エリアA-2 海が近くにあり、月光煌めく海面が見えるこの場所
「災禍の顕主一行……ですか」
「……ええ。まさかやつらまで巻き込まれていたとは思わなかった」
「……ええ。まさかやつらまで巻き込まれていたとは思わなかった」
そう話す二人のうちの一人、金髪の青年はオスカー・ドラゴニア。聖寮所属の一等対魔士
彼のここに来る前の最後の記憶は、まさに『死』の感覚だ。
自らの立場すら投げ売って自分の救おうとした姉テレサ・リナリス、彼女を救うためメルキオルから授けられた神衣を用いベルベットらに戦いを挑むも、その最中に神衣そのものが暴走、その結果としてベルベットに貫かれ、意識が途切れた途端に目覚めればこれだ
彼のここに来る前の最後の記憶は、まさに『死』の感覚だ。
自らの立場すら投げ売って自分の救おうとした姉テレサ・リナリス、彼女を救うためメルキオルから授けられた神衣を用いベルベットらに戦いを挑むも、その最中に神衣そのものが暴走、その結果としてベルベットに貫かれ、意識が途切れた途端に目覚めればこれだ
わけもわからないし、名簿を見れば特等対魔士であるシグレ・ランゲツ以外、知っている名前が全員災禍の顕主一味の面々だ。流石に彼も参ってた所に出会ったのが兎耳の女性、鈴仙・優曇華院・イナバである
「……鈴仙と言ったか。さっきはすまなかったな」
「いいえ、いいんです。おかげで私の『能力』に制限がかかっていることもわかりましたし」
「いいえ、いいんです。おかげで私の『能力』に制限がかかっていることもわかりましたし」
鈴仙・優曇華院・イナバは月の兎である。故にその兎耳を見たオスカーは当初彼女のことを業魔か何かと勘違い。慌てた鈴仙は『狂気を操る程度の能力』を行使しようとしたが、なぜか不発と言うか発動せず。そのため少々テンパった姿にオスカーも戦う気を削がれ、冷静に話をしたことで誤解が解け今に至る
最も鈴仙の能力の根幹たる『波長を操る程度の能力』はある程度行使可能。制限されているのは狂気を操る事のみであったが
最も鈴仙の能力の根幹たる『波長を操る程度の能力』はある程度行使可能。制限されているのは狂気を操る事のみであったが
「それで、その災禍の顕主一行というのは」
「アルトリウス様率いる聖寮に歯向かう悪逆非道の輩です。リーダーにして『災禍の顕主』であるベルベット・クラウを中心にロクロウ・ランゲツ、マギルゥ、ここにはいないですがアイフリード海賊団のアイゼン、そして聖隷でありながら業魔側に付いたライフィセットと、……同じ一等対魔士でありながら裏切ったエレノア・ヒューム」
「裏切った……?」
「はい。何故彼女が裏切って災禍の顕主側に付いたのは私にもわからない。だけどこの状況だ、『災禍の顕主』はともかく彼女もこの殺し合いを止める方向で動いてくれているとは思っている。ただ、もし出会ってしまった時は」
「……裏切り、かぁ」
「アルトリウス様率いる聖寮に歯向かう悪逆非道の輩です。リーダーにして『災禍の顕主』であるベルベット・クラウを中心にロクロウ・ランゲツ、マギルゥ、ここにはいないですがアイフリード海賊団のアイゼン、そして聖隷でありながら業魔側に付いたライフィセットと、……同じ一等対魔士でありながら裏切ったエレノア・ヒューム」
「裏切った……?」
「はい。何故彼女が裏切って災禍の顕主側に付いたのは私にもわからない。だけどこの状況だ、『災禍の顕主』はともかく彼女もこの殺し合いを止める方向で動いてくれているとは思っている。ただ、もし出会ってしまった時は」
「……裏切り、かぁ」
オスカーの話に、鈴仙が思い浮かんだのは自分が戦争から逃げるために月を裏切った過去。エレノアという『人間』がどういう経緯で聖寮を裏切ったのかは知らないが、自分なんかよりもまともな理由で裏切ったのかな、と思ってしまう
「……どうしましたか?」
「いや、なんでも無いです。……あ、オスカーさん、あれが確か地図にも載っていた『映画館』という建物ですよ」
「ではあれが、『エイガカン』というものなのだな」
「まあ、私は『外の世界』には行ったことがないから実物は初めて見るんですけどね」
「………」
「オスカーさん?」
「いや、なんでも無いです。……あ、オスカーさん、あれが確か地図にも載っていた『映画館』という建物ですよ」
「ではあれが、『エイガカン』というものなのだな」
「まあ、私は『外の世界』には行ったことがないから実物は初めて見るんですけどね」
「………」
「オスカーさん?」
オスカーの言葉に、鈴仙がオスカーが見据える先を同じく見ると、一人の大男と、その大男に拳を向けられている一人の女性
「……誰かが襲われてる。急ぐぞ」
「……!」
「……!」
オスカーの言葉に従い、鈴仙もまた駆け出すのであった
◯ ◯ ◯
所変わって映画館の内部。ホールの中で談笑する二人の男女
「いやぁ、琵琶坂さんみたいな良い人に出会えて本当によかったです」
「いえいえ、僕なんか大した力になんてなりませんよ」
「いえいえ、僕なんか大した力になんてなりませんよ」
『琵琶坂さんと』いう男と会話している女性の名は『傘木希美』、北宇治高等学校3年生、吹奏楽部所属
目が覚めた時にはこの有様。そんな最中で出会ったのがこの琵琶坂永至なる男である
目が覚めた時にはこの有様。そんな最中で出会ったのがこの琵琶坂永至なる男である
「でもその楽士って人たちは危ないんですよね?」
「ああ、変装能力で女子を覗く変態とかがいる変人集団さ」
「……もうその時点で変人集団って感じがにじみ出まくれなんですけど」
「ああ、変装能力で女子を覗く変態とかがいる変人集団さ」
「……もうその時点で変人集団って感じがにじみ出まくれなんですけど」
琵琶坂から聞いた楽士という存在の話に多少ドン引きする希美
事実、琵琶坂から聞かされた楽士なる存在は、今回の殺し合いにも関係しているμの手駒だという
ならば尚更警戒せざる得ない
事実、琵琶坂から聞かされた楽士なる存在は、今回の殺し合いにも関係しているμの手駒だという
ならば尚更警戒せざる得ない
「それで、琵琶坂さんはこれからどこに行くんですか?」
「そうだね、……と言ってもこっちはあまり行く宛がないから希美さんの……北宇治高等学校、だっけ? そこに向かおうかな、もしかしたら希美さんの知り合いもそこにいるかも知れないし」
「いいんですか? ありがとうございます。多分あそこならみぞれや久美子ちゃん達も向かってるかもしれませんし」
「そうだね、……と言ってもこっちはあまり行く宛がないから希美さんの……北宇治高等学校、だっけ? そこに向かおうかな、もしかしたら希美さんの知り合いもそこにいるかも知れないし」
「いいんですか? ありがとうございます。多分あそこならみぞれや久美子ちゃん達も向かってるかもしれませんし」
そんな事を話していたら、外から轟音が聞こえる
「……何やら外が騒がしいようですね、ここは収まるまでここに居たほうが……?」
琵琶坂がそう口にした途端、バァン!と扉が開いたような音、そして誰かが走る音
身構える二人の前に現れたのは
身構える二人の前に現れたのは
「はぁ……はぁ……希美!?」
一人の少女……傘木希美が探していた友人の一人、鎧塚みぞれであった
◯ ◯ ◯
B-2 映画館の近く、アスファルトが続く大地にて、ヤマト八柱将が一人、剛腕のヴライはいた
ご覧の有様だ。皇女に帝の器など無く、帝無き今、力ある自分こそが帝に相応しいとそうなることを望んだ
だが、負けた。3度負けた。オシュトルに
そして。このザマだ。八柱将などと呼ばれた自分が、今ではあのテミスなる女を愉しませる一介の闘奴と同じだ
だが、負けた。3度負けた。オシュトルに
そして。このザマだ。八柱将などと呼ばれた自分が、今ではあのテミスなる女を愉しませる一介の闘奴と同じだ
既に名簿には目を通した、ルールも憶えている
名簿にはかつて自分を3度も倒したオシュトルの名があった。他にも皇女や他の八柱将の名前、それにあのクオンなる女もまた
名簿にはかつて自分を3度も倒したオシュトルの名があった。他にも皇女や他の八柱将の名前、それにあのクオンなる女もまた
おそらく、皇女もオシュトルも攫われた後のヤマトは混迷を極めているであろう。ライコウ、ウォシス、デコポンポは呼ばれていないが、あれらにヤマトの帝を継ぐ資格など無い
ならば、我が、それともオシュトルか、そのどちらかが相応しいのだ
ゆえに殺す、殺す、殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し尽くし、その内にオシュトルとの決着を着け、帰還しヤマトの帝となろう。邪魔をするのなら殺す、誰であろうと殺す、女子供であろうと、殺す
ゆえに殺す、殺す、殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し尽くし、その内にオシュトルとの決着を着け、帰還しヤマトの帝となろう。邪魔をするのなら殺す、誰であろうと殺す、女子供であろうと、殺す
「――ぁ」
女がいた、まるで無機質な人形のような女。だが、関係無い。
「……ひっ」
――ただ、殺すだけだ
ヴライが振るうはただの拳。だが、その拳は数多の敵を殺し尽くしてきた豪腕であり、ただの一般人が受け止めるには余りにも強大過ぎる代物である。その拳が今まさに目の前の少女の命を儚く打ち砕こうとしていたその時
一発の銃弾が高速でヴライの顔面に飛んでいき、直撃。多少の爆発ではあったがヴライの身体に傷は付かず
「……ほう」
少女の守るように現れたのは一人の男と一人の女
「――名も知らない方よ、今はここから逃げてください」
「あ……」
「ここはオスカーさんと私に任せて。あなたを守りながらではあの男相手は厳しいです」
「あ……」
「ここはオスカーさんと私に任せて。あなたを守りながらではあの男相手は厳しいです」
二人の言葉に、少女は素直に従い駆け出す
そしてこの場に残ったのは、豪腕と、騎士と、地上の兎
そしてこの場に残ったのは、豪腕と、騎士と、地上の兎
「――小僧一人と小娘一人。我の邪魔をするか」
「……もちろんです。あなたのような地上人は流石に始めてみましたよ、だったら容赦はしませんよ。さぁ、その身で月の狂気を味わいなさい!(今は狂気使えないんですけどね)」
「『非情の戦いには非情を以って制すべし』。お前のような女子供にすら手をかけようとする暴虐の輩相手であればなおさらだ!」
「――ほう。ならば精々、抗い、我を愉しませろ!」
「……もちろんです。あなたのような地上人は流石に始めてみましたよ、だったら容赦はしませんよ。さぁ、その身で月の狂気を味わいなさい!(今は狂気使えないんですけどね)」
「『非情の戦いには非情を以って制すべし』。お前のような女子供にすら手をかけようとする暴虐の輩相手であればなおさらだ!」
「――ほう。ならば精々、抗い、我を愉しませろ!」
ヴライのその言葉を皮切りに、火蓋は切られる。
ここに騎士と兎による、豪腕の修羅への挑戦は始まった
ここに騎士と兎による、豪腕の修羅への挑戦は始まった
◯ ◯ ◯
何が起こっているのかわからなかった。3年生になって、コンクールシーズンになって、自由曲「リズと青い鳥」を希美と一緒に演奏することになって、私はその自由曲 のリズの想いを理解できずに思い悩んで、それでなんとかいい形を模索しようと考えて
そんな時に新山先生に曲に対するアプローチを変えて見るようにって提案されて、それでなんとかいい感じになって、……その途端にこんな所に巻き込まれた
あまりにも突拍子で、あまりにも衝撃的で現実とは思わなかった気がします。だけど、いつの間にか下げていたデイバッグとその中身で現実をまじまじと直視されられた
入っていたのは、コインと、変な石と、『週間真実』なる一冊の雑誌。そこに書かれていたそれは、とある横領事件についての記事、犯人の名は琵琶坂永至
さらに言えば、彼の横領が発覚するきっかけになった帳簿のあった弓野家が、その数日前に家が火事によって修学旅行に行っていた娘を残して家族全員死亡。火事に関しては琵琶坂永至自身にアリバイがあり無関係として罪には問われなかったが、おそらくは……などと思ってしまった
さらに言えば、彼の横領が発覚するきっかけになった帳簿のあった弓野家が、その数日前に家が火事によって修学旅行に行っていた娘を残して家族全員死亡。火事に関しては琵琶坂永至自身にアリバイがあり無関係として罪には問われなかったが、おそらくは……などと思ってしまった
その記事に夢中になっていたら変な男の人が襲いかかってきて、男の人とうさ耳……?の女の人に助けられて、慌てて逃げ出して駆け込んだ映画館の中で
「はぁ……はぁ……希美!?」
「みぞれ!? よかった、無事で!」
「みぞれ!? よかった、無事で!」
不幸中の幸いだった、まさかこんなに早く希美と出会えるなんて、だけど
「……どうやら彼女が例の鎧塚みぞれさんですか。始めまして」
「あ、紹介するね。この人は琵琶坂永至さんって言う人で……」
「………!」
「……みぞれ? どうしたの? そんなに顔青くして?」
「あ、紹介するね。この人は琵琶坂永至さんって言う人で……」
「………!」
「……みぞれ? どうしたの? そんなに顔青くして?」
最悪だった、せっかく希美に会えたのに、その隣にいた男が、紛れもない琵琶坂永至だったことに
「……どうしたんだい?」
「あ、みぞれは人見知りな所があるから……」
「あ、みぞれは人見知りな所があるから……」
「……あ」
震えが止まらなくて、その雑誌を落としてしまう
「みぞれさん、だっけ? あっ、何か落として……―――――」
それを、よりによって琵琶坂永至に拾われた
雑誌の記事を見た琵琶坂永至の顔が止まった
雑誌の記事を見た琵琶坂永至の顔が止まった
「……琵琶坂、さん?」
「―――――」
「―――――」
琵琶坂永至の硬直した顔が気になり、希美もまたその記事を見る
そして希美もまた、私と同じ用に顔を青ざめ、琵琶坂永至の方を向く
そして希美もまた、私と同じ用に顔を青ざめ、琵琶坂永至の方を向く
「……ええと、嘘、だよね、琵琶坂さん?」
「―――――」
「―――――」
琵琶坂永至は硬直した顔のままだ
「……の、希美」
「……逃げようみぞれ、なんだか嫌な予感が……」
「……逃げようみぞれ、なんだか嫌な予感が……」
何か危機を感じたが希美が、駆け寄り私の手を取ろうとした時
「ぁ―――――――」
何かが、希美の身体を貫通していた。――鞭だ。黒い鞭だ。鞭が希美から引き抜かれる。希美の身体は糸が切れた人形の如く倒れ伏した。その目に光はなかった
「――ちっ、俺もつくづく運が悪い。まさかこんな形でバレるなんぞ思わなかった」
そこには、今までの優しさの仮面を脱ぎ捨て、そう吐き捨てる琵琶坂永至の姿が見えた
「希美っ、嘘だよね? 返事をしてよ、希美っ!」
私は必死に希美の身体を揺らす。だけど血溜まりだけがドクドクと広がっていく。現実を受け止めたくなかった
逃げないといけないと思っていたのに、それ以上に希美が死んだことを信じたくなかった
ガチャっという音に振り向くと、琵琶坂永至が私に向けて銃を向けていた
逃げないといけないと思っていたのに、それ以上に希美が死んだことを信じたくなかった
ガチャっという音に振り向くと、琵琶坂永至が私に向けて銃を向けていた
「……その心配はないさ、君も直ぐに彼女の元へ行くんだからな。――これの試し打ちのために、な」
ダァン!という音と共に、私の意識は闇に消えた
◯ ◯ ◯
目を覚ました鎧塚みぞれが視たのは部室、吹奏楽部の部室だ
だが、そこには彼女が知っている光景とはまるで違っていた
氷、氷、氷。壁も床も天井も、机も楽器も何もかも氷に包まれた冷たい世界
まるで、あの時の自分自身を表すような、そんな寒い世界、ロボットみたいな、無機質な
「―――みぞれ」
瞬きの間に、いつのまにか少女が黒板の位置にもたれ掛かっていた。その部分だけ、氷が溶けて熱に帯びていた
「―――希美っ!」
傘木希美、鎧塚みぞれにとって友達以上の'特別'な存在
だが、もう傘木希美はどこにもいない。いや、もうすぐ『どこにもいなくなってしまう』のだ
だが、もう傘木希美はどこにもいない。いや、もうすぐ『どこにもいなくなってしまう』のだ
「ごめん、ちょっとしくじっちゃったかな……」
「………なんで」
ここがどこなのか、なぜ氷に覆われた部室なのか、なぜ自分と希美しかいないのかはわからなかった
だけど、みぞれには、希美が『いなくなってしまう』という予感がしたのだ
だけど、みぞれには、希美が『いなくなってしまう』という予感がしたのだ
「行かないでよ、希美……」
「……あの時も言ったと思うけど。私はみぞれのオーボエが好き。府大会の時もソロであんなにかっこよく演奏してたし。……そんなみぞれに私は憧れてもいたし、嫉妬もしていた」
「全体合奏のときのみぞれの演奏聴いて、胸になんかグサッってきて、なんというかショックだった」
「……え」
「最初からわかってたの、みぞれの方が才能あるって。それに私のために無理に合わせてくれたことも」
「それ、は……」
「……え」
「最初からわかってたの、みぞれの方が才能あるって。それに私のために無理に合わせてくれたことも」
「それ、は……」
わかっていた。自分の演奏に希美がついていけないことはわかっていて、そのために私の方から合わせていた。
「ごめん、本当は、みぞれとは違う学校に行くことにしたの。……今だと、そんな事ももうなにかも関係なくなっちゃったんだけど……みぞれは、私より才能があるんだから、みぞれの才能、努力を私のためってだけで片付けないで欲しい」
「……違う、私には、希美が重すぎるの……。たとえ希美にとって私がどんな存在であっても、私にとっては特別だったから……だから、行かないでよ。いなくならないでよ……! そんなの……!」
「……みぞれ、もう、来ちゃったみたい。お迎えが」
「……違う、私には、希美が重すぎるの……。たとえ希美にとって私がどんな存在であっても、私にとっては特別だったから……だから、行かないでよ。いなくならないでよ……! そんなの……!」
「……みぞれ、もう、来ちゃったみたい。お迎えが」
希美のその一言が引き金になって、希美の身体が透けていく。消える、傘木希美という存在が私の目の前から消えていく
「希美……!」
一歩踏み出し、両腕を広げ、鎧塚みぞれは傘木希美の身体を抱きしめる
「……懐かしいね、それ」
私の行動をただ受け入れ、彼女の背中に腕を回す
その行動の間にも、傘木希美の身体は霧散し始めている。既に下半身は向こう側が見える程に透けている
その行動の間にも、傘木希美の身体は霧散し始めている。既に下半身は向こう側が見える程に透けている
「……いか、ないで」
「私はみぞれになにもしていない。みぞれの音は、今までみぞれが頑張ってきてた証」
「私はみぞれになにもしていない。みぞれの音は、今までみぞれが頑張ってきてた証」
私は、ただ傘木希美のためにオーボエを頑張ってきた、それが理由だった。が、鎧塚みぞれの旋律は、鎧塚みぞれがそれまで培ってきた努力の結晶。傘木希美にとって、それこそが本当に尊いものだった
そして、傘木希美の全身は景色と同化してもおかしくないほどに、透けて、溶けて―――
「変な気、起こさないでね、みぞれ。……でも、私は信じてるから、みぞれが、いつまでも私の知っている、綺麗な音を奏でてくれる、私の大好きな鎧塚みぞれのままでいてくれる事」
希美の身体が、私の手を、身体をすり抜けて、落ちていって
「嫌だ、希美……! 私、私っ………!」
手をのばす、それが無駄だとわかっていても伸ばさないといけなかった
嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ―――
嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ―――
「……ごめん。―――さよなら。わたし、みぞれのオーボエが大好きだったよ」
その言葉を最後に、私のいちばん大切な人は、どこにもいなくなった
その手は、届かなかった。そして、永遠に届くことも、なかった
その手は、届かなかった。そして、永遠に届くことも、なかった
~
「――――――ぁ」
空っぽだった、何もかもが空っぽになってしまった。私の中から何かがすっぽり抜け落ちてしまったようだ
「――――ぁぁぁ」
虚ろ、余りにも虚ろだ。今までオーボエを頑張ってきた意味も、何もかもが抜け落ちてしまいそうだ
「――ぁ―――ぁ……?」
視界まで虚ろになって、前が見えなくなりそうな時に、光が見えた。見えた先には、何かがあった
煌めく、蒼く輝く、細長い何か
『……それはお前の運命を変えかねないものだ』
誰かの声が聞こえた、その声に虚ろだった意識が戻る
「ぁ……だ、れ?」
振り返ってもそこには誰もいなかった。ただ、声だけが静寂の中に響いていた
『■■■■。……どうやら、お前が持っていたコインが呼び水だったんだろうな、尤も、何で俺がこんな所にいるのかすらわからん、それに俺からすればここは何かしら夢のようなものだと思っている。要するに俺は他人の夢に迷い込んだ感覚だ』
言ってる事はわからないけど、ここが夢だとして、この男の人は私の夢の中に迷い込んだ、ということなのかもしれない。私にもわけがわからない
『それと、あれはお前の中にあった霊力……のようなのがお前の中で増幅して、それが形をなった。そのぐらいしか俺にもわからん。だが、おそらくはそれがお前の"力"なのだろうな』
わからない。本当にわからない。
『戻れば、あの娘の所へ行けるだろうが、二度と戻れなくなる。だが、あれを手にするならば現実に戻ることが出来る――どうする?』
「……」
"力"なんて言うのなら、それは"戦う力"なんだろう。恐ろしい代物で、選択を間違えたら終わる
琵琶坂永至が憎い。私 から希美 を奪ったあの人の形をした怪物が憎い。殺したいとも思った。だけどそんな事をしても希美は戻ってこない
殺し合いに乗って希美を蘇らせるという選択肢があった。だけどそんな事をしても希美が喜んでくれるわけもない。そんな事をして希美と一緒に帰った所で、私は二度とオーボエを吹くことは出来ないだろう
本当は希美と一緒に行ってしまいたかった。希美と一緒ならそれでよかった。……そうしたかった
でも、やっぱり、それでも、死にたくないとは思った。私が戻ってこなかったら優子はもちろん、両親や、他のみんなは何だかんだで悲しむんだと思う
私が青い鳥だった、リズは希美だった。だがリズは永遠に失われた。
じゃあ鳥はどうすればいいの? 答えはそこにあった。目の前にあった。傲慢だ、けれども、それは私が選択したことだ。
じゃあ鳥はどうすればいいの? 答えはそこにあった。目の前にあった。傲慢だ、けれども、それは私が選択したことだ。
――私はこの殺し合いのフィナーレを演奏する 。
青い鳥は翼を持つから飛び立たなければならないんじゃない。自分が選んだ選択で、空を飛ぶ
たとえそれがどんなに傲慢で、愚かな選択だとしても
たとえそれがどんなに傲慢で、愚かな選択だとしても
『どうやら覚悟を決めたようだな』
"覚悟"はとうに決めた。素質なんて無い、そもそもこんな訳のわからない奇跡なんてそもそも私にとって不相応だ。―――『それでも』
『……一つ忠告だ。女神と魔王が向く確率は誰にもわからん。最も、俺の場合は死神に愛されちまったようだがな』
わかっている。そもそもこうなったのも、希美が死んでしまったからだ。幸運と不運が両確率だというのは、苦しいほどに理解してしまったから
誰かを傷つけるのはしたくない。でも、もしそうでしか誰かを守れないと、生き残れないとでも言うんだったら、私は――
『お前が決めた舵切りだ、最後まで貫いてみせろ』
そして私は、『それ』をその手に掴み、温かい光に包まれた
――琵琶坂永至が鎧塚みぞれを殺そうとして使った銃の名は『ジークフリード』
ある世界における、大海賊バン・アイフリードが所有していた遺物。その本質は『特殊能力付加装置』
内蔵された術式によって"霊力の操作"を可能とし、一般的には、撃ち抜いた対象の霊力を操作し、"増幅"する装置。もっとも、これは本来の機能を起動・制御するための基本装置に過ぎないのだが、今はその説明は割愛する。
ある世界における、大海賊バン・アイフリードが所有していた遺物。その本質は『特殊能力付加装置』
内蔵された術式によって"霊力の操作"を可能とし、一般的には、撃ち抜いた対象の霊力を操作し、"増幅"する装置。もっとも、これは本来の機能を起動・制御するための基本装置に過ぎないのだが、今はその説明は割愛する。
本来、霊力などという概念が一切関係ない、まさに『通常』の世界という枠組みでの存在たる鎧塚みぞれ。然し、他の世界の存在であり、霊力の概念が存在しない世界の住人であっても、それは本当にその力が存在しないと言い切れるのだろうか?
いや、存在しないというのなら何らかのきっかけで宿せばいい。霊力ではなくとも、『魔力』であれば
琵琶坂永至のその一撃は、鎧塚みぞれを胸元を、彼女がポケットに入れておいたある『魔石』ごと撃ち貫いた。この『魔力を宿す石』というのは、本来とある実技試験に舞台である、かつて大魔法使いが暮らしていたという遺跡の奥にある代物で、文字通り魔力を宿している
そして、琵琶坂の一撃によって結果として砕かれた魔石は、鎧塚みぞれの中に『染み込み』、そして『増幅』した
琵琶坂永至のその一撃は、鎧塚みぞれを胸元を、彼女がポケットに入れておいたある『魔石』ごと撃ち貫いた。この『魔力を宿す石』というのは、本来とある実技試験に舞台である、かつて大魔法使いが暮らしていたという遺跡の奥にある代物で、文字通り魔力を宿している
そして、琵琶坂の一撃によって結果として砕かれた魔石は、鎧塚みぞれの中に『染み込み』、そして『増幅』した
そこからは所謂、彼女次第というやつだ―――
◯ ◯ ◯
「……全く、手間を掛けさせてくれる」
まさかこんな事になるなんて、と当初こそ焦ったが二人共マヌケだったおかげで難を逃れたと安堵する
これが琵琶坂永至という男の本性。自分のためなら他人を陥れ殺すことすら厭わないサイコパスである
帰宅部という都合のいい隠れ蓑を手に入れたがいいが、その部長によって正体を掴まされ追放されるという体たらく。そんな最中に呼ばれたのがこの理由のわからない殺し合い。憤慨しないわけでもなかったが、それはそれでチャンスではあった
――優勝すれば何でも願いが叶うというテミスなる女の言葉
何故あの女がμをこき使えているのかはわからない。だが、逆説的にμすらも自由にできる力、彼女はそれを持っている。他人に媚びへつらうはあまり気分がいいものではない、が――
願うべきはシンプルに田所の始末。邪魔な奴は殺してしまえばいい。残った帰宅部も財力か田所のような使える駒を使って潰せばいい。そうだ、願うのなら権力と財力でもいい。そっちの方が後々楽になる
帰宅部という都合のいい隠れ蓑を手に入れたがいいが、その部長によって正体を掴まされ追放されるという体たらく。そんな最中に呼ばれたのがこの理由のわからない殺し合い。憤慨しないわけでもなかったが、それはそれでチャンスではあった
――優勝すれば何でも願いが叶うというテミスなる女の言葉
何故あの女がμをこき使えているのかはわからない。だが、逆説的にμすらも自由にできる力、彼女はそれを持っている。他人に媚びへつらうはあまり気分がいいものではない、が――
願うべきはシンプルに田所の始末。邪魔な奴は殺してしまえばいい。残った帰宅部も財力か田所のような使える駒を使って潰せばいい。そうだ、願うのなら権力と財力でもいい。そっちの方が後々楽になる
そのためには奴らの、特に帰宅部や楽士の悪評をばらまきながら、利用できるカモを利用することだ。幸いにも帰宅部はクソレズ、楽士は覗き魔と陰気臭い女。悪評のネタとしては十分だ
それで最初に出会ったのが、傘木希美なる女だ。いいカモになりそうな所で鎧塚みぞれという第二のカモもやって来たがここで、俺の過去の汚点が乗った週間雑誌が鎧塚みぞれに支給されていたなんぞ予想できるわけがない
結果として二人を始末せざる得なくなってしまったが、すんなり済ませられたのは不幸中の幸いだ。証拠の雑誌も無事に消せたし、二人揃って死ねただけ俺に感謝すべきだ。琵琶坂永至の思考はこれであった
それで最初に出会ったのが、傘木希美なる女だ。いいカモになりそうな所で鎧塚みぞれという第二のカモもやって来たがここで、俺の過去の汚点が乗った週間雑誌が鎧塚みぞれに支給されていたなんぞ予想できるわけがない
結果として二人を始末せざる得なくなってしまったが、すんなり済ませられたのは不幸中の幸いだ。証拠の雑誌も無事に消せたし、二人揃って死ねただけ俺に感謝すべきだ。琵琶坂永至の思考はこれであった
「何はともあれ、こいつは使えそうだな」
先程みぞれを撃ち抜いた銃を眺め満足する。銃弾のようなものが出ていない気がしたのは気になるが、銃痕も出血痕も無く殺せるというのは便利なものだ
「さて、巻き込まれる前に支給品の回収だけ済ませて早く退散すべきか」
そう言い、琵琶坂が既に事切れた希美の身体に触れようとした瞬間である
――急に琵琶坂の周囲の空気、いや、このエリア全体の空気が冷えたように感じた
――急に琵琶坂の周囲の空気、いや、このエリア全体の空気が冷えたように感じた
「――その汚い手で希美に触れないで」
声をした方を振り向けば、その琵琶坂の目線の先にはのは一人の少女
「……は?」
その姿は紛れもなく、鎧塚みぞれだ。だが、何かが違う。その長髪の先端部分はまるで雪の如く銀色に染まっている。その瞳は南国の海の如く蒼く、冷たく、そして温かい
「おい、なんだ、これは……」
琵琶坂永至は、目の前の異常を受け入れられずにいた。心臓を貫かれれば人は死ぬ。銃で心臓を撃ち抜かれれば人は死ぬ。全身を焼き尽くされれば人は死ぬ、例外はあれど、ただの人間であれば其れが『理』だ
だが、現実はどうだ。撃ち殺したと思い込んでいた鎧塚みぞれは琵琶坂の目の前に立っている。
「……なんで生きてるんだ、お前」
「――――」
「……まあいい、どんなマジックを使ったのか知らないが、だったらもう一度殺してやるだけだ。今度は心臓を直接抉ってな!」
ならばもう一度殺せばいい、と考え、今度は銃ではなく自らのカタルシスエフェクトを展開。彼の醜悪な本性を形としたかのような、炎を纏った鞭の不規則な軌道がみぞれに襲いかかる
「―――」
だが、みぞれは冷静に、いつも行っていたオーボエの練習を行うように、何も動揺すること無く。『右手を高速に振り上げる』
「―――あ、れ?」
その途端であった、琵琶坂のカタルシスエフェクトたるその炎を纏った鞭は、その炎ごと凍り付き、砕けた。あまりにも突拍子なことに琵琶坂の思考は一瞬停止する。
琵琶坂は、改めて振り上げられたみぞれの右手を見た。――それは剣だ。柄も鍔も刀身も、何もかもが透き通った氷で構成された『氷の剣』。その振りかざされた『氷の剣』で、自分のカタルシスエフェクトが凍り付かされた――琵琶坂永至がそれに気づいた時にはもう手遅れだった
――斬られていた。琵琶坂のその顔に、先の氷の剣で切り裂かれたような、傷が
琵琶坂は、改めて振り上げられたみぞれの右手を見た。――それは剣だ。柄も鍔も刀身も、何もかもが透き通った氷で構成された『氷の剣』。その振りかざされた『氷の剣』で、自分のカタルシスエフェクトが凍り付かされた――琵琶坂永至がそれに気づいた時にはもう手遅れだった
――斬られていた。琵琶坂のその顔に、先の氷の剣で切り裂かれたような、傷が
「―――あ、あ、あああああああああああああああああっっ!! 痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いいいいいいいいいいいいいいいいいいっっっっ!?」
顔面に痛みが走り、琵琶坂が今まで生きてきて味わったことのない苦しみに顔を片手で傷を抑え、悶え苦しむ
「クソがクソがクソがクソがクソがクソがぁぁぁっっっ!! よくも、よくもこの俺の顔に傷をぉぉぉっ!! 許さねぇ、許さねぇぞクソアマてめぇは絶対にころ――」
その苦痛の顔のまま、まともな思考も出来ないままカタルシスエフェクト無しで殴りかかる
だが、今度は左手を静かに琵琶坂の方に向けるみぞれ。そしてその左手に何かが集っている
氷だ――氷が彼女の左手に収縮し、氷の塊が出来上がる、そして
だが、今度は左手を静かに琵琶坂の方に向けるみぞれ。そしてその左手に何かが集っている
氷だ――氷が彼女の左手に収縮し、氷の塊が出来上がる、そして
「――フリーズ・バレット」
その言葉と共に、琵琶坂の胸元に向けて氷塊の弾は正面に向けて放たれ、琵琶坂永至の腹部に直撃
「ガッバアアアアアァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」
氷弾が砕けたと同時に琵琶坂永至の身体も映画館の入り口を貫通し大きく吹き飛ばされ、みぞれの視界からは消え去るのであった
◯
「………」
冷風が肌に染みる、外の喧騒が静かに聞こえる。剣を握った手の感覚が、とにかく冷たく感じる
意識を通常へと戻すと、氷の剣は霧散する。少しだけ疲れたような気がしたけど、すぐにでも戻る程で支障はない
落ちていた銃を拾う。あの憎い男の支給品だったが、これのおかげで私の運命が変わってしまったというならば複雑な気分だ
意識を通常へと戻すと、氷の剣は霧散する。少しだけ疲れたような気がしたけど、すぐにでも戻る程で支障はない
落ちていた銃を拾う。あの憎い男の支給品だったが、これのおかげで私の運命が変わってしまったというならば複雑な気分だ
「本当に、希美はいつもいつも勝手なんだから……」
物言わぬ最愛の人に、ただ言葉を紡ぐ
「希美。私、絶対に帰るから。帰ったら、その時は―――」
紡ごうとして、口が止まる。脳裏の過るのは、二度と戻ることはない大切な思い出
《わたし、みぞれのオーボエが大好きだったよ》
「その時、は……ううっ、うああああああああああっっ!!!」
感情を、抑えきれなくて、泣いた
その涙は、籠から飛んでいってしまった青い鳥のようだった
◯
どれだけ泣いたのかわからない。だけど、目元が赤く腫れているのは見なくてもわかっている
「………行かなきゃ」
――悲しむのは一旦これで打ち止め
「……またね、希美」
――前奏曲 はまだ始まったばかり
【傘木希美@響け!ユーフォニアム 死亡】
◯ ◯ ◯
「がぁ………畜生、何で俺がこんな目に……」
B-1 ノルミン島と本島を繋ぐ橋の上。琵琶坂永至は、あの時吹き飛ばされた後にここまで逃げてきていた
「許さねぇ、あの女……」
琵琶坂の脳内によぎるのは自分に恥をかかせここまでの苦痛を与えた鎧塚みぞれという女。ふざけるな、痛めつけるのは俺の方だと怒りが湧く
(それでもあのカタルシスエフェクトの様な力は厄介だ、忌々しい)
一番の壁になるのはあの謎の力だ。一体どういう経緯であんな力を手に入れたのかわからない。だが、いくらでもやりようはある。顔を傷つけられたのは憎たらしいが、逆にこれを利用しやつの悪評を撒き散らし追い詰める方向性で行くのもありだ
それに今は利用できるカモも欲しい。傘木希美は惜しかったが、最低限、彼女の言っていた久美子なる女も何かしら使えそうだ
それに今は利用できるカモも欲しい。傘木希美は惜しかったが、最低限、彼女の言っていた久美子なる女も何かしら使えそうだ
「……しかし、ノルミン島とは地図に書いてはいたが……なんだこれ」
最も、今琵琶坂永至の目前に映る、ノルミン島と言う名の意味がわからない光景に、少々困惑するのであった
【B-1/深夜/一日目】
【琵琶坂永至@作品名】
[状態]:顔に傷、腹部にダメージ(中)、鎧塚みぞれに対する強い憎悪
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品2
[思考]
基本:優勝してさっさと元の世界に戻りたい
1:鎧塚みぞれは絶対に殺してやる。そのために鎧塚みぞれの悪評をばら撒き、彼女を追い詰める
2:他の帰宅部や楽士に関しては保留
3:他に利用できそうなカモを探してそいつを利用する
[備考]
※帰宅部を追放された後からの参戦です
【琵琶坂永至@作品名】
[状態]:顔に傷、腹部にダメージ(中)、鎧塚みぞれに対する強い憎悪
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、不明支給品2
[思考]
基本:優勝してさっさと元の世界に戻りたい
1:鎧塚みぞれは絶対に殺してやる。そのために鎧塚みぞれの悪評をばら撒き、彼女を追い詰める
2:他の帰宅部や楽士に関しては保留
3:他に利用できそうなカモを探してそいつを利用する
[備考]
※帰宅部を追放された後からの参戦です
前話 | 次話 | |
護るべきもの | 投下順 | Light&Shade |
前話 | キャラクター | 次話 |
GAME START | 琵琶坂永至 | この情熱、この衝動は自分を壊して火がつきそうさ |
GAME START | ヴライ | 奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- |
GAME START | 鎧塚みぞれ | 奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- |
GAME START | 傘木希美 | GAME OVER |
GAME START | オスカー・ドラゴニア | 奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- |
GAME START | 鈴仙・優曇華院・イナバ | 奇跡はいつだって不幸から -Liz et l'oiseau bleu- |