「いやー、凄いねぇ」
「うん、私もそう思うわ」
「何日前から作ってたのよ、って感じよね」
「ちゅー」
「うん、私もそう思うわ」
「何日前から作ってたのよ、って感じよね」
「ちゅー」
…望達、三人と一匹の前に聳え立つ物
それは、全長170㎝に到達するであろう、シュークリームタワーだった
翼から望や黒服達への、ホワイトデーのお返しである
今年のホワイトデーは日曜日の為、友美も家に呼ばれて、これが提供されたのだ
…なお、翼本人は、誠や直希と会う約束があるようで、今は出かけている
それは、全長170㎝に到達するであろう、シュークリームタワーだった
翼から望や黒服達への、ホワイトデーのお返しである
今年のホワイトデーは日曜日の為、友美も家に呼ばれて、これが提供されたのだ
…なお、翼本人は、誠や直希と会う約束があるようで、今は出かけている
「どっから手をつけたらいいのか、さっぱりわからないのよね」
「下からとったら崩れるの確実だし」
「下からとったら崩れるの確実だし」
なんと言うか、その、迫力が凄い
特に、あまり身長が高くない望と詩織から見れば、尚更だ
ノロイから見れば、多分、天にも届くほどの高さに感じられるのではないだろうか
特に、あまり身長が高くない望と詩織から見れば、尚更だ
ノロイから見れば、多分、天にも届くほどの高さに感じられるのではないだろうか
「まぁ、いただこうじゃないか。上のほうから私がとっていくからさ」
ちょっと足場使わせてもらうけど、と言って、友美が皿を手に、シュークリームタワーの天辺に手を伸ばし始めた
どうせ、翼の事だ
シュークリームの味も一種類ではなく、数種類ある事だろう
変な所で凝り性と言うか、こだわる奴だから
どうせ、翼の事だ
シュークリームの味も一種類ではなく、数種類ある事だろう
変な所で凝り性と言うか、こだわる奴だから
(……それに)
少々落ち着かないほど綺麗になっている家の中を見回し、望は考える
どうにも、悩みがある時などは、家事に逃げる傾向があるらしい翼
顎砕き飴の件があった頃も、家の中はこう言う状態だった
黒服から聞いた話では、以前、翼を襲った藤崎とか言う翼の元同級生が、再び翼を襲って
しかも…その藤崎は、悪魔の囁きにとり憑かれていたと言う
どうにも、翼自身が狙われているらしい状況
それを、悩んでいるのかもしれない
どうにも、悩みがある時などは、家事に逃げる傾向があるらしい翼
顎砕き飴の件があった頃も、家の中はこう言う状態だった
黒服から聞いた話では、以前、翼を襲った藤崎とか言う翼の元同級生が、再び翼を襲って
しかも…その藤崎は、悪魔の囁きにとり憑かれていたと言う
どうにも、翼自身が狙われているらしい状況
それを、悩んでいるのかもしれない
「ん?どしたん?」
「いえ、何でもないわ」
「いえ、何でもないわ」
友美がとったシュークリームを受け取る望
ちゅうちゅう、とノロイも皿の前にちょこん、と座って、シュークリームを待っている
…ハツカネズミが、シュークリームを食べても大丈夫なのだろうか
都市伝説化しかけているから平気なのだろうか
どうにも、最近、ノロイがハツカネズミを超越した存在になりつつあるような気がして困る
ちゅうちゅう、とノロイも皿の前にちょこん、と座って、シュークリームを待っている
…ハツカネズミが、シュークリームを食べても大丈夫なのだろうか
都市伝説化しかけているから平気なのだろうか
どうにも、最近、ノロイがハツカネズミを超越した存在になりつつあるような気がして困る
「そう言えば、望。黒服さんからは、何かもらってないの?ホワイトデーのお返し」
「…別に、何も。黒服も何か忙しいし、それどころじゃないんじゃない?」
「まぁ、あの人なら、何だかんだで用意してくれてそうだし、夜に期待すればいいじゃない?」
「…別に、何も。黒服も何か忙しいし、それどころじゃないんじゃない?」
「まぁ、あの人なら、何だかんだで用意してくれてそうだし、夜に期待すればいいじゃない?」
あむ、とシュークリームに食いつきながら、そう言って来た詩織
…うん
まぁ、翼からのお返しも、美味しくいただくが
……黒服からのお返し、を、期待してもいいだろうか
望は、そんな事を考えるのだった
…うん
まぁ、翼からのお返しも、美味しくいただくが
……黒服からのお返し、を、期待してもいいだろうか
望は、そんな事を考えるのだった
終われ