは、私に一任させていただけませんか、あかりさん?」
「ここは、私に一任させていただけませんか、あかりさん?」
あかりは、琴子の申し出に対して、不安げな表情を見せるも、最終的には「…分かりました」と言って、諭される。
メアリは眉を潜めたまま、先程の琴子の意味を問う。
メアリは眉を潜めたまま、先程の琴子の意味を問う。
「……どういう意味ですの?」
「そのままの意味です。確かに、我々の最終的な目標は相容れることはありませんし、いずれぶつかる事になるのは間違いないでしょう。
ですが、今ここで我々が潰しあっても、得をするのは、琵琶坂永至達です」
「……あいつらを潰すまでは協力しろ……と言いたいんですのね」
「ええ、今は何より、彼らがこの会場で最大の脅威と成り得るのですから。
お互いのためにも、ここは一時的に手を組ませていただいた方が合理的ではありませんでしょうか?」
「……。」
「そのままの意味です。確かに、我々の最終的な目標は相容れることはありませんし、いずれぶつかる事になるのは間違いないでしょう。
ですが、今ここで我々が潰しあっても、得をするのは、琵琶坂永至達です」
「……あいつらを潰すまでは協力しろ……と言いたいんですのね」
「ええ、今は何より、彼らがこの会場で最大の脅威と成り得るのですから。
お互いのためにも、ここは一時的に手を組ませていただいた方が合理的ではありませんでしょうか?」
「……。」
琴子の提案に、メアリは暫し黙考。
やがて――。
やがて――。
「――分かりましたわ。こちらとしても無駄な争いは本意ではありません。
そちらの提案に従いましょう」
そちらの提案に従いましょう」
メアリはそう言って、殺気を抑えこむと、場の空気が一気に弛緩した。
どうにか、修羅場は避けられたようだと、ドッピオは安堵のため息をつくも、その傍らで、あかりは釈然としない様子であった。
そんな二人を他所に、メアリと琴子は会話を続ける。
どうにか、修羅場は避けられたようだと、ドッピオは安堵のため息をつくも、その傍らで、あかりは釈然としない様子であった。
そんな二人を他所に、メアリと琴子は会話を続ける。
「停戦協定成立といったところでしょうか。賢明な判断、痛み入ります。
それと差し出がましいのは承知で一つ、お願いがあるのですが―――」
「……お話だけは伺いましょう」
「我々と停戦している間、殺し合いに乗っていない参加者に危害を加えるのは控えていただきたいです。
あなたとしても、いたずらに敵を増やすのは好ましくないはずです」
「……明確に私の邪魔をしてこない場合に限り、善処いたしますわ」
「ええ、それで構いません」
それと差し出がましいのは承知で一つ、お願いがあるのですが―――」
「……お話だけは伺いましょう」
「我々と停戦している間、殺し合いに乗っていない参加者に危害を加えるのは控えていただきたいです。
あなたとしても、いたずらに敵を増やすのは好ましくないはずです」
「……明確に私の邪魔をしてこない場合に限り、善処いたしますわ」
「ええ、それで構いません」
こうして、二人の素っ気ない会話にて、打倒魔王一味を目的とした共同戦線は成立した。
あくまでも、共通の敵を排除するために、互いに利用しあうだけの薄っぺらい協定である。
あくまでも、共通の敵を排除するために、互いに利用しあうだけの薄っぺらい協定である。
話がひと段落するや否や、メアリは踵を返し、施設の出口へと向かっていくと、それまで不満そうに二人のやりとりを聞いていたあかりが、声を張り上げた。
「メアリさん!! 私は―――」
「あかりさん、次に会うことがあれば敵同士かもしれませんわね。
その時は遠慮しませんわよ」
「あかりさん、次に会うことがあれば敵同士かもしれませんわね。
その時は遠慮しませんわよ」
あかりの呼びかけに対し、背中越しに振り返ることなく、メアリは冷たく突き放す。
去りゆくメアリの後ろ姿を、あかりはグッと拳を握り締め、唇を噛みしめながら見送るのであった。
去りゆくメアリの後ろ姿を、あかりはグッと拳を握り締め、唇を噛みしめながら見送るのであった。
◇
「――結局、こっちに野郎はいなかったな」
「そうですわね」
「そうですわね」
宮比温泉物語から、バイクを飛ばして、神殿へと辿り着いた竜馬とメアリ。
施設の中を一通り探索したが、琵琶坂達どころから人影は一向に見当たらず、徒労に終わる結末となった。
岩永琴子は、待機している夾竹桃たちのことも鑑みると、琵琶坂達一行は電車の沿線周りの施設を拠点にしているだろうと見解を示してきた。
神殿の他の西側の施設は、放送前に竜馬とドッピオが大方調べつくしていることから、彼女の見解と併せると、次の目的地としては、東側――産屋敷邸や紅魔館あたりが有力候補となるだろうか。
施設の中を一通り探索したが、琵琶坂達どころから人影は一向に見当たらず、徒労に終わる結末となった。
岩永琴子は、待機している夾竹桃たちのことも鑑みると、琵琶坂達一行は電車の沿線周りの施設を拠点にしているだろうと見解を示してきた。
神殿の他の西側の施設は、放送前に竜馬とドッピオが大方調べつくしていることから、彼女の見解と併せると、次の目的地としては、東側――産屋敷邸や紅魔館あたりが有力候補となるだろうか。
「ったく、結局、学校の方に戻っちまう羽目になっちまうな」
面倒くさそうに髪を掻きながらぼやく竜馬を横目に、メアリは足早に白バイの後部座席に跨ると、早く出せと言わんばかりの視線を彼に投げかける。
「さっきも言ったけど、俺は、俺のために野郎を追っていて、別にお前の復讐を手伝ってやるつもりはねえぞ。
向かう場所が同じだから、乗せてやっているだけだ。それに―――」
「自分の身は、自分で護れと……心得ていますわ。
竜馬様のお手を煩わせるようなことは致しませんわ」
「なら、いいんだけどよ……」
向かう場所が同じだから、乗せてやっているだけだ。それに―――」
「自分の身は、自分で護れと……心得ていますわ。
竜馬様のお手を煩わせるようなことは致しませんわ」
「なら、いいんだけどよ……」
竜馬の言葉を遮るようにして答えるメアリ。
その口調からは強い覚悟と決意のようなものを感じられる。
ならば、これ以上は何も言うまいと、竜馬はアクセルを回し、バイクを走らせるのであった。
その口調からは強い覚悟と決意のようなものを感じられる。
ならば、これ以上は何も言うまいと、竜馬はアクセルを回し、バイクを走らせるのであった。
【F-4/夕方/神殿付近/一日目】
【メアリ・ハント@乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】
[状態]:健康、己が願いを自覚、全身のダメージ(大)、鋼鉄の決意、漆黒の決意、カタリナのファーストキスゲット
[服装]:いつもの服装
[装備]:プロトタイプ@うたわれるもの3 二人の白皇(吸収済み)
[道具]:基本支給品一式、エレノアの首輪、カタリナ・クラエスのメモ手帳@はめふら
[思考]
基本:優勝してカタリナ様を蘇らせて私達のハッピーエンドを目指す
0:竜馬と共に、琵琶坂達を探す
1:共同戦線を張っている間は、あかり達は利用する。
2:琵琶坂永至は絶対に許さない、殺す。
3:ミナデイン砲のトリガーとなるオーブを探す
4:琵琶坂を殺すまでは、極力敵は増やさない
[備考]
※魔法学園入学前からの参戦です
※プロトタイプを吸収したことで水の魔力が大幅強化されました
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
【メアリ・ハント@乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】
[状態]:健康、己が願いを自覚、全身のダメージ(大)、鋼鉄の決意、漆黒の決意、カタリナのファーストキスゲット
[服装]:いつもの服装
[装備]:プロトタイプ@うたわれるもの3 二人の白皇(吸収済み)
[道具]:基本支給品一式、エレノアの首輪、カタリナ・クラエスのメモ手帳@はめふら
[思考]
基本:優勝してカタリナ様を蘇らせて私達のハッピーエンドを目指す
0:竜馬と共に、琵琶坂達を探す
1:共同戦線を張っている間は、あかり達は利用する。
2:琵琶坂永至は絶対に許さない、殺す。
3:ミナデイン砲のトリガーとなるオーブを探す
4:琵琶坂を殺すまでは、極力敵は増やさない
[備考]
※魔法学園入学前からの参戦です
※プロトタイプを吸収したことで水の魔力が大幅強化されました
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
【流竜馬@新ゲッターロボ】
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)、出血(小~中、処置済み)、身体に軽い火傷(処置済み)
[服装]:
[装備]:悲鳴嶼行冥の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、彩声の食料品、白バイ@現地調達品
[思考]
基本方針:主催をブッ殺す。(皆殺しでの優勝は目指していない)
0:メアリと共に、琵琶坂を探す
1:そのついでに折原臨也を探すが、あんまり会いたくない。
2:粘着野郎(晴明)死にやがったか、ざまあねえ。
3:戦う気のない奴に手を出すつもりはない。
4:弁慶と隼人は、まあ放っておいても死にゃしねえだろう。
5:煉獄があいつに殺されたとは思えないが、これ以上好き勝手やるつもりならあの金髪チビ(フレンダ)は殺す。
6:レインや静雄の知り合いに遭ったら一応伝えておいてやる。
7:あの野郎(琵琶坂永至)の……どうして野郎がゲッターの力を?
8:まだリュージが生きているのであれば、助けとく
9:『月彦』とやらを見つけたら、とりあえず殴っとく
[備考]
※少なくとも晴明を倒した後からの参戦。
※早苗、ブチャラティ(ドッピオ)、カナメ、霊夢と情報交換してます。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
[状態]:ダメージ(中)、疲労(中)、出血(小~中、処置済み)、身体に軽い火傷(処置済み)
[服装]:
[装備]:悲鳴嶼行冥の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、彩声の食料品、白バイ@現地調達品
[思考]
基本方針:主催をブッ殺す。(皆殺しでの優勝は目指していない)
0:メアリと共に、琵琶坂を探す
1:そのついでに折原臨也を探すが、あんまり会いたくない。
2:粘着野郎(晴明)死にやがったか、ざまあねえ。
3:戦う気のない奴に手を出すつもりはない。
4:弁慶と隼人は、まあ放っておいても死にゃしねえだろう。
5:煉獄があいつに殺されたとは思えないが、これ以上好き勝手やるつもりならあの金髪チビ(フレンダ)は殺す。
6:レインや静雄の知り合いに遭ったら一応伝えておいてやる。
7:あの野郎(琵琶坂永至)の……どうして野郎がゲッターの力を?
8:まだリュージが生きているのであれば、助けとく
9:『月彦』とやらを見つけたら、とりあえず殴っとく
[備考]
※少なくとも晴明を倒した後からの参戦。
※早苗、ブチャラティ(ドッピオ)、カナメ、霊夢と情報交換してます。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
◇
「―――先程の裁定は、不満ですか、あかりさん?」
「……えっ?」
「……えっ?」
次の目的地である遺跡に続く道なき道の中。
琴子は、自身が座る車椅子を押すあかりに、唐突に問いかけた。
ちなみに、琴子が腰を据えるこの車椅子は、彼女らの同行人であるドッピオの支給品であったものだ。
義足を失ってしまった彼女は、このように誰かの助けがないと移動もままならない状況である。
琴子は、自身が座る車椅子を押すあかりに、唐突に問いかけた。
ちなみに、琴子が腰を据えるこの車椅子は、彼女らの同行人であるドッピオの支給品であったものだ。
義足を失ってしまった彼女は、このように誰かの助けがないと移動もままならない状況である。
「……不満がないって言ったら、嘘になっちゃいます……。
どうにかして、メアリさんを説得できなかったのかなって、今でも思っています……」
どうにかして、メアリさんを説得できなかったのかなって、今でも思っています……」
あかりは、辛辣な表情で胸中を明かす。
最愛の人を取り戻すために、殺し合いに乗ると宣言したメアリ――。
彼女の説得が叶わなかったこと、他の参加者を害するかもしれない彼女をそのまま行かせてしまったことに、後悔の念を抱いていた。
最愛の人を取り戻すために、殺し合いに乗ると宣言したメアリ――。
彼女の説得が叶わなかったこと、他の参加者を害するかもしれない彼女をそのまま行かせてしまったことに、後悔の念を抱いていた。
「――ですが、メアリ・ハントの意思は固かった……。
これもカタリナ・クラエスへの執着故なのでしょうね」
これもカタリナ・クラエスへの執着故なのでしょうね」
そんなあかりに対して、琴子は冷静且つ淡々と言葉を紡いでいく。
仮にあの場で、説得を続けていたとしても、邪魔者と見なされ、こちらに牙を剥くのは自明であった。
仮にそうなってしまえば、最悪こちら側の戦力がまた削がれてしまう恐れがあった。
であれば、無用な戦闘を避けるという意味でも、反魔王一味という括りの中で、彼女と共同戦線を張るというところに、着地させたのである。
仮にあの場で、説得を続けていたとしても、邪魔者と見なされ、こちらに牙を剥くのは自明であった。
仮にそうなってしまえば、最悪こちら側の戦力がまた削がれてしまう恐れがあった。
であれば、無用な戦闘を避けるという意味でも、反魔王一味という括りの中で、彼女と共同戦線を張るというところに、着地させたのである。
「岩永さんが、上手く場を収めてくれたっていうのも分かっています。
だけど――」
だけど――」
あかりは、そこで車椅子を押していた手を止めて、立ち止まる。
「……私は怖いです。またメアリさんと対峙することにでもなったらと思うと……。
メアリさんの想いと願いを向き合って、それを打ち砕く覚悟が、私には……」
メアリさんの想いと願いを向き合って、それを打ち砕く覚悟が、私には……」
言い淀むようにしながら、あかりは不安げに顔を俯かせる。
高千穂に、志乃といった、元の世界での友人たち―――。
アンジュに、カタリナといった、この殺し合いの場で出会い、心通わせた仲間たち――。
親しきものを失う痛みと哀しみは、いやでも身に染みているから。
高千穂に、志乃といった、元の世界での友人たち―――。
アンジュに、カタリナといった、この殺し合いの場で出会い、心通わせた仲間たち――。
親しきものを失う痛みと哀しみは、いやでも身に染みているから。
だからこそ、凶行に走るメアリの絶望も、痛切に理解できてしまっている。
故にこそ、彼女とぶつかり、否定することに躊躇いを覚えてしまう。
故にこそ、彼女とぶつかり、否定することに躊躇いを覚えてしまう。
「―――あかりさん……」
そんなあかりに対し、琴子は振り返り、車椅子を握る彼女の手の上に、自身の手を重ねる。
彼女の手は、今も、死人のように冷たい。
彼女の手は、今も、死人のように冷たい。
「それでも、私たちは明日が欲しい……。
だから、私も、あなたも、立ち止まるわけにはいかないんです」
だから、私も、あなたも、立ち止まるわけにはいかないんです」
俯くあかりに、琴子は真剣な眼差しで語る。
―――明日が欲しい
先程、琴子に対して告げたその言葉。
同じ言葉を返されて、あかりはハッとした様子で顔を上げて、真っ直ぐな目線を返した。
同じ言葉を返されて、あかりはハッとした様子で顔を上げて、真っ直ぐな目線を返した。
「……そう、ですね……。ありがとうございます、岩永さん。
私ったら、ちょっと弱気になってしまいました」
「いえ、お気になさらず」
「おーい、二人とも、何ぼさっとしてんのさ! 置いていくよぉ!」
私ったら、ちょっと弱気になってしまいました」
「いえ、お気になさらず」
「おーい、二人とも、何ぼさっとしてんのさ! 置いていくよぉ!」
遠くの方で、先行していたドッピオが手を振っている。
どうやら、二人が話し込んでいるうちに、随分と先に進んでしまっていたようだ。
どうやら、二人が話し込んでいるうちに、随分と先に進んでしまっていたようだ。
「すいません、ブチャラティさん、今行きます~!!」
あかりは、自身に喝を入れるように頬を叩きながら、気持ちを切り換えて、琴子を乗せた車椅子を走らせた。
少女は歩み続ける。
彼女が信じる明日に、向かって。
明日がどうなるのかは未確定だけれど。
それでも、今は前だけを見つめていく。
彼女が信じる明日に、向かって。
明日がどうなるのかは未確定だけれど。
それでも、今は前だけを見つめていく。
ただひたすらに、明日を信じて。
◇
(―――私の偽名の可能性について、吹き込んでいた……? いやその可能性はないか……)
こちらに向かう二人の少女を見定めながら、ドッピオは思考を巡らす。
先程の問答より、琴子は、この会場に自らを『ブローノ・ブチャラティ』と名乗る人物が二人存在することに気付いている可能性がある。
だが、それを悟っていたとしても、どちらが騙っているのかまでは分からないはず。本物のブチャラティについて、「こちらが本物だ」と証言できる存在は、もはやこの会場にはいない。
答え合わせが出来るのは、精々どちらか一方が死亡した後の、主催者による定時放送の時ぐらいだろう。
先程の問答より、琴子は、この会場に自らを『ブローノ・ブチャラティ』と名乗る人物が二人存在することに気付いている可能性がある。
だが、それを悟っていたとしても、どちらが騙っているのかまでは分からないはず。本物のブチャラティについて、「こちらが本物だ」と証言できる存在は、もはやこの会場にはいない。
答え合わせが出来るのは、精々どちらか一方が死亡した後の、主催者による定時放送の時ぐらいだろう。
だとすれば、今この段階で、不和や不信に発展しかねないだけの情報を、わざわざあかりに垂れ込むのはナンセンスだ。
これまでのやり取りから、琴子はそのような軽率な真似を犯すような人間ではないと、ドッピオは判断した。
これまでのやり取りから、琴子はそのような軽率な真似を犯すような人間ではないと、ドッピオは判断した。
(まぁ、彼女に確信がない以上、此方としても、本物の『ブチャラティ』として行動し続ければ問題ないか……)
仮にこれから先、ブチャラティと接触したという参加者と遭遇したとしても、自分こそが本物であると言い張れば、問題はない。
ドッピオの主張を偽りと判断できる材料がない以上、それを覆すことは出来ないはずだから。
ドッピオの主張を偽りと判断できる材料がない以上、それを覆すことは出来ないはずだから。
(だけど、もしも、彼女が明確にこちらの邪魔になりそうなら……その時は――)
岩永琴子を、殺すしかない。
この殺し合いで、自分の立場を危うくする不安要素は、早いうちに摘むべきだから。
そう心に決めて、ドッピオは琴子たちを、迎えるのであった。
そう心に決めて、ドッピオは琴子たちを、迎えるのであった。
◇
(―――彼に関しては、もう少し様子見としましょうか)
あかりと自分を待ち受ける青年の姿を視界に収めながら、琴子は思考する。
現時点で判明しているのは、彼が『ブローノ・ブチャラティ』の名前を騙っているという部分のみ―――。
現時点で判明しているのは、彼が『ブローノ・ブチャラティ』の名前を騙っているという部分のみ―――。
この会場には、目の前にいる青年と、リュージが出会ったという青年―――二人の「ブチャラティ」を名乗る男が存在しているが、嘘か真実を見抜けるリュージが、「ゲーム開始直後に、ブローノ・ブチャラティと出会った」という情報を、脚色なしに伝えている以上、どちらが偽名を使っているかは明らかである。
だが、それを元に彼を追求したとしても、シラを切られるのが関の山だ。
現状、偽名を騙っている以外に、不審な言動を行っていない以上、下手に踏み込むわけにもいかない。
眼前の青年が、自分たちにとって有害か無害か―――それを判断する時間と材料が必要だ。
現状、偽名を騙っている以外に、不審な言動を行っていない以上、下手に踏み込むわけにもいかない。
眼前の青年が、自分たちにとって有害か無害か―――それを判断する時間と材料が必要だ。
故に、琴子は、リュージが遭遇したというアリア、ブチャラティ、キースとの一連の顛末については、登場人物からブチャラティを削除した上で、開示している。
(先程、少し揺さぶりをかけてみたので、私に対しての警戒心も強まっているでしょうね―――何れにせよ慎重に見定めないと……)
相当に用心深い性格をしているのだろう。
『月彦』という事例を使った尋問でも、一瞬だけ動揺の色は垣間見せたものの、その素性を掴ませるようなヘマはしなかった。
恐らく、琴子が人づてに「ブチャラティを名乗るものが二人いる」という情報を掴んでいるという認識は持っているはずだ。
その上で、彼がどのように動くのか――。それを見極めねばならない。
『月彦』という事例を使った尋問でも、一瞬だけ動揺の色は垣間見せたものの、その素性を掴ませるようなヘマはしなかった。
恐らく、琴子が人づてに「ブチャラティを名乗るものが二人いる」という情報を掴んでいるという認識は持っているはずだ。
その上で、彼がどのように動くのか――。それを見極めねばならない。
(―――まだまだ、課題は山積みですね……)
メアリ・ハントといい、この偽名を騙る青年といい、まだまだ、不安要素、不確定要素は尽きない。
だが、それでも、琴子もまた、あかりと同じく、明日を目指す。
だが、それでも、琴子もまた、あかりと同じく、明日を目指す。
それが、秩序の調停者たる彼女の役割でもあり、
彼女の願いでもあるのだから。
彼女の願いでもあるのだから。
【D-3/夕方/山林地帯/一日目】
【間宮あかり@緋弾のアリアAA】
[状態]:覚醒、白髪化、痛覚が鈍くなっている、体温低下、情報の乖離撹拌(進行度31%)、全身のダメージ(大)、精神疲労(中)、疲労(絶大)、左中指負傷(縦に切断、包帯が巻かれている)
[服装]:いつもの武偵校制服(破損・中)
[装備]:スターム・ルガー・スーパーレッドホーク@緋弾のアリアAA
[道具]:基本支給品一色、不明支給品2つ
[思考]
基本:テミスは許してはおけない。アリア先輩たちが心配
0:岩永さん、ブチャラティさんと一緒に遺跡を目指す
1:ヴライ、マロロ、琵琶坂、魔王ベルセリアを警戒。もう誰も死んでほしくない
2:アリア先輩、志乃ちゃんを探す。夾竹桃は警戒。
3:『オスティナートの楽士』と鎧塚みぞれを警戒。
4:もし会えたらカナメさんに、シュカさんの言葉を伝えないと
5:メアリさんと敵対することになったら……。
[備考]
※アニメ第10話、ののかが倒れた直後からの参戦です
※覚醒したことによりシアリーズを大本とする炎の聖隷力及び「風を操る程度の能力」及びシュカの異能『荊棘の女王(クイーンオブソーン)』、そして土属性の魔術を習得しました。
※情報の乖離撹拌が始まっており。このまま行けば彼女は確実に命を落とします。
【間宮あかり@緋弾のアリアAA】
[状態]:覚醒、白髪化、痛覚が鈍くなっている、体温低下、情報の乖離撹拌(進行度31%)、全身のダメージ(大)、精神疲労(中)、疲労(絶大)、左中指負傷(縦に切断、包帯が巻かれている)
[服装]:いつもの武偵校制服(破損・中)
[装備]:スターム・ルガー・スーパーレッドホーク@緋弾のアリアAA
[道具]:基本支給品一色、不明支給品2つ
[思考]
基本:テミスは許してはおけない。アリア先輩たちが心配
0:岩永さん、ブチャラティさんと一緒に遺跡を目指す
1:ヴライ、マロロ、琵琶坂、魔王ベルセリアを警戒。もう誰も死んでほしくない
2:アリア先輩、志乃ちゃんを探す。夾竹桃は警戒。
3:『オスティナートの楽士』と鎧塚みぞれを警戒。
4:もし会えたらカナメさんに、シュカさんの言葉を伝えないと
5:メアリさんと敵対することになったら……。
[備考]
※アニメ第10話、ののかが倒れた直後からの参戦です
※覚醒したことによりシアリーズを大本とする炎の聖隷力及び「風を操る程度の能力」及びシュカの異能『荊棘の女王(クイーンオブソーン)』、そして土属性の魔術を習得しました。
※情報の乖離撹拌が始まっており。このまま行けば彼女は確実に命を落とします。
【岩永琴子@虚構推理】
[状態]:健康、新たなる決意、無意識下での九郎との死別への恐れ、義足損壊、車椅子搭乗中
[服装]:いつもの服、義眼
[装備]:赤林海月の杖@デュラララ!!
[道具]:基本支給品、文房具(消費:小)@ドラゴンクエストビルダーズ2、ランダム支給品1(岩永琴子確認済み) 、ポルナレフの車椅子(ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風)
[思考]
基本:このゲームの解決を目指す。
0:あかりさんとブチャラティさんとともに、遺跡を目指す。
1:『ブチャラティ』を騙る青年(ドッピオ)を警戒。
2:魔王と琵琶坂永至、あの二人をどうにかする方法は……
3:あかりさん、貴方は……
4:九郎先輩との合流は……
5:紗季さん……
6:首輪の解析も必要です、可能ならサンプルが欲しいですが……
7:オスティナートの楽士から話を聞きたいですね
[備考]
※参戦時期は鋼人七瀬事件解決以降です。
※アリアから彼女が呼ばれた時点までのカリギュラ世界の話を聞きました。
※この殺し合いに桜川六花が関与している可能性を疑っています。
ただし、現状その可能性は少ないと思っています。
※リュージからダーウィンズゲームのことを知っている範囲で聞きました。
※夾竹桃・ビルド・隼人・リュージ・アリアと共に【鬼滅の刃、虚構推理、緋弾のアリア、ドラゴンクエストビルダーズ2、新ゲッターロボ、ダーウィンズゲーム、東方Project、とある魔術の禁書目録、スタンド能力、うたわれるもの、Caligula】の世界観について大まかな情報を共有しました。
※今の自分を【本物ではない可能性】、また、【被検体とされた人間は自ら望んだ者たちである】と考えています。
※カタリナとあかりのこれまでの経緯を聞きました。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
[状態]:健康、新たなる決意、無意識下での九郎との死別への恐れ、義足損壊、車椅子搭乗中
[服装]:いつもの服、義眼
[装備]:赤林海月の杖@デュラララ!!
[道具]:基本支給品、文房具(消費:小)@ドラゴンクエストビルダーズ2、ランダム支給品1(岩永琴子確認済み) 、ポルナレフの車椅子(ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風)
[思考]
基本:このゲームの解決を目指す。
0:あかりさんとブチャラティさんとともに、遺跡を目指す。
1:『ブチャラティ』を騙る青年(ドッピオ)を警戒。
2:魔王と琵琶坂永至、あの二人をどうにかする方法は……
3:あかりさん、貴方は……
4:九郎先輩との合流は……
5:紗季さん……
6:首輪の解析も必要です、可能ならサンプルが欲しいですが……
7:オスティナートの楽士から話を聞きたいですね
[備考]
※参戦時期は鋼人七瀬事件解決以降です。
※アリアから彼女が呼ばれた時点までのカリギュラ世界の話を聞きました。
※この殺し合いに桜川六花が関与している可能性を疑っています。
ただし、現状その可能性は少ないと思っています。
※リュージからダーウィンズゲームのことを知っている範囲で聞きました。
※夾竹桃・ビルド・隼人・リュージ・アリアと共に【鬼滅の刃、虚構推理、緋弾のアリア、ドラゴンクエストビルダーズ2、新ゲッターロボ、ダーウィンズゲーム、東方Project、とある魔術の禁書目録、スタンド能力、うたわれるもの、Caligula】の世界観について大まかな情報を共有しました。
※今の自分を【本物ではない可能性】、また、【被検体とされた人間は自ら望んだ者たちである】と考えています。
※カタリナとあかりのこれまでの経緯を聞きました。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
【ドッピオ(ディアボロ)@ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風】
[状態]:健康、ドッピオの人格が表
[服装]:普段の服装
[装備]:小型小銃@現地調達品 王の首輪@オリジナル
[道具]:不明支給品0~1、アップルグミ×3@テイルズオブベルセリア
[思考]
基本:生き残る。手段は問わない。
0 :琴子とあかりとともに、遺跡に向かう。
1 :無力な一般人を装いつつ、参加者を利用していく
2 :琴子を警戒。邪魔になりそうなら……
3 :オシュトルへの首輪提供のため、参加者を殺害してのサンプル回収も視野に入れる
4 :『月彦』を警戒。再合流後も用心は怠らない。偽名を使うだなんてけしからん奴だ
5 :ブチャラティは確実に始末する。
6 :なるべく目立たないように立ち回り、優勝しか手段が無くなっても構わないよう、殺せる者は密かに殺していく。
7 :自分の正体を知ろうとする者は排除する。
8 :ゲッターロボ、もしもあのままランクを上げ続けてたら...ゾオ~ッ
9 :グミは複数あるけど内緒にしておこう。
10 :もし認識がスタンドに影響を及ぼすならば……?
[備考]
※参戦時期はアバッキオ殺害後です。
※偽名として『ブローノ・ブチャラティ』を名乗っています。
※オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。
※アップルグミの回復は健在ですが欠損や毒などは回復しません。
また3つあることは伝えていません。
※早苗、霊夢、カナメ、竜馬と情報交換してます。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
[状態]:健康、ドッピオの人格が表
[服装]:普段の服装
[装備]:小型小銃@現地調達品 王の首輪@オリジナル
[道具]:不明支給品0~1、アップルグミ×3@テイルズオブベルセリア
[思考]
基本:生き残る。手段は問わない。
0 :琴子とあかりとともに、遺跡に向かう。
1 :無力な一般人を装いつつ、参加者を利用していく
2 :琴子を警戒。邪魔になりそうなら……
3 :オシュトルへの首輪提供のため、参加者を殺害してのサンプル回収も視野に入れる
4 :『月彦』を警戒。再合流後も用心は怠らない。偽名を使うだなんてけしからん奴だ
5 :ブチャラティは確実に始末する。
6 :なるべく目立たないように立ち回り、優勝しか手段が無くなっても構わないよう、殺せる者は密かに殺していく。
7 :自分の正体を知ろうとする者は排除する。
8 :ゲッターロボ、もしもあのままランクを上げ続けてたら...ゾオ~ッ
9 :グミは複数あるけど内緒にしておこう。
10 :もし認識がスタンドに影響を及ぼすならば……?
[備考]
※参戦時期はアバッキオ殺害後です。
※偽名として『ブローノ・ブチャラティ』を名乗っています。
※オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。
※アップルグミの回復は健在ですが欠損や毒などは回復しません。
また3つあることは伝えていません。
※早苗、霊夢、カナメ、竜馬と情報交換してます。
※琴子、あかり、ドッピオ、メアリ、竜馬の五人でこれまでの経緯と、生存者についての情報を交換しました。
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