【神の情報開示】
緊急要項第1号
自然発生的末期発症者(以下L5と表記)が確認された場合、
施設長はL5が異常的社会行為を起こす前に迅速に事態を収拾しなくてはならない。
ただし、機密保持に厳重に注意する事。
施設長はL5が異常的社会行為を起こす前に迅速に事態を収拾しなくてはならない。
ただし、機密保持に厳重に注意する事。
その際、施設長は機密保持部隊に対し応援を要請できるものとする。
機密保持部隊は、確保に当たり必要と判断した場合は発砲許可を施設長に対し申請する事ができる。
L5の確保は極力、生体である事が望ましいが、機密保持上の理由でそれが困難な場合、
生死を問わないものとする。
機密保持部隊は、確保に当たり必要と判断した場合は発砲許可を施設長に対し申請する事ができる。
L5の確保は極力、生体である事が望ましいが、機密保持上の理由でそれが困難な場合、
生死を問わないものとする。
全てにおいて機密保持と外部発覚を最優先する事。
ただし、機密保持は外部発覚阻止に優先するものとする。
ただし、機密保持は外部発覚阻止に優先するものとする。
緊急要項第34号(複写・持出・許可なき閲覧――厳禁)
本要項は最高決裁者の決裁によってのみ適用される。如何なる簡易決裁もこれを認めない。
また決裁者は本要項適用の決裁に当たっては可及的速やかに判断する事。
また決裁者は本要項適用の決裁に当たっては可及的速やかに判断する事。
対処不能な事態が発生し最高決裁者がそれを認められる場合、機密保持と外部発覚阻止の為、
入江機関(以下、機関と表記)は最終的解決をしなければならない。
入江機関(以下、機関と表記)は最終的解決をしなければならない。
最終的解決とは以下を指す。
- L2以上の潜在患者全員の収拾
- 機関施設の完全な証拠隠滅
- 本要項の適用の隠蔽
施設長は上記を事態発生から48時間以内に遂行しなくてはならない。
不測の事態により施設長の指揮が困難な場合、長官がこれを兼務する。
最終的解決は以下の手順で遂行される。
不測の事態により施設長の指揮が困難な場合、長官がこれを兼務する。
最終的解決は以下の手順で遂行される。
- ガス災害偽装、及び交通の遮断
交通封鎖部隊は警察官に偽装し、雛見沢地区を外部より遮断する。
その際、自然ガス災害であるよう偽装する事。
(略)
その際、自然ガス災害であるよう偽装する事。
(略)
- 通信手段の遮断
(略)
- 潜在患者の集合
機密保持部隊本隊は雛見沢地区災害集合場所に潜在患者全員を集合させる事。
集合手順は別紙参照の事。集合後は厳重に点呼を行い全員の集合を確認する事。
(略)
集合手順は別紙参照の事。集合後は厳重に点呼を行い全員の集合を確認する事。
(略)
- 潜在患者の対処
機密保持部隊本隊は集合させた潜在患者への対処を行う事。
対処にあたっては、ガス災害偽装を疑われないよう注意する事。
(略)
対処にあたっては、ガス災害偽装を疑われないよう注意する事。
(略)
- 機関施設の隠蔽
(略)
- 村内捜索
機密保持部隊は村内の完全捜索を行い、生存者がいない事を厳重に確認する事。
(略)
(略)
- 完全撤収
全ての作戦を終了し、機密保持部隊は雛見沢地区から撤退する。
後続の一般部隊に不信感を持たれない様厳重に注意する事。
なお、機関施設は秘匿区画の完全撤去が終了するまで継続警備とする事。
後続の一般部隊に不信感を持たれない様厳重に注意する事。
なお、機関施設は秘匿区画の完全撤去が終了するまで継続警備とする事。
<女王感染者ト一般感染者ニツイテ>
病原体ハ蟻ナドノ社会型生物ト同ジ習性ガアルモノト推定。
女王蟻ニ当タル女王感染者ガ常ニ1人オリ、ソレガ古手家代々ニ受ケ継ガレテイルモノト推定。
マタ、一般感染者ハ女王感染者ヲ庇護スル傾向ガ強ク、其レヲ容易ニ観察デキル。
マタ、女王感染者ノ半径ニ束縛サレル一般感染者トハ違イ、
女王感染者ハ土地ニ束縛サレルモノト推測。
病原体ハ蟻ナドノ社会型生物ト同ジ習性ガアルモノト推定。
女王蟻ニ当タル女王感染者ガ常ニ1人オリ、ソレガ古手家代々ニ受ケ継ガレテイルモノト推定。
マタ、一般感染者ハ女王感染者ヲ庇護スル傾向ガ強ク、其レヲ容易ニ観察デキル。
マタ、女王感染者ノ半径ニ束縛サレル一般感染者トハ違イ、
女王感染者ハ土地ニ束縛サレルモノト推測。
(略)
<感染者集落ノ崩壊ニツイテ>
前途ノ理由カラ、女王感染者ガ死亡スルヨウナコトガアッタ場合、
感染者集落ハ集落単位デ末期症状ヲ引キ起コスモノト推定。
前途ノ理由カラ、女王感染者ガ死亡スルヨウナコトガアッタ場合、
感染者集落ハ集落単位デ末期症状ヲ引キ起コスモノト推定。
末期症状ハ急性ナラバ早クテ二十四時間以内、遅クトモ四十八時間デ発症スルタメ、
四十八時間以内ニ最終的解決ヲ行ナワナカッタ場合、騒乱ハ極メテ甚大ニナルモノト推定。
マタ、集落規模カラ見テ、警察、憲兵程度デハ此レノ鎮圧ハ容易ナラザルモノト推定。
反国家武装蜂起ト位置付ケ、緊急ニ軍ヲ以ッテ鎮圧スルノガ最モ適当ト思ワレル。
四十八時間以内ニ最終的解決ヲ行ナワナカッタ場合、騒乱ハ極メテ甚大ニナルモノト推定。
マタ、集落規模カラ見テ、警察、憲兵程度デハ此レノ鎮圧ハ容易ナラザルモノト推定。
反国家武装蜂起ト位置付ケ、緊急ニ軍ヲ以ッテ鎮圧スルノガ最モ適当ト思ワレル。
昭和二十年一月吉日
宛最高戦争指導会議 小泉大佐殿
高野一二三記ス
「ご存知の通り、アルファベット計画は戦後の日本の国際的な地位向上を目的としたものです。
そして、我が国は世界への平和的貢献を模索し、国際的地位を確立するに至りました。
日本は国際社会において重要な地位を担う国家として成熟し、さらにその存在感を強める事でしょう。
よって、現在、時代に即した形になるよう、アルファベット計画の見直しを進めています」
そして、我が国は世界への平和的貢献を模索し、国際的地位を確立するに至りました。
日本は国際社会において重要な地位を担う国家として成熟し、さらにその存在感を強める事でしょう。
よって、現在、時代に即した形になるよう、アルファベット計画の見直しを進めています」
「そして、この4月に新体制の理事会が発足し、全計画に対する新方針が決定されました。
この入江機関の研究目的は二つありました。
一つは雛見沢症候群の研究と治療法の確立。もう一つは多面運用の模索です。
新生理事会はこの後者の、多面運用の模索については即時の中止を決定しました。
これらの研究開発が国内で行われていた事実と痕跡は、今後はむしろ醜聞になりかねません。
入江機関は直ちに、これに関わる全ての研究を中止し、一切を破棄してください」
この入江機関の研究目的は二つありました。
一つは雛見沢症候群の研究と治療法の確立。もう一つは多面運用の模索です。
新生理事会はこの後者の、多面運用の模索については即時の中止を決定しました。
これらの研究開発が国内で行われていた事実と痕跡は、今後はむしろ醜聞になりかねません。
入江機関は直ちに、これに関わる全ての研究を中止し、一切を破棄してください」
「また、入江機関につきましては、最長3年を目処に、研究の収束を図ってまいります。
私どもにとっての最大の目的は、軍事目的の研究が行われていた事の完全な破棄です。
よって、雛見沢症候群と云う特殊現象が研究されていた痕跡と、
そもそも存在していた事実についても隠蔽すべきであると考えます」
私どもにとっての最大の目的は、軍事目的の研究が行われていた事の完全な破棄です。
よって、雛見沢症候群と云う特殊現象が研究されていた痕跡と、
そもそも存在していた事実についても隠蔽すべきであると考えます」
「誤解ないようにして頂きたいのは、
私どもはあくまでも研究を直ちに中止させようと云うのではなく。
円満な形で研究を終了させようと云う事です。この違いをご理解ください」
物事が想像よりも悪くなる事は遭っても、良くなる事は少ないのが私の人生である。
その観点から見ると、矢張りこれも悪い事に当てはまるのかも知れない。
私どもはあくまでも研究を直ちに中止させようと云うのではなく。
円満な形で研究を終了させようと云う事です。この違いをご理解ください」
物事が想像よりも悪くなる事は遭っても、良くなる事は少ないのが私の人生である。
その観点から見ると、矢張りこれも悪い事に当てはまるのかも知れない。
私は暗闇の中、少女を拉致した影達と対峙していた。
そして――私は吃驚(びっくり)していた。
どうしよう。
それが私の中に遭った感情だった。
相手は3人、私は1人。
しかも私は丸腰だ。
相手は3人、私は1人。
しかも私は丸腰だ。
しまった。
これが私に新たに生まれた感情だった。
私はお世辞にも、体力がある訳でもない。
せめて、武器になる様な物を持ってくれば。
私はお世辞にも、体力がある訳でもない。
せめて、武器になる様な物を持ってくれば。
どうしようもない。
右の影が――残念と呟き、首を振った。
左の影達が手に握った何かを私に向ける――銃か?
左の影達が手に握った何かを私に向ける――銃か?
ああ、私はここで死ぬのか?――そう死ぬだろう。
私は目を瞑り、その時を待ちかまえた――せめて苦しまずに。
私は目を瞑り、その時を待ちかまえた――せめて苦しまずに。
矢張り京極堂の云うとおり、大人しく東京に帰れば良かったのだ。
ああ、雪絵に一言謝りたかった。
私はこの時間が、永遠に続くかと思った。
私はこの時間が、永遠に続くかと思った。
【決意表明】
願いを成就し、望む未来を紡ぐ力。
紡がれる糸の強さは、意志の強さ。
気高く強き願いは必ず現実となる。
願いを成就し、望む未来を紡ぐ力。
紡がれる糸の強さは、意志の強さ。
気高く強き願いは必ず現実となる。
それは小さな胸に宿る、大きな決意。
人の命が、もしも地球より重いなら。
私の小さな決意は、地球よりも重い。
人の命が、もしも地球より重いなら。
私の小さな決意は、地球よりも重い。
運命は個人だけじゃなく、人を、世界を支配する絶対の力。
それはつまり、もはや運命。
私が紡ぐのは、運命。
私が紡ぐのは、運命。
実現の約束された願いは、もはや願いとは呼ばない。
私の絶対の意思が、絶対の未来を紡ぎ出す。
誰にも邪魔できない、誰にも覆せない。
私の絶対の意思が、絶対の未来を紡ぎ出す。
誰にも邪魔できない、誰にも覆せない。
サイコロの1なんて認めない。
全てのサイコロを6にしてやる。
それは生きながらにして神に至る。
それに気づいた時、私は解放される。
全てのサイコロを6にしてやる。
それは生きながらにして神に至る。
それに気づいた時、私は解放される。
そう。私は神の域を超えるのだ。
サイコロの目など私は越える。
サイコロの目は私が決める。
運命すらも、私が決める。
挫けぬ絶対の意思で。
サイコロの目は私が決める。
運命すらも、私が決める。
挫けぬ絶対の意思で。
永遠に続くかと思われた時間は、音によって破られた。
甲(かん)
かん?――「バン」じゃないのか?
甲(かん)
まただ――これは?――跫(あしおと)?
甲(かん)
私は後ろを振り返る。
鳥居の向こうにあいつの上半身が見える。
鳥居の向こうにあいつの上半身が見える。
甲(かん)
雲に隠れていた月が、不意に丸い姿を現す。
奴がやって来たんだ、物語を終結させる為に。
奴がやって来たんだ、物語を終結させる為に。
劇的。
余りに劇的、
まるで活劇。
まるで活劇。
そして――
月光を背に、
黒衣の殺し屋が登場した。
物語の世界において、(少なくともその中では)作者は神と言っても構わないでしょう。
ならば神として、この言葉を使う時、神託を告げる刻(とき)が来たようです。
ならば神として、この言葉を使う時、神託を告げる刻(とき)が来たようです。
今ここに、全ての情報が提示されました。
これまでに、紡ぎ出されたカケラたちを、理で繋ぎ合わせれば、一つの形を示すでしょう。
これまでに、紡ぎ出されたカケラたちを、理で繋ぎ合わせれば、一つの形を示すでしょう。
ここで私が問いたいのは、
「誰が犯人かを推理する問題」ではなく、
「誰が神なのかを証明する問題」なのです。
「誰が犯人かを推理する問題」ではなく、
「誰が神なのかを証明する問題」なのです。
ここは小説やゲームなどと言った、一方的な世界ではありません。
貴方は傍観者ではなく、観測者にもなりうるのです。
(そして、この世界では観測者は神と言いかえる事も可能でしょう)
貴方は傍観者ではなく、観測者にもなりうるのです。
(そして、この世界では観測者は神と言いかえる事も可能でしょう)
さて、
親愛かつ敬愛なる、読者の皆様の解答を心よりお待ちしております。
「後神の刻(とき)」~神降ろし編(出題編)~ <完>
次回予告
ひなびた寒村で起こった連続怪死事件。
そこを訪れた、へっぽこ文士・関口巽に襲いかかる怪奇たち。
そこを訪れた、へっぽこ文士・関口巽に襲いかかる怪奇たち。
物語が混迷の度を極めた時、ついに現れた黒衣の殺し屋。
奴は神か、悪魔か、はたまた妖怪か。
奴は神か、悪魔か、はたまた妖怪か。
黒衣の殺し屋が理を語る時、世界は一つに集束する。
疾風怒濤、快刀乱麻、驚天動地な解答編。
「後神の刻~神貶(おと)し編~」
12月12日(土)本スレッドにて投稿予定。
関口巽の明日はどっちだ!