それは、彼らにとって一種のコミュニケーションのようなものである
バレンタインの時のように、何かしら作って渡しあう
それは、高校三年間でずっと続いていたことであり、三年ぶりに行われた事でもある
バレンタインの時のように、何かしら作って渡しあう
それは、高校三年間でずっと続いていたことであり、三年ぶりに行われた事でもある
「こっちは俺から。で、こっちは辰也と恵からお前らにだってよ」
「おや、あの二人からもか」
「ありがとうな。誠、辰也達にも伝えておいてくれるか?」
「あぁ、もちろん」
「おや、あの二人からもか」
「ありがとうな。誠、辰也達にも伝えておいてくれるか?」
「あぁ、もちろん」
にんまり笑って、誠は翼の手をとって答えた
1秒も間をおかず、翼の右ストレートが誠に叩き込まれたが、いつものことだ
誠も大したダメージを受けていないので、なんらもんだいはない
1秒も間をおかず、翼の右ストレートが誠に叩き込まれたが、いつものことだ
誠も大したダメージを受けていないので、なんらもんだいはない
「ちなみに、僕はマシュマロを作ってみたのだが。誠は何を作ったんだ?」
「飴」
「お前ら、妙にハイレベルだな、おい」
「飴」
「お前ら、妙にハイレベルだな、おい」
苦笑する翼
まぁ、直希は元々菓子作りが得意だから、納得だが
誠も誠で、今回は凄い
まぁ、直希は元々菓子作りが得意だから、納得だが
誠も誠で、今回は凄い
「そう言う翼は?」
「シュークリーム。黒服達の分で作ったシュークリームタワーの余りで悪いんだけどよ」
「「お前も充分凄い」」
「シュークリーム。黒服達の分で作ったシュークリームタワーの余りで悪いんだけどよ」
「「お前も充分凄い」」
何となく、誠も翼も感じ取った
翼が作ったというシュークリームタワーが、多分、少なく見積もっても1m近い高さであろう事が
翼が作ったというシュークリームタワーが、多分、少なく見積もっても1m近い高さであろう事が
つい最近、翼はまた、藤崎に襲われたばかりで…しかも、藤崎には、悪魔の囁きがとり憑いていることが判明して
しかも…どうにも、相手方の黒幕の狙いが、翼であるように思えてきて
正直なところ、翼は悩みを抱えている最中なのだ
そう言う時の翼の行動パターンは、二人ともなんとなくだが、わかる
しかも…どうにも、相手方の黒幕の狙いが、翼であるように思えてきて
正直なところ、翼は悩みを抱えている最中なのだ
そう言う時の翼の行動パターンは、二人ともなんとなくだが、わかる
「…二人とも、あれ以来、何か襲われたりとか、してないか?」
「僕は何も」
「俺も、問題ないぜ」
「…そうか」
「僕は何も」
「俺も、問題ないぜ」
「…そうか」
なら、いいんだ、と
翼が、ほっとしたように笑う
翼が、ほっとしたように笑う
己の問題に誰かを巻き込むことを、翼は酷く嫌う
特に、都市伝説が絡んでいるならば、尚更だ
自分のせいで、自分が原因で誰かが傷つく事を、翼は何よりも恐れている
特に、都市伝説が絡んでいるならば、尚更だ
自分のせいで、自分が原因で誰かが傷つく事を、翼は何よりも恐れている
だから、今回も、もし、自分が原因であるならば
一人で、全て解決しようとするのだろう
一人で、全て解決しようとするのだろう
だからこそ、無理矢理にでも、手を伸ばして、掴んでやらなければならない
強引にでもなければ、翼は助けを借りてはくれないのだから
強引にでもなければ、翼は助けを借りてはくれないのだから
「黒服が言うには、一応、俺たちの高校の頃の同級生には、悪魔の囁きは憑いてなかったらしい」
「一応、藤崎だけ、か」
「一応、藤崎だけ、か」
翼の言葉に、誠は考え込む
自分と藤崎の共通点は、高校時代翼と三年間同じクラスだった事と……翼に対して、何らかの形の強い感情を抱いていた事
もし、自分達に憑いた悪魔の囁きが、誰かの悪意で意図的に憑かされたものだったとしたら…選定基準は、何だ?
自分と藤崎の共通点は、高校時代翼と三年間同じクラスだった事と……翼に対して、何らかの形の強い感情を抱いていた事
もし、自分達に憑いた悪魔の囁きが、誰かの悪意で意図的に憑かされたものだったとしたら…選定基準は、何だ?
(…やっぱ、翼に関する事だよなぁ…)
そうとしか、思えない
同時に、よくわからないが…何だか、不安を感じた
同時に、よくわからないが…何だか、不安を感じた
近い未来、翼の心を酷く傷つける事態が、起きてしまうような
そんな、不安
そんな、不安
「…誠、どうかしたのか?」
「いや、何も」
「いや、何も」
直希に首を傾げられて、慌てて誠は首を左右に振った
…ただの、予感だ
自分は、予知能力をもっている訳でもない
無駄に不安を抱えている暇などないのだ
自分は、翼を支えてやらねばならないのだから
…ただの、予感だ
自分は、予知能力をもっている訳でもない
無駄に不安を抱えている暇などないのだ
自分は、翼を支えてやらねばならないのだから
「な、折角だし。それぞれ作った物、ここで食べていくか?」
「ここで?」
「ふむ、まぁ、味の感想をすぐに聞けるのはありがたいが」
「ここで?」
「ふむ、まぁ、味の感想をすぐに聞けるのはありがたいが」
誠の突然の提案に、首をかしげる翼と、それに同意してくる直希
…ニヤリ、誠が笑った
…ニヤリ、誠が笑った
「翼には、俺が直接口移しで飴を食べさせっ!?」
「結局行き着く先はそこかよっ!?このど変態っ!!??」
「結局行き着く先はそこかよっ!?このど変態っ!!??」
右ストレート→回し蹴り→エルボー→膝蹴りのコンボが、誠にきまった
全てが綺麗に決まったはずなのだが…その全てを、急所から避けさせたのだろうか
誠は、少し悶えただけですぐに復活する
それを理解してか、直希もそれを止める事はなく
全てが綺麗に決まったはずなのだが…その全てを、急所から避けさせたのだろうか
誠は、少し悶えただけですぐに復活する
それを理解してか、直希もそれを止める事はなく
…せめて
自分達と一緒にいる時だけでも、深刻な悩みから、解放されてほしい
誠と直希の翼への願いは、共通しているのだった
自分達と一緒にいる時だけでも、深刻な悩みから、解放されてほしい
誠と直希の翼への願いは、共通しているのだった
----なお
一連のやり取りの最中、ずっとマゾサンタが三人に話し掛けてきていたのだが
三人とも、意地でスルーし続けていたのだそうな
一連のやり取りの最中、ずっとマゾサンタが三人に話し掛けてきていたのだが
三人とも、意地でスルーし続けていたのだそうな
終われ