それは、7人みさきの契約者である美咲が、ダレンと言う青年と遭遇してから、三日も立たないうちの事
「まぁ、可能ではありますが…」
人気のないその空間で、男女が向かい合っている
男性の方は、ダレンだ
女性のほうは…4,50代といったところだろうか
綺麗な金髪に、緑色の瞳をしている
どこか、占い師のような神秘的な雰囲気を漂わせている女性だ
男性の方は、ダレンだ
女性のほうは…4,50代といったところだろうか
綺麗な金髪に、緑色の瞳をしている
どこか、占い師のような神秘的な雰囲気を漂わせている女性だ
「本当?それじゃあ、お願いしてもいいかな、ダリア」
「お願いなんて、しなくとも。命令さえしてくれればよいのですよ、ダレン様」
「お願いなんて、しなくとも。命令さえしてくれればよいのですよ、ダレン様」
くすり、微笑んだダリアと呼ばれた女性の言葉に、ダレンは、どこか困ったような表情を浮かべた
「命令なんて…僕は、そんな事できる立場じゃないよ。それに、強制するわけじゃないんだし…」
「あら…」
「あら…」
…あなたは、私の上司ですのに
その言葉を、ダリアは飲み込んだ
それを主張しても、きっと、ダレンを困らせるだけだろう
その言葉を、ダリアは飲み込んだ
それを主張しても、きっと、ダレンを困らせるだけだろう
「それでは、ダレン様の「お願い」、このダリア・デ・ラッツァが、聞き入れましょう」
「あ…いいのかい?」
「もちろんですわ」
「あ…いいのかい?」
「もちろんですわ」
微笑み、ダリアはす…と、大きな水晶球を取り出した
曇り一つない、その水晶球をテーブルの上に置くと、ダリアはそれに、触れるか触れないか、ギリギリの位置まで手を近づける
曇り一つない、その水晶球をテーブルの上に置くと、ダリアはそれに、触れるか触れないか、ギリギリの位置まで手を近づける
「ダレン様、お手を重ねてくださいませ。そして、あなたが心配なさっている、その少女の姿を思い浮かべてくださいませ」
「……うん」
「……うん」
そっと、ダリアの手の上に、ダレンの手が重ねられる
すると、水晶球が、ぼんやりと光り始め
すると、水晶球が、ぼんやりと光り始め
次の、瞬間
水晶球に、ここではない場所の光景が映し出された
中央に捉えられるは、七人みさきの契約者、美咲
水晶球に映し出される光景は、彼女を追い続けている
水晶球に、ここではない場所の光景が映し出された
中央に捉えられるは、七人みさきの契約者、美咲
水晶球に映し出される光景は、彼女を追い続けている
ダリア・デ・ラッツァは、この「水晶球」の契約者である
人々は、水晶には不思議な力があると信じた
特に、このような美しい球体をした水晶球は、占いなどに用いられ、魔法でも使用されると信じられた
ダリアは、契約した水晶球を使い、遠くの光景などをこうやって見る事ができるのだ
その気になれば、過去や未来を覗く事も可能である
もっとも、それは彼女の体に重い負担を負わせてしまうのだが…
人々は、水晶には不思議な力があると信じた
特に、このような美しい球体をした水晶球は、占いなどに用いられ、魔法でも使用されると信じられた
ダリアは、契約した水晶球を使い、遠くの光景などをこうやって見る事ができるのだ
その気になれば、過去や未来を覗く事も可能である
もっとも、それは彼女の体に重い負担を負わせてしまうのだが…
「…はい、彼女の位置は捕捉出来ましたわ。後は、私一人でも、彼女を見る事ができます」
「そうか、良かった……ありがとう、ダリア」
「そうか、良かった……ありがとう、ダリア」
ほっとしたように微笑むダレン
釣られたように、ダリアも微笑んでみせる
釣られたように、ダリアも微笑んでみせる
「この少女の事が気になるのでしたら、彼女の未来を見る事もできますよ?」
「あ、そ、それは駄目だよ。君の体に負担がかかってしまうから…」
「あ、そ、それは駄目だよ。君の体に負担がかかってしまうから…」
あぁ、もう
本当に、優しい人
自分を助けてくれた時から、何も変わらない、とダリアは微笑む
本当に、優しい人
自分を助けてくれた時から、何も変わらない、とダリアは微笑む
とても、とても優しい人
とても強いのに、誰よりも他人を傷つけることを嫌う人
とても強いのに、誰よりも他人を傷つけることを嫌う人
ダリアが知っている限り、ダレンはこの世で一番優しい人だ
この世に必要な、慈悲深い優しい人
この世に必要な、慈悲深い優しい人
だから、こそ
彼を殺そうとした、「組織」が
ダリアは、何よりも大嫌いなのだ
彼を殺そうとした、「組織」が
ダリアは、何よりも大嫌いなのだ
「それじゃあ、その…彼女の事を、見ていてくれるかな……何かあったら、僕に教えて?」
「了解しましたわ、ダレン様」
「了解しましたわ、ダレン様」
ダレンの、力になる事ができる
それを、ダリアは心から喜んで
どこか申し訳無さそうに笑うダレンに、微笑んで見せるのだった
それを、ダリアは心から喜んで
どこか申し訳無さそうに笑うダレンに、微笑んで見せるのだった
「……ん~?視線を感じるような……」
…この日、から
美咲は、監視されていると言うよりは…心配そうに、見守られているような
そんな視線を、どこからか感じる事が多くなったのだった
美咲は、監視されていると言うよりは…心配そうに、見守られているような
そんな視線を、どこからか感じる事が多くなったのだった
to be … ?