『極・魔導物語if... ~ANGEL of anthology~』(極魔異聞録ペルソナ)(きょく・まどうものがたりイフ エンジェル・オブ・アンソロジー)は2015年3月13日に公開された『極・魔導物語』の二次創作ゲーム。作者はドナルド(エコロもスペシャルサンクスとして関与)。使用エンジンはRPGツクールVX Ace。
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概要
「真・女神転生if...」「ペルソナ2」などといったアトラスのRPG作品から着想を得ており、「女神転生」シリーズを彷彿とさせる一人称視点で操作する(魔導物語とも同様)。広大なマップの探索と戦闘によるキャラクター育成が主な要素となっている。難易度はイージー・ノーマル・ハード・インセインの4段階から選択可能。
作者のドナルドはこの作品にあまり自信がないらしく、同梱の解説テキストでも「アイテムを回収して合成してひたすら強くなるだけの意味のないゲーム」「新・女神転生if...をやっている方が数千倍楽しい」「ゲームと呼べるかさえも怪しい」とネガティブな説明を並べ立てている。ツイッターでは「
極・魔導物語の最高傑作
」と評しているが、同時に「
戦闘バランスはゴミ、キャラ設定は酷い、シナリオもゴミ
」とも酷評している。
未完成作品であり、まだ行くことのできない場所が多くある。また、完成の予定はなく、ver.0.00009の公開を最後として製作中止。
ストーリー
死闘の果てに田中一郎の母親・エビルジェネラルに出会った玲治たちは、彼女の頼みを受け、様々な世界に散らばった兄・一郎とその仲間たちを助け出す。そしてエビルジェネラルに言われるがままに元の世界に戻ると、そこには地底国の魔物たちがいた。
内容
実際に作者が貶している通りの内容で間違いなく、ほとんどは迷路を彷徨いながら延々と戦い続けるだけの内容になっている。ゲームシステム自体はスクリプトで拡張されて面白そうな形になっているものの、実際はとにかく歩いて戦うだけでそれ以外はほぼ何もない。マップも非常に広大かつ入り組んでいるが、ほとんどの場所は探索しても全く意味がない。ダウンロードする際の容量もそこそこ大きいが、ほとんどはゲームの内容と全く関係のないデータであり、必要な素材の整理や管理ができないまま残されたものと思われる。
このゲームの大きな問題は、ストーリーもマップも何もかも作りかけであるにもかかわらず、そのことが具体的に明言されていないところにある。上記のように探索で迷いやすく、時間がかかるようになっているにもかかわらず、ゲームの暗号化を解除して中を確認しない限り、ある程度以上は探索しても何も意味がないことが容易にわからないようになっている。
ゲームシステム
探索システムは一人称視点の3Dマップと右上の2Dミニマップ&オートマッピングシステムを採用している。しかし、画像を見れば分かるが、ほとんどのマップは異常に広く複雑に作られているにもかかわらず何も置かれていない。なんとゴールが存在しないことすらある。しかもマッピングを行うにはその場所を実際に通る必要があるため、マップのすべての道を歩き終わるまでマップの内容を完全に把握することができない。探索の莫大な労力に対してリターンがほぼなく、最悪の場合その全てが無駄であったと気付かされるようになっている。悪意を持って作られたのではないかと疑いたくなる。
戦闘システムも作り込まれようとしていたところが認められるが、結局戦闘バランスが完成せずに終わったらしく、最初の時点で「悪魔設定」からいずれかのキャラクターに「ヴィシュヌ」を設定することで能力を異常なまでに高められるようになっている。機能すらしていないシステムも多い。例えば、アイテムの合成機能、敵やアイテムの図鑑機能、テレポート機能などが搭載されているが、どれもゲーム上での実装に至っておらず、使えない。また、敵や特殊機能などのデータベースが最大5000ほどまで膨大に拡張されているが、ほとんどが空白のデータや未実装のデータで、使われていないマップも多い。フリー素材に似たり寄ったりの悪役台詞を喋らせただけで、存在意義の分からないボスキャラも大勢いる。ゲームサイズは大きいが、やはりほとんどは使用されていない素材で、楽曲素材に至っては400曲以上が無駄な容量を食っている(約470MB)。
あと、言うまでもないが変なフォントのせいで文章が読みにくい。ちなみにフォント名は「S2Gらぶ」。フォント作者さえも「どんな使い道があるのか謎なふざけたフォント」と言及している。稀に同人エロCG集でヒロインの発する淫語に使われていることがあるが、一つのRPGのすべての文章に用いるような代物ではないことは容易に察しが付く。
ゲーム進行
ストーリーは概して非常に薄い。学校に何らかの異常が発生するというプロローグは真・女神転生ifを模したものと思われるが、その後、学校を出て散々迷宮を彷徨う間に時折挟まれるストーリーパートは、倉山恭子との合流やサタンとの遭遇など、大筋として極・魔導物語のストーリーをなぞっているだけのように見える。会話内容もどこか淡白。
また、世界観も分かりにくく、主な登場人物が極魔導に登場しないオリキャラなので、極魔導の内容を知っていても入り込みづらいところがある。名前と口調が男なのに見た目が女性である理由も全く不明。そもそもプロローグで当たり前のように学校で補修を受けている吾作は、前作の最後で行方不明となっていたはずだが…?
また、世界観も分かりにくく、主な登場人物が極魔導に登場しないオリキャラなので、極魔導の内容を知っていても入り込みづらいところがある。名前と口調が男なのに見た目が女性である理由も全く不明。そもそもプロローグで当たり前のように学校で補修を受けている吾作は、前作の最後で行方不明となっていたはずだが…?
なお、魔王に『極・魔導物語』のレギュラー陣を全員集めるよう頼まれた後、その通りにしてからもう一度魔王に話しかけると、会話イベントの後、極魔高校の封印の間への入り口から2Dマップ上で一部屋空けて右隣りの部屋に入ることで新しいエリアに移動できるようになるようだが、その先は作られていないようだ。
詳しい攻略ルートも一切共有されておらず、作者が掲示板で感想を募っているにもかかわらず一切の反響がないのを見ると、そもそもまともにやり込んだプレイヤーがいるかも怪しい。唯一の情報と思われるのが作者本人の書いたデータベースだが、ここにはエリア別の戦い方とデータベース項目のリストしか乗っておらず、やはり具体的な探索経路は不明。まともにやり込むにしても時間を無駄にするだけであろうことは作者本人によっておおよそ保証済みのため、真面目にプレイしようとしてイライラするくらいならプレイしないことが推奨される。
登場人物
同梱テキストにキャラクター設定の解説があるが、ほとんど作中には反映されていない。また、実際はどのキャラクターもエビルジェネラルに従いながらただ戦闘に参加しているというだけで、ほとんど主体性を発揮しない。おそらくメインキャラが多すぎるせいで各々の個性が弱まってしまったのだろう。
ちなみに、原作キャラについては、原作時点でのネーミングを採用しているもの(田中、尻高、増田)と非公式修正版以降のネーミングを採用しているもの(西村、白地)に分かれている。
ちなみに、原作キャラについては、原作時点でのネーミングを採用しているもの(田中、尻高、増田)と非公式修正版以降のネーミングを採用しているもの(西村、白地)に分かれている。
- 葛城玲治(田中次郎)- 本作の主人公。学校を異世界に落とされ、エビルジェネラルによって田中一郎たちの救出に使い走らされる。
- 白山吾作 - 玲治の友人。最初から玲治と行動を共にする。
- 黒崎進(倉地彰)- 「忘れられた洋館」で無差別殺人者の霊との戦闘後に西村とともに仲間になる。西村がクズキャラ化した代わりにこいつが臆病キャラを受け継いだようだ。ただ、それでもキャラ被りは否めず、そのためか合流後はほぼ全く喋らなくなる。
- 倉山恭子 - 遺跡の調査に来ていたところを玲治たちと合流する。原作登場の考古学教授・中山仁のチームに属していたようだが、なぜか勝手に中山を死んだことにして玲治の一行に属することを決める。しかも中山は飽食界で生存しており、どういう脈絡か敵対することになる。
- 西村祐太 - 黒崎とともに仲間になる。作者から並外れた冷遇を受けており、作中では敵に襲われて黒崎を盾にするという原作を逸脱したクズキャラっぷりを発揮する上、同梱の人物解説テキストでも「一言でいえばゴミ」と一蹴されている。
- 田中一郎 - 玲治の義理の兄。田中からは最初嫌われていたが、玲治が彼の命を救ったことにより難なく協力関係を結ぶ。
- 増田太郎 - 「天空の世界」で仲間になる。しかし、田中を仲間にしないと付いてこない。
- 白地優夏 - 「凍り付く世界」で仲間になる。が、尻高以外のキャラクターを全く相手にしていないようで、彼が仲間にいないと付いてこない。
- 尻高事朗 - 「地下洞窟」で仲間になる。作者に嫌われているという理由で原作とは異なり凶暴な性格に改変されていると同梱テキストに書かれているが、原作でもそこそこ激昂しやすい性格なのであまり違和感がない。しかも嫌われている割には台詞が多く、西村や白地より存在感がある。ただ、特殊技能が初期段階ではコンパスしか使えないという役立たず状態で、それをカバーするには地下洞窟を探索する必要があるという。
- 木田順子 - 「冥界」で仲間になる。他の極魔導キャラと同様に玲治たちとは面識がないが、田中たちに似ているという理由だけで彼らに興味を持ち、無条件で仲間になる。
- 揚羽木葉 - 同梱の人物紹介に「豚」とだけ解説されているように作中でも豚扱いされている。真・女神転生ifのネタと絡めて吾作からは「オーカス」と呼ばれることも。
- 中山仁 - 飽食界で敵として登場。玲治たちに「ここを出ていいという科学的根拠はない」と言い放って襲い掛かるが、意味不明。
- サタン(サタン)- 遺跡で登場。原作と同じ「プレビョウズ エクションス ジャック」理論で玲治たちが異界に落とされた理由を告げ、襲い掛かってくる(目標レベル:65)が、後のエビルジェネラルとの会話でその理論は全くの嘘だったことが明らかになる。その後、極魔導メンバーが全員揃った際のエビルジェネラルとの会話でひょっこり登場し、地底国の魔物が蔓延する元の世界へ随伴する。
- エビルジェネラル - 本作に限り「田中の母親」という設定の魔王(このことは田中が仲間になるまで判明しない)。遺跡で中山の失態によって全滅した田中たちを別々の世界に転移させて蘇生し、その一方で、彼らを救出するために深夜の極魔高校にいた玲治たちを極魔界に落として呼び寄せ、田中たちのもとにパシらせる。彼らを出向かせたのは自分で出向くと極魔界が崩壊してしまうため。その後も、救出された田中たちや玲治に対して何も告げないまま、地底国の魔物が蔓延する元の世界へと出向かせる。ちなみに作中には彼(彼女)以外にも魔王を名乗る敵が何人も登場する。
- カーバンクル - 魔導物語やぷよぷよのキャラクターとして知られ、同梱の「パッケージっぽいアレ」画像にのみ登場。作中には一切登場しない。なぜここに描かれたのか。
- ヴゼル - かつて極魔界に天から現れ、すべてを滅ぼそうとした魔神。多くの人々の犠牲によって撃退された。
- ヴィシュヌ - 本作の悪魔システムで使用可能な悪魔の一人。装備と同じ感覚でパーティキャラに設定することができ、設定するとそのキャラの能力値が爆発的に増加する。最終版のver.0.00009では最初から設定可能。
- タナトス(タナトスひで)- 悪魔の一人。遺跡エリアのサタン戦手前あたりで敵として出現するはず。冥界の廃病院エリアでパーティキャラに設定可能な悪魔として加入する。
- ネビロス - 冥界のどこかで倒す。
ダウンロードリンク
容量はおよそ800メガバイト(当初の極・魔導物語物語の約50倍)と膨大であり、当初は回線速度のあまり良くない配布サーバーから配布されていたためかダウンロードに途轍もない時間が掛かった。のちに他のシリーズ作品と同様のAxfcアップローダに移転されたが、その後2016年7月14日に公開されていたバージョンが全て削除されていたと判明。
ver.0.00002 | 2015/03/13 16:52:03 | 初公開 | |
2015/03/13 16:54:53 | 説明書類。本体は同梱されていない。 | ||
ver.0.00003 | 2015/03/17 3:44:30 | ダンジョンや仲間加入イベント追加 | |
ver.0.00004 | 2015/03/17 10:10:16 | いろいろバグ修正 | |
ver.0.00005 | 2015/03/18 01:24:50 | なんかこう追加 バグ修正 | |
ver.0.00006 | 2015/03/22 14:00:33 | なんか追加 バグ修正 | |
ver.0.00007 | 2015/03/30 00:44:56 | 一部マップ追加 | |
ver.0.00008 | 2015/04/04 00:33:13 | 微調整 | |
ver.0.00009 | (pass: kyoku) |
2015/4/24 22:40 | 真・女神転生if...スタイルに変更 |
ver.0.00009 再配布版 | 2019/02/25 21:31:58 | プロジェクトデータを同梱 | |
再うp版 part 1 | 上に同じ。起動方法はこちら↓ 分割アーカイブ形式で公開されたツクールゲーの起動方法 | ||
再うp版 part 2 | |||
再うp版 part 3 | |||
再うp版 part 4 | |||
簡易版 ver.0.10.0 | https://ux.getuploader.com/gokumado2/download/19 | 2020/05/17 00:25:59 | ※改造版 |