「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - モンスの天使-20a

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「…先ほど、両親の、葬儀の手続きを…「組織」の方で行って頂ける、とおっしゃっていましたが…従兄に説明する時に…「組織」の人達の事、どう説明すればいいでしょうか…」

 …従兄、か
 天倉姉妹の家族構成や親戚関係までは、完全に調べ切っていなかった天地
 彼女らの従兄が、学校街に来て居る事を、たった今、把握した

 ……致命的なミスだ
 そちらが、狙われる可能性も、ある
 都市伝説契約者ならば、ある程度は自力で身を護れるだろうが…
 …そちらの保護申請をすべきか?
 いや、「首塚」が保護する者の、関係者なのだ
 そちらに害が及べば、「首塚」の祟りが発動する事に変わりは無い
 …それでも、警戒するにこした事はあるまい

 ……さて
 紗奈の質問、両親の葬儀の手続きをした「組織」に関して、彼女の従兄にどう説明すべきか?
 とっさに、それを答えられない天地
 ……彼女らの従兄にも、「組織」の存在を伝えるか、否か
 そこで変わってくるからだ

「「組織」の事を隠したままにするか、それとも、伝えるか。そこで変わるだろう」

 天地の変わりに、辰也が口を開いた
 そのまま、天地以上に事務的な口調で、淡々と続ける

「天地、葬儀の手続きを行っているのは、どのナンバーだ?」
「…CNoとDNoだ」
「それなら、純粋な「組織」の黒服って事もないだろう。葬儀屋と言う事にしておけ。「組織」は警察とも一部協力関係にある。その従兄とやらに事情の説明を求められたら、そちらに任せる手もある」

 「組織」の人間の事は「葬儀屋」と伝える
 事件について説明を求められたならば、「組織」と協力関係にある警察関係者の手を借りればいい
 ……それで、問題はあるまい
 「組織」について隠すのならば、だ
 「組織」の事も伝えると言うのならば、また別だが

「これくらいは、すぐに答えられるようにしておけ」
「……うっせぇ」

 やや呆れたような辰也の言葉に、天地は視線をそらす
 …このような面でも、自分はまだ敵わないとでも言うのか?
 歳は一つ違うだけ、「組織」にいた時間は、自分と同じくらい…いや、辰也が「組織」を抜けてからの事を考えれば、自分の方が、長いはずだと言うのに

 ……まだだ
 まだ、経験が足りない
 もっと、経験を詰んで……「組織」の、上へ
 もっともっと、高みへ
 そうしなれば…「組織」を内側から変えるなど、できない

「…とりあえず、そう言う事にしておいてくれ。一応、俺も葬儀には立ち会うから、ある程度フォローする」

 紗奈に向き直り、天地は改めて、そう告げた
 …とにかく、葬儀が終わって落ち着くまで、この姉妹から目を離す訳にはいかない
 そう、考えながら





to be … ?



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