「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い靴・DNo-09

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 …御免なさい


 謝る声が聞えてくる
 誰かが誰かに、謝罪している声が


 御免なさい、御免なさい、御免なさい…


 何度も、何度も、何度も


 御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい、御免なさい……


 たとえ、何十回、何百回、何千回謝り続けたとしても
 あいつは永遠に、自分自信を許す事は無いだろう



『お前が教師、なぁ?』
『う、うん……い、いいのかなぁ…僕、本当は教職員免許なんて、持ってないよ…?』
『…まぁ、お前ならどうにか…』

 …言いかけて
 赤い靴は、目の前の相談人の性格その他を改めて考え

『……多分、どうにかなるんじゃないのか?』
『…あぅぅ…』

 目を逸らしながらの赤い靴の言葉に、相談人…ディランが、おろおろとした表情を浮かべる
 まぁ、不安な気持ちはわからないでもないのだが

『確か、あの高校は、どう言う理由でか知らんが「組織」が手を出さないと決めている場所だ。ある程度の安全は保証されるだろ』
『う、うん………団も、そう言ってくれたけど……』
『だったら、頑張って教師のふりをしておけ。なるべく、「組織」に目をつけられない方がいい』
『…う、うん…』

 全く
 この自信のなささえどうにかなれば、教師のふりなど容易いだろうに

(…そうは言っても、仕方ないか)

 己を落ち零れと蔑み続けているディラン
 過去の経験などから、ディランは自分自身に自信を持つ事が出来ないままだ


 ディランが悪い訳ではない
 ただ、彼が「淫魔」として生まれてしまった事が不幸であった事と
 …生まればかりで何も知らなかったディランを利用し続けた「教会」が悪いのだ

 はっきりとした自我を得た瞬間から、淫魔としての己の行き方を否定し続けたディラン
 長い時を生き続け、今なお、人々の思いの影響を受け続けている彼は、本来ならば、落ち零れであるはずなどないと言うのに


『お前なら、どうにかできる。少しは自信を持て』
『…うん…ありがとう、ジブリル…』

 …ようやく、かすかに笑みを浮かべたディラン
 赤い靴も、それにほっとしたような表情を浮かべる

『---っと、そろそろ時間だ』
『あ、う、うん……ご、御免ね、ジブリル、忙しいのに、相談に乗ってもらって…』
『気にするな俺とお前は同士だからな』

 同じ男に、許されてしまった者同士
 …その男を護ると決めた者同士
 支えあうのは、当然の事だ

『…それじゃあ、またね』

 ぱたぱたと、走り去っていくディラン
 赤い靴はその後ろ姿を見送って…小学校から下校しはじめている小学生たちに、目を向けた

 うん、素晴らしきかな幼女
 が、最近はショタも良いぞ良いぞ

「…何、ニヤケた顔してんのよ、変態」
「なぁに、気にするな」

 契約者たる美樹の冷たい言葉にも、慣れた様子で応対する赤い靴
 美樹はため息をつくと、赤い靴を伴い、歩き出す

「行くわよ。今日は迎えの車を呼んでないから」
「あぁ……都市伝説狩り、と行こうか」

 契約により、己に力を与えてくれた美樹
 …真の主の他に、彼女の事も護らねば
 決意を固めながら、赤い靴は美樹の後を、ボディーガードのようについていくのだった

to be … ?







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