「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 夢幻泡影-05

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匿名ユーザー

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時は経ち、裂邪は小学4年生―――放課後の学校の男子トイレ。
裂邪は誰もいない事と日が落ちかけている事を確認し、
トイレの前に立ち、懐中電灯で自分を照らしてシャドーマンを召喚した。

(裂邪>さて、始めるか。
(シャドーマン>都市伝説狩リ、カ?
(裂邪>ピンポ~ン♪ 噂によると、この男子トイレでは「太郎くん」が出るらしい。
(シャドーマン>マタ「マイナー」ナ物ヲ・・・

知らない人もいるだろうから説明しよう。
「太郎くん」とは、「花子さん」と対をなす、男子トイレに住む妖怪。
言わば「花子さん」の男の子バージョンだが、「花子さん」の知名度が高すぎて闇に埋もれつつある。

(裂邪>マイナーな都市伝説ほど弱いんだろ?
    “雑魚から潰せ”。 これはガルーダもMr.1もやってた『悪の鉄則』だよ。
(シャドーマン>「ガルーダ」ッテ誰?
(裂邪>何だ知らないのか? 「コン・バトラーV」に出てくるキャンベル星人のサイボーグだよ。
    でも自分がサイボーグだったって事は知らなくてさ。
    それまでオレアナが実の母親だって信じてたのに。
(シャドーマン>カナリ古イ作品ダトイウコトハ把握シタ。
        通常小学生ガ知ッテイルトハ思エナイコトモナ。
(裂邪>まぁね。 それはいいとして、と。え~っと、4番目の便器は・・・

わざわざ1つ、2つ、3つ、と指を差し、扉を数えていく。

(裂邪>ここだな。 準備はいいか? シャドーマン。
(シャドーマン>アァ。

コン、コン、コン。 扉を3回ノックする。

(裂邪>たぁ~ろうくん? あっそびーましょっ♪
(???>い~ぃ~よー・・・

返事が聞こえた瞬間、裂邪は扉をメガトンキックで突き破った。
木片が辺りに飛び散り、中にいた少年も酷く驚いている。 恐らく、噂の「太郎くん」だろう。

(太郎>え!? あ、え!?
(裂邪>ウヒヒヒ、予想通りだな。
(シャドーマン>オイ、一ツ聞キタイ。 コノ学校ノトイレノ扉ハ子供ガ蹴ッテ壊レル程脆イノカ?
(裂邪>ずっと前からいつでもぶち破れるようにしてあったんだ。
    木の扉だから、水で毎日濡らしたら直に腐るよ。 あと、男子トイレだけじゃないし。
(シャドーマン>(コイツ・・・絶対ニ子供ノ皮ヲ被ッタ悪魔ダ・・・)
(太郎>あ・・・もしかして契約者? しかも最近ここらで噂になってる・・・
(裂邪>おやおや、もう俺達有名人? 人気者はつらいねぇ~♪
(太郎>ヒーローぶってる子供だろ!?

盛大にこけた裂邪。 そして盛大にぶち切れた裂邪。

(裂邪>だぁれが「ヒーローぶってる」だぁ!? 俺が目指してるのは「最強の悪」だ!
(太郎>どっちでもいいよ。流れちゃえ!

太郎くんが右手をあげると、便器から大量の水が溢れ出す。
そして彼の手の動きに合わせて蛇のようにうねり、裂邪を押し流そうとする。

(裂邪>ウガゴボボボボボ(訳:汚ぇなチクショウ!)ウガガ(訳:シャドーマン)!
    ゴボボボゴボ、ゴボ・・・(訳:俺の足をつか、ゴボ・・・)
(シャドーマン>了解シタ。

シャドーマンは影と同化し、裂邪の足を掴んだ。

(シャドーマン>[コノ後ドウスル気ダ? 一応オ前ノ考エタコトハ私ト共有デキルカラ無理ニ喋ルナ]
(裂邪>[もっと早く言え!既に苦しい! んじゃ早速俺の考えてる事を当ててみろ!]
(シャドーマン>[・・・何!?ソンナコトスレバオ前ガドウナルノカ分カランゾ!?]
(裂邪>[一か八かだ!失敗したら、その時は俺に支配者の才能が無かっただけ!]
(シャドーマン>[シ、シカシ・・・]
(裂邪>[早くしろ!このままじゃ俺が死んじまう!そしたらお前も死んじゃうんだろ!?]
(シャドーマン>[クッ・・・]



(太郎>そろそろいいかな?

太郎くんが右手を下ろすと、水がうねりながら便器の中に戻っていく。
そこに裂邪の姿は、なかった。

(太郎>あいつら、流されちゃったみたいだね。 よかったぁ・・・ボクまだ消えたくないよ。
(???>へぇ、やっぱ都市伝説にも「恐怖」はあるんだな?
(太郎>ッ!? だ、誰!?

太郎くんは辺りを見回す。 ふと見上げると、そこには天井に立っている裂邪の姿があった。
とはいっても、シャドーマンに足を掴まれているだけだが。

(裂邪>ウヒヒヒヒ・・・吸血鬼になった気分だ。
(太郎>キ、キミは・・・さっき流したはずなのに、なんで!?
(裂邪>シャドーマンに影の中に引きずり込んでもらったんだ。
    都市伝説達はそれで消え続けたが、俺は大丈夫みたいだな。
(太郎>ウ、ウソ? ま、まだボクは―――
(裂邪>シャドーマン? ヨ・ロ・シ・ク♪

壁から太郎くんめがけて、無数の手が出現し、黒い壁に引きずり込む。
まだ子供ながら、己の命の終焉を悟った彼の目からは涙が溢れ、強く訴えかける。

(太郎>ヤダ! ヤダ! まだここにいたい! ここで遊びたい!
(裂邪>遊び? 人ビビらせんのがそんなに楽しいかよ!
(シャドーマン>(人ノ事ヲ言エル立場ナノカ?)
(太郎>助けて! もう悪さしないから助けて! 「前に戦ったヤツ」は見逃したんでしょ!?
(裂邪>見逃したぁ? 俺は狙ったヤツは見逃さないしなぁ。多分人違いだろ?
(太郎>そんな・・・! ヤ、ヤダ!ヤダヤダヤダ助けて助けてたすけ―――
(裂邪>うるさい!さっさと消えろ!

裂邪は太郎くんのわき腹にメガトンキックを喰らわせた。その衝撃で、彼は早く闇に飲まれてしまった。
まだこの世にいられたはずの、ほんの数秒を奪われて。


自分の足を掴んでいる黒い腕を持ちながら、裂邪はゆっくりと床に着地した。

(裂邪>ヒハハハハハハ! これで何匹目だ?・・・あ、数えたこと無かったな。
(シャドーマン>アンナニ泣イテイタノニ・・・ヨクトドメガサセタナ。
(裂邪>んぁ? 他人が泣いていようが笑っていようが消す! それが『悪の鉄則』ってもんよ!
    それにあのガキ、俺が「ヒーローぶってる」とか抜かしやがって!
    俺は「最強の悪」を目指してんのにどうやったら―――ん?
(シャドーマン>ドウカシタカ?
(裂邪>・・・俺は世界征服を企む悪の契約者だ。狙った獲物は逃がしたことはない。
(シャドーマン>ソウダナ。
(裂邪>だったら、今あいつが言っていた「契約者」って誰?
(シャドーマン>・・・ソウカ、「ヒーロー」デモナケレバ「見逃シタ」コトモナイオ前以外ニ―――
(裂邪>誰かが―――俺以外の契約者が、この町にいるってわけだ!

本当ならこの雰囲気だと周りに緊張が走るものだが、シャドーマンは穏やかだった。

(シャドーマン>ヨカッタジャナイカ。 コレデ協力スレバ作業モハカドル。
(裂邪>冗談じゃない! 俺は一人でこの世界を支配するんだ! 人間の下っ端も幹部も右腕もいらない!
(シャドーマン>(マスマス子供ラシクナイ)デハ、ドウスルトイウノダ?
(裂邪>決まってんだろ。 見つけだして仕留めるさ。
(シャドーマン>・・・契約者ト戦ウトイウノカ? 人間モ手ヲカケル事ニナルゾ?
(裂邪>ウヒヒヒ・・・人間一人消せなくて、悪の帝王になれるかよ?
    待っていろ、もう一人の契約者!俺がこの町にいたことを後悔するといいさ!ヒハハハハハハハハ!

誰もいないトイレの中で小学生とは思えないぐらい不気味な笑い声が響く。

(裂邪>―――ハァ~ァ、笑い疲れた。 帰ったらジュニアアイドルの画像でも見よっと。
(シャドーマン>今日ハ平日ダゾ。
(裂邪>ハッ、しまった! じゃあ見らんないじゃん!? ま、いっか。「エメラルド」や~ろぉっと♪
(シャドーマン>前向キダナ・・・トイウカ、投ゲヤリダナ・・・




翌日―――

(先生>え~、3階の4番目の男子トイレの扉が壊れていたのですが、誰か知ってる人~?

誰も手を挙げない。 当然だ。 裂邪は「誰も見ていない」時を狙ったのだから。
しかし、彼の評判は悪かった。 いや、悪すぎた。

(男子A>先生ー。 裂邪がそのドアに水かけてる所を何度も見ました―!
(裂邪>(何ィ!?)
(男子B>あ、そういえば去年からやってたよ。 女子トイレもしてたって噂も・・・
(女子全員>え~!?
(先生>・・・裂邪君、本当ですか? 正直に言いなさい。

普通、イタズラがバレた小学生は動揺の色を隠せない。 だが裂邪はその空気に慣れていた。

(裂邪>ヤダなぁ先生、俺がそんな事する訳無いじゃないですか。
    確かにトイレ掃除の時にドアを濡らしてしまいましたが、壊しはしませんよ。
    あと、女子トイレに入るような変態じゃありません。

そして廊下側から聞こえる、ある少年の声。

(正義>そうだよ! お兄ちゃんはそんなことしないよ! あとお兄ちゃん、給食セット忘れてるよ!

ざわつく教室。 皆口々にこういっているのがわかる。「正義君が言うならしょうがない」と。

(先生>裂邪君ではないようですね。 疑いが晴れて良かったです。
(裂邪>(だから何で正義は信じるんだ!? 絶対に世界を掌握してやる!)

   ...END

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