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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-71a

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 それは、彼らにとって一種のコミュニケーションのようなものである
 バレンタインの時のように、何かしら作って渡しあう
 それは、高校三年間でずっと続いていたことであり、三年ぶりに行われた事でもある

「こっちは俺から。で、こっちは辰也と恵からお前らにだってよ」
「おや、あの二人からもか」
「ありがとうな。誠、辰也達にも伝えておいてくれるか?」
「あぁ、もちろん」

 にんまり笑って、誠は翼の手をとって答えた
 1秒も間をおかず、翼の右ストレートが誠に叩き込まれたが、いつものことだ
 誠も大したダメージを受けていないので、なんらもんだいはない

「ちなみに、僕はマシュマロを作ってみたのだが。誠は何を作ったんだ?」
「飴」
「お前ら、妙にハイレベルだな、おい」

 苦笑する翼
 まぁ、直希は元々菓子作りが得意だから、納得だが
 誠も誠で、今回は凄い

「そう言う翼は?」
「シュークリーム。黒服達の分で作ったシュークリームタワーの余りで悪いんだけどよ」
「「お前も充分凄い」」

 何となく、誠も翼も感じ取った
 翼が作ったというシュークリームタワーが、多分、少なく見積もっても1m近い高さであろう事が

 つい最近、翼はまた、藤崎に襲われたばかりで…しかも、藤崎には、悪魔の囁きがとり憑いていることが判明して
 しかも…どうにも、相手方の黒幕の狙いが、翼であるように思えてきて
 正直なところ、翼は悩みを抱えている最中なのだ
 そう言う時の翼の行動パターンは、二人ともなんとなくだが、わかる

「…二人とも、あれ以来、何か襲われたりとか、してないか?」
「僕は何も」
「俺も、問題ないぜ」
「…そうか」

 なら、いいんだ、と
 翼が、ほっとしたように笑う


 己の問題に誰かを巻き込むことを、翼は酷く嫌う
 特に、都市伝説が絡んでいるならば、尚更だ
 自分のせいで、自分が原因で誰かが傷つく事を、翼は何よりも恐れている

 だから、今回も、もし、自分が原因であるならば
 一人で、全て解決しようとするのだろう

 だからこそ、無理矢理にでも、手を伸ばして、掴んでやらなければならない
 強引にでもなければ、翼は助けを借りてはくれないのだから


「黒服が言うには、一応、俺たちの高校の頃の同級生には、悪魔の囁きは憑いてなかったらしい」
「一応、藤崎だけ、か」

 翼の言葉に、誠は考え込む
 自分と藤崎の共通点は、高校時代翼と三年間同じクラスだった事と……翼に対して、何らかの形の強い感情を抱いていた事
 もし、自分達に憑いた悪魔の囁きが、誰かの悪意で意図的に憑かされたものだったとしたら…選定基準は、何だ?

(…やっぱ、翼に関する事だよなぁ…)

 そうとしか、思えない
 同時に、よくわからないが…何だか、不安を感じた

 近い未来、翼の心を酷く傷つける事態が、起きてしまうような
 そんな、不安

「…誠、どうかしたのか?」
「いや、何も」

 直希に首を傾げられて、慌てて誠は首を左右に振った
 …ただの、予感だ
 自分は、予知能力をもっている訳でもない
 無駄に不安を抱えている暇などないのだ
 自分は、翼を支えてやらねばならないのだから

「な、折角だし。それぞれ作った物、ここで食べていくか?」
「ここで?」
「ふむ、まぁ、味の感想をすぐに聞けるのはありがたいが」

 誠の突然の提案に、首をかしげる翼と、それに同意してくる直希
 …ニヤリ、誠が笑った

「翼には、俺が直接口移しで飴を食べさせっ!?」
「結局行き着く先はそこかよっ!?このど変態っ!!??」

 右ストレート→回し蹴り→エルボー→膝蹴りのコンボが、誠にきまった
 全てが綺麗に決まったはずなのだが…その全てを、急所から避けさせたのだろうか
 誠は、少し悶えただけですぐに復活する
 それを理解してか、直希もそれを止める事はなく


 …せめて
 自分達と一緒にいる時だけでも、深刻な悩みから、解放されてほしい
 誠と直希の翼への願いは、共通しているのだった




 ----なお
 一連のやり取りの最中、ずっとマゾサンタが三人に話し掛けてきていたのだが
 三人とも、意地でスルーし続けていたのだそうな




終われ





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