…それは、「組織」でのE-No.0…即ち、エーテルの襲撃事件、直後の事
学校町の、とあるアパートにて
学校町の、とあるアパートにて
「……落ち着いた?」
「………」
「………」
…まだ、完全には落ち着いてはいないだろう
しかし、大分、心が静まってきているようではある
しかし、大分、心が静まってきているようではある
マクスウェルの頬は涙で塗れ、目も赤くはれ上がってしまっている
そんなマクスウェルを気遣うように、ディランは心配そうに彼女を見つめた
にゃあ、と、彼が抱きかかえていた大柄な猫も、腕から下ろされ、マクスウェルの足元に近寄って座り、じっと彼女を見上げている
そんなマクスウェルを気遣うように、ディランは心配そうに彼女を見つめた
にゃあ、と、彼が抱きかかえていた大柄な猫も、腕から下ろされ、マクスウェルの足元に近寄って座り、じっと彼女を見上げている
「………エーテル………」
「…大丈夫…エーテル様は、きっと、生きている」
「…大丈夫…エーテル様は、きっと、生きている」
マクスウェルを元気付けるように、そう告げるディラン
それは、決して、気休めの言葉ではない
それは、決して、気休めの言葉ではない
「エーテル様と契約している君ならわかるよね?………契約者が死んでしまえば…契約している存在は、それを感知できるはずだから」
「………」
「………」
その通りだ
契約者が死ねば、「契約」と言う「繋がり」が「切れ」るのがわかる
もしくは、死んだ場合…そちらに引っ張られて、一緒に死んでしまう事だって、あるのだ
しかし、マクスウェルには、何の異変もない
契約者が死ねば、「契約」と言う「繋がり」が「切れ」るのがわかる
もしくは、死んだ場合…そちらに引っ張られて、一緒に死んでしまう事だって、あるのだ
しかし、マクスウェルには、何の異変もない
つまり
…エーテルは、死んでなどいない
まだ、生きているのだ
…エーテルは、死んでなどいない
まだ、生きているのだ
「……エーテル……」
エーテルから託されたジェラルミンケースを、ぎゅう、と抱きしめて
ぽろぽろと…再び、マクスウェルは涙を流し始めた
ぽろぽろと…再び、マクスウェルは涙を流し始めた
「エーテル……エーテル、会いたいよ……」
「…マクスウェルちゃん…」
「…マクスウェルちゃん…」
再び、泣き出してしまったマクスウェル
にゃあ、と、大柄な猫が鳴いて、慰めるようにマクスウェルの足元に擦り寄る
…しかし、それは、涙を止めるには、足りない
にゃあ、と、大柄な猫が鳴いて、慰めるようにマクスウェルの足元に擦り寄る
…しかし、それは、涙を止めるには、足りない
そっと
慰めるように、ディランはマクスウェルの頭を撫でようとして………止めた
彼女の頭を撫でる資格は、自分にはない
…それを所有しているのは、この世でエーテル、ただ一人だ
慰めるように、ディランはマクスウェルの頭を撫でようとして………止めた
彼女の頭を撫でる資格は、自分にはない
…それを所有しているのは、この世でエーテル、ただ一人だ
「大丈夫…エーテル様は、きっとご無事だから……必ず、また、会える」
「…会える…?エーテルと、会える…?」
「君が諦めなければ、必ず会える。僕も、エーテル様を探すのを、手伝うから」
「…会える…?エーテルと、会える…?」
「君が諦めなければ、必ず会える。僕も、エーテル様を探すのを、手伝うから」
大丈夫、大丈夫、と
必死に、ディランはマクスウェルを慰めようとする
かつての同僚であり、自分よりも若い悪魔である彼女を、彼は放っておく事ができないのだ
……たとえ、自分達が「組織」に見付かるリスクを、犯したとしても
必死に、ディランはマクスウェルを慰めようとする
かつての同僚であり、自分よりも若い悪魔である彼女を、彼は放っておく事ができないのだ
……たとえ、自分達が「組織」に見付かるリスクを、犯したとしても
にゃあ、と大柄な猫が、マクスウェルを慰めるように、ソファーに座っている彼女の足元にスリより続ける
…その背中が、一瞬、もぞりと動いたが
特に何か起こる訳でもなく、ただの猫のように振舞い続けているのだった
…その背中が、一瞬、もぞりと動いたが
特に何か起こる訳でもなく、ただの猫のように振舞い続けているのだった
to be … ?